七慾のシュバリエ ~ネカマプレイしてタカりまくったら自宅に凸られてヤベえことになった~   作:風見ひなた(TS団大首領)

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第53話 映画見てる推しカップルをつまみにケーキを食べていたら尊さが鼻から溢れて命がマッハ

 ペンデュラムが見ようと提案したのは、大スペクタルが売り文句のハリウッド映画だった。

 下手に恋愛映画などを選ばないあたりはナイスな選択といえよう。そんなもん見せたら精神年齢がお子様なスノウは絶対寝る。

 

 せっかくなので映画の内容に合わせて座席が動いたり、環境音がいろんなところから響いたりする臨場感マシマシのチケットを選んだ。

 

 

「現実だと予約しないと見れない大人気コースって聞いたけど、ここは予約なしでも座れるんだね」

 

「来場者数に応じてチャンネル分けがされているからな。大人数の客を捌けるのは実に便利だ」

 

「施設内部にパラレルワールドが存在するようなものだもんね。実質収容人数が無制限だし、並ばなくて済むのはいいよね」

 

 

 実際にはリソースに上限があるため施設ごとに割り振られるチャンネル数には限界があるが、それでも収容人数は見た目の数倍もある。

 なお、中央付近のよい席は割高となっていたが、ペンデュラムは迷わず一番いい席を選んでいる。

 

 

 

※※※※※※

 

 

 

 そして、そんな彼らを映画館の外から見つめる集団がいた。

 言わずもがな、ディミとメイド隊である。

 

 喫茶店のチャンネルを貸し切った彼女たちは、ディミが投影したインターフェイスに映し出されるスノウとペンデュラムの様子をじーっと見守り続けていた。

 もちろん先ほどのブランドショップからずっと。紹介がなければ入れない店だったので、こうして遠隔から監視することにしたのだ。

 

 

「いやあ、ディミ殿がいてくれて助かりますな」

 

「便利ねぇ」

 

『そうでしょうそうでしょう』

 

 

 パフェをパクつきながら、ディミは身長の割に豊かな胸を反らした。もちろんAIであるディミがJC(お金)など持っているわけがない。メイド隊にペンデュラムたちの様子を見せてあげる対価であった。

 

 

「見るにゃ、上映待ちの間にスノウちゃんがペンデュラム様とさっきの服屋さんについて話してるにゃ!」

 

「ほぉう? 随分と気軽に話せるようになっておりますな」

 

「良い傾向ですねぇ。肩の力が自然と抜けてますよぉ」

 

 

 ワイワイと盛り上がるメイド隊。

 そんな彼女らを見ながらウェイトレスが「やっぱりあれ盗撮なんじゃ? 通報したほうがいいんじゃ?」とマスターに何十度目かになる視線を送るも、マスターは静かに首を横に振った。金を握らされていた。

 

 ちなみにギャラリーのメイド隊は当初のシロミケタマの3人から、何十人にも増えている。スクリーンで主人のデート風景が見られるということが広まって、メイドたちがわらわらと集まって来たのだ。もちろん漏らしたのはタマである。

 

 ケーキやパフェをつまみながら店舗の壁一面に展開された巨大スクリーンを眺め、キャイキャイと盛り上がるメイドたち。“映画を見るペンデュラムとスノウ”という内容の映画を見るメイドたち、という異様な図式が成立していた。

 

 

「マスター、やっぱあれ盗撮ですよね?」

 

「私たちは何も見ていないよ」

 

『次は季節のフルーツケーキが食べたいですねぇ』

 

「はい、ただいまお持ちします!」

 

 

 

※※※※※※

 

 

 

 メイドたちに監視されているとも知らず、スノウはおおっと映画にのめり込む。

 映画のストーリーはハリウッドのアクション映画らしい単純明快なものだ。

 

 急速な文明の発展によって、豊かな生活を送る地球人たち。しかし実は地球は宇宙人によって支配されており、地球人はネットを経由して精神エネルギーを吸い取られていた。自分たちが宇宙人の家畜であることに気付いた主人公は、仲間と共に反乱を起こすのだ。

 

 

「いけっ! 全部ぶっ壊しちゃえ!」

 

