カードファイト!! ヴァンガードG -LUPIN-   作:D・MAKER

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 自身がPSYクリエイトを持つ魔賊(ルパン)である真実を知ったアキラ。
 そして、ユカ達と再戦も近づく……。


イメージ55:決戦前の予告状

「アキラ! 何所に行ってたの!! 心配したのよ!!」

「ご、ごめん母さん……兎に角離れて……苦しい」

「ね、姉さん……アキラ君が窒息するよ」

「私が連れ回したばかりに。本当に申し訳ございません……」

 

 家に帰って早々、母が大泣きしながらアキラを抱き締める。ビャクヤとナナは暴走するモモカをどうにか落ち着かせ、これまでの経緯を話す。

 

「あのユカ先生が……それに、アキラの中にアキトの……」

「姉さん……」

「アキラの言う通り、貴方には双子の弟……アキトと一緒に生まれる予定だったの。でも……あの子は死産だったの。でも……アキラが知ってしまうなんて」

「母さんも父さんも、それなりに理由があったんなら……責めないよ」

「アキラ……」

 

 アキラの言葉にモモカは思わず涙を流す。

 

「それで……トコハちゃん達も、ヴァンガードのことを忘れてしまってるの? 私も思い出せなくて……」

「うん……でも、会って話をしてみる」

 

 アキラはトコハ達に思い出して欲しいと思い、明日会いに行くことを決意する。

 

 

――――

 

 翌日……

 

「やっぱり、今でもユカ先生とウルスラの影響が続いてるな。あの2人が作った、鳥籠……牢屋にでも居るみたいだ」

「あ、アキラ!」

「トコハ……!」

「やっと見つけたぜ!」

「帰って無かったとビャクヤさんから聞いてたから……」

「クロノ、シオン……」

 

 アキラがトコハ達を探していると、当の本人達がアキラの元にやって来た。どうやらビャクヤから帰って来なかったと聞いて心配してたようだ。

 

「ったく、せめて俺達にも連絡寄越せよな。心配したんだぜ?」

「ごめん」

「クロノ、無事だったんだからネチネチ言わないの!」

「あのさ……」

「どうかしたの?」

「みんなは、何か大事な何かを忘れてる様な違和感とか無かった?」

「「「え?」」」

 

 アキラはそう訪ねると、3人は首を傾げる。

 

「忘れてるって何を……?」

「何か他に有ったか?」

「う~ん……」

「そう言えばさ、俺達って何でこう……一緒に居ることが多いんだったか?」

「それもそうよね……チームでも組んでたとか? ……チーム?」

「うっ……」

「シオン……!?」

 

 一緒に居ることが多いのか? と言うことに疑問を持ってるとシオンが額を押さえる。

 

「何だろう? チームって言葉に何か……」

「チーム……何だ、この頭に霧が掛かった様な感じ……?」

「私も……」

「だ、大丈夫?」

 

 トコハとクロノも額を押さえる。

 

「ダメだ……思い出せねぇ」

「うん、何だろう……この感じ」

「そっか……ゴメン、俺もう行くよ」

「あ、アキラ!?」

 

 アキラはそう言って、トコハ達の元を去って行った。

 

「どうしたんだ、アイツ……」

「分からないけど、何か悩んでるんじゃないかな?」

「アキラ……」

 

 去って行くアキラを見るトコハ達、だけど自分達にはどうすれば良いか分からなかった。

 

 

――――

 

「あ、アキラさん!」

「タイヨウ! カムイさんとハイメさんも!」

「よっ!」

「ハーイ! アミーゴ! 無事で良かったよ!」

 

 道中でアキラに気付いたタイヨウが声を掛ける。そこにはカムイとハイメも一緒だった。

 

「いやぁ、帰って来ないってモモカさんが凄く心配してたぜ? 一体どこに行ってたんだよ?」

「色々と……アハハ」

「アキラさん、クロノさん達には会いましたか?」

「さっき会ったさ」

「そっか、クロノ達も心配してたからアキラに会えて安心した筈だよ」

「ええ……所で」

「お? どうした?」

「カムイさん達は、熱中出来る物とか、ハートに来た様な大事な物って覚えてますか?」

「ん? おいおい、急に何を言い出すんだよ? それは勿論……勿論……あれ?」

「お、おかしいな……ハートに来る大事な物を、思い出せない……?」

「僕も、何かを忘れてる様な……引っ掛かっているんですけど、思い出せないんです」

「何か、ゴメン……」

「いや、お前が謝ることじゃねぇよ」

「俺、そろそろ失礼します」

「あ、アキラさん!」

 

 タイヨウはアキラを呼び止めようとするが、アキラは速足で去って行く。

 

「な、何なんだアイツ……? 一体どうしちまったんだ?」

「俺のハートに来た……ハートに来た物って……」

「……」

 

――――

 

「カムイさん達も、ダメだったか……」

「あれ?」

「アキラ!」

「アム、ルーナ」

 

 途方に暮れていると、アムとルーナがアキラの元へ走り寄る。

 

「今日はトコハ達と一緒じゃないの?」

「ううん、さっき会った」

「そうなんだ、それにしても家に帰って無いって聞いた時は、本当に心配したんだから!」

「うん、ゴメン」

「でも、無事で良かった。でも……元気無いけど、どうかしたの?」

「あのさ2人共、変な事を聞く様だけど……」

「「?」」

「今の世界が、誰かが作った檻の中だとしたら……2人は幸せ?」

「檻の中……?」

「うん、大事な物が消えた世界とかさ……」

「んもう、アキラ君ってば急にどうしたの?」

「そうだよ……例え話だとしても……大事な物?」

「アム?」

 

 突然、アムは言葉が詰まる。

 

