カオスなメガテン世界で頑張る土師さん 作:名無しの土師
展覧会が終わって数週間後、俺は埴輪の製造と並行して新たなる埴輪についての計画、埴輪の研究を行っていた
埴輪の製造については、ガイア連合本部用の定期的に来る発注依頼をこなす作業である
どうやら地方の遠征を行っている転生者の拠点である出張所や社宅に俺の作る埴輪を設置して防衛用として利用するらしい
因みにガイア連合本部から最も人気なのは、以外にも量産型凡庸個体である
どうやら、アイテム製造工房と雑務での用途で使われているらしい
しかも量産型凡庸個体は、スキル『道具の知恵(癒・攻)』を持つゆえ本部内で行われている事故の危険性のあるアイテム製造の雑務をこなせる事が分かった為、小さいながらも確かな需要が産まれた
また、量産型戦闘個体は本部からの評価は特に可もなく不可もない評価ではあるが、普段から異界に出入りしている購入者からの評価はそれなりに良かった
戦闘個体は高級式神と比べると戦闘能力は劣るものの、ステータスが『体・技型』であるため壁役として運用されている
購入者の中には大型のタワーシールドダブル持ちにさせて愛用している者もいるらしい
しかし、自信作であった量産型補助個体は本部と購入者からの評価は悪かった
理由は『魔特化型』であるがゆえの非力、紙装甲、鈍足の性能であること、MPの回復手段が無いことが問題点として上がっている
掲示板での転生者達からの評価は、『購入コストが高すぎる』『MP尽きたらただのかかし』『顔が怖い』『貸出式神の劣化版』『命令を言った時にいちいち顔を向けないで欲しい』『MP回復手段が無い現状運用は厳しい』『異界の序盤では優秀、後半お荷物』『依頼人に恐がれた』『顔面兵器』『子供悪魔が泣いた』という散々な言われようであった
…………俺の作る埴輪の女顔……そんなにも不評なのか……
そして、俺の埴輪は式神と違いスキルカードは対応されていないため【自然回復】【チャクラウォーク】を追加で覚えさせる事が出来ないため、更に不評であった
(しかも埴輪に覚えさせることが出来る自動回復系スキルの素材は現状見つかっていない)
一応序盤での探索や、派出所以外の拠点での運用、異界表層での活躍、補助スキルによる支援の評価はあったため、リコールする必要はないとのことで安心した……が、それではいけない
このままでは式神の下位互換として俺の埴輪が定着してしまい、いずれ予算をカットされてしまう惨めな状況になってしまうのではないかと俺は危惧した
俺の作る埴輪の強みは
『修繕費が安い』
『自我が皆無故の恐れ知らず』
『中級式神レベルの性能』
『霊装装備可能』
『マッカもしくはマグネタイトのハイブリッドシステム搭載』
である
そして弱みが
『自我が皆無な為、自由行動が取れない』
『初期購入費が高い』
『レベルが上がりにくい』
『顔面埴輪』
初期購入については、素材の安定供給化と一部作業の効率化が出来れば解決することが見込める
しかも場合によっては大量生産も可能となれるかもしれない
自我については、自我の暴走、もしくは他高位の存在による乗っ取り、レベルアップによる変異の恐れがあるため、安全面を考慮して自我の搭載を断念している
それによるレベルアップしづらくなってしまったのは、予想外であったが……
(これに関しては、国津神との協力が不可欠であるとショタおじから説明を受けた為、現状は解決できない)
せめて今の現状をどうにかするために、俺は式神製作陣の真似をしてみようと思い立った
俺の顔面埴輪化でも問題がないキャラはいないのかとパソコンで調べることにした
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(パソコン閲覧中)
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そうしてパソコンを閲覧すること数時間、様々なゲームのキャラを参考に何体か候補を見つけることに成功した
俺の能力であり呪いでもあるこの異能は、創作物の顔面が埴輪化してしまう呪い、逆に言えば元のキャラが埴輪顔であれば造魔として制作できる筈である
ちなみに、以前俺が本格的に覚醒する前に作成した埴輪の二宮金次郎は、母校を守る守護者として過ごしているとショタおじから説明を受けた
しかも一切の制限されていないためか、種族が『造魔』から『地霊』に変異して母校に元々いた怪談系悪魔を全員しばき倒し、配下にしているらしい
(念のため、ショタおじがその集団と交渉して契約に縛って、無害化させたらしい)
こうして、埴輪の更なる運用法についての模索と、現代版埴輪の製造をおこなう日々を過ごしていた
