カードファイト!! ヴァンガードG -LUPIN-   作:D・MAKER

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アキラ達を待ち受けるのは……?


イメージ49:願いの白塔

「何だ此処は……リューズとのファイトの時とは、全く変化してる」

 

 伊吹コウジがそう言う。リューズとファイトした光の柱の中は、高く聳え立つ白い塔があった。外からは見えず、この亜空間の中でのみ見ることが可能な様だ。

 

「安城達もそうだが、殆どの者達がヴァンガードの記憶を失っている。クロノでさえも……」

 

 伊吹は影響を受けておらず、今回の異変に気付いていた。人々からヴァンガードに関する記憶が消え、普及協会も別の関係性のことに変わっていた。そして自分だけ無事だったのは何故か、探していると、この塔を見つけたと言うことだ。

 

「これも贖罪と言うわけか……頂上は長そうだな」

「安心して、貴方はこれ以上は進めないのだから」

「誰だ!?」

 

 塔の広間へと到着した伊吹の前に、誰かが近づいて来る。

 

「その仮面……お前が海導アキラが言ってた、根絶者を使ってた女か……?」

「そうよ、私は美神(ヴィーナス)。初めまして、罪人(・・)さん?」

 

相手はリューズ側に居た、アキラと以前にファイトした美神(ヴィーナス)だった。

 

「この異変の原因は、お前の仕業か?」

「だとしたら?」

「ファイトだ」

「良いわよ」

 

美神(ヴィーナス)はそう言って指を鳴らすと、下が開きファイトテーブルが出る。

 

「根絶者なら、俺が良くしってる」

「あの根絶者は、ただの使い捨てよ?」

「何……!?」

 

 美神(ヴィーナス)の言葉、根絶者が本来のクランでは無いことを聞かされる伊吹。この女の企みは全然読めない、そう警戒する。

 

「「スタンドアップ! (THE) ヴァンガード!!」」

 

 お互いにFVをセットし、ファイトが開始される。

 

「なっ!? そのクランは……!?」

 

 

――――

 

 

「この場所、空間に亀裂が入ってるわね」

「入ってみましょう」

 

 アキラは以前にリューズ達とファイトした場所の空間に亀裂が有ることに気付いた。ナナと共に入ると……。

 

「何だ……この塔は?」

「こんな場所が、いつの間に……?」

「外からは見えないんですね」

 

 上を見ると、天にも届きそうな白く巨大な塔だ。

 

「まるで、神でも降臨する為の場所ね。行ってみましょう」

「はい」

 

 アキラとナナは、塔を登って行く。塔の中は、特に何も無く……ただ白い部屋や階段が殆どだ。

 

「そう言えば、ナナさんは……どうして父の助手になったのですか?」

「それはね……ボスに拾われたからなの」

「拾われた?」

「私ね、過去の記憶が無いの……」

 

 そう、ナナには過去の記憶が無かった。言うなれば記憶喪失と言うことだ……。

 

「7年前にそんな時に、ボスに助けて貰ってから……研究員として働くようになったの」

「そうだったのですか」

「だから、ボスの力になりたいの。そしてアキラ君……貴方の力にもね」

「ナナさん……」

 

 ナナの話を聞き、今は1人でも協力者が居ることに嬉しく思うアキラ。

 

「今はこの塔、どの辺りでしょうか?」

「そろそろ半分辺りかと思うけれど……」

「うわあぁぁぁ!!」

「「!?!?」」

 

 上から悲鳴が聞こえた。その聞き覚えのある声は……

 

「今の声は、伊吹さん……!?」

「急ぎましょう!」

「はい!」

 

 

――――

 

 

 伊吹の悲鳴を聞いた2人は、本人が居ると思われる場所へ辿り着いた。そこに……

 

「!?」

「伊吹さん!!」

 

 仰向けに倒れている伊吹の元へ走るアキラ。

 

「伊吹さん! しっかり! ……コレは!?」

 

 それだけでは無かった。メサイアが……伊吹のデッキのカードが全て白紙になっていた。

 

「何でこんなことに……」

「やっと来てくれたのね……」

「!?」

 

 アキラ達の目に映るのは、以前に戦った因縁の相手だった。

 

「お前は……美神(ヴィーナス)!!」

「待ってたわよ。ようこそ、願いの白塔へ」

「願いの白塔……?」

「そう、ヴァンガードを台座に置くと……ヴァンガードに関する全てが消える代わりに、願いが叶うと言う場所よ」

「そうか……この異変は、全部お前の仕業か!!」

「でも、やっぱり貴方は影響が無いみたいね。想定はしてたから、驚くことも無いわね」

「だったら、お前を倒して取り戻す! ナナさん、伊吹さんをお願いします」

「分かったわ」

「ま……待て、海導アキラ……!」

「伊吹さん?」

 

 アキラが美神(ヴィーナス)にファイトを挑もうとした時、伊吹がアキラを呼び止める。

 

「気を付けろ……アイツのクランは……」

「わ、分かりました」

 

 アキラは恐らく、根絶者だろうと思ったのだろう。前回より対策は出来てると……そう思って挑む。

 

「じゃあ、行くわよ」

「来い」

「「スタンドアップ、ヴァンガード!!」」

 

 お互いのFVが表になり、ファイトが開始される。

 

「『破りの妖精 ティンカー』!」

「『ポイゾナス・ドラコキッド』!……え?」

「あ、あのユニットは……!?」

 

 アキラもナナも驚きを隠せなかった。何故なら……

 

「せ、セブントライブ……!?」

 

 美神(ヴィーナス)の本来のクランは、自分と同じ『セブントライブ』だったのだから。

 

 

TO BE NEXT




最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
次回はアキラと美神(ヴィーナス)のファイト回となります!
感想、高評価を宜しくお願いいたします!
それでは、次回もお楽しみに!
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