「アレ? そもそも、私達ラミラビって何がキッカケでアイドルしてるんだっけ?」

「アム、それはね……アレ? 本当に何だっけ?」

「2人共……」

 

 アムとルーナも何のアイドルとしてかを思い出そうとしてるが、全く思い出せずに居る。

 

「あ、そろそろ帰らないと!」

「そうなの? もう少しお話したかったなぁ」

「ルーナ、我儘を言わないの! 呼び止めてゴメンねアキラ」

「ううん、じゃあ!」

 

 アキラはアムとルーナにそう言って、その場を去った。

 

「檻の中……大事な物が消えた?」

「アキラ君、様子が変だったね」

「トコハ達に、聞いた方が良いのかも……」

 

――――

 

 その夜……。

 

<やはりダメだったか……>

「うん」

 

 アキラはアルセーヌ達に、トコハ達がヴァンガードを思い出すことが出来なかったことを伝える。

 

<何せウルスラですからね、念を押してたのでしょう>

<ったく、地球の人間ってのは影響され易いなぁ!>

<困った……>

「やっぱり、倒さないと無理そうだ」

『みてぇだな、兄貴』

「アキトの声か……」

『おう、脳内で喋らせて貰ってるぜ』

 

 アキトも交え、やはり皆を救うにはユカとウルスラに勝つしかないと……アキラ達はそう話す。

 

「My魔賊(ルパン)!」

「ナナさん……じゃなくてウィッチ?」

「どちらでも大丈夫です、それより天導ユカが来ました!」

「ユカ先生が!?」

<おいおい!? 敵の大将がわざわざお出ましかぁ?>

<アキラ……>

「うん……」

 

 ユカがわざわざ家に来たと言うナナの話を聞いたアキラ達は、階段を下りて玄関に向かう。

 

「……」

「こんばんは、アキラ君」

 

 ドアを開けると、ユカが立っていた。

 

「どうぞ」

「お邪魔します」

 

 アキラはそう言って、ユカに上がって貰うことにした。

 

「急に家に来るなんて、どうしたんですか?」

「大事な話があるの……アキラ君、私とウルスラが作った今の世界を……受け入れて欲しいの」

「……」

 

 ユカは、アキラと戦う意思が無いと言いたいのか、自分達の作った偽りの世界を受け入れて欲しいと言って来た。

 

「アキラ君も、お友達を見て思ったでしょう? 誰かの幸せを壊すなんて、優しい貴方には辛い筈。それに……私達なら、死産となった弟さんと共に生きることだって……」

「……・」

『兄貴、少し変わってくれ……』

(う、うん……)

 

 アキトはそう言って、アキラと入れ替わることになった。

 

『おいおい、俺がそんなことを頼んだかぁ?』

「貴方は、弟のアキト君ね?」

『そうだよクソアマ。ハッキリと言うけどな、仮に生きれてもテメェの監視下で生きるなんてゴメンんだぜ! 兄貴、言いたいことは言ったから交代だ』

 

 アキトはそう言って、再びアキラの中に入り元のアキラに戻った。

 

「アキトの答えはそう言うことです」

「貴方は?」

「……」

 

 ユカがそう訪ねると、アキラはポケットから1枚の紙を取り出してテーブルの前に置いた。

 

「……予告状?」

「貴女達から、全てを奪って取り戻す。それが俺の答えです」

「そう……分かったわ」

 

 アキラからの予告状を受け取ったユカは、席を立った。

 

「なら明日、願いの白塔の最上階まで来て。そこで決着を付けましょう……でも、来た時には私達もこの世界を守る為に、貴方を倒すわ。じゃあ……」

 

 ユカはそう言って去って行った。

 

<アキラ、戦えるのか?>

「戦うさ……このまま大事な物を失ったままは、ダメだ」

<そうだな……ならば我もお前と共に戦うまでだ>

「ありがとう、アルセーヌ」

「決意したのか」

「伊吹さん」

 

 そこにいつの間にか伊吹が居た。どうやら最初から聞いてた様だ。

 

「俺も力になりたい所だが、今の俺もデッキがこの状態だ……お前に頼むしかない様だ。頼む……地球とクレイの未来を、救ってくれ……」

「勿論ですよ」

「俺も出来ることを探す。頼んだぞ……」

 

 満足気に話した伊吹も、その場を去った。

 

――――

 

 翌日、アキラはデッキを手に取って願いの白塔へと向かう。決意を胸に、目的地の入り口にてエレベーターが降りて来て、その中に入る。

 

「コレが、最後の戦いか……」

<最後にさせる気は無いだろう。ヴァンガードも大事な仲間との絆も、取り戻すのだろう?>

「当たり前だ」

「私達で救いましょう……悪神が復活する前に」

「必ずだ……」

 

 そして最上階へと着いた。そこは地上が見えないくらいに空の上だった。そして階段の上にファイトテーブルがあり、その前に天導ユカが立っていた。

 アキラはテーブルまで歩き、ユカの前に立つ。

 

「来てしまったのね」

「ええ……」

「だけど、私達も負ける訳には行かないの」

<貴方達を、ここで倒します>

 

 ユカはデッキをテーブルに置いた。対するアキラも、デッキをテーブルに置く。

 

「俺も……俺達も悪神の復活をさせる訳には行かない。ましてや絆を奪われたままの偽りの世界を、生きる気は無い!」

<行くぞ、アキラ>

「「スタンドアップ! ヴァンガード!!」」

 

TO BE NEXT

 

 

 




 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
 次回はユカとの最終決戦となります! 次回のファイト回も分割となります!
 感想、高評価をいただけるとモチベーションも上がると思いますので、よろしくお願いいたします!
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