カードファイト!! ヴァンガードG -LUPIN-   作:D・MAKER

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 魔賊(ルパン)編のラストとなります!


イメージ61:僕らの魔賊(ルパン)

「おはよう」

「おはようアキラ」

「よく眠れたかい?」

「おはよ~」

 

 起きたアキラに挨拶をする両親と叔父。

 

「明日、地元に帰るんだったね」

「卒業式の後にね。2年ってあっと言う間だったよ……」

「確か、挨拶に周るんだったよね」

「うん、朝食を食べたら行って来るよ」

<そうだな、感謝は伝えんとな>

 

 明日は卒業式と同時に、アキラが地元へ帰る日。今日は友達やお世話になった人達に挨拶回りに行く。

 

――――

 

 カードキャピタル2号店……

 

「おやアキラ君、いらっしゃい」

「お! 今日は早いな!」

「どうも……挨拶周りに」

「あぁ! 明日ですよね、地元に帰られるのは」

「そっか、早いもんだよなぁ……」

 

 出迎えてくれたシンとカムイに、地元に帰ることを話す。カムイは初めて会った時のことを懐かしむ。

 

「しっかし、俺は最初から分かってたぜ。やっぱりお前は選ばれし者だったってな! ……俺のエミさんは別だけどな」

<先導エミの部分は変わらずだな>

「うるせぇよトカゲ!」

<トカゲ言うな、ギャグキャラ6号>

 

 お互いに罵り合う1人と1匹に、アキラとシンは苦笑い。

 

「そう言えばミサキさんは?」

「ミサキでしたら、1号店に行ってますよ」

「そうですか、なら後で1号店に……」

「ちょっと待ったああぁぁ!!」

<このやかましい声は……>

 

 2号店に響き渡る賑やかな声。その正体は……

 

「「「俺達! トリニティドラゴン!!」」」

「やっぱり漫才トリオだ」

「「「漫才トリオって言うな!!!」」」

<じゃあ2~4号だな>

「「「番号も言うな!!!」」」

「ハハハ」

 

 東京を去る前にも変わらず賑やかなやり取りに、アキラは微笑む。

 

「兎に角! 次こそは俺達が勝つ!」

「そうです! 僕達以外に負けるのはダメですからね!」

「再戦……」

「ありがとな。じゃあ俺、別の所にも挨拶に」

「はい、またどうぞ!」

 

――――

 

「ドラエン支部、初めて来た時は支部長からファイトを申し込まれて……色々とあったなぁ」

<安城トコハの兄……ブレードマスターの先導者が、支部長とやらに説教してたとも聞いたな>

「あの時は大変だったよ……」

「マモルさん」

 

 ドラエン支部を見て回ってる最中、マモルと遭遇。

 

「明日の卒業式の後、地元に帰るって聞いたよ。それから立凪財閥のプロファイター入りだったよね?」

「正確には、最初はジュニアクラスを優勝しないと、マスタークラスには入れないんです」

「そっか、これからはプロとして進むとなれば……僕も義理の兄として応援しないとね!」

「マモルさん……」

<安心しろ、我らも居る>

「勿論、アキラ君と共に活躍してくれないとね。それにしてもクレイのユニットが、トカゲになってやって来たと聞いた時は驚いたよ」

<トカゲ言うな>

「本当だよ! 僕も驚いちゃったよ!」

「支部長」

 

 マモルと話していると、支部長もやって来た。仕事は恐らく……サボってるのだろう。

 

「支部長……仕事してください」

「待って待って!? アキラ君が地元に帰るって聞いてたから……ね?」

「……少しだけですよ?」

「分かってるから、!? 怖い顔はやめよマモルきゅん!?」

 

 マモルの圧にビビる支部長は、アキラの方に向く。

 

