たった1本のお酒から起きた過ち   作:黒トリガー使い

18 / 27
うん。すいません。台本形式に戻します!台本形式の受けが良くないのは知ってますが、やりやすいんですよね。

*それと、今回もいいサブタイが思いつきませんでした


リーネ達の持つ力とは!

宮藤とジェニー教授が部屋を出ていった後。

 

ハルトマン「・・・私達はどうましょうか?リーネがいる以上、一人で行動するのは危ない気がします。」

 

ヴェール「なるべく2人以上での行動を徹底しよう。それと、彼女は確か狙撃関係の魔法持ちよね?時期を考えたら普通はもう魔法が使えないけど…、生きてるって聞いたから、多分『アレ』使ってるわよね?アレで生きているなら、あがり無関係に魔法を使い続けられるから」

 

蘭子「…『イルミナ』ですね。確かに、彼女の言動を整理すれば、イルミナスフォージを受けていると考えていいでしょう。イルミナの技術を持っている以上、取り巻きを何人倒しても消耗戦になるだけです。やはり直接頭を叩かねば…」

 

ヴェール教授、ハイネ教授、蘭子の3人が納得してるなか、ハルトマンだけは分かってなかった。

 

ハルトマン「・・・あの、『イルミナ』ってなんの事ですか?話を聞く感じだと、魔法を年に関わらず使えるように聞こえるんですけど?」

 

ハイネ「イルミナは、今は亡き扶桑の天城博士と、ブリタニアのミスラ博士が共同で発見した魔力塊よ。これを移植すると、ウィッチはあがりを迎えても魔力が減らず、固有魔法も使い放題なのよね。ただ、無理やり身体に埋め込む必要があるし、死んだウィッチを蘇らせる事も出来るのよ。ちなみに適合に失敗すれば、ただの異形の肉塊になるだけよ。当人の生きたい気力、それも殺意や復讐心のような負の感情が強いほど適合成功しやすいのよ。人道性が皆無な上に、怒りと復讐心でネウロイを殲滅した後、憎しみのままに戦争を始めるだけになりかねないとして。人体実験の証拠が見つかり2人は戦犯法廷で死刑になって、研究資料も全て処分されたはずなんだけど…」

 

ヴェール「多分、当時の研究員の一部が密かに逃げ延びて、何の因果かシャイタンと出会ったのかもね。当時の研究員も大半が断罪されたけど、研究員の数と裁かれた人数が合ってないもん」

 

蘭子「そもそもイルミナは、ネウロイのコアから見つかったものですよね?今ではそれを知る者も、かなり少なくなりましたが。ミスラ博士は元々、人造ネウロイの研究をしてましたから」

 

ハルトマンはイルミナの説明を受けると、半ばキレ気味で返した。

 

ハルトマン「っ!そんな非人道的な研究が行われてたなんて聞いた事ありません!てことは、リーネにそのイルミナってのを埋め込まれてたらリーネは私達と違ってまだ、空も飛べるし固有魔法も使えるってことですか!」

 

ハイネ「無理もないわ。内容を見た当時の捜査員がその凄惨さに震えて、絶対に世に公表しないようにと箝口令を敷いたのだから。私たちは、その時実験の再現性を検証していたアレイスターさんから聞かされただけ。あなたは信頼出来るから、こうして話したのよ」

 

ヴェール「アレイスターは『こんなのが世界中に拡散したら、世界はウィッチ同士の戦争にシフトする』と、かなり危惧してたからね」

 

蘭子「そうですね。リーネ中尉がイルミナスフォージを受けているなら、間違いなく今でも現役時代のように戦えます。もちろん、リスクは付きまといますけどね」

 

ヴェール「イルミナスフォージはイルミナを移植する手術なんだけど、成功したらしたで、イルミナに生殺与奪の権が握られるから、イルミナが壊れるとそのウィッチは死ぬんだよね。それと、イルミナスフォージは2度目を行うと、その分更に強くなるけど1年生きられるかすら分からないくらい寿命が縮むのよ。何度もポンポンやれば、それだけ死を早めるリスクがあるわ」

 

ハルトマン「つまり、リーネを殺すには体内に埋め込まれたイルミナってのを破壊しないと心臓を撃ち抜こうが死なないんですか?」

 

蘭子「その通りです。そもそもイルミナスフォージを受けた人間に心臓はありません。イルミナスフォージを受けた人間は、基本的に水と酸素だけあれば生命を維持できますから。完全に人の見た目をしたネウロイと思っていただければわかりやすいと思います」

 

ヴェール「しかも、そのイルミナがどこに定着しているかは個人差があって、必ずしも同じ場所にあるとは限らないわ。大抵はイルミナを体内に隠しているしね」

 

