カイが可愛いすぎたのでオリ主といい感じにさせたい話 作:ゼノアplus+
「よう!!偽りのシンオウ様を崇めるのは時間の無駄と悟ったか?」
「何が宇宙の時間を司るシンオウ様よ!!宇宙と空間を生み出した私達のシンオウ様こそが本物なの!!」
〜〜〜〜割愛〜〜〜〜
「そういやヨネから聞いたぜ?クシと喧嘩してんだってな?」
「はぁ?何でヨネさんが知ってるの?」
「ギンガ団の調査隊と一緒に居たらしいぜ。もしかしたらそこら辺にいるかもな」
「…………ふぅん」
6話
「大したもんだよね。オヤブンを捻っちまうなんてさ。まるで伝説の英雄みたいだ」
「よくやったな嬢ちゃん。オヤブンは強いから即戦力だぜ」
「ありがとうございます!!いやぁ、なんでもやってみるものですね!!」
狙ったんじゃなくてまぐれかよ。そっちの方がすげぇな。まあどうせ厄介者だ、追い払ってまた来るなら捕獲するのも一つの手だ。そういう考え方もボールっていう発明がないと思いつかねぇから面白い。
「あんたのポケモンを回復させないとね」
「何度もありがとうございます」
「気にしなくていいよ」
「キュエーーーン!!」
2人のやり取りを眺めていると、背後から大きな鳴き声が聞こえた。ここで出てくるようなポケモンと言えば、1匹しか思いつかない。
「「アヤシシ様!!」」
俺とヨネさんの声が重なった。一応、表ではちゃんと『様』をつけて呼んでいる。この程度で揉めたら元も子もないからな。
岩場の1番高いところに佇むアヤシシはこちらを一瞥すると飛び降りてきた。そのままゆっくりこちらへ歩いてくるとショウを一瞥した。
「ショウを見つめる優しい眼差し……ありがとうございます」
ヨネさんの感謝の言葉に特に反応する事なく、アヤシシはその場を立ち去った。どうやらアヤシシはショウを認めたらしい。
「いいかい、アヤシシ様ってのは人を乗せヒスイの大地を駆け抜けるありがたいポケモンなんだよね」
「すごい!!すごいですよアヤシシ!!人を乗せるポケモン……まるでアローラのライドポケモンですね!!」
「いや博士アローラに行ったことあるんですか……って、モクローいるし当然だったか」
「そうですね。凄そうなオーラを感じました」
ヒノアラシはジョウト、ミジュマルはイッシュ、モクローはアローラに生息するポケモンだったはずだ。ということは博士はいろんな地方へ行ったことがあるんだな。ちなみにこの知識も元々知っていたが何で知ってんのかは覚えてない。
「ラベン博士、無事ですか?」
今日はなにかと忙しいな。さらに後ろから声が聞こえたので振り返ると、そこにいたのは帰ったと思っていたテルだ。
「シマボシ隊長に言われたんだ。ショウが依頼をこなせばベースキャンプ設営ができるだろうって」
「セキさんと団長で決めたことですが、ベースキャンプを増やしてもいいのですかね」
「シンオウ様が作られたヒスイ地方はポケモンの大地、あんたらがポケモンと共生するなら使ってもいいだろうさ。アヤシシ様もショウを気に入ったようだし。ありがとな!!あんたの活躍はコンゴウ団の長にも伝えておくよ。改めてお礼に行くからさ」
これで依頼は完了。しかもベースキャンプの設営が出来るということはここを拠点にできるということ。黒曜の原野の大体中心地点であるシシの高台から出発できるのは便利だろうよ。
「クシ、あんたもたまにはウチに顔出しな。ヒナツが会いたがってたよ。また髪結いしてほしいってさ」
「ヒナツが?もう俺より髪を結うの上手くなってるくせに……どうせ新しいものが知りたいんでしょう?」
「まあそんなところだろうね」
「分かりましたよ。湿地方面に用があればまた寄ります。セキ殿にもよろしくお伝えください」
「あいよ」
軽く挨拶を交わしたヨネさんはその場を去っていった。
「もうすぐ建築隊も到着するだろうし休んでようぜー」
「いいえ!!ようやく自由な時間になりましたし、この辺のポケモンの調査をしてきます!!クシさん、行きますよ!!」
「え、いや流石に休もうぜ?オヤブンとの戦闘でポケモン達も疲れてるだろうしよ」
「ああ確かに。じゃあマグマラシとルクシオは休憩してもらってそれ以外の子達に頑張ってもらいましょう!!」
あ、うん。分かった。これダメなやつだ……ははっ、帰りてぇな。テルもまだ働くのか……という表情で苦笑している。うん、止めて?
