強化された宇宙魔神になった男の話 作:シド・ブランドーMk-Ⅳ(地底の住人)
─金獅side─
『ハイ、スタート!』
その掛け声とともに俺は走り出した。
正直ロボットを倒せってことしか覚えてねぇ。だから俺はひたすらにロボットを倒しまくった。
だが、
「脆いな、…いくらなんでも脆すぎるだろ!」
これなら元の姿に戻るなんてする必要もねぇ。
「不完全燃焼だな。なんならアイツらと組手したほうがよっぽど運動になるわ」
えーっと、どの形が何ポイントだっけか?どの形も総じて弱ぇから判断しづらいな。
ここにいるヤツらもここにいるヤツらだ。こんなロボットに苦労してるなんざ先が思いやられるな。
その時、【ドスン…ドスン】
と大きな音が近づいてきた。
「これとんでもねぇでかさだなきっと。こいつぁ期待できるぜ。」
しかし、
「スマーッシュ!!」
金獅がたどり着く前にある少年が大型のロボットを殴り飛ばしていた。
「クソっ、一足遅かったか。…だが、ちゃんと立ち向かうやつも居るんだな。見直したぜ。ライバル認定してやるか…っておいおい!パワーを制御出来てねぇのか!?しょうがねぇ。助けてやるか。」
─???side─
『ハイ、スタートー!』
「私が、1番だぁぁぁあ!」
そのような叫び声が聞こえてきたと同時に、スタートラインにモンスターが現れた。
彼女が変身したことによりざわめきが起こったが、そんなもの当人には関係なかった。
彼女は大きな2本の角とハンマーのような尻尾を巧みに使い、ロボット達を次々と薙ぎ払っていく。
彼女と同じ会場になった生徒たちは後にこう語っていた。
『あれはまるで生きた戦車のようだった。』
と。
全てのものを薙ぎ払い突き進んでいくその姿には、戦車としか思えない威圧感があったのだとか。
─評価タイム─
あの4人の映像を見た教師たちは皆何も言えなかった。
しばらく無言の状況が続く。
この無言の状況を破ったのは、ミッドナイトだった。
「今年の受験生はレベルが高かったですが、特に『金獅 子郎・猛爆竜悟・白疾風ナル・黒角竜香』の4人が凄まじかったですね。」
「あぁ、しかも黒角以外まともに変身した時の戦闘を見せてくれていない。猛爆も変身したのは最後の0ポイント敵を壊すためだけだったしな。」
「4人ともこの世にはいるはずのない幻獣の個性みたいだね?あわよくば試験中にその姿を生で見たかったんだけど、金獅君と白疾風さんは見せてくれなかったね。何か事情でもあるのかな?」
「黒角さんは個性『獣化・モデルディアブロス』。2つの角ハンマー状になっている大きな尻尾を使い敵に攻撃する。羽はあるが飛ぶことは滅多にない…か。なんで飛ばないのに羽があるんだろうね?」
「分かりません。戦闘時にもほとんど使っていなかったので今のところ用途は不明です。」
それに答えたのは相澤だった。
「ふ〜ん。じゃあ、ほかの3人は変身した時、どんな戦い方するんだろうな。」
「…お前、ちゃんと資料読んでないだろ。」
「ギクッ…」
「ハァ…」
図星を突かれあからさまな反応をするプレゼントマイクに怒りを通り越して呆れる相澤だった。
「まぁまぁ相澤くん。再確認としてほかの3人の戦い方も今1度まとめてくれないかな?」
「…分かりました。まず1人目は白疾風ナル。個性、『獣化・モデルナルガクルガ』。戦い方は、猫のような柔軟で俊敏な動きを活用して相手を翻弄し、尻尾にはえているトゲや鉤爪で攻撃をするそうです。変身していない時は映像にあったように逆刃刀の太刀を利用して斬撃を飛ばして攻撃します。」
「2人目は猛爆 竜吾。個性、『獣化 モデルブラキディオス』。身体に付着している衝撃を与えると爆発する爆発性の粘菌を活性化させ、その爆発を用いて相手に攻撃をします。時限式と接着したらすぐ爆発するタイプの2つがあるようです。試験中に腕を舐めていたのは彼の唾液には粘菌を活性化させる成分が含まれているからだそうです。」
「3人目は金獅 子郎。個性、『獣化 モデルラージャン』。攻撃方法はとてもシンプルで、握力・腕力を使う近接戦闘であり、その力は地面の岩盤を掘り起こして相手に投げれるほど…以上です。」
「4人とも150ポイント越えという今までにないくらいの高得点ですが、ポイントだけで見れば変身した黒角とほかの三人がほぼ同列だったため変身した後は他の三人が黒角より強い可能性が高いですね。憶測の域を出ていませんが…」
この発言をしたのはブラドキングだった。
「問題はこの4人をA組とB組にどう振り分けるかですね。ポイントの順番で見れば、金獅・白疾風・猛爆・黒角の順番ですが、実戦になるとどうなるかわかりません。個人的には実戦形式なのに手を抜いている三人は合格メンバーから外したいんですが…」
「相沢君…さすがにそうはいかないよ。決まりそうにないのなら、1番と3番の金獅君と猛爆君をA組に、2番と4番の白疾風さんと黒角さんをB組にしようと思うんだけどどうかな?」
「「「意義なし」」」