ハイネ「イルミナを表に引きずり出せば、真の力を引き出してより魔法を強化できるけど、同時に急所が無防備に現れるから、大抵の場合はそこまでする人はいないと思うわ」

 

ハルトマンはイルミナの説明を更に詳しく聞くと拳を強く握り締めた。

 

ハルトマン「つまり、イルミナはネウロイのコアみたいなものなんですね。てことは、簡単だ。ネウロイと違って感情がある。怒らせる事で動きを単調にする事ができるかもしれない。」

 

ヴェール「油断しない方がいいかもよ?私たちが知ってるイルミナの知識は、アレイスターが検証した頃のもの。つまり、10年以上前のものなんだから」

 

ハイネ「ネウロイだって、学習能力で日々進化してましたよね?動くコアとか、固有魔法でも補足できないコアとか、コアの中にコアとか、銃弾くらいなら防ぐ核に覆われたコアとか。シャイタン先生が改良を加えて、未知のイルミナを作っている事も考えられるわ。それに、リーネ中尉はそんなに感情を表に出すような人間に見えなかったし…、シャイタン先生がそういう教育を施している可能性もあるわね」

 

ハルトマン「確かにそうだね。でも流石にネウロイのように強力な再生能力は持ってないですよね?」

 

ヴェール「そうね、流石にイルミナに再生能力まで与える余地はないわ。ただ、魔法が現役時代以上にブーストされるから、強力なシールドは健在よ?」

 

ハルトマン「そう考えると、かなり絶望的ですね。こっち側のウィッチは殆どが上がり済み。相手は強力なウィッチ部隊・・・これなら、ネウロイ相手にしてた時の方が楽だったかもな〜。」

 

ヴェール「むしろ再生能力がない分、イルミナを仕留めきれずに痛々しい姿を見せながら蠢くウィッチを撃つせいで、PTSDになりやすいかもね。ウィッチは人を撃つ訓練なんてしてないから余計に」

 

ハルトマン「・・・確かにそうですね。私達ウィッチの相手はネウロイ。それで、私達は訓練を受けてたので。人を撃つ訓練をしてる人なんて普通は居ないはずですよ。リネットを除けばね。」

 

ハイネ「それを知ってリーネ中尉を取り込んだのかもね…」

 

その時、ハイネの私用の電話が鳴る

 

ハイネ「はい、こちらハイネですが…、あらエーデルどうしたの?え…?それ本当?!うん、分かった、伝えるわ」

 

ハルトマン「あの、今の電話は?」

 

ハイネ「私の研究生の1人のエーデルさんよ。どうやらシャイタン先生、あがり迎えたウィッチの確保はやめたみたい。代わりに、各国の兵学校から大量の候補生をかき集めて、教育とイルミナスフォージで大量のウィッチ兵を作るって…。カールスラント四強レベルの戦力が、1500人以上になる予定だって…。その事を各国の軍に報告してくれって…」

 

ハルトマン「それは、流石に不味いですよ!私達クラスの兵がポンポン生まれたらそれこそ勝てなくなります!急いでミーナに電話しないと!」

 

ハイネ「はい、電話よ。急いでかけなさい」

 

ハイネはハルトマンに私用の電話を渡した。

蘭子「しかしエーデルさん、よくそこまで突き止めましたね。いつ謀殺されてもおかしくないような任務、よく引き受けますよ本当に」

 

ヴェール「まあ、エーデルは無音を作り出す固有魔法があるからね。だから進んで引き受けるのかも」

 

ハルトマン「大変だよミーナ!実は・・・」

 

ハルトマンはミーナに電話を掛けて事情を説明した。

 

ミーナ「…なんて事?!それが事実なら、世界の軍事バランスが壊れるわよ?!とにかく、各軍を臨時招集して、話し合う必要があるわね。今、世界中の兵学校からウィッチ候補生がごっそりいなくなる事件について調べていたの。1本の線につながりそうね!」

 

ハルトマン「それと、トゥルーデにはさっき言ったけど、処刑された筈のリーネが生きていて、その事件に関与してる可能性が濃厚なんだよ!」

 

ミーナ「ええ、聞いたわ。執行官選びに瑕疵があった事、私からも申し訳ないと思うわ。それとシャイタン医師…、彼を国際手配にしたいけど、現時点では踏み込める証拠がないから、軍としての対応しか今は出来ないわね」

 

ハルトマン「確かにそうだね。ローザンヌでは地位と人気のある先生だから、接触も難しいし、簡単にボロを出すとは思えないからね。」

 