 

 スノウが小声で呟きながら、興奮して小さく腕を振り回す。

 

 主人公が宇宙人の基地を襲撃して、破壊の限りを尽くすシーンである。それはもう破壊神かという暴れっぷりで、目につくものすべてを壊して回っていた。

 いつものお前じゃねえか。

 

 そしてペンデュラムは困惑する一方である。

 メイド隊には「映画館の暗闇に乗じて手を握るんです! これでロマンチックマシマシですよぉ!」とアドバイスされていたが……。

 

 

 どったんばったん!と座席が揺れまくる。

 

 ちゅごおおおおおおおおん!と地響きと共に爆発が巻き起こる。

 

 ブシャアアアアアアアアア!!とスプリンクラーの破壊に合わせて水蒸気が噴き出す。

 

 

「うおっ!?」

 

「ひゃっほーーー!!」

 

 

 劇中のアクションシーンに合わせて、豪快な環境効果が繰り出される。

 ぐりんぐりんと座席が揺れるのに合わせて、スノウが歓声を上げた。

 あまりにもうるさいのでスノウが叫んだところでまったく気にならないレベルである。というか周囲の観客も何人か悲鳴を上げていた。

 

 こんなもん、手を握るどころの騒ぎじゃない。

 というか握ったら頭に血が上ったスノウから攻撃されかねないので、それで正解であった。

 

 仕方なくペンデュラムはスノウの様子を眺めることに終始する。

 アクションシーンのひとつひとつに興奮して手に汗握る、幼さを残した表情。

 映画館の暗闇の中でスノウの瞳がキラキラと輝く。夜闇の中で月明りを反射してきらめく新雪の光のような、幻想的な輝きだとペンデュラムは思った。

 

 

「見た!? ねえ見た、ペンデュラム今のスタント! 最高だよね!」

 

「ああ、見ているとも」

 

 

 

※※※※※※

 

 

 

「デート相手に見入るペンデュラム様の憂い顔マジ尊い」

 

「やっべ! これおかずにご飯3杯いけるわ」

 

「な、何この感情は……!? これがNTR……!?」

 

「いや、ペンデュラム様があんたのモンだったことなんてないでしょ」

 

「傍観者にゃ……見守る気分を味わうのにゃ……!」

 

「でも、これシャインちゃんを篭絡するんじゃなくてペンデュラム様が魅了されてません?」

 

 

 

※※※※※※

 

 

 

 そうこうしている間に映画はクライマックスへ向かう。

 

 激しい死闘の末に宇宙船を奪った主人公は、搭載されていた人型ロボットに乗り込んで月面にある宇宙人の基地を襲撃する。そして宇宙人のマザーブレインを破壊して、人類を支配から解放するのだ。

 

 ラストシーンは生還した主人公が、ヒロインと幸せなキスをしてハッピーエンドである。

 

 よし、ここだ!

 意を決したペンデュラムは、スクリーンを見つめるスノウの手を握ろうと、そっと自分の手を伸ばす。

 いける……!

 

 そう思った瞬間、スノウがぱっとペンデュラムの方を振り向いた。

 

 

「すっごく爽快だったね! 席が揺れるのもよかった、遊園地のアトラクションみたい!」

 

 

 キラキラとした瞳でペンデュラムを見つめるスノウ。

 ペンデュラムの下心などまったく気付いていなさそうな純粋な瞳に、ペンデュラムは薄く微笑むことしかできなかった。

 

 

「……そうだな!」

 

 

 

※※※※※※

 

 

 

『めっちゃヘタれてますやん』

 

「いえ……ヘタレなペンデュラム様もこれはこれで……!」

 

「普段のオレ様感とのギャップがいいわぁ~これ」

 

「でもオレ様なところもっと見たい、今後に期待して☆4つです」

 

「辛口な評価……!」

 

『こんなヘタレにキャーキャー言ってるあたり激甘では?』

 

 

 

※※※※※※

 

 

 

 映画館を出ると、外は夕方近くなっていた。電脳街では現実と同じタイムスケールで時間が流れる。

 VRポッドでのダイブは連続で5時間までなので、残されたデート時間はあと1時間半程度だ。

 

 

(残り時間でスノウを落とせる気がまったくしないのだけど……!?)

