カイが可愛いすぎたのでオリ主といい感じにさせたい話 作:ゼノアplus+
前話の流れ的に修正が難しいので『昨日クシにアドバイスしてもらったから知っている』程度の認識でお願いいたします。
5話
「あたしはコンゴウ団、キャプテンのヨネ。コンゴウ団やキャプテンについてはいずれ説明するでいいよね。片付けてほしい用件があってね。さっさと話を進めたいのさ。まあその前に、何でここにいるのかなクシ」
「いや、その……色々ありまして……」
「ふぅーん……さては長と揉めたね?」
「ぐっ……何故、それを」
鋭い、読心術でもあるのかっていうくらい完璧に当てられた。
「クシがなにかを誤魔化すのは、大抵長絡みってキクイが言ってたよ」
「なんでウチの連中はおしゃべりが多いんですかね……」
「それはあたしも少し思ったさ」
あのクソガキ……ヒスイゴーr…………ハマレンゲ様のワクワクブートキャンプ(俺命名)に推薦してやろうか、ああん?
「まあ、クシがいるなら尚のこと安心だね。でも……あんた、自信はあるかい?ポケモンを戦わせる腕前の」
俺との会話に一区切りついたヨネさんはショウへと向き直り、煽りとも取れる質問を投げかけた。
「あります」
「……そりゃよかった。あんたのところの警備隊の若造では歯が立たなかったからさ」
めっちゃ笑顔やんヨネさん。まあ相棒が勝ったらそりゃ嬉しいけどよ。
「横にいるのは相棒のゴンベ。兄弟のように一緒に育った仲で、あんたらのようにおかしなボールで捕らえなくても共に戦ってくれるよ。って、そういえばクシ、ゾロアはどうしたのさ?」
「ああ、ここにいますよ。進化してゾロアークにもなってます」
「……あんたもボールを使ってるのかい?」
「まあ、移動に困らないんで。特に忌避感もありませんし……で、俺審判しますよ?」
「よろしく頼むよ」
微妙な顔をしているヨネさんだが、話がそれたので何となく続きを促しヨネさんがショウの腕前を試すために勝負することとなった。何となくだが、結果が見えているのはもうわざわざ語る必要も無いんだがなぁ。
「お願いマグマラシ!!」
俺とテルは少し離れた場所から勝負の様子を見ることになった。ヨネさんはもちろんゴンベ、対するショウはマグマラシと、相棒対決になった。
「『かえんぐるま』!!」
マグマラシが炎を纏い、回転しながら突撃した。やはり昨日多くの勝負を経験したからか勝負自体は手慣れているらしい。
「『ころがる』で迎え撃ちな」
おっと『ころがる』を覚えてるのか。いわタイプの『ころがる』だとほのおタイプのマグマラシには不利だが、潜在能力の差でどれだけ拮抗できるかが鍵になりそうだ。
両者共に弾かれる形となったが、両方にダメージは入っているらしい。ゴンベは『ころがる』に熱中しているようで次もう一度直撃をもらったらマグマラシでも耐えるかどうか怪しいな。
「『力業』で『ひのこ』、やけどになった!!」
「もう一度『ころがる』!!」
ショウの指示で放たれた『ひのこ』はゴンベに命中。そしてやけど状態に陥った。おお、これはでかいな。やけど状態はポケモンの攻めの力が下がる。2発目のゴンベの『ころがる』もこれなら……耐えたな。
「『かえんぐるま』でとどめだよ!!」
やけどの痛みに苦しんでいるゴンベにマグマラシの『かえんぐるま』が直撃しゴンベは戦闘不能になった。やっぱ運も持ってるなショウ。
「ごんぬ……」
「そこまで」
「へぇ、ゴンベに勝つなんてあんた只者じゃないね。ゴンベもご苦労さん。さ、戦ったポケモン達を元気にしてやるよ」
ヨネさんの持っていた持ち物によってマグマラシとゴンベは回復、やけど状態も綺麗さっぱり無くなった。
「そうだ、いいものやるよ。あんたらクラフトっていうのをやるんだろ?これ使いな」
「わぁ、ありがとうございます!!」
そう言ってヨネさんは『ゲンキノツボミ』をショウに手渡してた。こうやってなにかと良い人だからシンジュ団でも人気があるんだよなぁ……同じエリアによく在中してるキクイがたまに羨ましがられているのも納得できる。
それにしてもゴンベ、そろそろ元気出せって。ほら、さっき取ってきたオレンのみやるから。はっや、現金だな……
「ほらゴンベ、クシにお礼を言いな。ショウ、あんたとポケモンが息を合わせて戦う姿が良かった!!まるで英雄だな!!小さい頃に昔話で聞いた伝説の英雄!!決めた、あんたに依頼する。内容はシシの高台を荒らすオヤブン退治さ!!」
「えっ、オヤブンですか……」
「どうかしたのかい?」
「あー、昨日オヤブンのギャロップがナワバリの外に出てまで襲ってきましてね。俺が撃退したんですけど、あそこのギャロップ強いじゃないですか。アレとかオヤブンのカビゴンが『オヤブン』の基準になってるみたいで」
「なるほど、そりゃオヤブン退治なんて聞いたら驚くな。なあに、ギャロップやカビゴン達ほどのオヤブンじゃあないさ。とにかく、シシの高台に来てくれるよね?」
trrrrrr
ヨネさんがそう言った後、ショウの懐から懐かしいような音が聞こえた。そしてショウは薄い板のようなものを取り出すと操作?をし始めた。…………あれだ、スマホだ。今思い出した。何でショウがスマホなんか持って……それより、あの形はなんだ?
