カードファイト!! ヴァンガードG -LUPIN-   作:D・MAKER

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アキラの前に現れたドラゴンは……?


イメージ40:脱出

「アレは、ユニット……?」

「ですが、十二支刻獣では無いですね。この若水にも分かりません」

「召喚された反応も無かった」

「じゃあ、アレは何かしら?」

 

 突如現れた紫のドラゴンに美神(ヴィーナス)達は困惑。

 

「このドラゴンは……」

<……>

「え?」

 

 アキラの声に反応したのか、紫のドラゴンがアキラの方に振り向いた。

 

(もうダメか……)

<やっと、見つけた……>

「……え?」

「今、あのドラゴン……喋りませんでしたか?」

「ええ……」

 

 そう、紫のドラゴンはアキラに喋りかけたのだ。

 

<アキラ……ようやく会えた……>

「何で俺の名前を……?」

<ワガハイ、ディエゴ……。ずっと探してた>

「ディエゴ……まさか、アルセーヌ達と同じ……」

<四大義賊、トウマが……アキラを頼むって言った>

「父さんが……!?」

<だから、ワガハイ……アキラ、守る>

「ディエゴ……」

「って、何を呑気に会話してるのですか!! 警備ロボ、逃亡者とあのユニットを捕まえるのです!!」

 

 ディエゴとの会話中に、若水は新たに警備ロボを呼び寄せた。

 

「またゾロゾロと……」

<任せろ……アイツ等、喰う>

「喰う?」

<いただきます……>

「いぃ!?」

「ウソ……」

 

 ディエゴはロボットの頭に喰らい付き、そのままロボットを飲み込んで噛み砕いた。残骸は腹に送られたのは言うまでもない。

 

「わ、私の完璧な警備ロボを食べたですと!?」

<もっと喰う……腹減ってる>

「ひいぃ!?」

「マジか……」

 

 ディエゴは次々に警備ロボを喰らう。感情は分からないが、ひたすら咀嚼音を鳴らして喰い続ける。

 

<ごちそうさま……>

「全部食べてしまうとは……」

 

 見事に部品1つ残さずに警備ロボを平らげた。

 

「ええい、ユニットならファイトで……」

<お前等、邪魔……>

「マズい、若水さん!」

「ひいぃ!?」

 

 ファイトを持ちかけようとした若水に、ディエゴは毒を飛ばした。だが江西の呼び掛けで若水は回避した。

 

<コッチだ、乗れ……>

「ああ!」

 

ディエゴはアキラを乗せ、施設の壁を破壊して脱出した。

 

「逃がしません!」

「放って置いても良いじゃない」

「何故ですか?」

「今は別の目的があるでしょ? だから今の時点で彼を放って置いても支障は出ないでしょ。じゃ」

 

 美神(ヴィーナス)はそう言って部屋を後にした。

 

「全く、一番新参者だと言うのに!」

「確かに彼女の言う通り、我々の目的には支障は無い」

「ですね」

 

 

――――

 

 

「ふぅ……此処まで来れば大丈夫か」

<助かって、良かった……>

「ありがとう、ディエゴ……」

<ワガハイ、そろそろ一旦帰る……。装置でワガハイを呼んで欲しい……待ってる>

 

 ディエゴはそう言って、姿を消した。

 

「何処の森なんだ? ん~……取り合えず人が居る所に出て見るかな」

 

 アキラは森に出る事を優先し、歩き始める。しかし……結構歩いてるが、中々出れずに迷って居る。

 

「マズいな、そもそも東京なのかも分からない。……誰か来る? 追ってか?」

 

 そう思ってると、茂美から音が聞こえる。アキラは身構えて待ち構える……。

 

「あ、アキラ君!」

「ナナさん!? どうして此処に?」

「貴方を探してたら、デッキが残ってたから……探してたの」

「カンパニーの連中に攫われてしまって……」

 

 正体は赤夜ナナだった。どうやら心配して探してくれてた様だ。

 

「そうだったの……。はい、貴方のデッキよ」

「ありがとうございます」

「それにしても貴方の地元、広島県に居たなんてね」

「え? 広島!?」

 

 誘拐された場所は、東京どころか広島だった。アキラも地元とは思って無かったので驚いた。

 

「さ、帰りましょう」

「ええ」

「そこで何をしてる!!」

「「!?」」

 

 突如、スーツ姿の集団が現れアキラ達を囲む。3人程、お偉い男2人と女性1人が前に出て来た。

 

「此処が我ら『皇組』の土地だと知ってて入ったのか?」

「待って下さい、私達は……」

「あれ、ギントさん?」

「あ? 何で俺の名前知ってんだ……って、アキラ坊ちゃん!?」

坊ちゃん(・・・・)……?」

「本当だ、アキラ坊ちゃんじゃないですか!?」

「坊ちゃん、ご無事だったんですね!」

「シナさん、キンゾウさんも……お久しぶりです」

 

