お助けマンな弟〜IF·STORY·CiRCLE   作:シュステーマ・ソーラーレ

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今回の話は、タイトル通りに陽斗がとあるハプニングにより記憶喪失になる話です!


第68話〜陽斗が記憶喪失!?→前編

第68話〜陽斗が記憶喪失!?→前編

 

大ガールズバンド時代と呼ばれている世の中。数多くのガールズバンドが群雄割拠する中で、聖地となっているライブハウス『CiRCLE(サークル)』でアルバイトをしている主人公の松原陽斗。

 

最強のエンタメガールズバンド『ハロー、ハッピーワールド!』、通称『ハロハピ』のドラム担当である松原花音の弟である。

 

様々な危機的状況からCiRCLEを利用しているガールズバンドのメンバーを助けた事から好意を寄せられて猛烈なアプローチを受けている。

 

それは陽斗がCiRCLEバイト2年目に突入しても変わらなかった。むしろ、より一層陽斗に対するスキンシップが激しくなっている。

 

そんな大変な状況になった陽斗だが、それなりに楽しく毎日を過ごしている。

 

今回の話は、あるハプニングにより記憶喪失になった陽斗を巡るガールズバンドの争いの話である。

 

※CiRCLEの倉庫

 

陽斗「よいしょっと!」

 

ドスン!

 

まりな「んしょ!よいしょ!」

 

バチャ!キュッ!キュッ!

 

ある休日の事。陽斗は上司である月島まりなと一緒にCiRCLEの倉庫の掃除をしていた。

 

オーナーから最近、倉庫が散らかっている事を注意されて、怒ったオーナーに倉庫を綺麗に掃除するように命じられたからだ。

 

まりな「確かに最近忙しくて倉庫の掃除してなかったよね~!」

 

陽斗「入った時はゴミ屋敷かと思いました。オーナーの怒りはもっともですね。」

 

まりなと陽斗は、ここ最近CiRCLEの業務が忙しく、倉庫の掃除を怠ってゴミ屋敷状態にしていた事を反省しながら掃除した。

 

陽斗が倉庫内にある音響機器や音楽機材等を隅に移動させ、まりなが雑巾で空いた棚や床を拭く作業をしていた。するとそこに現れたのは···

 

透子「おーい!ハルー!まりなさーん!」

 

つくし「すみませーん!」

 

陽斗「んっ?透子ちゃんにつくしちゃん!」

 

まりな「はーい!2人共どうしたの?」

 

モニカの桐ヶ谷透子に二葉つくしだった。2人は、陽斗とまりなに用があるので探していたらしい。

 

つくし「今日、14時に予約入れて来たんですけど、受付カウンターに誰もいなくて···カフェテラスの人に聞いたら倉庫の掃除をしてると伺っていたので来ました!」

 

まりな「えっ!?受付、空だった!?ごめんね!今すぐ行くから!」

 

ダッ!

 

つくしが倉庫まで陽斗とまりなを探していたのは、今日モニカが14時にスタジオの予約をしていたが、受付カウンターに誰もおらず空だった。

 

カフェテラスの従業員に聞いた所、倉庫の掃除をしている事を教えてもらい、倉庫にやって来たのだ。

 

それを聞いたまりなは、慌てて走り出した。しかし···

 

ズルッ!

 

まりな「きゃあ!?」

 

透子·つくし「まりなさん!?」

 

まだ濡れている床に足を滑らせて転倒しそうになる。

 

陽斗「危ない!」

 

ダッッ!!ガシッッ!!

 

まりな「あっ···♡」

 

陽斗がまりなの方まで駆け寄り、転倒しそうになるまりなを抱き止めた。ところが···

 

ズルッ!!

 

陽斗「うわぁー!?」

 

まりな「えっ!?きゃあー!!」

 

なんと陽斗も足を滑らせて転倒しそうになる。そして!

 

ゴンッ!

 

陽斗「うっ!?」

 

まりな「えっ!?陽斗君!?」

 

透子「ハル!?」

 

つくし「陽斗君!?」

 

陽斗は、まりなを庇って転倒して頭を強く打ってしまった。

 

陽斗「う〜ん······」

 

後頭部を思いっきり床に打ちつけた陽斗は、そのまま気絶してしまった。

 

まりな「陽斗君!大丈夫!?しっかりして〜!!」

 

透子「大変じゃん!ふーすけ!モニカの皆呼んできて!」

 

つくし「わ、分かった!」

 

気絶してしまった陽斗を心配するまりな。透子はつくしにモニカのメンバーを連れてくるよう指示を出して、つくしが承諾して呼びに行った。果たして陽斗は大丈夫なのだろうか?