「お前のソレ、行き先を示しているのか?」
「あんたの地図かい?洒落てるねぇ!!それもギンガ団の技術ってのかい」
やっべぇな。なり行きでショウについて来てみたが、まさかこんなところで知らない記憶が蘇るとは思っていなかった。時空の裂け目から落ちて来ただけあって何かあるとは思っていたが……ショウと出会ったのは悪くなかったかもな。
「ところであんた、シンオウ様はご存じかい?」
「シンオウ様……さぁ……?」
「仕方ないよね、簡単に教えるよ。シンオウ様は時間を操り宇宙を作られたとされている。結果、ヒスイの大地が生まれポケモンが暮らせるようになった。そんなすごいシンオウ様を崇めるためヒスイ地方に集まり定住し始めたのがコンゴウ団」
ヨネさんが俺に視線を送って来た。はいはい、分かりましたよ……
「対照的に俺たちシンジュ団では、シンオウ様は空間を操り宇宙を作った。そんでコンゴウと同じようにヒスイで暮らし始めたって感じだな。時間か、空間かっていう考え方の違いでちょっと前まで俺たちは……っていうか先代まで争ってたんだよ。ばかばかしい……自分が信じるものは自分で信じておけばいいものを……他人に考えを押し付けるのはどうかと思うがな……あでっ!?」
「口に出して良いことと悪いこと、教えてあげようか?」
「イエ、スイマセン。エンリョシテオキマス……」
「へぇ……そうだったんですね」
俺の最後の愚痴のような発言に対し、脳天にチョップを入れることで諌めて来たヨネさん。まあ今のは確かに俺が悪かった。余所者の俺だから言えるが、そうでない人からすればただの陰口だからな……
「もっとも、シンオウ様は遥か昔にお隠れになられ滅多に姿を現さないとの話。だが、未だにシンオウ様にゆかりのあるポケモン達はいる。そのお世話をするのがあたし達キャプテンというわけ。シシの高台に住むポケモンはシンオウ様の加護を得たポケモンの血を引いているんだよ。あたしは先に行っておくよ」
「はい、すぐに行きますね」
ヨネさんはそう言ってシシの高台へと歩いて行った。
「まあ、そういう事情があるわけだ。分かったか?」
「なんとなくはわかりました。それよりクシさん、あそこに見えてるコロボーシ達って捕まえちゃダメですか?」
「先にヨネさんの依頼だ。あの人待たせる気か?」
「うぅ……そうですよね。別の日にします……」
ポケモンの名前とか、そういう知識はあるらしい。コロボーシは高台側じゃないと生息していないからな。今まではみたことがなかったはずだが名前はわかったようだ。
「…………」
「…………」
「‥‥………………あの、クシさん」
「ダメだ」
「1匹だk「ダメだ」…………いじわる」
1匹だろうと捕獲し始めたら止まらなくなるのがショウである。昨日だけでよく身にしみた。ああ、話したこともないシマボシ殿。貴女の選択は間違っていなかった。
「ほら、あの辺りはイシツブテが多いからな。纏まった数で襲ってくる前に通り抜けるぞ」
「え、イシツブテも居るんですか!?」
「あ、と、に、し、ろ」
「……はい」
道中目を輝かせながらポケモンを見つめ、背後を見せたりと隙を晒した瞬間無意識で空のボールに手が伸びたショウを抑えつつ俺たちはシシの高台へと辿り着いた。…………疲れた。精神的に。
「無事に来れたみたいだね。おやおや……あんたのところの博士だよね」
「「え?」」
振り返ると特徴的なニット帽を被ったラベン博士が走りながらこちらにやって来ていた。あんたすげぇな。ここまでポケモン無しで来たのか。
「はぁ……間に合ったようですね。ポケモンを研究する者としてどうしてもオヤブンを観察したいのです」
「あんたの仕事なんだろ。邪魔しなければいいじゃないか。まあクシが居るから大抵のことはどうにかなるだろうし」
あの、ヨネさん。遠回しにラベン博士の事守れって言ってます?いや、やりますけども。また宿が無くなるのは嫌だし。
そしてラベン博士を加えた俺たちはヨネさんの説明の続きを受ける。
