ラティに先頭を任せ、俺は後方でイリアさんに付き添って歩いていた。
「…で、本当に大丈夫ですか?」
「まだ少し痛むけど、だいぶ腫れは引いて来たわ…」
「…多分、すぐ治ると思いますよ。」
ジト目を向けて来たが、すぐに表情が和らぐ…
「随分自身の有りそうな顔ね…何か根拠でも?」
「…俺もこの星で暮らして長いから分かるんですけど…この星で怪我しても、例えばちょっとした切り傷程度だと、次の日には治ってる事が多いです。」
「……本当に?」
「ええ、俺も理由は分からないですけどね…」
向こうで漫画のキャラが良く口にする、食って寝れば治ると言う…とてつもなく無理矢理な理屈が…この星ではまかり通ってしまうのだ。
「まぁ仮説が立てれない事も無いですけど…」
「?…例えば?」
「そうですね、例えば…傷口の治療には酸素供給が不可欠だと言いますから…単純にこの星の空気中に含まれる酸素濃度が高いとか、もう一つは…食べ物が関わってるんでしょうかね。」
「食べ物?」
「恐らく果物などに含まれるビタミンなどの栄養素の含有量が地球の物より多いんでしょうね…新陳代謝が活発になりやすいって事になりますか。」
そもそもラティの親父さん曰く、この星の戦士の多くは体力補給用にその辺に成ってる果物齧るのは良く有るらしい…
「ラティと戦う前に、朝食に果物を食べたでしょう?今どんな感じですか?」
「そう言えば…戦った後の割に思ったより体力の消耗は少ない気がするわ…つまり、本当に栄養価が高いって事なのね… 」
「…まぁ実際に調べた訳では無いですから俺も断言は出来無いですけど…多分、肉よりは果物や野菜の方がこの星では高カロリーかも知れませんよ。」
「……」
イリアさんが黙りこくった所で失言に気付く…女性のイリアさんにカロリー高い、は良くないか…
「そう気にしなくて良いと思いますよ。多分脂肪にはなりにくいですから「ねぇ、キリト君?」…何ですか?」
「地球には所謂ベジタリアンでもそれなりにふくよかな人がいるんだけど…どう思うかしら?」
「……すみませんでした。」
俺の言った事は…どうやらフォローにならなかったらしい…
「まぁ良いわ。艦にいた時と違ってこの星だと太る方が難しそうだから。」
「動かない、って事が先ず無いですからね…」
そうでなくてもこの辺はこれだけ暑い上、代謝が激しいって言う事考えるとそもそもそんなに太らないと思うけどな…
「最も、私はしばらく足止めだけどね。」
「……すみません…真面目に反省してるんで…そろそろ勘弁してください…」