たった1本のお酒から起きた過ち   作:黒トリガー使い

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ちょっと、今更ですが、今までのような台本形式を一旦辞めて書いてみます。と言ってもカギ括弧前の名前を消すだけですが




悪魔達との再開です

宮藤は診察室でとある人物に銃口を突き付けられてた。

 

「久しぶりだね、芳佳ちゃん?」

 

宮藤はその懐かしい声を聞くと冷や汗を書き出した。

 

「…リ、リーネちゃん?!リーネちゃんは確か死刑になってもうこの世にはいないはず!何で生きているの?!」

 

「実は、私が喉を潰された時にシャイタン先生が治療してくれたの。そして、その時に取引をしたの。シャイタン先生に忠誠を誓う代わりに命を助けてくれるってね。それで勿論、承諾して死刑執行の時に死を偽装して助けてくれたの。」

 

「あの時の執行官は扶桑ともブリタニアとも関係ない人から選ばれて…、そうか、素性を隠して変装して紛れ込んだ…!簡単な面談しかしてないからすり抜けたのね…!で、目的は何?私への復讐?それともシャイタン先生派に引き込むつもり?」

 

「相変わらず勘がいいね芳佳ちゃん。もし、芳佳ちゃんがシャイタン先生側に着いて、ハイネ教授側を内部から壊してくれたら復讐はしないよ。」

 

「残念ながら、それは出来ないね。シャイタン先生は優生思想信者。リーネちゃんが許しても、シャイタン先生が私を受け入れないから。ハイネ教授を始末したら、私も口封じする気でしょ?」

 

「どうだろうね〜。それは、シャイタン先生だけが知ってるよ。・・・あ、そうだ!ひとついい事教えてあげる。芳佳ちゃんを裏切ったお友達について。」

 

「う、裏切った…?まさかアルテアちゃんが辞めた理由ってまさか…、シャイタン先生側についたから…?」

 

「うん。今、芳佳ちゃんの元お友達はシャイタン先生の元で熱心に研究をしてくれてるよ。たしか今は医療の禁忌とされてるものが本当に危ないのかを調べる実験をしてもらってるよ。既に何人が死んだかな〜。でも、凄く嬉々としてるからシャイタン先生も喜んでるよ」

 

リーネちゃんは悪魔のような笑みを浮かべていた。

 

「…やっぱりこのローザンヌは完全に腐ってるね。人の命をおもちゃ扱いして、それに何らの疑いもない人間ばかり。医者の本業は救命でしょ?殺人鬼を育てる学校だよこんなの!」

 

「その救命の為に研究をしてるんだよ。その為に亡くなった人は医療発展の為に尊い犠牲になったの。」

 

「…やっぱりリーネちゃんとは、全く相容れないよ。手を尽くしたけどダメだったのと、初めから死んでも構わないと好き勝手にやるのは全然違う。もう言いたい事がないなら帰ってよ」

 

「うん。今日は6年振りに会いに来ただけだから。」

 

リーネは帰る前に宮藤の右肩を撃ち抜いた。

 

「安心して、後5分もしたらハルトマンさんが来てくれる筈だから。それじゃあね芳佳ちゃん。」

 

リーネは薬莢を回収してその場をウキウキに立ち去って行った。

 

「…っ!痛い…、リーネちゃん…。今度こそ確実に引導を渡さないと…。それと…、もしかしたら…ローザンヌだけでこの闇は終わらない…、くっ…」

 

リーネが帰ってちょうど五分後にハルトマンが診療室にやって来た

 

「宮藤〜、用事って・・・!どうしたの宮藤!なんで肩から血が!」

 

「後ろから死んだはずのリーネちゃんが現れて…、いきなり撃たれたんだよ!執行官の中にシャイタン先生が紛れていたらしくて、死刑を偽装したみたい…。それと、アルテアちゃん、今はシャイタン先生の軍門だって…」

 

「話は後で聞くからちょっと待って!急いで止血するから!」

 

ハルトマンは薬品棚から包帯やタオルを取り出す。

 

その時、診療室に背の低い青髪の女の子が入ってきた。

 

「おーい、さっき銃声らしきもの聞こえたけど、何かあった?って、宮藤くんにハルトマンくんじゃないか!宮藤くん、誰に撃たれたんだい?」

 

「あ、すいません誰だか、存じませんが輸血パックを持ってきてくれませんか?私じゃどこにあるか分からないので願いします。血が流れすぎててこのままじゃ宮藤が出血死しちゃいます!」

 

「すぐに持ってくるから、待っててね~。」

 

それから、数分後

 