こういうのなんていうんだっけか、ドナドナ?とかいうふうに俺はベースキャンプが設営された夕方までショウの図鑑タスクに付き合わされた。
…………あっ、パラセクトさん久しぶりっす。うわっ、めっちゃ俺見てビビるじゃん。そりゃあムウマージの『マジカルフレイム』の特訓に付き合ってもらった日々は忘れないとも。ウンウン。
よし、嬢ちゃんファイトー………………背面取りで怯んだパラセクトがムクバードが2連続で『つばめがえし』されて倒された。えぇ、パラセクトさん……
その後は昨日見た光景と言わんばかりにコロボーシとイシツブテを始めとして、高台の近くにいたオドシシや通常個体のコロトックなど乱獲と言わざるをえないほど捕獲に戦闘を繰り返し夕方となった。時間の流れ、遅く感じたな……
やっぱり一仕事終えた後のイモモチは最高だな。こっそり『きらきらミツ』とかかけても美味そうだな……
◆
翌日、ラベン博士とだいたい同じ時間に起きた俺は訓練場を借りてポケモン達をボールから出していた。
「よう、最近構ってやれなくてごめんな」
ゾロアーク達は構わないという反応を示してくれたが、実際とても申し訳なく思っている。やっぱね、ムラの人は怖いだろうしな。
「ホントはアイツも出してやりたいんだが……いかんせんマジで目立つからなぁ」
俺が目覚めた時から持っていた金属製のボール。記憶が無いせいで何と呼べばいいのかわからないソイツだが、持ち前の巨体のせいで出す場所を選ばなければ家が潰れる。
「今日は特に呼ばれたりもしてねぇからな。いやぁ暇な日ってのはすこぶる気分がいいぜ」
「へぇ?シンジュ団の活動はサボってもいいんだ」
「自主的な活動自粛だからなんにも問題ねぇんだよ。ん?どうしたお前らそんな顔して……あれ、今俺誰と喋って……うおっ!?」
ガクブルって言葉が似合いそうなほどビビった顔でゾロアークが俺の後ろを指した。何事かと思い振り返ると……カイがいた。
「何でいるんだよ!?ここギンガ団のムラだぞ!!」
「それはこっちのセリフよ!!何でこんなところにいるの、クシ?」
笑顔だ、なぜだろうか。なんで笑顔なんだろう。ああ、かわいいなカイ。でもな………こわい笑顔だ。
「コンゴウ団から聞いたよ?私と喧嘩してるのが知られてるのは良くないけどとりあえず良いや。でもさ、ギンガ団と一緒に行動するのは違うよね?それともあれかな、長として相応しくない私にはもうついて行けないのかな……?」
「そんなわけないだろ。俺が貴女を相応しくないと一度でも言ったことがあるか?いいや、むしろシンジュ団のためを思って行動しているだろう。俺は貴女が相応しいと思うから補佐になったんだぜ?」
「……ふふ、じゃあキクイの所行くよ」
「ああ、あのクソガキには用があるからな」
「キクイが何かしたの?」
「……いや、個人的なことだ」
お前に言えるかバカ。長様のお達しなのでポケモン達をボールに戻し後ろを歩く。それにしてもあれだけ盛大に突き放したくせに意外と普通に話しかけてくるなぁ。
「何後ろ歩いてるの?横に来てよ」
「俺は補佐だぞ?流石に……」
「私がそんなこと気にするように見える?」
「はいはいお嬢様……」
「その呼び方やめて」
全く……昔は特に気にしてなかったのになぁ。体裁を気にし始めてるあたり長としての自覚も出てきたってことだろうよ。
「……怒鳴って悪かったな。集落の連中に迷惑かけただろ」
「そんなことないよ。お年寄り達は少し言ってたけど、先生が言って聞かせてた」
「先代派のジジババか。アイツらは言わせときゃいいけど、若い連中は?」
「なぜかむしろ優しい目で見られた。何でだろう?」
「…………そうか」
何でか知らんがウチの若い連中は俺らに気を遣っている節がある。いや違うな、俺が分かりやすすぎるんだろう。カイは気づいてるのかは知らんがな。
「ラベン博士に挨拶してくる。宿泊させてもらったからな」
「うん。じゃあ私はグレイシアを呼んでくるね」
「おう」
ギンガ団本部前で一旦別れ俺は中に入る。ついでにショウにも挨拶していこう。アイツが俺の記憶を取り戻す鍵だと思ってはいるが、別にそこまでして記憶を戻したいとも思っていない。どうせ今日から図鑑タスク埋めの乱獲祭だろうしな。
「ラベン博士、少しいいですか?」
「クシさん、どうしたのです?」
研究室にはちゃんとラベン博士が居た。ちょうど、モクローとミジュマルに飯を上げている時間だったのか見た限りだと手隙のようだ。
