カオスなメガテン世界で頑張る土師さん   作:名無しの土師

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展覧会終了のお祝い回です


頑張って食事シーンを入れてみました

一応飯テロ注意です


第9話

 山梨支部は俺達転生者による悪魔退治の活躍と、投資家や企業家等の高い地位を持った転生者達による支援等によって目覚ましく発展している

 ここでは様々な施設が建設しており、ここから発明された武器や防具、アイテム等が異界攻略中の転生者の手助けとなっている

 そして何故か当然と言わんばかりにアニメやゲーム、グルメ関連等の娯楽関連が優先して建設されていたのは思わず笑ってしまった

 その為、日本中にいる大勢の転生者がここに集まって来ている

 転生者達には様々な者がいる

 会社を辞めて来た者、学校を卒業して来た者、そして、家から出ていった者等がここにいる

 あるものは大破壊に備えるために、あるものは己が欲望を叶えるために、ある者は家族や友人を守るために、そしてある者は力と金を持つ者からの庇護を求める等様々である

 本来であれば、ここまで思想が違う人達が集まるとまとまりがつかないはずであるが、上手くまとまっている

 それは、俺達が転生者であること

 大破壊による終末が訪れることを信じていること

 そして、ショタおじが俺達をまとめてくれたことが全てである

 そう、俺達転生者集団『ガイア連合』はショタおじのおかげで上手くまとまっていた

 

 

 

「え~それでは……展覧会の成功と、これからの技術発展を祝って……乾杯!」

 

「「「「乾杯!!」」」」

 

 ここ展覧会が行われていた山梨支部の大型ホールにて、俺は友人の武田君と先輩の二人とその仲魔である式神達と共にパーティーに参加していた

 ここでは主に、転生者とその式神達が思い思いに楽しんでいた

 ある者達は出展品の完売に喜び酒と宴会料理を楽しんでいる

 ある者達は他の出展者との会話を楽しみ、己が作品の素晴らしさを自慢し合っている

 ある者達は自身の仲魔である式神の素晴らしさを自慢していたり、いちゃしていた

 まさに混沌、まさにカオスといった、バラバラでありながら何故か上手くまとまっているパーティーが開催されていた

 

 そんな中俺達はパーティー会場から席を外し、ビルの屋上のレストランへと向かった

 どうやら過去の経験から、注目を浴びた出展者は別の所でお祝いをするらしい

 それと同時に、展覧会を盛り上げてくれた出展者に対するお祝いも兼ねているらしい

 

 俺達はレストランについた後。給仕のメイド式神から席に案内をされ、料理が来るまで会話を楽しんでいた

 

「改めて完売おめでと!! 土師!!」

「土師よ、評判がどうあれ出展品である埴輪を完売できたことは素晴らしいことだぞ!」

「ありがとう2人とも、こっちも俺が作った埴輪が無事に完売できて嬉しいよ」

 

 俺は掲示板での評価で少し気を落としていたが、彼等の賛辞を受け気を取り直した

 確かに掲示板の彼等彼女らの言う通り、俺の作る埴輪はショタおじ製の高級式神と比べると遥かに質と性能が、劣っている事があげられていた

 そして、ステータス……転生者の中に速さを求めている層がいたことを知れて良かった

 

「今回の展覧会で、俺の目指すべき新たな埴輪の特徴を掴むことが出来たよ……もし都合が良ければ、また協力して欲しいんだけど良いかな?」

「後輩の頼みだったら出来る範囲手伝うぜ! 

 それに、プロトタイプの埴輪を無料でくれるのはありがたいし」

「もちろん! こっちは新型の埴輪を使って、異界攻略出来るんだから、ギブアンドテイクだよ」

「そう言って貰えてとても助かるよ」

 

 そう仲間達と話しているうちに、料理が配膳されて来た

 今回運ばれてくる料理は、ある転生者式神職人と料理人が共同で作製された式神が作り上げるコース料理らしい

 何でも終末後でも美味しい料理が食べられる様にするために作られたそうな

 式神メイドから語られるメニューは

『オードブル:星霊神社産トマトと水牛モッツァレラのブルスケッタ

 サラダ:新鮮野菜と卵のチョップドサラダ

 スープ:マッシュルームのポタージュ

 魚料理:霊地で取れた山魚のマリネ

 肉料理:ヤマドリのロースト 青森産りんごのブラウンソース添え

 メイン:大猪の香草焼き ローストポテト添え

 デザート:バニラシャーベット木苺のソースがけ

 ドリンク:お好みで』

 …………なんか色々と凄そうなメニューであった

 こういったフルコースの食事は初めてなので、楽しみである

 