 

 

 ペンデュラム(天音)は今更な焦りを感じる。

 

 当たり前だろ、いくらイケメンだろうがデート1回した程度で女を落とせるかよ。少女マンガだと割とデート1回で運命感じちゃって即刻カップル成立しちゃったりするのだが、それはあくまで女性側がこの男と付き合いてえ! と潜在的に思っているからで、スノウは別にペンデュラムとカップルになりたいわけではない。

 というか精神年齢も幼いし中身は男だし、およそ成功する要素皆無であった。

 

 だが……だがまだ試合時間は終わっていない……!

 ペンデュラムはせめてものチャンスを掴もうとスノウをカフェに連れ込む。

 ここでじっくりと話して、説得の機会を得るつもりである。

 

 

「さっきの映画すごかったねー。あんなにガタガタ座席が揺れるとは思わなかったよ!」

 

 

 席についたスノウがニコニコと映画の感想を述べる。映画というよりは楽しいアトラクションに乗った後のような感想だったが、とにかく上機嫌なのは都合がいい。

 

 デートで映画を見るメリットは、映画本体ではなくその後に相手と映画の感想を語り合うことにある。同じ作品への感想を共有することで、共感を得て互いの距離を縮められるのだ。

 

 

「うむ、なかなかにスリリングだったな……」

 

「アクションもよかったねー。なんでもかんでもぶっ壊して気持ち良かったなあ。とくに最後の宇宙人の基地を壊すところ、月ごと抉り取ったのは痛快だったね」

 

 

 なんて物騒なメスガキだよまったく。

 

 

「シャインとしてはストーリーはどうだった?」

 

「なかなかよかったんじゃない? 支配からの解放、いいよね!」

 

「ふむ。だが逆に考えれば、人類は宇宙人に支配されていたからこそ文明の発展という利益を得られていたという考え方もあるのではないか?」

 

 

 運ばれてきたコーヒーをブラックで啜りながら、ペンデュラムが尋ねる。じっとスノウをガン見してたように見えて、きちんと映画の内容も把握しているあたりは無駄に高スペックであった。

 その問いに、スノウは小首を傾げる。

 

 

「でも人類は家畜扱いだったじゃん。なら解放されてよかったんじゃないの。人類の文明を発展させたのも、上質な精神エネルギーを絞るためって話だったし」

 

「だがラストで宇宙人の親玉を倒してしまった。これでもう宇宙人からの技術の供与はなくなるぞ。人類はあの後衰退するかもしれん。あの主人公のせいで人類の未来は閉ざされたのではないか? であれば、あの主人公の責任はどうなる」

 

「んー、まあそうかもしれないけど」

 

 

 スノウはメロンソーダをちゅーっと飲み、けろりとした顔で言う。

 

 

「主人公の責任なんて問うても意味ないし、あれでハッピーエンドだよ」

 

「ふむ」

 

「あの主人公は誰かに支配されている状況が我慢できなくて暴れたわけで、自由になるという目的は達せられたんだからそれで幸せな結末だよ。確かに人類はその後衰退するかもしれないけど、それは人類全員が背負うべき問題だよね」

 

 

 カラコロとストローでグラスの中の氷をかき混ぜながら、スノウは笑った。

 

 

「だからボクはアレで大団円だと思うよ。だって主人公は大暴れしてストレス発散して、自由を勝ち取ってヒロインとも恋人になれたんだから」

 

「ミクロな視点に振り切った意見だな」

 

「だって主人公はただのクソ強いだけの個人だもの。もっと大勢を救うのは政治家の仕事だと思うなー、ボクは」

 

「ふ……。そうだな。有能な政治家がいれば、主人公が破壊した後の世界をよりよい世界に築き直すこともできるのかもしれんな」

 

「ああ、いいねー。映画としては爽快感なさそうだけど、救いがあるよね。ボクだって恵まれた環境で余生を過ごすに越したことはないと思うし」

 

「うむ。そうあるべきだ」

 

 

 ペンデュラムは目を細めながらコーヒーを啜る。

 