 

 

※CiRCLEの第1スタジオ

 

陽斗「··········」

 

ましろ「まーくん···」

 

つくし「大丈夫かな?病院に連れてかなくて···」

 

七深「血は出てないし、多分軽い脳震盪だと思うよ。」

 

瑠唯「しばらく横になって休めば良くなるわ。」

 

透子「マジ焦った〜!」

 

まりな「陽斗君、ごめんね···」

 

あれからまりな達は、陽斗を第1スタジオに運んで、休憩用のソファーに寝かせた。軽い脳震盪のようなので、しばらく横にして休ませる事にしたのだ。

 

そして数10分後···

 

陽斗「う~ん···あれ?」

 

ましろ「あっ!まーくんが起きたよ!」

 

まりな「陽斗君!大丈夫!?」

 

つくし「もぅ〜!心配したんだよ!!」

 

透子「大丈夫かよ、ハル?」

 

七深「頭痛くない?」

 

瑠唯「具合はどうかしら?」

 

陽斗が目を覚ました。モニカとまりなが陽斗の無事を確認する。すると陽斗の口から思いもよらない事が出てきた。

 

 

陽斗「ここはどこ?ぼくはだれ?」

 

モニカ&まりな「···えっ?」

 

それは記憶喪失になった人が恐らく1番最初に言う台詞だった!

 

透子「お、おいおいハル〜!こんな時に悪い冗談言うの止めろよ~!」

 

透子が顔を青くしながらも陽斗に冗談言うのは止めろと注意する。

 

つくし「そ、そうだよ!全然笑えないよ!」

 

つくしも透子に同意して陽斗を注意する。しかし陽斗は···

 

陽斗「えっ?あなた達···どちら様ですか?」

 

透子·つくし「···えっ?」

 

透子達が誰なのか分からない様子だ。それに対してショックを隠しきれない。

 

瑠唯「陽斗君はこんな笑えない冗談言うような人じゃないわ。」

 

まりな「じゃあ、陽斗君は本当に記憶喪失になっちゃったの!?」

 

瑠唯が冷静に陽斗が笑えない冗談を言う人ではないと分析する。記憶喪失になった陽斗を見て、まりなが壮大に慌てる。

 

七深「確かにそうだよね~しろちゃんもそう思うよね?···しろちゃん?」

 

七深も瑠唯の言葉に同調して、横にいるましろに同意を求めた。するとましろは···

 

ましろ「まーくんが記憶喪失に···!?そんなの嘘···ウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだ···絶っったいにウソだ!」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴ!

 

陽斗が記憶喪失になって自分達を忘れてしまった事にショックを受けてヤンデレダークネスオーラを出している。

 

まりな「ましろちゃんが壊れた!?」

 

透子「おい、大丈夫かよ!?」

 

瑠唯「···陽斗君が記憶喪失になってショックを受けたようね。」

 

つくし「ましろちゃん、落ち着いて〜!」

 

七深「ホラー映画に出てくる殺人鬼みたいだよ~!」

 

陽斗「?」

 

壊れたましろに驚くまりなと冷静な表情を崩さない瑠唯。慌ててましろを止めようとするつくしと七深。その様子を不思議そうに見つめる陽斗。

 

ましろ「まーくんが記憶喪失なんて信じられない···そうだよ♪これは夢なんだよ♫悪夢なんだよ♡アハハハハハハハハ!♪♫♡」

 

つくし「ましろちゃーん!正気に戻って〜!!」

 

完全に壊れたましろを嘆くつくし。すると透子が!

 

透子「シロ···いい加減にしろ!!」

 

バシーーン!!!!

 

ましろ「へぶぅ!?」

 

現実逃避するましろにブチギレて、思いっきりビンタした!

 

まりな「透子ちゃん!?」

 

七深「うわぁ~···痛そう〜···」

 

つくし「ちょっと透子ちゃん!?陽斗君が見てるのに···」

 

瑠唯「でも、これで正気に戻れるんじゃないかしら?」

 

陽斗「??」

 

まりな達がましろにビンタした透子に驚いた。そんな中、瑠唯は表情を変えず陽斗もキョトンとしている。

 

 

※数10分後

 

ましろ「ごめんね皆···つい我を忘れちゃった···」

 

透子「ごめんなシロ!こうしないと正気に戻らないと思ったから···」

 

数10分後、ようやく正気に戻りましろが皆に詫びる。透子も正気に戻す為にましろにビンタした事を謝った。

 

つくし「よかった〜!ましろちゃんが元に戻って〜!!」

 

つくしが元に戻ったましろに安心した。

 

まりな「それで···陽斗君はどうするの?」

 

瑠唯「どうするも何も···病院に連れて行った方がいいと思いますけど。」

 

まりながこれから陽斗をどうするかと皆に聞いた。瑠唯は病院に連れて行ったらいいと提案した。その陽斗はというと···

 