「いやぁ、それにしても君は本当に怪盗だったね! 今ではヴァンガード界の魔賊(ルパン)って呼ばれてるし、君に憧れて始めた子も居たよ!」

「アハハ……」

<まぁコイツは生まれてから、魔賊(ルパン)だからな>

「それじゃあ見送りとして、僕とファイトだよ~!」

「支部長~? アキラ君は他の人の所にも挨拶に行くので、無茶を言ってはダメですよ」

「えぇ~? どうしても?」

「あと、まだ仕事が残ってるんですから……! アキラ君も付き合わせちゃってゴメンね」

「いえ」

「それじゃあ仕事しますよ、支部長」

「待って! せめてファイトさせて~! マモルきゅ~ん!!」

 

 マモルは支部長を引っ張り、仕事に戻って行った。

 

<やれやれ、あの男もギャグキャラだろう……>

「トカゲが言うこと?」

<誰がトカゲだ……あ>

「リン」

 

 いつの間にか居た羽島リンが、アキラに歩み寄る。

 

「この私にまだ挨拶に来ないから、コッチから来てあげたわよ」

「あ……うん」

「良い? 誰にも負けたら承知しない、例えプロが相手でもね。私はアンタの隣を奪う……絶対に」

「うん」

 

 チュッ

 

「……」

「だから、頑張んな」

「ありがとう……」

 

 キスをしたリンは、応援の言葉を言って去って行く。

 

――――

 

「あ、アキラさん!」

「タイヨウ」

「今日はどうされたんですか?」

<明日に地元へ帰るから、挨拶周りだ>

「アルセーヌも居たんですね」

<我はオマケか……>

「そ、そんなことは……」

 

 ユナサン支部の入り口で出迎えてくれたのはタイヨウだ。

 アルセーヌはオマケの様に扱われたと感じたのか不服そうにしてる。

 

「そうよ、自分の先導者に嫉妬かしら?」

「ユニットも生きてるので一緒ですよ」

「レンさん、アサカさん」

 

 今度はアサカとレンもやって来た。

 

「テツさんと……矢作さんはご一緒では無いのですか?」

「テツは書類整理で、キョウはこき……手伝ってるわ」

(矢作さん、こき使われてるんだ……)

 

 お約束のパターンではあるが、ツッコミは入れない方が良いと思うアキラだった。

 

「明日、卒業式の後に地元に帰られるんですよね? そして君とセブントライブのユニット達のお陰で、こうしてヴァンガードが戻って来ました。僕の思った通り、君は特別でしたね」

「もしかして、レンさんは最初からご存じだったのですか?」

「いえ、どんな能力とか詳しくは分かりませんでしたよ」

「そうですか……」

 

 レンの発言には相変わらず掴みどころが無いが、何故か信用性がある。

 

「それにしてもPSYクリエイトですかぁ……僕も自分のユニットをイメージで生み出したいですね~!」

「それは素晴らしいです、レン様!」

<無理だ、PSYクリエイトを持ってるのはアキラだけだ。それにお前……自分の分身が居るだろうに>

「トカゲはお黙り!」

<トカゲ言うな!>

(今日で何回目だよ……)

 

 アルセーヌも地球に来てから同じツッコミを何回も聞く様になっており、アキラは頭の中でツッコミを入れる。

 

「アキラさん! 僕、アキラさんの様にもっと強くなります! そしたらまたファイトしてください!」

「勿論、待ってる」

「世界には君の知らないファイターが居ますよ。僕も応援してます」

「ありがとうございます」

「では、あとはアサカに任せますよ。行きましょう」

「あ、はい! ではアキラさん、失礼します!」

「うん」

 

 レンはタイヨウを共にユナサン支部の中へ入って行った。

 

「やっと2人きりね」

<我も居るz……ギャッ!?>

「あ、アサカさん……」

 

 チュッ

 

「フフ、以前よりも美味しい唇ね」

「またしても……」

「世界が相手でも、アキラ君なら大丈夫よ!」

「ありがとうございます」

「さ、まだ行くところがあるのでしょ? 行ってらっしゃい」

「はい……」

<おい、我を忘れるな……>

 