「シンオウ様にゆかりのあったポケモンの子孫にお供えをしていた場所さ」
「ディ〜〜〜ンォ!!」
鳴き声が聞こえてくる。まるで音楽のようなこの鳴き声は……コロトックだ。ムウマージを鍛えるときによくお世話になったな。あっ、パラセクトも。え?ちょっと火事になりかけただけだよ。
「……アイツじゃないよ。あれはちょっかいをだす厄介なポケモンさ。ショウ、アイツを蹴散らしておくれよ」
「あのポケモン……大きいです!!そうか、オヤブンと呼ばれ恐れられてるポケモンですね!!」
「そうさ、しかも特別な技まで覚えていて厄介な事この上無し!!」
ラベン博士の分析にヨネさんは肯定で答えた。
「ク、クシさん……」
「あん?……大丈夫だ。嬢ちゃんなら余裕を持って倒せるだろうしよ」
「……分かりました。行ってきます!!」
俺の言葉に不安げだったショウは覚悟を決めたようにコロトックへ向かっていった。全く、世話が焼ける小娘だ。
「浮気かい?」
「俺が浮気するような人間に見えます?」
「まっ、そうだね。あんたの一途すぎるところは評価してるよ。それにしても、ショウは凄い子だね。まるでポケモンに恐怖心がないみたいだ」
「実際あんまり無いんですよ。育ってきた環境の違いですね。多分元いた場所ではポケモンとの関わりは普通にあったんでしょうよ」
「……なんだって?まるで、昔のあんたのようだね」
久しぶりに会ったが、こんなに表情の変わるヨネさんは珍しい。まあそれだけ驚きの連続だったんだろう。気持ちはわかる、凄く。
「実際俺とほとんど変わりませんよ。俺やノボリさんと同類です。てか、昔って言っても数年前のことじゃないですか」
「んー……久しぶりに見たけどあんた…………老けたよね」
「精悍になったって言ってくれません?まだそんな歳じゃないんですけど」
「いやいや、ショウと話しているときのあんたは完全に保護者の風貌だったよ。葉巻でも吸っていたら似合うんじゃないのかい?」
「葉巻ねぇ……ゾロアーク達が匂いを嫌がりそうなんで吸いませんよ。それに、高いでしょう?イチョウ商会が他の地方から仕入れてくるのだって珍しいくらいですよ」
吹雪も日常茶飯事な極寒の地に集落を構えるシンジュ団で葉巻なんか火がつくわけないんだよなぁ……
「まあまだ十分な娯楽が作れるほど安定した暮らしじゃないからね。その辺りは仕方ないさ。おお、話していたらショウがオヤブンを捕らえたみたいだよ」
「ええ、オヤブンの捕獲とか……よくやりますよ。しかも倒されたのは1体だけとか……はぁ、昨日の今日で強くなりすぎだぜ嬢ちゃん」
ボロボロになったルクシオと一緒に、コロトックの入ったボールを掲げながら喜んでいるショウの姿があった。
「強い子だね。あたしとはじめて会った時のクシは目が死んでたっていうのに」
「名前も、住所も、それまでの人生も、知識以外全部忘れて、気がついたら見知らぬ極寒の地で野生のゾロア達とオヤブンのゾロアークに介護されてたか弱いガキがシンジュ団に引き取られて少しした後の事でしたからね。あの暖かい毛並みに包まれてなかったら凍死してましたよ。ポケモンに恵まれたのが俺なら、嬢ちゃんは人に恵まれたんです」
「あんたも十分、人に恵まれてるさ」
「今は本当にそう思います」
穏やかな音色で楽しそうに笛を吹く彼女の姿が頭をよぎった。
「よし、行こうか」
「そっすね」
Q、最初からクシがコロトック倒せばよくね?
A、ギンガ団への依頼なので……
Q、ショウの知識量はプレイヤーとどれくらい差がある?
A、現代のシンオウ地方でポケモン好きの15歳くらいなら知っているだろう知識量くらい。旅に出るのが10歳なら一通り経験があるだろうという事で。私が初見で『はかいこうせん』と『ギガインパクト』を連続で使われてビビったくらいには驚くと思います。
Q、クシの設定は?
A、私は設定を後から付け足していくような性質ですので後々纏ったら一気に出します。
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