「はい、宮藤さんの血液型はこれでいいはずだよ~。あと、もしも右肩動かないなら、私に言ってね~」

 

「ありがとうございます。」

 

ハルトマンは輸血パックを受け取ると宮藤に急いで輸血を行った。

 

「ふぅ。なんとか、輸血まで出来ました。宮藤は今寝てますけど、貴方は一体?」

「ああ、紹介が遅れたね。私はヴェール教授よ。貴方の希望する小児科の先生の1人、なーんかハイネから、最近怪しい人が出入りしてるって聞いたから、見回りしてたんだよね~。めんどくさいけど」

 

「すいません、先生だったんですね。助けてくれてありがとうございます。実は、宮藤が」

 

ハルトマンはわかる範囲でヴェール教授に事の経緯を説明した。

 

「ふーん、死んだはずのリーネって人がシャイタン先生の部下に…。やっぱり噂は本当なんだね。欧州医学界全体で、ウィッチの奪い合いが始まってるの。オラーシャ解放でネウロイはいなくなり、ウィッチを軍人として抱き込む理由がなくなったから、再就職の名目で自分のボディーガードとして抱き込む人が増えてるらしいの。さすがに士官以上は軍が手放さないから、狙われるのは主に軍を辞めたり、兵卒のウィッチなんだけど。まさか尉官級でそこそこ名の知れたリネット中尉が抱き込まれるなんてね。私からも頼みたいの、貴方の知り合いのウィッチ、できる限りこちら側につけられない?」

 

「成程。確かに残りのウィッチをこっち側に着けば他の人たちはウィッチを抱き込めないですね。分かりました元同僚に電話してみます。そこから、更に広げてみましょう。」

 

「あと、ちょっと宮藤さんを治しておくね~。むん!」

 

ヴェール教授は魔法力を宮藤の肩に込める。

 

「ふう、とりあえずこれで肩はまた動くはずだよ~。ただ、身体の栄養少し使ったから、起きたらお腹空いてるだろうけど」

 

「え!なんですか今の!まさか、貴方も回復魔法の使い手なんですか?」

 

「私の固有魔法は『物質創成』よ、簡単に言えば、錬金術のようにある物質を別な物質に変換するの。さっきのは、宮藤さんの身体の栄養を使って、傷ついた骨や筋肉を作り直したの。変換先が元の物質に近いほど魔力の消費は少ないけど、液体や気体のような「形ないもの」と「命あるもの」は作れないから。回復とは原理が違うわ。だから、血液や水分、酸素なんかは外からは補充する必要ありね」

 

「つまり、命の錬成や無機物は作れないけど、それ以外。例えば、私の身体が焼け焦げた場合でも生きてれば綺麗に作り直す事が出来るんですか?」

 

「生きてさえいれば、ね。さすがに死亡した場合は無理かな。ただ、焼け焦げから再生するとなると、材料として肉とか野菜が欲しいかな。形を持つものなら、無機物でも作れるよ、例えば石とか。液体と気体が作れないだけだから」

 

「素晴らしいけど、悪用されたら恐ろしい能力ですね。もし、ヴェール教授がシャイタン先生側だったらゾッとしますよ。」

 

「大丈夫、私のバックには、希少な男性ウィッチでかつ高い権力のあるアレイスターがついてるから。アレイスターは優生思想嫌いだし、シャイタンにつく事はないから。それにこの魔法、等価交換の原則を守る制約があるし、誓約で私利私欲目的の使用は出来ないのよ。万が一破れば、私を唆した奴ら事地獄に落ちるからね」

 

「成程。確かに、そんな強力な魔法がデメリット無しで使える事がおかしいですからね。」

 

その時、宮藤が目を覚ました。

 

「うぅ・・・あれ?ハルトマンさん。何故ここに?たしか私、リーネちゃんに肩を撃たれた筈なんですけど・・・」

 

「おはよう宮藤さん、調子はどう?私は小児科のヴェール教授よ」

 

「貴方がヴェール教授ですか。はじめまして。精神科の宮藤です…肩は不思議と痛くありません。・・・けど、なんでか異様な空腹感が襲ってきます。お昼ご飯はきちんと食べたはずなんですけど。」

 

「ああ、貴方の体内の栄養分で肩を治したからね。本当ならその脚も治せるけど、何年もそのままだからかなりの材料が居るからね。断念しちゃった、ごめんね?とりあえず、後でジェニー呼んでご飯でも用意させるよ」

 

「いえ、大丈夫です。・・・ヴェールさん。取り敢えず、ハイネ教授と蘭子さんを呼んでください。ここで起きた事は話しておくべきです。」

 

