カオスなメガテン世界で頑張る土師さん   作:名無しの土師

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第32話です

なかなか話が進まなくて申し訳ないです…


第32話

 ガイア連合からの異界探索要請を受け、俺と袿姫様の二人はとある目的に為、山梨第2支部内の異界、『パンクハザード』に訪れていた……

 

「あぁ……ここは素晴らしいわ……」

 

「そうですね……異界内部なのにここは心地良いですね……」

 

 俺は隣にいる美しい水色の長い髪を風にたなびかせ、目の前に広がる大きな湖とその中央に聳え立つ巨大な巨木を微笑ましそうに見つめている袿姫様に同意する

 

 この山梨第2支部の特殊異界、『パンクハザード』は特殊な環境になっており、極寒エリアと灼熱エリア、そして異界内拠点が建てられている湖エリアが存在している

 極寒エリアと灼熱エリアとは違い、ここでは低レベルかつ積極的に襲ってくる悪魔が少ないエリアであり、春先の暖かい陽気に包まれていた

(遠くから聞こえてくる微かな戦闘音を除けば)

 また、湖の畔には湖面や周囲の木々を反射しキラキラ輝いている鏡のような水面が広がっており、その美しさはまるで地上にある楽園のように幻想的だった

(尚異界であるためあちこちに水系悪魔が点在しており、水中の中から此方を覗き込んでいるのは心臓に悪い……)

 

「ふぅ……本当にここは綺麗ね……視線が不愉快で悪魔が邪魔で仕方ないけど」

 

「はい……ここは本当に綺麗です……アレ、バレていないと思っているんですかね?」

 

 俺達はしばらく眼前に広がる光景を見つめ、悪魔に対しどう対処しようか考えていた……やがてどちらともなく埴輪達がやってきて、悪魔達と戦闘になった

 

「あれはもしや……」

 

「えぇ……貴方が作った試作品だった埴輪達よ」

 

 俺たちの前に現れたのは見覚えのある埴輪集団であった……白い仮面型の顔と全身が白く染め上げ金糸の刺繍によって魔法の耐性を高めた布を身に纏った試作機-魔法特化埴輪『空の守護者』、細長い白い仮面型の顔と金で特殊な模様を刻み込む事で強度を高める事に成功した試作機-戦闘特化埴輪『大地の守護者』……某緑の勇者が出てくるトラウマ敵を参考に造り上げた新型のはにわであったお蔵入りしてしまった埴輪達であった……

 

「なんというか……嬉しい反面申し訳ないです……」

 

「全くもって同感よ……契約者がおらず、ただ貴方が定めた使命の為に悪魔を退治し続けているなんて……ねぇ? 可哀想だと思わないかしら?」

 

「はい……確かに……」

 

 俺は埴輪達に申し訳なく思いながら、俺が造り上げた彼等の性能を確かめる為に、彼等と敵悪魔……「ケルピー」の戦闘を見守っていた……

 

『『『『『『『『『『『『ブルルル!!』』』』』』』』』』』』

 

『『『『『ハニィ……』』』』』』

 

「……」

 

「まぁこんなにたくさん……頑張ってね? 可愛い埴輪達…………やっぱりちょっと支援してあげるわ! ラスタキャンディ!」

 

『『『『『ハ、ハニィ?』』』』』』

「袿姫様!?」

 

 俺の隣で袿姫様が手を振ると同時に、埴輪達の身体が輝きだし、強化された……

 

「うふふ! これであの子達でも楽勝になるでしょう?」

 

「あぁ……うん……そうですね……」

 

 俺は苦笑いを浮かべつつ、強化され動き出した埴輪達の戦いぶりを見守る事にした……

 

『『『『『『『『『『『『ヒヒィン!?』』』』』』』』』』』』

 

 ──────

 結果だけ言うと、圧勝だった……

 魔法特化埴輪『空の守護者』の放つマハザンマと戦闘特化埴輪『大地の守護者』の持つ巨大な武器の一撃、ヒートウェーブにより次々と倒されていく悪魔達……中には耐え抜いた高レベル個体もいたのだが、やはり袿姫様の強化魔法は効果てきめんであり、リーダー格であろうケルピーからの攻撃を軽くあしらいそのまま屠ってしまった……

 その様子を見て、袿姫様は満足げに微笑みながら呟いた

 

「さすが埴輪達だわ……これなら件の異界攻略には問題なさそうね」

 

「はい……強化魔法による不正が無くても彼等であれば十分に活躍してくれると思います……しかし……何故ここにいる埴輪の事を……?」

 

 俺は袿姫様に小言を言いつつ、疑問を口にする

 

「あら? 貴方忘れたの? 貴方が造った埴輪達は私とリンクしているのよ? だからわかるの……それにしても流石は私の土師ね……あんなにも素晴らしい埴輪達ができるなんて……」

 

