妖精王のSAO   作:三和

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…で、フィールドに出てから数時間後…午前中に出て来たのに、今では夕日が沈みかけている事実に溜め息を吐きそうなのを堪えていたら、キリト君が話し掛けて来た。

 

「…一つ聞くが、最後に同じ敵をお互いが狙っていて…向こうが二人の同時攻撃で死んだ場合…スコアはどうしたら良いと思う?」

 

「…いやまぁ、二人にそれぞれ一体プラスで良いんじゃない?…とは言え、先に決めておけば良かったかな…」

 

「実際予想外の事態だし、しゃあないだろ…」

 

「…で、結果は?」

 

「割と必死過ぎて俺も数えてなかった…こうなると、最悪言ったもん勝ちだぞ?」

 

「…そこで嘘や誤魔化しが無いのが君らしいね。」

 

「どういう意味だ?」

 

「そのままの意味だよ、他意はないさ。」

 

ま、美点だと思うよ…間違い無く…乱戦状態だった事を考えればいくらでも誤魔化しが利くのに、そうする事が出来無い君の性質はね…ハァ…何でこう、僕らは大群に出くわすんだろうか…

 

「…で、アンタはどれくらい狩ったんだ?」

 

「…いや、実は僕も数えてなかった…引き分けにしようか?…そろそろ、続ける時間も無いだろうしね。」

 

「…微妙な幕切れだな…ま、グダグダ言っても仕方無…お?」

 

引き上げようとしていた僕たちの前に現れた、たった一頭の猪…僕たちの姿が視界に入ったのか、そのままこっちに突進して来る…

 

「…早い者勝ちか?」

 

「引き分けにしようと思ってた所だしね、二人で狩って終わりで良いんじゃない?…油断して片方が死んだら夢見が悪いだろ?」

 

「…ま、そうだな…やるか。」

 

ちなみに、最初の突進を止める為に僕たちが繰り出した攻撃は顔面に向けてのほとんど踏みつけるかの様な蹴り…事前打ち合わせとか無く自然に且つ、同時に繰り出した攻撃がまさかのコレだった…そして、猪君はそのまま後ろ足が持ち上がり…顔面を地面に叩き付け、更にスライディングして漸く勢いが止まったのを見て…二人して変な笑いが込み上げたのはご愛嬌か…まぁ、疲労が溜まってたから二人共妙なテンションになってても仕方無いかと思う…

 

…まぁ、やっぱり柄じゃないのは確かだけどね…その後は動かない猪にせっかくだからとトドメも合わせる事になり、二人で繰り出したのはソードスキル…レイジ・スパイク……ちょっと盛り上がりには欠けるけど…動けない相手に本気でやるのもねぇ…ま、とにかく僕とキリト君二人分の突きを目に向かって突き込む…威力自体は低めのソードスキルなんだけど、一応急所に入った扱いなのかそれで猪は消滅した…顔から地面に突っ込んだ辺りでは二人して笑ってたんだけど、まさか起きて来ないとは予想外だった…

 

「…帰ろうか。」

 

「…ああ…ふぅ…やれやれ…もう当分フィールド出なくて良いな…」

 

「まぁ、結構数多かったからねぇ…」

 

「……アレは、そんなレベルじゃないだろ…」

 

「…やめよう、気が滅入って来るし…」

 

「だな…」

 

気晴らしに来た筈なのに、何かドッと疲れた…まぁせめて、ろくに動かず鬱々してるよりはマシだと思う事にしますか…

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