「そうだね、ハイネならまだ研究室だから、呼んでくるよ~」

 

「ありがとうございます。ヴェール教授。」

 

ヴェール教授が診察室を出たあと。

 

「・・・ハルトマンさん。この肩を治療してくれたのハルトマンさんですか?拳銃で撃ち抜かれたにしては腕がよく動くんですけど。」

 

「いや、ヴェール先生だよ。…ここだけの話、ヴェール先生はウィッチなんだよ。それで、彼女の固有魔法で宮藤の肩を治してくれたんだ。もっとも、彼女曰く「治療ではなく錬成」だから、輸血と体内の栄養が必要だったんだけどね。だから宮藤は今空腹なんだよ」

 

「成程。だから、異様な空腹に襲われてるんですね。・・・それにしても、リーネちゃんが生きていたなんて予想外のレベルを超えてますよ。」

 

「多分ミーナ達も見落としたんだろうね。執行官は外部から私たちと縁のない人を簡単な面接だけで選んでいたし、変装してうまくごまかせば、あっさり紛れ込めるから。執行は1人だけで、他は別室から見てるだけ、上手くやれば偽装出来ただろうね」

 

「次会ったら、絶対に目の前で息の根を止めてやります。…もう二度と私の前にあんな汚い姿を見せれないように」

 

「今はとにかく、シャイタン先生を何とかしないとね。あの人を潰さない限り、第2第3のリーネが生まれて何も解決しないから」

 

 

それから少しするとヴェール教授がハイネ教授と蘭子さんを連れて帰ってきた。

 

「待ったかな2人とも、ハイネと蘭子連れてきたよ~」

 

「あ、ありがとうございます。ヴェール教授。それじゃあハイネ教授、蘭子さん。此処で起きた事を話します。・・・」

 

宮藤はリーネとアルテアについて話し始めた。

 

それを聞き終わると、ハイネも自分が知ってることを話し出した。

 

「うーん、あの人なら確かにやりかねないわね。数年前に、目的不明の出張をしたのはそのためかしら?それとアルテアさん…、私の知る範囲では彼女は優秀で色々な診療科が欲しがってたけど…、内科のロシキ教授が彼女をホテルに連れ込んで枕営業しようとしたのよね。それをシャイタン先生が助けたのよ。思えばそれ以来、彼女はシャイタン先生にべったりだったわね。元々心療内科と内科は犬猿の仲だから、思えば引き込むために助けたようにも…」

 

「!やっぱり、アルテアちゃんは性的被害を受けてたんだ。・・・しかも、性的被害を受けた状態で助けられたからシャイタン先生を信用してしまったんですね。!」

 

「結局、ロシキ教授は性暴力の件で追放。内科の地位は失墜。逆に学生を助けたシャイタン先生の影響力で心療内科の地位は急上昇。今や流刑地は内科よ。授業でもたまに発達障害者やPTSD持ちを差別するような発言があるけど、あの人話術が上手いから。学生は知らぬ間に障害者差別意識を刷り込まれてるわよ。もっとも、うちは専門科は専門科所属生しか受けないから、全ての学生に差別意識があるわけではないけど。広く浅く教えるヘルウェティアだったら、今頃学生は皆、差別意識を刷り込まれてるわね。それくらい、彼の話術は巧みなのよ」

 

「成程。だから、私の授業を受けてた内科の生徒達からは私が冷ややかな目で見られてたんですね。・・・もしかしたら、アルテアちゃんを助けたのも計算のうちだったのかもしれません。」

 

その時、まさかのアルテアちゃんが診療室にやって来た。

 

「やぁ、久しぶりだね芳佳ちゃん。・・・いや、『障害者さん』?」

 

アルテアは宮藤を嘲笑うように言った。

 

「アルテアちゃん…、いや『シャイタン先生の付き人』さん?何の用かな?私は貴方と話す用は無いんだけど?」

 

「そう。・・・さっきリネットさんから貴方がシャイタン先生の誘いを蹴ったと聞いたの。少し様子を見に来たんです。それに、今の私は付き人じゃなくてシャイタン先生の妻なんだよ?」

 

アルテアは自分の左手薬指に付いてる指輪を見せびらかした。

 

「そりゃあ、障害者差別を全面に押し出す人の派閥に入った所で、私を快く受け入れてくれるなんて思わないもん。私の軍籍時代の人脈とウィッチである事以外に利用するものがないでしょ、入る理由がないよ。それに、結婚したって?へー、おめでとう、シャイタン先生とお幸せに〜」

 

宮藤も皮肉交じりで言葉を返した。

 