 アサカに見送られ、アキラはユナサン支部を後にした。

 

――――

 

「いらっしゃい。アキラ……」

「あ~、本当だ~」

「アキラく~ん!」

「おっと」

 

 1号店へ入れば、ミサキとクミ、エミの3人が出迎える。

 

「今日はどうしたの?」

「挨拶回りです」

「そっか~、明日の卒業式の後に帰るんだったっけ~?」

「そっか、その後はプロファイターとして海外留学だったよね」

「はい」

「お、いらっしゃい!」

「よぉ!」

「三和店長、石田先輩」

「僕達も居るのです!」

「そうだぞ孫弟子!」

「だから違うって……」

 

 奥から三和、ナオキ、シンゴ、森川、井崎もやって来た。

 

<ギャグキャラ9号と店員と……マケミだったか?>

「だから9号ではないのです!」

「カツミだ!」

「俺なんて店員呼びだし……」

「アルセーヌ……」

「まぁ漫才は置いといて、いよいよ明日だったね。向こうに行ったら櫂やアイチも待ってる筈だぜ?」

「そうですね、またファイトしたいです」

「あ、アキラ君! アイチに会ったら面倒を宜しくね!」

(逆な気がする……)

 

 アイチの世話になると言うなら解るが、どうして逆であるのかと心の中で思う。

 

「さて、そろそろ他の人達にも挨拶に行かないと」

「あら、大変ね」

「今度会ったら、またファイトしようぜ!」

「でもその前に~」

「そうね」

「と言うわけで」

 

 チュッ

 

「わお……」

<お前、コレで何回目だ?>

「人数で言うと5人……」

「海外に行っても、大変そうだねぇ……」

 

――――

 

「ハーイ! アミーゴ!」

「ハイメさん」

「……」

<それで、8号は一体何をしているのだ?>

「8号言うな……」

 

 道中でハイメと……グッタリしている伊吹と出会う。

 

「それで、伊吹さんは仕事はどうしたんですか? 本部長なのに」

「今日は休暇だ。そこを偶然ハイメに……」

「一緒に街を周ってたってワケ!」

「かなり振り回されたがな……」

<軟弱な奴だ……それでよく『メサイア』の先導者になれたな>

「ぐっ……」

 

 アルセーヌの言葉に伊吹は返す言葉も無かった。

 

「それより、アキラはこれからファイトをしに行くのかい?」

「もしや、明日の挨拶周りか?

「そうです。明日の卒業式の後、地元に帰るので」

「そっかぁ、その後は海外でプロリーグかぁ。んんん……」

「ハイメさん?」

「ハートに来たああああぁぁぁぁ!!」

 

 ハイメのいつもの口癖を叫び、辺りに響き渡る。

 

<道の真ん中で叫ぶな……>

「アハハ! アキラは本当の意味でユニットと繋がってる。そう思うと俺もいつかはサヴァスに会えると思うと嬉しいんだよ!」

<他のクランのユニットの場合、いつの話になるか……>

「それでも俺は信じるさ! それを教えてくれたのは君達だからね!」

「ハイメさん」

「それにだ。もしもお前が東京に来なかったら、俺達は今も悪神の作った偽りの中を過ごして居たのかも知れない。俺も礼を言う」

「伊吹さん」

「だが……ぶっ飛んだ禁止級のカードを生み出すのは……程々にしてくれ。アレの処理は本当に大変だからな」

<なんて無茶ぶりな>

「「アハハハ」」

<やれやれ……ん?>

 

 伊吹の愚痴にアキラとハイメは笑い、アルセーヌは呆れる。そこに黒いリムジンが止まる。

 

「海導様、タクト様のご指示でお迎えに参りました」

「牛丸さん」

 

 窓から顔を出したのは牛丸であり、どうやらタクトがアキラを連れて来る様に頼んだのだろう。

 

「行っておいでアキラ!」

「はい、失礼します」

「ああ」

 