そして、現状求められているであろう新型埴輪とその設計図
現代版埴輪の計画書、及び必要素材と運用書類の提出とこれから目指すべき方針についての相談、運用試験の許可を貰いにショタおじとの会談を予約することにした
まず出来上がった新作の埴輪は主に2つ
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★『造魔』量産型移動補助個体 埴輪(馬) Lv8
ステータスタイプ 『体・速型』
耐性ー衝撃
弱点ー氷結・呪殺
スキルー突撃、ザン、リフトマ
食いしばり、フォルマサーチ
耐性ー無効 毒 魅了 虚弱 病 睡眠
弱点ー呪い
解説
誰でも使えるをコンセプトに設計された埴輪
異界攻略の移動及び補助を行う造魔
異界攻略の補助特化にしたため、攻撃性能は最低限
移動補助用の為、巫女埴輪同程度のコストがかかる
動物型により装備制限
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こちらは主に移動用の埴輪で、異界内での移動の足として設計した自信作である
セラミック製な為毛並みは皆無だが、防御性能と機動力はかなりの出来に仕上げた
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★『造魔』量産型哨戒個体 埴輪(犬) Lv8
ステータスタイプ 『速・幸型』
耐性ー物理・火炎
弱点ー氷結・衝撃・呪殺
スキルー毒かみつき、ひっかき、
エストマ、エネミーサーチ
耐性ー無効 毒 魅了 虚弱 病 睡眠
弱点ー呪い
解説
誰でも使えるをコンセプトに設計された埴輪
異界攻略の索敵及び哨戒を行う造魔
異界攻略の際高確率で倒される事を想定
攻撃性能は乏しいが修繕費の大幅カットに成功
特殊スキルの為、武人埴輪1.5体分のコストがかかる
動物型により装備制限
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こちらは異界探索における敵悪魔の索敵、休憩時の哨戒等の比較的危険な役割をこなす埴輪である
比較的に倒されやすい埴輪であるので。徹底的に修繕費をカットさせた為、レベルの割にかなり打たれ弱い埴輪に仕上がった
(その代わり初期購入費が高くなってしまったが……)
出来上がった新作埴輪の写真を撮り終え、まとめたデータをショタおじ宛にメールを送信した
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『星霊神社 某所にて』
数日後、ショタおじとの会談は行うことになった
久しぶりに出会ったショタおじは、かなり疲れていそうであった
どうやらショタおじは連合経営陣との相談で忙しいらしく、とても疲れているとの事だとか……
時間を下さって貰えたことに感謝と申し訳無いと思いつつショタおじに提出した書類の説明と、新型埴輪の紹介を行った
持参してきた埴輪の犬と馬に戯れながらショタおじは話した
「おぉ、なかなか良い仕上がりの埴輪の馬と犬だね」
「結構頑張りました……馬型は動物式神に使用される霊装を、少し改良すれば飾り馬具として馬型埴輪のステータスの底上げを見込むことが出来ます」
「犬型は中型犬のサイズにし、速度と耐久性のバランスの取れた個体に仕上げました」
「良いねぇ! これなら次回の展覧会でも完売を見込めることが出来るよ!」
「本当ですか! ではこれも何体か製造しますね!」
作り上げた馬と犬に対しショタおじの評価はとても良かった
これで、異界での探索効率が向上しそうだとショタおじが評価してくれた
そして俺の作成した、現代版埴輪の計画書と、方針について、色々とアドバイスをして貰った
「土師君の考えた現代版埴輪……
そして目指している指標……
どれも、今のレベルでは絶対に無理な代物だよ?」
「はい、わかっています……」
「土師君……君の考案した軍勢『埴輪兵団計画』、『兵馬俑計画』
そして圧倒的個の『魔王埴輪』『邪神埴輪』
最後にカスタマイズ式の『ロボット埴輪』
どれも一筋縄には出来そうにない埴輪だよ?」
「もちろん覚悟の上です」
「出来れば後方ガチ勢になって欲しいんだけどねぇ……
決意固そうだし、今後の業務の他にレベル上げを許可するね
それと、安全の為に」
「ありがとうございます!」
こうして俺は、レベルアップの為の異界攻略依頼を受ける許可を得たのであった
「そうだ土師君、ゲームキャラを参考に埴輪を製作しているんだったら、キャピィとかウィスピーウッズとかどう?」
「キャピィは埴輪フェイスで埴輪ボディなので比較的簡単に作成する事は出来ますが……そもそもキャピィの攻撃手段ってどうすれば良いんですか?
