宮藤の手術が決まった翌日、サーニャとエイラの2人がお昼頃にお見舞いに来てくれた。
サーニャ「...芳佳ちゃん、本当に私達のこと見えないの?」
宮藤はゆっくりと頷いた。
サーニャ「ごめんね芳佳ちゃん…。あと、リーネちゃんはあの後原型がなくなるまでバルクホルンさんに殴られたから…。生きてはいるけど、しばらく戦線には出られないね…」
エイラ「何だか、こんな形で宮藤に会うのは寂しんダナ。」
2人が宮藤の負傷を悲しんでると、看護師さんが宮藤の昼食を持ってやって来た。
看護師 「宮藤さん。お昼ですよ〜。・・・あの、もし良かったら宮藤さんにご飯を食べさせて貰ってもいいかしら?昨日の夜と今朝はお水だけ飲んで、全く食べなかったのよ。でも、友達の貴方達だったら、食べてくれると思うのよ。良いかしら?」
サーニャ「はい、やってみます…。芳佳ちゃん…、私が食べさせてあげるから…、ご飯食べよう…?」
宮藤は小さく頷くと口を開けてそこにサーニャがスプーンを使いゆっくりとご飯を入れていった。
エイラ 「(くっ!こういう事は口に出せないけど、サーニャから食べさせてもらうなんて羨ましいんダナ宮藤。)」
サーニャ「…芳佳ちゃん、美味しい?熱くない?」
宮藤は笑顔で涙を流しながら頷いた。
サーニャ「芳佳ちゃん…、よしよし…、私がついているから大丈夫だよ…」
サーニャはスプーンを置いて、泣いてる宮藤の頭を撫でた。
その後、宮藤は食べ終わっても、涙を流し続け泣き疲れたのか、サーニャにもたれ掛かる様に眠りについた。
サーニャ 「芳佳ちゃんがここまで泣くの初めて見た気がする…ねぇ、エイラ。なんでそんな殺気を込めたような目で見てるの?」
エイラ「ううう…、わ、私は何もしてないんダナ(本心を言ったらサーニャに嫌われるんダナ)」
サーニャ 「そうなの?…エイラはこの後どうする?確かエイラは今晩、夜間哨戒が入ってたはずだけど?」
エイラ「う、うん。何とかこなして来るんダナ。私ならなんとかできるんダナ」
サーニャ 「分かった。お願いねエイラ。…私は芳佳ちゃんに晩御飯を食べさせたら戻るから。ミーナ中佐には言っといてね。」
エイラ「任せたんダナ。サーニャの頼みなら完璧にこなすんダナ、それと私は車で帰るからサーニャは帰る前に基地に電話してからシャーリーか誰かを呼んで帰るんダナ。」
サーニャ「うん…ありがとう。エイラ。」
エイラは若干の血涙を流しながら宮藤の病室から出て行った。
それから、数時間後、晩御飯の時間。
サーニャ「ほら、芳佳ちゃん。晩御飯が来たから食べよ?」
サーニャは昼と同じようにスプーンで掬って宮藤にゆっくりと食べさせた。
そして、宮藤は晩御飯を食べるとそのままベッドに横になり眠りについた。
サーニャ「うん。寝たみたいだね。私も戻らないと行けないけど…眠い」
サーニャは椅子に座ったまま、宮藤が眠るベッドに頭を落とし眠りについた。
その頃夜間哨戒中のエイラは
夜間哨戒中
エイラ「サーニャと宮藤なら…、間違いを犯さないと信じたいんダナ…。あー…、気になって哨戒に集中できないをダナ…」
そして、眠ってしまったサーニャは深夜に目を覚ます。
サーニャ「あ!…眠っちゃったみたい。…あれ!芳佳ちゃんが居ない!」
サーニャは慌てて辺りを見渡すとベッドからすぐの床に座り込んでる宮藤が居た。
サーニャ「芳佳ちゃん、どうしたの?どうしてベッドから降りて…」
サーニャは宮藤の元に駆け寄ると宮藤の周りに軽く水溜まりが出来てたので直ぐに原因が分かった。
サーニャ「…もしかして、トイレに行きたかったの?」
宮藤は泣きながら頷いた。
サーニャ「ごめんね…気付けなくて。取り敢えず、看護師さんに行って身体を拭いてもらおうか。」
サーニャは宮藤を車椅子に乗せてナースステーションに向かう。