 アキラは2人に挨拶を終え、リムジンに乗ってタクトの元へ向かった。

 

――――

 

「君とセブントライブのユニット達が悪神シェキナーを倒したお陰で、から2つの惑星は救われました」

「いえ、アルセーヌ達が居なければ……出来ませんでした」

<我らも、アキラが居てこそだ>

「クレイを代表してお礼を申し上げます。本当にありがとう……」

「そ、そんな……どうか頭を上げてください」

「あれれ~? タクトってば何やってんの? あ! アキ君だ!」

「ウフフ、いらっしゃい」

 

 タクトが頭を下げるのを止めてる最中に、レッカとスイコも入って来た。

 

「タクト~、アキ君に何をしたの~?」

「いえ、感謝してるだけですよ。彼らがクレイと地球を救ってくれましたので」

「あぁ……そうね。アキラ君ってば本当に面白い子ね」

<賑やかだな……>

「あれ? トカゲも居たんだ」

<またトカゲ呼ばわりか……>

「仕方ないさ、姿が姿だし……」

「レッカも、一応はユニットなのよ?」

<一応とか言うな>

「アハハハ」

 

 ウルトラレアの2人も加わり、頭を下げていたタクトも思わず笑う。

 

「みゅ~! サーヤの王子様みゅ~!」

「ぐえっ!?」

「さ、サーヤちゃん!?」

「アキラの首が締まってるから!?」

<コイツらも一緒とはな……>

「次のライブで共演で打ち合わせに来てたのよ」

 

 アキラに強く抱き着くサーヤ、ラミラビのアムとルーナが必死に引き離そうとする。

 

「ふぅ……」

「ごめんなさいみゅ~」

<大丈夫だ、コイツはこんな軟弱でないからな>

「人ごとだと思って……」

<ふん……だが、この3人も一緒だったのは良いタイミングだ。挨拶周りの時間が少しでも短縮された>

「挨拶周りみゅ?」

「あ……アキラ君って明日には地元に帰るんだったっけ?」

「そう言うこと」

「そうなんだ……」

「寂しいみゅ~」

 

 アキラが地元に帰ることを聞いた3人は俯く。

 

「そっちは大変だね~。でもアキ君は立凪財閥でのプロになるから、レッカちゃんとは一緒だよね~!」

「ウフフ、アキラ君とは会いやすくなるのは嬉しいわね」

「そんなのズルイです!」

「こうなったら、サーヤも一緒に行くみゅ~!」

「その手があったわ!」

<何を言ってるんだ……>

 

 サーヤの提案にラミラビも一緒に行くと言い出す。

 

「ちょっと! 勝手なことを言わないでよ!」

「そうよ。普段は所属が違うじゃないの……ねぇ? ん……」

 

 チュッ

 

「!?」

「あ~!? スイコだけズルイ! レッカちゃんだって!」

 

 チュッ

 

「!?!?」

「おやおや」

 

 スイコとレッカは渡さないと言わんばかりに、アキラにキスをする。

 

「ふえぇ~!? またアキラ君がキスされてる~!!」

「んもうっ! こうなったら私も!」

「あ! アムだけズルイ~!」

「サーヤもキスするみゅ~♪」

 

 チュッ

 

「……」

<またか……あとで大変ではないか?>

「言うな……」

「災難ですね、アキラ君も」

 

 アイドル5人からもキスをされ、トコハにバレたら間違いなく激怒されるだろうと。タクトもそんなアキラを見て同情していた。

 

 ピロリンッ♪

 

<アキラ、メッセージだ>

「ん? トコハか……」

 

 アキラはトコハから送られたメッセージを開く。

 

『夜に『Q4 NEXT』であのお気に入りの場所で待ってるから来てよ! トコハ』

 

 お気に入りの場所、あの夜景を見たビルの屋上のことだろう。

 