 

「だが、最初から主人公が有能な政治家の指示を受けて行動していれば、無用な破壊をすることもなくより的確に宇宙人からの解放を目指せたのでは……そうは思わんか?」

 

「でもそんなキャラクターいなかったじゃない」

 

「もしもの話だよ」

 

「もしもかぁ。それはそうかもね。でもあの主人公、支配されるの大嫌いそうだしなあ。結局政治家の言う通りには動かないんじゃないの?」

 

「いくら金を積んでもダメか?」

 

「お金じゃダメなんじゃないかなー。最終的には言うこと聞かなさそう」

 

「なら何なら動くと思う?」

 

 

 スノウは腕を組み、小首を傾げて少し考える様子を見せた。

 

 

「やっぱりそこは共通の利益と、人情じゃない?」

 

「ふむ? 共通の利益はともかく、情か」

 

「そうそう。ヒロインへの扱い見ても、情には篤そうだもの」

 

「なるほどな」

 

 

 得心がいったかのように、ペンデュラムは頷いた。

 スノウはそれを見て、定番だよねと頷き返す。

 2人の気持ちがひとつになった。

 

 

(やはり愛情……! 愛情という枷がこいつに言うことをきかせられる……!)

 

(やっぱ友情だよね! 友との絆で困難に挑むのは鉄板の展開!)

 

 

 やっぱ気のせいであった。どうあがいてもすれ違う運命なのかお前らは。

 いや、今回については“ヒロインへの扱い”という前置きを入れたスノウが悪いのだが。

 

 ペンデュラムは居住まいを糺し、深刻な顔で口を開く。

 

 

「シャイン、聞いてくれ。実は俺は今、困っていることがある」

 

「えっ……結婚詐欺? ボクお金ないよ」

 

「違う。えっ、結婚詐欺? なんでそんな単語が出てきた?」

 

 

 イケメンがお金持ちそうに振る舞いながら女性に接近し、仲良くなったところで実は困っていることがあるんだと喫茶店で相談し始める。

 あまりにも典型的な結婚詐欺あるあるムーブである。

 しかしそれを面と向かって指摘しない情けがスノウにもあった。

 

 

「いや、なんとなく……」

 

「繰り返すが詐欺ではないぞ。困っていることというのは、俺の政治的な立場の話だ。知っての通り俺は【トリニティ】で幹部を務めているのだが、現在クラン内部での争いが激しい」

 

「ふーん。競争社会って大変だね」

 

「まあな。どの幹部も必死にポイントを稼ぎ、上に立とうと必死だ。俺にはどうしても戦力がいる。中でも俺の弟のカイザーはトップの最有力候補でな。奴が次期クランリーダーになるのではという下馬評が社内でも根強い」

 

「へえー。言っちゃなんだけど、バカみたいな名前してるね。サッカーゴッド並みのセンスだ」

 

「えっ……。まあ、そうね……

 

 

 薄々とは感じていたが、やっぱうちの弟のネーミングセンスってひどいのかな……と不安になる天音である。

 まあそれはともかくとして。

 

 

「カイザーの軍は強い。あちこちのクランから優秀なプレイヤーをかき集めているからな」

 

「ふーん……なるほど?」

 

 

 気を取り直して説明するペンデュラムの言葉に、スノウは興味を惹かれたようだ。

 

 

「カイザーに政争で打ち勝つには、生半可な戦力では成しえないだろう。シャイン、俺には貴様のような優れたプレイヤーが必要なのだ」

 

 

 しかし続くペンデュラムの言葉が、スノウの興味を挫く。スノウは氷が溶けて薄くなってきたメロンソーダを吸いながら、だるそうに言った。

 

 

「えー。今でもちゃんと頼まれたら傭兵してあげてるじゃん?」

 

「傭兵では貴様がいつでも雇えるとは限らんだろう。いつでも使える戦力が欲しい」

 

「あはは、シャインちゃんに社員になれとでも? 音が同じだからってつまらないダジャレだなあ。もしかして、ボクのこと何度言ってもシャインって呼ぶの、社員だからとでも思ってるんじゃないだろーね」

 

 

 ケラケラと笑ってから、スノウは真顔で言った。

 

 

「嫌だよ。ボクは自由に遊びたいんだ。誰かの専属なんかになったら、自由に戦えなくなっちゃうだろ」

 

 

 くっ! 愛情が足りない!!

