妖精王のSAO   作:三和

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その後、キリト君と話し合い、今日はもう攻略を休みにする事を決め、僕は自分の部屋に向かう…

 

……正直、今日はもう何処にも出かけたくない…何せ徹夜した上、今はもう昼時だからね…実際、事情を全く知らないのだろうアスナ君の嫌味にキレなかった自分を褒めてやりたくらいだよ…

 

 

 

……事の始まりは昨日のある出来事、迷宮区をある程度探索し、気付けば夕時だったので、今日は来た道を引き返してもう帰ろうと思っていた。

 

……その道中で宝箱を開けようとしているプレイヤーに遭遇した。

 

キリト君は基本、迷宮区の宝箱は開けない方が良いと僕に良く言っている…その理由はテスターでない初心者の為である事ともう一つ…何よりトラップが多いかららしい…それも引っかかったプレイヤーをその場で閉じ込めて、原因である宝箱を破壊しない限りモンスターがその場で無限湧きするなどを筆頭にとにかくタチの悪い罠が多いとか…

 

そして…今目の前にいるプレイヤーが開けているのはテスター時代に苦い思いをしたキリト君が『トラップの可能性が有るから開けない方が良い』と言った"それ"だ…

 

……止める間も無かった。その男性プレイヤーが宝箱を開けてすぐに警報の様な甲高い音がその場に鳴り響く…!

 

「くっ…!」

 

横にいたキリト君が走り出していた…一瞬悩んだが、今更キリト君も、赤の他人であるプレイヤーも…例え…自業自得と分かっていても見捨てるのは気分が悪かった…遅れて僕もキリト君の背を追って走る…

 

……プレイヤーの前に着いたところで僕の視界は光に包まれた…あのはじまりの街でもあった転移をするのだろう…そんな事を考えながら、僕は眩しさに目を閉じた。

 

……そこからは本当に大変だった…着いた先で出現したモンスターに囲まれる中、狼狽え、腰を抜かしたのか座り込んだままろくに動こうともしない、その男を柄でも無いのに半ば怒鳴り、脅しつけて強引に立たせ、戦闘に参加させた。死にたくない一心で、倒しても倒しても湧き続けるモンスターに何度も剣を振るい続け…気付けば何体倒したか分からなくなり、気も遠くなったところでまた視界が光に包まれ、目を開けると元の迷宮区に戻って来ていた。

 

……何とか生き残ったらしく…僕やキリト君に何度も頭を下げてお礼を言い続ける男がいたが、一銭の得にもならない言葉などどうでも良いし、明らかに疲れて何も答える気の無いキリト君と同様どころか、僕としては早く目の前から消えてくれ…じゃないと殴りたくなる…と、物騒な思考に取り憑かれる程だった…

 

……自分の部屋に着いた。僕はドアを開けると装備を外す気にもならず、そのままベッドの上に倒れ込み、目を閉じた…

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