七深「君の名前は松原陽斗。松竹梅の『松』に原っぱの『原』で松原。太陽の『陽』に北斗七星の『斗』で陽斗だよ〜!」

 

陽斗「松原···陽斗···それがぼくの名前···それであなた達は?」

 

七深「私達はMorfonicaっていうガールズバンドだよ〜」

 

陽斗「もるふぁにか?なんかかっこいいですね!」

 

七深「ありがと~♡」

 

七深に記憶喪失前の事を教えてもらっている。

 

ましろ「まーくん···本当に記憶喪失になっちゃったんだ···」

 

つくし「信じられないけど···私達の事どころか自分の事も忘れちゃったみたいだね···」

 

その様子を見て、ましろとつくしは改めて陽斗が記憶喪失になったと落ち込む。すると···

 

コンコン!ガチャ!

 

ひまり「失礼しまーす!あぁ!まりなさん、やっぱりここにいた〜!」

 

モカ「ハルくーん♪ヤッホ~♫」

 

陽斗「えっ?」

 

まりな「あれ?ひまりちゃんにモカちゃん···あぁー!今日第2スタジオでAfterglowの予約入ってたんだった!」

 

第1スタジオに入ってきたのはAfterglowの上原ひまりと青葉モカだった。今日は第2スタジオでAfterglowの予約が入っていた事をまりなは思い出した。すると陽斗が···

 

陽斗「あの〜?どちら様ですか?」

 

モカ·ひまり「···えっ?」

 

モニカ&まりな「っ!」

 

モカとひまりに向かって問いかけた。記憶喪失の陽斗は、Afterglowの事も当然覚えていない。

 

ひまり「もぅ〜!陽斗~!変な冗談言わないでよ〜!」

 

ひまりが変な冗談言わないでと陽斗に注意する。

 

モカ「ひーちゃん···ハルくんがそんな笑えない冗談言える子だと思う〜···?」

 

ひまり「そ、そう言われてみれば!」

 

しかしモカは、陽斗が笑えない冗談を言える人とは思えない。ひまりもモカに指摘されて納得した。

 

陽斗「あ、あの〜?あなた達は何処のどなたですか?」

 

ひまり「えっ···まさか陽斗!?」

 

モカ「これはアレだねぇ〜···」

 

陽斗の発言からひまりとモカは全てを察した。

 

透子「ハル!逃げるぞ!」

 

瑠唯「戦略的撤退ね···」

 

ガシッッ!ガシッッ!

 

陽斗「えっ!?」

 

七深「じゃあ先輩方、そういう事ですので〜」

 

つくし「ご、ごきげんよう!」

 

ましろ「し、失礼します!」

 

まりな「ごめーん!」

 

ビューーン!!

 

陽斗「うわぁー!!?」

 

このままではマズいと判断したモニカとまりなは、陽斗を連れてダッシュでスタジオを飛び出した。

 

モカ「あぁ~!こらぁ〜!!」

 

ひまり「待て〜!」

 

ダッダッダッ!!

 

それを追いかけるモカとひまりだった。

 

※CiRCLEの受付カウンター

 

蘭「遅い···」

 

巴「本当だな!」

 

つぐみ「何かあったのかな?私達も行ってみる?」

 

受付カウンターでは、蘭達が何時まで経っても戻ってこないモカとひまりを待っていた。するとそこへ!

 

陽斗「うわぁー!!?」

 

まりな「早く早く!」

 

透子「逃げろー!」

 

ダッダッダッ!

 

蘭·巴·つぐみ「っ!!?」

 

陽斗を連れてモニカ&まりなが大急ぎで走ってきた。

 

七深「こんにちは〜」

 

つくし「ごきげんよう!」

 

ましろ「そして、ごめんなさい!」

 

瑠唯「失礼します。」

 

ビューーン!

 

蘭達を見かけたモニカのメンバーが蘭達に挨拶しつつ、ダッシュでCiRCLEを飛び出した。

 

モカ「ハルくん達を追え〜!」

 

ひまり「陽斗が大変なのー!!」

 

遅れてモカとひまりがやって来た。

 

蘭「どうしたのアレ!?」

 

巴「陽斗がどうしたんだ!?」

 

つぐみ「何があったの!?」

 

モカ「実はハルくんが···」

 

ひまり「記憶喪失になっちゃったみたいなの!」

 

蘭·巴·つぐみ「えぇ!?」

 

こうしてAfterglow全員が状況を把握した。

 

記憶喪失になった陽斗···そして陽斗と一緒に逃げたモニカとまりなの運命は如何に!?




次回は、モニカVSAfterglowの対決(?)的な話になります!

投稿が遅くなる、予定変更の恐れありです。ご了承ください。

それでは次回もよろしくお願いします。

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