ウィスピーウッズは種類によりますが……」
「じゃあさ、キャピィをアニメ基準の性能にして農作業とかやらせるのなんてどうかな?」
「その……農作業をやらせるようになると埴輪にかかっている制限を色々と解除させることになってしまうのですが大丈夫でしょうか?
特に上位の神や悪魔の影響で変異したら洒落になりませんよ?」
「大丈夫、大丈夫!
そこんところはうまく調整できるから安心して!
むしろ今人手が足りなすぎて霊草とか毒虫とか足りないものだらけだからお願い!!
土師君が作ろうとしている究極の女埴輪、『杖刀偶磨弓』を作る際貴重な霊的リソースをいっぱい使ってあげるからさぁ!」
「ちょっと待って!! 何で知っているの!?」
「だって土師君、未だにメインの自分専用の埴輪を作らないじゃないか
それに、今渡された企画書の中に『埴輪兵団』があるのにそのトップが書かれていないじゃん」
「やらかしたぁ~~!!!」
こうしてショタおじとの会談は終わった
ちなみにショタおじに俺の好みがバレてしまった俺は、仕返しのつもりでウィスピーウッズとその亜種であるキングゴーレムとガレブ、そして大量のキャピィを生産してまとめてショタおじにプレゼントした
後日大量の異界の土を使用してしまった件について俺はガイア連合本部に怒られてしまった
(無駄に使用した分異界探索で回収する罰を食らうことになった)
ちなみに大量作成したキャピィ達は、ショタおじの管理する土地で農作業をしながら平和に暮らしているそうだ
なおキングゴーレム、ガレブはその土地を狙おうとする悪魔に対する警備をおこなっているそうだ
ウィスピーウッズは、青森にいるりんご農家の転生者夫婦の所で毎日りんごを育てているとかなんとか
「土師さん……使用した異界の土3t分、回収よろしくお願い致しますね?
勿論、埴輪の定期作成も忘れずにお願い致しますね?」
「はい……申し訳ございませんでした……」
とりあえず……何とか異界の土3t分用意しないと……!!
大量のキャビィおかげで植物系の霊的資源の安定供給は達成したそうな
なおショタおじの空いた時間は別の仕事を割り振られてしまったそうですw
おまけで埴輪の二宮金次郎のステータスおば
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★『地霊』二宮金次郎 埴輪 Lv19
ステータスタイプ 『力・速型』
無効ー火炎
耐性ー物理・呪殺・破邪
弱点ー氷結
スキルーメディア、アムリタ、ハマオン
マハラギオン、ジオンガ、エネミーサーチ
耐性ー無効 毒 魅了 虚弱 病 睡眠
解説
主人公が製作した埴輪が造魔化した存在
主人公が正規な造魔製作を行っていないが故枷がかかっておらず、自我を持っている
創造者の願いから高校の守護を担う存在になろうと日夜自己鍛練を続けており、今後どうなるかは未定である
彼の行動は書に記された3つを厳命している
「悪霊退散」
「校内安全」
「無病息災」
つまり、彼の使命は『学校にいる生徒を救う』
現段階の戦闘能力は、そこらの悪魔をなぎ払える程
学校の怪談系悪魔を打ち倒し、配下にしている