バチ~ン!!
からりと晴れた春の日の昼。私立聖祥大附属小学校に大きな音が鳴り響いた。
「っ…………!?」
「…………」
その場にいたのは3人の少女。どの子も将来美人になる事が今から伺える。
その内の一人の紫色の髪の女の子。名前は月村すずか。すずかは涙を浮かべ信じられないものを見たかのように驚いて固まっている。
金髪の髪の女の子はアリサ・バニングス。アリサは今、頬をはたかれたかのように横を向いている。その左の頬は真っ赤に腫れ上がっている。
栗色の髪をした女の子は高町なのは。アリサを睨み付け、腕を組んでいる。
一見、訳のわからない状況だ。アリサは確かに叩かれている!だが、誰が叩いたのだろうか!?月村すずかか?違う!あの子は今までアリサに意地悪されて泣いていた。なら、なのはか!?だが、その子は腕を組んでいる!叩ける筈がない!なら誰だ!?悪霊がアリサを殴ったとでもいうのだろうか!?
辺りに静寂が広がる。アリサが怒りの表情でなのはを睨み付ける。
「痛い?でも大切なものをとられちゃった人の心は、もっともっと痛いんだよ」
なのはは睨み返しながら言う。
「痛いわね。ねぇ、あんた覚悟して来てる子よね? 人を殴るってことは自分も殴り返される覚悟を持って来てる子よね! やりなさい!『バーニング・ワールド』!!」
「えっ!? ス、『スターライト』!お願い!」
二人が何かの名前を叫ぶと虚空で何かが激しく衝突した音が鳴り響いた!
「これは!」
「驚いた? スタンドを持ってるのはあんただけじゃないのよ!」
そう言うアリサの背後から幽霊のような薄い人形の像が立っていた!
人形の身長は小学生高学年程の高さ。紅く長い髪をした女の子のようなシルエット!体から熱が上がり陽炎が見えている。
対するなのはの背後にも同じように何かが立っていた!身長はアリサのものと同程度。栗色の髪のポニーテールの女の子のようなシルエットだ。身体中に魔法陣のような幾何学模様が書いてある。
「スタンド?」
「あら、知らないの? なら教えてあげる。スタンドっていうのは生命エネルギーが作り出すパワーある像の事よ!持ち主の側に現れて、戦ったり守ったりしてくれるの。簡単に言うと超能力が形を持って動いているって思えば良いわ」
「そうなんだ」
「さてと、説明は終わりよ。最初に私を殴ったのはあんたなんだからね!覚悟しなさい!『バーニング・ワールド』!」
アリサが叫ぶとバーニング・ワールドと呼ばれたスタンドが現れてなのはに襲いかかる。
「『スターライト』!」
二人のスタンドがビンタの応酬を始める。小学生高学年程の背丈とは言えとてつもないスピードとパワーでそれらを振るっている。
(イタタタタ…………とんでもない馬鹿力ね!でも……)
(っ~~!痛い。少しの間だけで二発も貰っちゃった。パワーは無いけどすごいスピード)
「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃっ!」
「なのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのっ!」
アリサとなのはがビンタのラッシュを始める。なのははアリサのスタンドのスピードについていけずにビンタを何発もくらってしまう。一方アリサもなのはのスタンドのパワーで手の感覚が無くなってきていた。
二人とも何故こんなことを始めたのか頭から吹き飛んでいた。
ケンカの原因の一つでもある月村すずかはなのはとアリサから離れて、涙を浮かべ震えていた。
(こ、怖いよ。二人とも何であれを使いこなせてるの!?)
月村すずかもスタンド使いだったが持ち前の優しさからうまく操れていなかった。
(止めないと!でも、わたしには無理だよ!)
すずかの脳裏に守ってくれたなのはが映る。
(おかしいよ。何でケンカを止めるだけなのにビクビクしながら「お願い神様助けて!」って祈っているの?違うんじゃない?わたしが原因でもあるんだからわたしが止めないと!)
すずかはなのはの姿に勇気を貰い、意を決して一歩前に踏み出す。
「あ……あの……ケ、ケンカはダメ……だよ」
しかし、出せた声は小さく、なのは達のケンカは止まらない!
「や、やめようよ……やめて、止めて!『フローズンダイヤモンド』!」
次の瞬間。すずかの背後からスタンドが現れる!
背丈はすずかよりも小さく、幼児程の大きさだ。紫色のウェーブがかかった髪を長く伸ばし白いドレスを着ている。そして、背中に綺麗にカットされたダイヤモンドのような羽が生えている。
「えっ!?あなたも!?」
「あんた!スタンド使いだったの!?」
なのはとアリサは驚き、動きが止まる。
その隙にすずかのスタンドは動いていた!『スターライト』と『バーニング・ワールド』に近付き手を掴む。すると。
「ちょっ!?こ、凍ってる!?あたしの『バーニング・ワールド』が!?」
「私の『スターライト』も!?」
「ケンカは……ダメェエエエエ!」
なのは達のスタンドはすずかのスタンドによって氷の中に閉じ込められてしまった。
「あ、あれ?生きてる?」
「まさか、スタンドの周りを凍らせただけなの!?」
「う、うん。良かった。止まってくれて。あのお話聞いてくれる?」
スタンドを封じられたなのは達は頷くしかなかったが三人の友情はここから始まった。
三年生。
ガキンッ!!
休日の午後。月村邸に凄まじい音が鳴り響いた。
「なのは……これは、あたしのマフィンよ……」
「何を……言ってるのかな?これは……わたしのなの!」
なのはとアリサがスタンドを出しながらマフィンを奪いあっている。全くもってスタンドの力の使い方を間違っている。ちなみにスタンドの像は一年生の時と比べて大きく成長していた。
「らちが明かないわね。なら『バーニング・ザ・ワールド』!半径1m以内の時を0.1秒止め「させないの!『スターライト・ブレイカー』!」なっ!?」
アリサのスタンドから発生した炎のドーム状の空間はなのはのスタンドが降り下ろした拳でかき消された。
「『スターライト・ブレイカー』で時の流れを0.1秒吹き飛ばしたの。これでアリサちゃんが時を止めてマフィンを奪った結果は消えて何もしなかった結果に分岐した!」
ドドドドド!
「やってくれるじゃない、なのは。あんたって本当に目の上のたんこぶね」
「そっちこそ、あの時の恨み。忘れたとは言わせないの」
睨みあうなのはとアリサ。しかし、次の瞬間。なのは達は青ざめ震えることとなる。
「なのはちゃん。アリサちゃん」
「「ひっ!」」
なのは達が見た方向にいたのは、青筋がたった月村すずかだった。
「どうしてなかよくお茶が出来ないのかな?ね?何で?」
顔は笑っているが、青筋と目と声が月村すずかが怒っている事を表している。
「こ、これはアリサちゃんが悪いの!」
「はぁっ!? あんたよくもそんなこと言えるわね! 悪いのはなのはでしょ!?」
「アリサちゃんが悪いの!」
「なのは!」
「アリサちゃん!」
「ふ~ん。まだケンカ出来るんだぁ」
「「あっ」」
すずかを見るとさっきの状態がひどくなっている上に、すずかの持っているティーカップが中身の温かい紅茶ごと凍っていた。
「二人とも……少し、頭冷やそうか。『フローズンダイヤモンド』!二人を凍らせちゃって!無駄無駄無駄無駄ぁっ!WRYYYY!」
「「ぎにゃああああ!?」」
今日も海鳴市は平和だった。
カッとなって投稿した。ジョジョのスタンドを使った作品を書きたかった。ちょっと反省している。