傍受マニアの艦これ   作:三和

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「…使われてる部屋も確認するの?」

 

「人の気配は無いが、そう言うモノは居るかも知んねぇしな…この状況でプライバシーもクソもね……いや、良いぞ?どうしても俺が信用出来無いなら、お前と赤城だけで入っても。」

 

「……まぁ、何だかんだ貴方は変な事するイメージ湧かないわね…」

 

「…一応俺も性欲は有るがな、この非常時に興奮なんて出来るかよ…つか、俺としては正直そこのバカの方が何かやりそうなんだが…」

 

「……」

 

「え……いや、二人して私の事何だと思ってるんですか!?さすがに同性の私物に興奮なんてしませんよ!?と言うか、それなら龍田さんの方が「私が…何?」……」

 

スゲェ…眼光だけで黙らせやがった…とは言えそれも僅かな間の事、すぐに龍田の方から目を逸らす…

 

「いや、私も別に天龍ちゃんにそう言う邪な想いが有るとかじゃないんだけどね…まぁ、天龍ちゃんにもしばらく誤解されてたけど…」

 

……指摘して良いのか迷ったが、俺は口に出した。

 

「お前のそれは距離感のバグってる執着だからな……まぁ、過去に艦娘天龍と何か有ったって所か?」

 

「……「そう睨むな…聞かねぇよ」…あら、良いの?」

 

「別に興味ねぇしな…仕事に支障が無くて、天龍が本気で抗議でもして来ない限りはどうでも良い。」

 

「何と言うか、良くも悪くも…貴方はある意味一番軍人らしいですよね…」

 

「…人材ってのは使えてなんぼた…働けるなら、結局何でも良いんだよ…部下の私生活や心中なんて知ったこっちゃねぇ。」

 

「……叢雲ちゃん、これからも苦労しそうね…」

 

「と言うか、どう考えても貴方は貴方で色々抱え込んでますよね…?」

 

「うっせ、つか赤城…お前なんて最早存在そのものが一種のアンタッチャブルなんだろうが…下手につついたら何出てくるか分かんなくてマジで恐ろしいぜ…」

 

藪をつついて蛇を出すなんて良く言うが…コイツの場合下手に触れると蛇の代わりに名状し難い、とにかくヤベェ物が出て来る気がしてならねぇ…

 

「別にそんなに大層な過去持ってる訳じゃないんですけどね……それじゃあ言いますけど私は「「いや、言わなくて良い(わよ)」」え~!?何でですか!?」

 

「お前の過去知ったら消される気がするから嫌だ。」

 

「私はその…元々別に興味無いし。」

 

と言うか、何処の世界に通常業務から外されて飼い殺しにされてる理由を堂々と話そうとする軍人が居るのか…面倒事に巻き込む気満々じゃねぇか…

 

「……ここは三人で過去を語る流れでは?」

 

「そんなに自分の過去語りたいなら、一人でトイレにでも行って個室の中で言ってろよ…俺は別に聞きたくねぇし。」

 

「ちなみに、ここで離れるのはオススメしないわよ?前回私たちは別行動取ったら合流出来無くなったしね…」

 

「ハァ…何かさっきからペース狂いますね…」

 

「ここではお前の常識は通用しねぇんだよ。まぁ、とにかく警戒してろ…」

 

先程から俺たちは緊張感の欠片もねぇとは思う…ただ、過度の緊張感に囚われてやらかすよりは良い…変にビビり散らかしたら向こうの思うつぼだからな…

 

「さて、一階の部屋はここで最後だな……空き部屋か。」

 

「さっきまでと同じならクローゼットや、ベッドに机が有るくらいでしたっけ…?」

 

俺は頷く…そう、肌着や下着を入れてると思われるタンスは実は後から置かれた物なのだ…一時期誰かが使用してた部屋ならタンスはそのままだったりするが、最初からずっと空き部屋だったなら…当然部屋の中にタンスは無い。

 

「ここは確か…幽霊の噂が出る前から今日までずっと空き部屋の筈ね…」

 

「一応、トイレと風呂場のすぐ近くなんだがな…」

 

行きたい時は楽な筈なんだけどな…

 

「何か有んのかね…」

 

「そう言えば…当時私も、何となくここは選ばなかったわね…もしかしたら何か有るかも知れないけど…」

 

「……ノックでもするか?」

 

「別に、普通に開ければ良いんじゃないですか?」

 

「ま、そりゃそうだな…」

 

確かに意味は無いな…

 

「じゃ、開けるわよ?」

 

「ああ。」

 

槍を片手に、龍田がもう片方の手でレバーを掴んで下ろす…そのままドアを引いた。

 

 

 

 

 

「特に異常無し…だな。」

 

部屋はクローゼットにベッド、それから机の有る以外は何も無し…人の隠れられそうなスペースは全部見たが特に何も居ねぇし、何も出て来ねぇ。

 

「拍子抜けね…」

 

「ま、ある意味次が本命だから良いんじゃねぇか?」

 

「え?」

 

「何せこの寮で一番危険なのは…間違い無くトイレだからな。」

 

ちなみに二番目は風呂場…そして、三番目は三階のあの部屋だ…

 

「…ねぇ?本当に行くの?後回しにするのは?」

 

「どうせ最後は見るしかねぇんだが、それでも後にするか?」

 

「何となく…その方が良い気がするのよね…」

 

「ふむ…」

 

これはコイツの直感だろうか…こう言う時の判断は一見理に適って無くても、結果…正解を引き当ててるパターンは有るものだ…

 

「…なら先に風呂場見て二階に上がるか、風呂場も最後に回して二階に行くか…どっちにするんだ?」

 

「……先に二階に行きましょう。」

 

「そうするか…赤城、それで良いな?」

 

「お二人の判断に任せますよ…でも、明かりも無しに階段上がるの危なくないですか?」

 

「あ…すっかり忘れてたぜ…そうだな、階段はさすがに不味いか…じゃ、ロウソクだな。」

 

……この部屋に有ったロウソクを回収し、俺たちは部屋を出た…

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