妖精王のSAO   作:三和

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僕が口にしたのは取り繕わない言葉で言えば要は…君の仲間は多分君の意見を聞き入れてくれるだろうから気にしないで本音を口にしたら良い…万が一受け入れてくれなくても取れる範囲で、にはなるが最低限責任は取る…

 

…まぁ無責任とも取られかねない発言だけどそもそもサチさんは既に自分の中で答えを出している様だし、責任は取ると言っている…特に心配は無いだろうとも思っている。

 

…話が逸れた。

 

まぁとにかく後はキリト君に任せようと思い、サチさんの元へ戻るキリト君を見送り、何処で時間を潰そうかと考えていたんだけど……正直それどころじゃなくなった。

 

「だからさ…その…俺の言いたいのは…」

 

「キリト…?」

 

僕が口にした事をただ言う、あるいは自分の意見を交えつつそれとなくサチさんが行動出来る様に持って行き、その選択を尊重する…キリト君がするのはコレだけだ…お手本は出したし、何もそんなに難しい事じゃない筈だ…

 

「えっと…良く分からないけど…ゆっくりで良いよ…?」

 

「俺は…」

 

実際は相談に来た筈のサチさんが困惑し、気遣う程…キリト君の方が自分の意見を口に出来ていない。

 

「参ったな…」

 

彼のコミュニュケーション能力の低さを甘く見ていた…まさかここまで話が進まないとは…あれだけ頭の回転が早くて、それ以上に思慮深さが有るのに…どうしてただ近い年齢の相手に自分の意見を言うだけでここまでキリト君が躊躇うのか…

 

まぁ彼の場合、サチさんの事を気遣っていたり…それ以上に他にも色々考えてしまっているから言葉がスラスラと出て来ないのだろうとは…付き合いも長くなったせいか想像出来てしまう。

 

…それに…どちらかと言うと頭の良い彼は、大人相手の方が会話しやすいと言うのも…僕には分かってしまう…

 

幸い、サチさんは察する事は出来る様だし…放っておいても何れ話は終わるだろう…ただ、正直このまま放っておくと日が暮れるまでやってそうな気はする…

 

「…まぁ、それも一つの経験か。」

 

サチさんは気が長い方の様だし、何れは話も進むだろう…僕が何かする必要も無い。

 

「多分、同年代の友だちは少ないんだろうし…そうやって絆を深めるのも悪くないと思うよ…キリト君?」

 

まぁ表面的な友人はいても、心の内を話せる親友なんてものが居ない上それを特に苦にした事が無い僕がそう口にしても説得力は無いだろうけど。…そんな事を考えながら止めた足を動かそうとするとメッセージが届く。

 

"へるぷ!"

 

簡潔にそう一言、しかもひらがなで送って来る辺り相当切羽詰まってるんだろうな、とか考える前に僕は思わず吹き出す。…いや、早いよ。

 

"頑張って❤"

 

まさかの絵文字が付けれる事に気付き、ネタでハートマーク付きで送ってあげる事にする…大人の茶目っ気だよ、キリト君。

 

"ふざけんな!?まじでたのむ!?"

 

僕はそのままウィンドウを閉じ、走り出す…結局その日、ずっとメッセージの通知は鳴り響いていた。

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