それから、1ヶ月間毎日、ミーナ中佐とリーネを除く501の隊員がお見舞いに来てくれて、ついに宮藤の声帯手術の日がやって来て、この日はハルトマンとサーニャの2人が来てくれた。
医師「宮藤さん。貴方の保護者からの同意が得れたのでこれより、声帯手術をおこないます。準備は良いですか?」
宮藤は首を縦に降った
ハルトマン 「宮藤、私達が付いてるからね!絶対成功するよ!」
サーニャ 「芳佳ちゃん…手術が終わったらまた一緒にお話しよ?」
ハルトマンとサーニャが励ましの言葉をかけると、宮藤は今度は泣きながら頷いた。
医師「それでは、これより手術室に行きます。お2人は待合室でお待ち下さい。」
医師と看護師達がストレッチャーに乗った宮藤を手術室に連れて行った。
そして、手術開始から3時間程すると、看護師が宮藤が寝てるストレッチャーを押して出てきた。
医師 「なんとか、取り付けは成功しました。今は麻酔で寝ています。それと、手術前にも説明しましたが機械との相性によっては、声量が今までより少し小さくなるかもしれません。」
サーニャ「それでも大丈夫です…、私もあまり声大きくないから…」
ハルトマン「話せるという事が大事だからねぇ」
医師「恐らく、麻酔が切れるのに後、1、2時間はかかるも思います。宮藤さんは今から病室に返しますが、2人も病室に戻りますか?」
ハルトマン「はい。宮藤が目を覚ます時に側にいてやりたいので。」
サーニャ「私も…芳佳ちゃんの側にいてやりたいです。」
医師「分かりました。それじゃあ病室に向かいましょうか。」
3人は先に病室に戻っていた宮藤の後を追うように病室に向かった。
それから、2時間程して宮藤の麻酔が切れて目を覚まして身体を起こした。
ハルトマン「宮藤どう?…喋れる?」
宮藤「・・・ハ…ハルトマンさん。…サーニャちゃん?」
宮藤の声は以前の様な感じではなく、声量も小さいが聞き取れるレベルで喋れていた。
サーニャ「…ちょっと小さいけど、声は出てるみたいだね…」
宮藤 「ハルトマンさん…サーニャちゃん…私2人の事、全然見えないし、声も小さいけどまた話せるんだね。」
宮藤は溢れるような涙を流し出すと、ハルトマンとサーニャの2人も涙を流した。
ハルトマン「会話ができるって、それだけで素晴らしい事なんだね…!当たり前だけど、その当たり前に今すごく感謝したいよ…!」
サーニャ「芳佳ちゃん…、頑張ったね…。偉い偉い…」
医師 「機械が上手く適合してくれましたね。宮藤さんは一応今日にでも退院できますが、経過観察の為もう3日は入院しておきましょう。それからは、機械のメンテナンスの為に1ヶ月間おきに通院してください。」
宮藤「分かりました。1ヶ月ですね。」
ハルトマン「私達も覚えておこうか」
サーニャ「そうだね…。忘れないようにメモしないと…」
医師 「それと、車椅子ですが、本来は病院の備品なんで、返してもらうんですが、最近誤発注で新品の車椅子が大量に届いたので、退院時にその1つを差し上げます。」
宮藤「良いんですか!…ありがとうございます!」
宮藤は涙を吹いて頭を下げた。
そして、3日後の退院の日。この日もハルトマンとサーニャが来ていた。
医師「宮藤さん。退院おめでとうございます。もう一度言っておきますが、貴方に付けた人工声帯は大声を出したり、言葉に上手く感情が付かず棒読みのようになります。そこだけは忘れないで下さいね。」
宮藤「はい。…気を付けて使います。」
ハルトマン 「それじゃあ宮藤。私達の家に帰ろうか。みんな首を長くして待ってるから。」
宮藤「ハルトマンさん、サーニャちゃん…ありがとうございます。2人は永遠の親友ですよ!」
宮藤はとびきりの笑顔を見せた
はい。取り敢えず此処までにします。次話は501基地に戻ってリーネの処遇が決まります!