ミーナ「とにかく、こちらも何かしら手を模索します、そちらも頑張ってください」

 

ハルトマン「ありがとうミーナ。やっぱり持つべきものは友だね!」

 

ハルトマンは電話を切ってハイネ教授に返した後

 

ハルトマン「取り敢えず、兵学校の件はミーナ達にお願い出来ました。後はシャイタン先生側についてる科を知る必要がありますね」

 

その時、宮藤とジェニー教授も帰ってきた。

 

宮藤「お疲れ様~、こっちの作業は終わったよ~。」

 

ジェニー「シャイタン先生派の診療科ねぇ。今のとこはっきり分かるのは、泌尿器科と循環器科の2つよ。うちは腐った診療科ばかりだけど、そもそも他の科と結託したがらない診療科の方が多いからね~。精神科と小児科は穏健派、眼科は傍観勢、それ以外が過激派で、その中でシャイタン先生の勢力が心療内科、泌尿器科、循環器科って感じね。うちは一応反シャイタン派だけど、女性の権利に関する政治団体と化しているだけで、そもそもシャイタン先生の思想が純粋に嫌いなだけ。組もうとしても、トップのエルデ教授が拒否するでしょうね」

 

ハルトマン「てことは、眼科を丸め込むのは難しいかもしれませんね。実質の味方は精神科、小児科、産婦人科の3科なんですね。・・・そういえば、宮藤。精神科のトップってどんな先生なの?」

 

宮藤「私の所はペチュア教授ですよ〜」

 

ジェニー「まあ、あくまでも利害の一致で組めるか否かってレベルね。宮藤さんがエルデ教授の心を動かせるなら可能性はあるけど」

 

ハイネ「眼科は権力闘争に全く興味無いからねぇ。よく言えば中立、悪く言えば事勿れ主義の集まり。シャイタン先生も、全く意識しないくらいよ」

 

宮藤「そういえば、エルデ教授は先月から何処かに長期出張して居ませんね。いつ帰ってくるかも分からないと聞きました。」

 

ジェニー「この状況なので不安ですね。教授は歴史の彼方に絶滅したはずの竜人種の生き残りですから」

 

ハルトマン「え!竜人種って本当に居るんですか!伝説上の生き物と思ってました。」

 

ジェニー「遠い昔に絶滅したからねぇ。ほとんどの人は、伝説の存在と思ってるわよ。エルデ教授曰く『自分の知る限り竜人種はもう、自分含めて6人しか知らないし、全員女性だからもう絶滅したと言っても嘘ではない』との事でね」

 

ハルトマン「・・・あまりこういう事は言うべきじゃないかもしれませんけど、もしかしたらエルデ教授はシャイタン先生側に捕まったという可能性はないでしょうか?」

 

ジェニー「考えたくもないわね。もっとも、彼は亜人種は好みじゃないんだけど。純粋に高値がつくからって可能性はあるわね」

 

宮藤「・・・取り敢えず、エルデ教授の行方が分かるまでは私達全員、普通に行動しませんか?まあ、もうシャイタン先生には我々が対立関係にあるのはバレてるかもしれませんけど。」

 

ジェニー「それもそうね。目立たないように行動しましょう。まあ、エルデ教授を攫うような人がいるなら、そいつは余程の無知なんだけど。彼女たちのバックには、欧州の大富豪ドーレス氏がいるから」

 

宮藤「・・・私は明日から有給でお休みが1週間続くので、怪しまれない程度にエルデ教授の行方について調べてみます。なにか進展があったら教えますね。」

 

ハルトマン「任せたよ宮藤。それと、手紙をそれとなく送っておくから」

 

ジェニー「私もエルデ教授の行方を調べてみます」

 

ヴェール「私は、イルミナがどこまでいじれるかを、アレイスターと話し合ってまとめてくるよ」

 

ハイネ「私はとにかく、ローザンヌを今まで俯瞰するだけですね」

 

宮藤 「ハルトマンさん。シャーリーさんが何処の基地で整備士をやってるか分かりますか?」

 

ハルトマン「確か、今はリベリオンに帰国してるはずだよ。ホワイトマン基地って所だったはず」

 

宮藤「リベリオンとなると、おいそれと行きにくいですね。・・・取り敢えずガリア辺りから捜索してみます」

 

ハルトマン「そうだね。ペリーヌもいるから、何か掴めるかも」

 

宮藤「それじゃあ、皆さん。留守の間お願いします!」

 

ジェニー「りょうか~い」

 

ハイネ「任せといてください」

 

ヴェール「そっちも気をつけてね~」

 




宮藤は次回、ガリアにあるペリーヌのところに行きます!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。