 にべもなく断られるも、ペンデュラムは食い下がる。

 

 

「……だが傭兵でいるということは、俺の敵に雇われるということもありうるではないか?」

 

「まあそりゃね。仕方ないでしょ? まあペンデュラムのところもなんだか最近強くなってきたって話だし、ここらで一度戦ってみるのも悪くないかな」

 

「…………!!」

 

 

 舌なめずりして獲物を定める猛獣の瞳で見つめられ、ペンデュラムの背筋にゾクッと悪寒が走った。

 ペンデュラムは恐怖のあまり、我知らずスノウの手を握る。

 

 

「えっ? 何……?」

 

 

 真剣な瞳で認められながら手を握られ、スノウの頬が無意識にわずかに赤らむ。

 そんなスノウに、ペンデュラムは叫んだ。

 

 

「シャイン! 俺はお前と戦いたくないんだ!!」

 

「!?」

 

 

 びりびりと周囲の空気を震わせるような、ペンデュラムの絶叫。命がけであった。

 その必死の懇願は、スノウの無邪気で残酷な心にも届いた。

 なんということだ、奇跡か! ハレルヤ!

 

 

「ペンデュラム……それは本心なの?」

 

 

 おずおずと問うスノウに、ペンデュラムは力強く頷く。

 

 

「ああ……貴様とだけは戦いたくないんだ(怖すぎるから!!)」

 

「そうなんだ……ボクとは戦いたくないんだ(大事な友達と思ってるから)」

 

 

 理由が根本的に食い違っていたが、戦いたくないという意思だけは通じた!!

 

 スノウはふっと笑みを浮かべ、仕方ないなというように頷く。

 

 

「わかったわかった。そこまで言うのなら、キミと戦うのはやめとくよ。相手の指揮官がキミだとわかったら、その仕事は受けないでおくから」

 

「そ、そうか……!」

 

 

 あからさまにホッとした様子で、胸を撫で下ろすペンデュラム。

 

 

(やっぱり手を握って真摯に頼んだのがよかったのか? 大分ドキッとした感じだったしな……! やはり色仕掛けはシャインに有効……!!)

 

 

 なんでやねん!

 

 

 

※※※※※※

 

 

 

 そんな2人の様子を見守っていたメイド隊は、作戦の一部成功に歓声を上げた。

 

 

「やったあ! クランには引き込めなかったけど、敵対は阻止できたわ!」

 

「ペンデュラム様すごーい! さすがイケメン!」

 

「真摯な瞳の前にシャインちゃんもメロメロだわ!!」

 

「これは陥落も近いか……!」

 

「ビクンビクンッ(尊さが鼻から漏れ出た音)」

 

「うわぁ!? 倫理規定された液体が鼻から噴出してる子がいるにゃ!!」

 

「救急車を呼べ!!」

 

 

 何でもかんでも桃色思考につなげてしまう彼女らを見るに、ペンデュラムへのメイド隊の精神汚染は深刻なようだ……!

 

 

 そんな中、ディミだけは醒めた瞳でスクリーンを見つめていた。

 

 

『あれってむしろちょっと女性に優しくされたらこの子俺にホレてるって勘違いしちゃう童貞のマインドなのでは?』

 




あとがき特別コーナー『教えて!ディミちゃん』


Q.
このゲーム内で遠隔から盗撮することはどんな罪にあたりますか?


A.
ご安心ください。このゲームには常時強固なプロテクトがかかっており、ハッキングは不可能です。さらにAIが四六時中プレイヤーの皆様をモニターしております。

プレイヤーにより遠隔から盗撮すること自体が至難のため、特に罰則規定は設けられておりません。不可能なことに罰則を設ける意味はありませんね。

皆様のプライバシーは十全に保護されておりますので、どうぞご安心してゲームをお楽しみください。

AIによる盗撮? モニタリングですよ、盗撮ではありません。


===


デート回は次で終わりです。
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