「そうだアキラ君」

「はい」

「3日後に牛丸が迎えに行きますので、準備の方はしっかりとお願いします」

「分かりました、ありがとうございます」

「その時はレッカちゃんも一緒に行こうかな~?」

「レッカはその日はレッスンですよね?」

「ぶ~!」

 

 レッスンの日を指摘されたレッカは頬を膨らませる。

 

「挨拶周りの最後は夜だから、ひとまず家に帰らないと……最後の荷造りもあるので」

「そうですか。では牛丸、送ってあげてください」

「かしこまりました。では私はお先に」

 

 牛丸はリムジンの手配をしに先に部屋を出た。

 

「それでは、失礼します」

「はい、お待ちしてますね」

「じゃあねアキ君~!」

「またね」

「バイバイだみゅ~!」

「見送りの時には」

「必ず行くから!」

 

 タクトやアイドル達に見送られ、アキラは部屋を出た。

 

――――

 

「綺麗な夜空だな」

「最初に来たのは、アキラが東京に来る前だったよね」

<そうなのか?>

「うん。新導がグレード0に戻ったりして、3人チームで『トライスリー』にしてた時だっけ?」

「言うなよソレ……」

「前に聞いてた話ね」

 

 夜に待ち合わせしていたビルの屋上で夜景を見る『Q4 NEXT』。

 

「ソレを言ったら、ユナサン支部で高い所から降りて来たお前の方が危なかったぞ?」

「ワイヤーが有ったから大丈夫だけど」

「そう言う問題じゃないよ……」

「本当に……海外へ行ってもしないでよ?」

「保障できない」

<ソコは自重しろ……>

 

 アキラの堂々とした発言にアルセーヌは呆れながら言う。

 

「それから、アキラが東京に来て色々と起こったよね」

「そうだな。ギアクロニクル以外の未知のクランを持ってショップに来て……」

「ティーチングでトンデモ効果を発揮したのよね~」

「懐かしいなぁ……」

 

 初めてアキラと出会い、ファイトした時のこと。全てはデッキを手に入れた時から始まったのだから……。

 

<もしもトコハがコイツにファイトを誘わなかったら、我らは金に変わってたな……>

「え?」

「当時は……ね」

「あ、危ねぇ……」

「ファイトしてなかったら、取返しが付かなかったよね……」

「まぁ……ソレは置いといて」

「置くな!」

<やれやれ……>

 

 アキラとトコハの夫婦漫才を見て、呆れる2人と1匹。

 

「明日、いよいよ出発だな……」

「そうだね……さてと」

「どうした?」

「僕とクロノは、明日の卒業式の準備もしないとね」

「……? ああ、成程な。アキラ、トカゲを借りて行くな」

<だからトカゲ……おい!? 尻尾を摘むな!>

「じゃあな」

「明日の卒業式でね」

<離せ~!!>

 

 クロノとシオンはアルセーヌを摘んで、2人の元から去った。

 

「あの2人、誤魔化すの下手ね」

(2人きりにするのに、気を遣ったんだな……ありがとう)

「こうして2人になるの……久しぶり」

「本当に」

 

 2人だけになると、トコハがアキラに寄り添う。

 

「初めて会った時は、何を考えてるのかサッパリ分からなかった。けど……自分を賊とか言う変わった人だった」

「実際に賊だけどね」

「そう……私達を、ヴァンガードを取り戻した私だけの賊。そして……今日は略奪組にキスされたキザなゴーグルね」

「ば、バレてる……」

「安城トコハの感を舐めないでよね? でも……今回は許す」

「はい……」

 

 ミサキ達にキスされたことは既にバレていたが、今回はアッサリと許して貰えて安心するアキラだった。

 

「暫くは遠距離恋愛かぁ……ちゃんと連絡とかしてよね?」

「分かってる」

「それと……」

「ん? んむっ!?」

 

 トコハは不意にアキラの唇を奪った。

 

「コレは私からの激励だから。それともう1つ……コレ」

「……ゴーグル?」

 

 トコハが出したのは、悪神シェキナーとの戦いでボロボロになったゴーグル。

 