「ありがとうね、旧友からの祝いとして受け取るよ。それにしても残念だね。シャイタン先生の下につけば、貴方のその足と目は元通りにできるのにね。」

 

「笑えない冗談はよしてよね?元通りにするのは、恩を売るためでしょ?私は断じて、あの人の軍門には下らないからね?用がないならもう帰っていいよ?」

 

「あ〜あ。つまらないな。やっぱり障害者とは分かり合えないのか。本当になんで、こんな人と仲良くしてたんだろうな。思い出を振り返るだけでも吐き気がするよ。」

 

アルテアは宮藤が診察に使う机に乗ってる写真立てを手に取る

 

「うわ。まだ卒業式の時の写真なんてもってたんだ。私なんて、貴方との写真や貰った服。全部燃やしたよ。見るだけで反吐が出るからね」

 

「もうアンタは、私の知るアルテアちゃんじゃないね。障害者差別を振りまくただのゴミカスだよ。いい加減帰れよこの土人、テロリスト、ゴキブリ以下の害虫」

 

宮藤はアルテアから写真立てを取り上げて床にぶん投げる。

 

「あんたみたいな、ゴミは死ねばいいのに!」

 

「お〜、怖いな〜。それじゃあね。障害者さん。」

 

アルテアは笑顔でその場を去って行った。

「…あれはもう私の知るアルテアちゃんじゃありませんね。昔私もネウロイと分かり合えると信じた時期がありましたが、結局ダメでした。今はまた同じ判断をしないといけないみたいですね」

 

宮藤は目に涙を浮かべていた。

 

「…あれだけ啖呵を切るのもすごいと思っていたけど、内心はつらいだろうね。でもこれ以上被害者を増やす前に、ローザンヌの闇と戦うハラを決めないと、私たちの味方はいずれいなくなるよ?」

 

「そうですね、ヴェール教授。今はまだ限定的でも、リーネ中尉がついた事で学生にかかる圧は激増します。早いところ、こちらも固まりましょう」

 

その時電話の為に出てたハルトマンが戻ってきた

 

「お待たせ〜。トゥルーデに電話したところ今の所、元501、502の人間は全員こっち側に着いてくれるみたいですよ」

 

「ハルトマンさんありがとうございます!それと、シャイタン先生の側にリーネちゃんだけでなく、アルテアちゃんまでついた事も報告しましょう」

 

「手紙を送りたいの?なら私におまかせよ!」

 

その時、診察室にもう1人、入ってきた。

 

「ん?誰が入ってきた」

 

ハルトマンが入ってきた人物が誰か分からず首を傾げてると自己紹介を始めた。

 

「自己紹介が遅れたわね!私は産婦人科のジェニーよ!ヴェールに呼ばれたから来てみたら、何やら戦の準備みたいじゃない?私の魔法で、確実に当人達に届く手紙を作ろうと思ってね!」

 

「貴方がジェニー先生なんですね。よろしくお願いします。初めまして。精神科の宮藤です。それにしてもそんな事できるんですか!だったら、是非お願いします!」

 

「ええ、いいわよ?私の固有魔法は『文書交換』。宛名人以外には読めない文書を作る能力よ。途中で盗み見ようとしても、本当の内容は宛先の人物が手に取った時にしか読めないようになるの。制約は『文書は必ず私が作る必要がある』『宛先に出来るのは1人だけで、団体や法人名義にはできない』『宛名人が死亡または自我同一性喪失状態、もしくは文盲の場合は読み人不在で永遠に届かない』『図画や写真までは加工できない』の4つね。誓約として、私の愛用のペン以外で書くと魔法の効力が発揮しないというものがあるわ」

 

「それは、凄いですね。態々暗号文を作る必要もありませんね。だったら、元501の皆と元502の皆さん。でお願いします。」

 

「了解よ。じゃあ、2人で手紙作るわよ宮藤さん!」

 

「え?でもさっきの制約の話を聞く限りだと、ジェニー先生しか手紙作りに関わっちゃいけないように聞こえましたけど?」

 

「大丈夫よ、あくまでも『私が書かなければいけない』だけよ。誰かに口頭で読み上げてもらったものを書き写すだけなら、制約に引っかからないわ」

 

「成程。分かりました。それじゃあ、病院内にある私の部屋に行きましょうか。そこになら封筒と便箋が沢山ありますから。」

 

「ええ、では、手紙を書きにいきましょう」

 

2人は宮藤の部屋へ向かって行った。

 

 




う〜ん。台本形式に慣れてたから地味に面倒だな・・・次から元に戻すかもしれません
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