 この皇組と呼ばれる集団は、アキラの知り合いの様だ。アキラと分かった途端に頭を下げる。

 

「それよりも坊ちゃんは、どうしてこんな所に!? ビャクヤ様から行方不明と聞いて我々は組長の命令で坊ちゃんを探してたのです!」

「実は、誘拐されて……」

「誘拐ですと!? 何所のドイツなんですか!? 組長の愛するお孫さん、アキラ坊ちゃんを誘拐したバカは!」

「気持ちは嬉しいのですが、この事を仲間にも伝えたいので……」

「東京までお送り致します! 所でそちらの女性は……?」

「父さんの助手の『赤夜ナナ』さんです」

「トウマ様の!?」

「えっと、その事も後で説明致しますね……」

 

 

――――

 

 

 一方で……

 

「一体何をやってたのよ!!」

「ね、姉さん落ち着いて……」

「そうじゃモモカ。今は組員全員に日本中を捜索おる……」

「呑気な事を言わないでよ!!」

「「!!」」

 

 アキラが行方不明になったと聞いて、実家へと帰って来ているモモカとビャクヤ、そして組長であり2人の父であるライゲン。モモカは最愛の息子が行方不明になって焦っている。

 

「もしも……もしも、アキラに何か有ったら……天国のトウマさんに何て言えば良いのよ!!」

「「……」」

 

 ビャクヤとライゲンは涙を流すモモカを見て言葉を詰まらせてしまう。

 

「組長! モモカ様、ビャクヤ様!」

「何じゃ」

「アキラ坊ちゃんが帰って来ました!」

「アキラだ!? アキラは何所!?」

「あ~……ただいま」

「あ、アキラ!!」

「おわ……」

 

 最愛の息子を見た瞬間、モモカはアキラを強く抱き締めた。

 

「一体何所に行ってたの!? こんなにボロボロになって……」

「誘拐されて……」

「まぁ……!? 何てこと!?」

「父さんの助手のナナさんや、ギントさん達に助けて貰ったんだ」

「トウマさんの……助手?」

「ナナさん……」

 

 アキラがそう言うと、ナナが入口から入って来た。

 

「初めまして奥様。私はボス、トウマ博士の助手の赤夜ナナと申します」

「トウマさんの助手さん……」

「実は……」

 

 アキラとナナは、これまでの事をモモカ達に話した。

 

「じゃあトウマさんは、生きてるの……?」

「うん、黙っててごめん……このヴァンガードのカードも、父さんが送って来た物だったんだ」

「良かった……良かったわ」

「姉さん……」

「トウマ君はワシが認めた男じゃ。死ぬわけ無いじゃろうに」

 

 モモカは最愛の夫、トウマが生きてる事を知り再び涙を流す。

 

「アキラ!!」

「無事か!?」

「トコハ、クロノ、シオン、タイヨウ、カムイさん」

 

 そう言ってるとトコハ達もやって来た。トコハも心配の余りにアキラに飛び込んだ。

 

「良かった……無事で」

「うん、心配かけてゴメン」

「おぉ……話に聞いてた孫の恋人かの?」

「うん」

「まさか、皇組の組長の孫とはな……」

「和んでる場合でしょうか?」

「え?」

 

 聞き覚えのある声に一斉に振り向いた。

 

「あぁ? 何だテメェはぁ? 皇組の場所だと知っての事か?」

「濁り水……」

「だから若水です!!」

「もしかして、コイツが坊ちゃんを攫った奴の……?」

「コイツだったのか……」

 

 そう、若水ソウスケが乗り込んで来たのだ。

 

「再び海導アキラを実験に欲しくて、再び連れて行かせて貰います!」

「おいおい、ふざけてんじゃねぇぞ? 今度こそファイトで決着を……」

 

 カムイが以前に中断となったファイトのこともあり、デッキを出す。

 

「なっ!?」

「モモカさん!?」

「私の可愛い息子を誘拐ですって? どんな神経をしてるのよ……」

「ちょっと、離しなさい!!」

 

 怒りのオーラを放ってるモモカが、若水の胸倉を掴んで持ち上げる。

 

「アンタなんか……この地球上から消えなさい?」

「ひぃ……!?」

 

 そして次の瞬間……

 

「あああああああああっ!?」

 

 モモカが何処からか取り出したフライパンが若水を吹き飛ばした。

 

「「「「「…………」」」」」

「安心してアキラ。アキラを苦しめる奴は、みんな殺してあげるから」

「か、母さん……」

「絶対に、モモカさんだけは敵に回したらダメだ……」

「そ、そうっすね……」

 

 母を……モモカを怒らせてはいけない。そう誓ったアキラ達であった。

 

 

TO BE NEXT

 

 




最後まで読んでいただき、ありがとうございました!次回もお楽しみに!
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