カードファイト!! ヴァンガードG -LUPIN- 作:D・MAKER
アキラ視点
『晴見中学校:教室』
「えぇ、では転校生の紹介をします」
「転校生…」
「アイツが…?」
ザワザワと耳障りな声が聞こえる。俺は珍獣か何かか…と心で思いながら名前を黒板に書く。
「じゃあ、皆に挨拶を…」
「海導アキラです…」
………………
((((……え? 他には?))))
「えっと、海導君……他に何か有れば……」
「宜しくお願いします……、先生、席は……? 」
「せ、席は窓際の後ろの方へ……」
「分かりました」
俺はそう言って、俺は席に着いた。席に着いた途端、何かヒソヒソと煩い…別に2年間居るってだけだろうに…。
はぁ、学校が終わったら自由に過ごしたい…。
――――
さて……放課後になったし、さっさと帰ろう……! でも、少しだけ待ちを見て置こうかな。
「もしも、父さんが生きてたら……東京に行く事も無かったんだろうな……」
俺は近くの河川敷に立ち止まった。誰も居なかったので、これまでの経緯を整理する。
そう、俺の父はもう居ない。そう…5年前に遺体すら帰って来なかったのだから……。
父は元々偉い科学者であった、何かの発表をすると言う事で飛行機に乗って行ったのを見送ったのが、父の顔を見た最後だった。
あの時の俺もショックだったし、母もあの時俺を抱いて泣いていたのは今でも覚えている。あの時、飛行機に乗ってた数名帰っては来たが、中には俺の父の様に遺体すら帰って来なかった人もいた。しかもロクに捜査もせず絶望的だと言ってメディアに流していた。
そして今回、母も海外勤務で2年間帰って来れないと言う事で、俺は東京へ……叔父を頼って単身での上京を余儀なくされた。
まぁ別に地元の学校に未練がある訳でも無いから、どうでも良い話だ。
「父さんの居ない世界って…こんなに退屈なんだな…」
俺はそう口にした。と言うかもう夕方だ…流石に帰らないとな…。そんな事を思ってた時だった…。
「海導アキラ君」
「え?」
俺の名前を呼ぶ声がした。振り返ると、銀髪でスーツを来た大人の女性が俺の方へ走って来た。一体誰だろう?
「海導アキラ君ね、貴方を探してたの!」
「え?ちょ……!?」
俺は女性に手を引っ張られ、誰も居ない影となってる場所まで連れて来られた。
「な、何で俺の名前を……? 」
「このアタッシュケースを届けに来たの」
「はい……? 」
何故初対面なのに俺の名前を…しかもアタッシュケースを届けに来た……?
「一体何故俺に……」
「良く聞いてアキラ君……、この中には地球と惑星クレイにとっての大事な希望なの……! 」
「はい……? 地球と……惑星クレイ? 」
惑星クレイ……そんな惑星あったっけ?火星とか木星と間違えてるんじゃ無いかと思った。
「で、ですが……俺には何のことだか」
「これから貴方にとって、凄く大事な事なの! そして、ソレは貴方が持って置くべき物だから……」
「俺が持って置くべき物……?そもそも何で俺の名前を……って、ちょっと!?」
俺が女性に名前を尋ねようとしたら、女性は急いでたのか走って行った。
「何だったんだ……今の人?」
アタッシュケース……置いて帰る訳には行かないし、取り合えず持って帰るか。
――――
その夜……
自室
「……」
叔父の家に帰って来て、アタッシュケースは叔父に取り合えず学校から支給された物だと言って置いた。
「一体、何が入ってるんだ……? 」
机の上に置いてるアタッシュケースを見つめる俺。そして女性の言った言葉を思い出す……。
『この中には地球と惑星クレイにとっての大事な希望なの……! 』
『これから貴方にとって、凄く大事な事なの! そして、ソレは貴方が持って置くべき物だから……』
今でも何の事だか分からない…、惑星クレイと言うのも…。
「取り合えず……中を見るか。爆弾とかじゃ……無いよな?」
俺はアタッシュケースの鍵を外し、ゆっくり開ける。
「……コレは?」
中に入っていたのは、竜のイラストが描かれていたカードだった。しかも1枚だけじゃなく、かなりの枚数のカードの束だ。
「確かコレは、ヴァンガード…だったっけ?ニュースやテレビでも見るし…」
そう、中に入っていたのは世界中で有名なカードゲーム、ヴァンガードのカードだった。何故アタッシュケースに入ってるんだろう?
取り合えず、手に取って見る事にした…。
「えっと、義賊魔竜アルセーヌ?まるで怪盗っぽいドラゴンだな……。他にはセブントライブ、セブンドラゴン……? 」
稲妻の模様の赤い目、スマートなドラゴンのイラスト、正直に言えばカッコイイ。
怪盗とか義賊って、俺は凄く好きなんだよね。
そしてセブントライブとセブンドラゴンと記されている文字。セブンは7、トライブは一族って事の意味だったな……。
アルセーヌと書かれたドラゴン以外には、魔女とか虫…エビに動物と色々あった。
「と言っても、俺……やったこと無いからなぁ。売れるのかな? 取り合えず調べるか……」
そう言って自作のノートPCで調べることにした。公式ページを開いたのだが……
「アレ…?」
おかしいことに、名前が1文字も当てはまらないし画像も無い。
「データに、1つも無い……? 」
まさか、コレって偽物?にして、クオリティも高いし……何故?
あの女性が詐欺をする様なら、お金を渡す様にも言うだろうし…どうなってるんだ?
「参ったな……知識のある人にでも聞かないと。そうだ、近くのカードゲームの店を探すか……」
そう思った俺はカードゲームを取り扱っているショップを検索する事に。一番近いのは、『カードキャピタル2号店』と言うショップだ。
どうもその店は有名らしい、ならこのカードを知ってる人も要る筈だ。
「幸い、明日は休みだし…今日は寝よう」
俺はそう言って、ノートPCの電源を切ってカードを置く。
――――
「……?」
見知らぬ天上…いや、星空か?
「何処だ…此処?」
綺麗な場所だ。虹で出来た足場…おとぎの国にでも入った夢を見てるのか?俺はそう思いながらも歩いて行く。
「ん……? 」
向こうに何か見えた。そう思って近づいて見る事にした。
「何だ……? 」
メラメラと七色に燃える炎…にしては熱くも寒くも無い…。でも、何か人型の様な物が薄っすらと見える…。
「誰か居るのか?」
俺はそう尋ねた。そして見えたのは……
「……フゥッ」
「…!?」
俺にソックリな奴だった。
――――
「はっ!?」
俺は目が覚めた。目が覚めると朝の7時だった……
「はぁ、はぁ……。ゆ、夢の中でドッペルゲンガーって、笑えない……」
朝から何て夢を見てるんだ俺は……。
「昨日と言い、今朝の夢と言い……本当に何なんだ……? 」
それはそうと、今日は昨日のカードを調べるべく出掛ける準備をするとしよう。
TO BE NEXT
ご観覧、ありがとうございました!
次回はカードキャピタル2号店へ行きます。お楽しみに!