「そう言えばそうでしたね……すっかり失念していました……まぁとりあえず彼等が無事で何よりです……では早速彼等の制作者……彼等に俺が制作者だと気付いてくれたら良いのですが……出番ですね……」

 

「えぇ……お願いするわ……大丈夫よ、

 土師……大丈夫」

 

 俺は隣で佇む袿姫様から励まされながら、彼等へとゆっくりと歩き出し、近づく……

 俺は、先程まで戦かっていた試作機の埴輪達に声をかけた

 彼等は俺の声に反応し、此方に振り向き近寄ってきた……そして……

 

 ・

 

 ・

 

 ・

 

 俺は彼等に契約を行い、彼等は了承するように敬礼をした……俺はそんな彼等を見て、彼等が俺の事を覚えてくれていた事が嬉しく思い思わず笑みを浮かべてたのだった……

 

「……ありがとう……これからよろしくな?」

 

 こうして俺は、新たに埴輪を仲間に……戦闘特化型埴輪『大地の守護者』と魔法特化型埴輪『空の守護者』と契約する事ができたのだ……

 

「ふふふ……良かったわね? 土師……これで貴方はまた一歩、成長したわね……」

 

 俺は埴輪達と契約を結んだ後、優しく微笑んでいる袿姫様に、俺は感謝の言葉を述べるのであった……

 

 俺が、新しく契約した埴輪達と共に拠点に戻ると、拠点の入り口で俺が不在の間拠点を守ってくれていた埴輪達が出迎えてくれた

 拠点の中に入ると、そこには何故か俺と契約を交わしていないはずの埴輪、『軍勢』巨大埴輪ノッブの子機である『埴輪』ノッブが思い思いに過ごしていた……

 

 どうやらこの娘は俺がいない間に拠点内に入り込み、住み着いてしまったようだ……

 埴輪ノッブは、俺を見つけるとトテトテと走り寄り、その小さな身体で勢い良く抱きついてきた

 俺は突然の出来事に驚きつつも彼女を受け止めると、彼女はまるで甘えるように頭を擦り付けてくる……

 

『ハニョォ……』

 

(何これ可愛い……)

 

 その様子を見ていた袿姫様は、とても優しい眼差しを向けていたが、すぐに表情を羨ましそうなものに変えた

 

「うぅ〜ズルいわよ? 貴方だけ……」

 

『ハニョ?』

 

 埴輪ノッブは袿姫様の物欲しそうな視線に気づくと、何を思ったのか俺の腕の中で立ち上がり、今度は彼女に向かって飛び込んだ

 

「きゃっ!?」

 

『ハニョップ!』

 

 埴輪ノッブはそのまま彼女の胸に飛び込み、顔をスリスリさせている……

 その様子を見た俺は思わず苦笑いを浮かべるしかなかった……

 それから暫くして、俺は袿姫様から頼みでこの小さな埴輪との契約を結ぶことになった……俺は埴輪ノッブを両手に乗せ、目線を合わせる

 すると、彼女は埴輪の顔で笑顔を浮かべ、小さなデフォルメされた手を伸ばして握手を求めてきたのでそれに応えるべく、俺も手を伸ばした

 俺の手に触れる埴輪ノッブの小さな手はセラミック製でありながら不思議と温かく、どこか安心感を覚えるものだった……

 そして、俺と埴輪ノッブの身体が輝きだし、契約が完了した

 俺はその後、埴輪達と情報共有の為の説明を行い、今後の予定について話す事にした……

 

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 ・

 

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 ・

 

 ・

 

 まず、今回戦力として新たに加わった大地の守護者と空の守護者は、今後俺の護衛役として同行してもらう事になり、拠点の防衛については事前に製作しておいた作業用特殊大型埴輪を5体と、袿姫様製作の埴輪達に任せる事にした

 次に、異界攻略メンバーについてだが、こちらは夢魔対策用に製作した埴輪達の他に、埴輪ノッブをつれて行くことにした……

 埴輪ノッブは、見た目こそ可愛らしい少女であるが、実はレベルが予想以上に高く、また戦闘スキルも優秀であるため、異界攻略に最適だと判断したからだ

 それと、今回の件に関しては俺と袿姫様、数体の埴輪達で行くつもりだったのだが、予想外にも俺に同行したいと名乗り出た者がいた為、連れていく事になった……

 

 準備は十分、後は出発を待つのみとなった俺は、最後に拠点内で佇んでいる埴輪達の最終調整を行うのであった……




読んでくださりありがとうございます

掲示板回が最近無くて申し訳ございません…

ちなみに、埴輪ノッブ達は普段は極寒エリアにて巨大ノッブが統治する村で住んでいます
主人公と出会った埴輪ノッブは主人公と同レベル台のヤバイ奴で、村から主人公の元へと奉公に出て来た一番の出世頭ですw
その為主人公の拠点に入ることが出来た模様…
(後程運営に修正された模様…)
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