「新品みたいになってる」

「皆でどうにかして直したの」

「ありがとう……」

 

 トコハにお礼を言ったアキラは、首にゴーグルを掛けた。

 

「うん! やっぱりアキラには怪盗柄のゴーグルが似合う!」

「トコハ……」

「!?」

 

 アキラはトコハを抱きしめ、自分の胸に埋める。

 

「離れてても、繋がってる……愛してるよ」

「私も……愛してる」

 

 アキラは暫く抱き合ったまま過ごし、遅くなる前にトコハを送った。

 

――――

 

「卒業おめでとう」

「ありがとう」

 

 卒業式を終え、『トリックスター』の前で叔父にお祝いの言葉を貰うアキラ。

 

「2年間、あっと言う間だったね」

「最初に来た時と、随分と未来が変わったよ」

<そうだな、お前は大事な物を取り戻した。もう過去と言う牢獄に縛られることもない>

「アキラ~!」

「みんな……」

 

 トコハ達とラミラビ、カムイとハイメ、伊吹とタイヨウが見送りに来た。

 

「ま、間に合ったな……」

「ギリギリだぜ……」

「見送りに来てくれたんだ」

「約束したもん!」

「必ず行くって!」

 

 アムとルーナが笑顔で言う。

 

「寂しくなっちゃいますね……」

「大丈夫さ! 俺達とアミーゴは……」

「ヴァンガードで繋がってんだ!」

「ファイトしてれば、また会えるだろう」

<良き仲間に巡り合えたな……>

「うん」

「アキラ」

「お待たせ~」

「父さん、母さん」

 

 アキラの両親が車で迎えに来て、窓から顔を出して呼び掛ける。

 

「挨拶は大丈夫なら、広島まで遠いから出発しよう。皆さんも息子がお世話になりました」

「いえ、こちらこそ……」

「じゃあそろそろ……」

「うん……」

 

 アキラは皆に一礼をし、車に乗り込んで顔を出す。

 

「じゃあアキラ、車を出すよ」

「じゃあ皆、元気で」

「うん」

「またね」

「向こうでも頑張れよ!」

 

 そして車が動き出し、見送るトコハ達も追い掛け始める。

 

「アキラ君! またね!」

「私達、貴方のことは絶対に忘れないから!」

「僕、アキラさんから学んだ強さを……絶対に忘れません!」

「またハートに来るファイトをしようよ!」

「海外でも頑張れよ!」

「アキラ! 本当にありがとう!」

「離れていても、僕らはヴァンガードと共に繋がってる! それを忘れないでくれ!」

「そうだ! 俺達は……ずっと仲間だからな!」

「みんな、ありがとう! またな!」

 

 クロノ達の言葉に、アキラは見えなくなるまで手を振り続けた。

 そしてアキラを乗せた車だ見えなくなり、クロノ達も足を止めた。

 

「行っちゃったね……」

「なぁに、ヴァンガードで繋がってんだ!」

「そうだよ、僕らも進まないとね」

「ああ……」

「アキラ……約束したから」

 

――――

 

「良い友達が出来て良かったね、アキラ」

「そうね、トコハちゃんと言う未来のお嫁さんも出来ちゃったんだもん!」

「うん……東京へ来て、ヴァンガードや仲間に出会って……アルセーヌとの大事な思い出も戻って、本当に良かった」

<そうだな>

 

 車の中での家族の会話、アキラは東京での思い出を話す。

 

「アルセーヌ」

<ん?>

「これからも宜しく」

<当然だ>

「これからの未来、俺達が全て頂戴する!」

 

 そう言ったアキラは、窓を開けて空を見上げる。

 

TO BE NEXT




 最後まで読んでいただき、ありがとうございました! オリジナルストーリー、魔賊(ルパン)編は今回で終了となります!
 次回からはNEXT編へ突入となりますので、お付き合い頂ければ幸いです!
 感想と高評価もお待ちしております!
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