「長が来たのはご存知だと思いますが、共に帰ることになったので挨拶をと思いまして。二日間お世話になりました」
「いえいえ、ボクも貴重なお話が聞けて満足です。また機会があれば寄ってくださいね」
「ありがとうございます。そういえば嬢ちゃんを見てませんか?一応、世話になったので挨拶したいんですが」
「ショウ君なら巨木の戦場に向かいましたよ。セキさんとヨネさんの依頼で荒ぶるバサギリの調査のためにキャプテンのキクイさんの所に話を聞きに行くそうです」
「じゃあ目的地は同じか……分かりました。では失礼します」
「はい、お元気で」
にこやかに見送ってくれた。ああ、すいません博士。タスクの内容的にちょっとやばい人だと思ってて本当にすいませんでした。
「あれ、クシさん。出かけるんですか?」
「テルか。長に帰るよう言われてな。世話になったな」
「ええー帰っちゃうんですか!?訓練お願いしたかったのに」
「はは、もう会えないってことはないだろ?今度稽古つけてやるよ」
「よっしゃ!!言質取りましたからね!?」
こえぇよ。え、今の15歳言質とか言うの?どんだけ楽しみなんだよ。
「じゃあな」
「はい!!じゃあまた!!」
一通り挨拶も終わったので本部から出ることにする。途中、部屋で執務中のシマボシ殿と目があったので会釈をする。シマボシ殿も少し会釈で返し改めて挨拶も終わった。デンボク殿は……まあカイが挨拶しているから大丈夫だろう。
「フゥ!!」
「おわっ、グレイシアか。留守にして悪かったな」
「もうグレイシア!!いっつも先にクシに飛びついて……」
本部の正面玄関の扉を開けた瞬間、待ち構えていたかのように俺に向けて飛び掛かって来た。そのまま首元に抱きつかれると頬ずりをして来た。何だこの可愛い生物は。
「待たせたな。それじゃあ行くか。ほら、グレイシアも降りろ。目立つだろ」
俺に諭されて一瞬シュンとしたグレイシアだったが、気を取り直したかのようにカイの隣に立った。しかしその尻尾は元気よく揺れており、高揚が隠し通せてない。
「そういえば聞いた?調査隊の新人に荒ぶるキングの調査を任せるんだって。デンボク殿の考えがわからないよ」
「……やっぱ嬢ちゃんか。アイツだったら任せる価値はあるぜ。ホントは俺がやるのが1番効率的なんだがキクイが許さねぇだろ」
「なに、あの新人のこと知ってるの?」
ジト目で見てくるカイを宥め改めて説明する。今はもうコトブキムラを出て黒曜の原野へと向かっているところだ。
「ちょっと世話になってな。実力は俺のお墨付きだ、信じれるだろう?」
「クシが認めたのなら……確かに。しかし、時空の裂け目から落ちて来た人間……怪しいと思わない?」
「別の地方から移住して来たシンジュ団、コンゴウ団、そしてギンガ団の連中しか人間がいないはずのヒスイの地に何故かいた『俺』っていうガキのこと、怪しいと思わないのか?」
「そ、それは……クシ、いじわるじゃない!?」
「冗談だ。まあなんにせよ、これは全ての団にとって利益のあることだ。シンジュ団にとってはキングを鎮めることが出来る、コンゴウ団にとってはシンジュ団と揉めずに済む、ギンガ団にとっては不安の芽を摘むことが出来る……嬢ちゃんにとっては、自らを信用してもらうための第一歩だ。身寄りのないガキが出来ることってのは、ほとんどねぇんだぜ。まあ、同郷のよしみって奴だよ」
先代や先代派のジジババには腫れ物扱いされて来た俺が言うんだ。嫌な方向性で説得力があると思わないか?
「同郷……?クシ、それどういうこと!?」
「おっと、なんでもねぇよ。そろそろ着くぞ」
身内と接する時のカイ、公の場との差が凄いから脳がバグるんだよな。セキ殿に申し訳ねぇなぁ……
「ストライク、『はかいこうせん』!!」
「ヌ、ヌメラァァァァァ!?!?!?」
そんなことを考えていたら、光り輝く一筋の光と共に、俺が説教するはずだったクソガキの悲鳴が聞こえて来た。ああ、なんか大体想像つくなぁ……いや、ホントに帰りてぇ……
「…………なあ長よ。集落に帰らねぇか?さっきお墨付きとか言ったけどよ、人生選べるのなら関わる、関わるべきじゃないことはよく見分けるべきだと思うんだ」
「……だ、ダメに決まってるでしょ」
俺とグレイシア、恐らくボールの中の俺の手持ち達も思っているだろう……アレはやべぇって。だってどう見てもオヤブン個体のストライクだしさ。
【邪神による不思議な力シリーズ】ベースや戦場、集落へのマップ移動はあり?
-
あり
-
なし