 そして、食事が始まった

 

 オードブルのブルスケッタはトーストされた斜めに薄く輪切りしたバゲットに、みずみずしいトマトとモッツァレラ、バジルを和えたものが乗っかった美味しい前菜であった

 一口食べるとバゲットのパリッとした食感とトマトとモッツァレラの柔らかい食感が歯に伝わった

 その直後にトマトとモッツァレラの調和された美味さが舌の上で感じ、バゲットとそれに塗られていたガーリックバターの塩気が口一杯に広がった

 1枚食べると手が止まらず、あっという間に2枚目、3枚目と食べてしまった

 前菜で、このクオリティである……口に残ったブルスケッタの残り香に浸りながら次の料理に期待に胸と腹を踊らせた

 

 次に配膳された料理はチョップドサラダと呼ばれる聞き慣れないサラダであった

 このサラダはサイコロ状にカットされた様々な野菜と卵で出来たサラダであった

 このサラダは珍しくスプーンを使用するようであり、俺はスプーンですくい口に入れた

 この一口の中で様々なサラダの食材が味わうことが出来、噛む毎に違う食感と味を楽しめる美味しくて面白いサラダであった

 きゅうりのみずみずしさや、アボガドのねっとり感、ひよこ豆と赤インゲン豆のほくほく感、卵の白身の淡白した食感と、やや半熟の黄身の濃厚な味わい、そして何よりそれらをまとめるドレッシングの旨味と酸味が何よりも美味しく、細かく入っているベーコンフレーバーの香ばしさが素晴らしかった

 このサラダはとても美味しく、そして楽しかった

 こんなにも美味しいサラダは今まで初めてで一番美味しいサラダであった

 

 続いてはマッシュルームのポタージュであった

 それは見た目は茶色いマッシュルームの色と同じ色のクリーミーなスープであった

 ポタージュと言えばとうもろこしやじゃがいもを思い浮かぶが、これはマッシュルームのポタージュである

 きのこをポタージュにする料理は今まで食べた事がなかったので、興味半分不安半分で匙ですくい取ったポタージュを口に入れた

 そして俺の口いっぱいにとろりとした濃厚な味が広がった

 じっくりと煮込まれたであろうポタージュはとても優しい味わいをしており、マッシュルームと思えない旨味が凝縮された驚きのポタージュであった

 気付けばあっという間にポタージュを食べきっていた

 スープを最後まで味わうために備え付けのパンをちぎり、スープの残りをパンで拭い取って最後まで味わった

(かしこまった会食では無い為ついやってしまった)

 

 お次は山魚のマリネ、こちらは揚げた山魚に野菜とソースで和えた一品であった

 この料理はなんと、霊地富士山から仕入れた山魚であるらしい、普通の魚とはどこが違うのか気になりフォークとナイフで切り分け口に入れた

 そして驚いた……普通の白身魚と明らかに違う事を

 まず感じたことは食感である……明らかに白身魚とは違い、味が濃く、味わい深い魚であった

 唐揚げにする事で白身の旨味が閉じ込められており、濃厚な味がマリネの野菜とソースがお互いを高め合う出来になっていた

 魚が野菜を、野菜が魚をソースが全てを支えていた

 霊地の魚、まさに祝福された魚であることが伝わった

 

 通常では食べられない魚料理に驚く中、肉料理が配膳されて来た

 こちらは鶏肉の香ばしさとりんご特有のほのかな香りがなんとも素晴らしい料理であった

 これは絶品の味がしそうだと確信した俺はすぐさまそれを食べた

 口に入れた瞬間感じる肉の柔らかいこと……そして噛めば噛むほど肉の旨味が出て思わず溜め息が出てしなう程であった

 そしてソースは旬のりんごをバターでゆっくりとソテーしてあり、りんごの甘酸っぱい香りが口一杯に広がる

 ヤマドリの肉の旨味とりんごの甘酸っぱい味わいが混ざる最高の肉料理であった

 

 肉料理の素晴らしいクオリティに、思わず武田と先輩に感想を話し合っていた

 そうして数分後、遂にメインディッシュが運ばれてきた

 

 メインディッシュ、大猪の香草焼きはまさにメインと言うだけあって、芳醇な肉りと香草と胡椒の効いた香りが食欲を復活させた

 ナイフとフォークで切り分けたその肉は猪特有の臭みが全くせず、口に入れた瞬間甘くとろける、それでいてしつこさのない脂身の美味さがとろけ出してきた

 しかもこの猪は、山魚のマリネ同様霊地の猪だったらしく、畑を荒らす害獣として狩られた個体であるらしい

 その為、普通の猪とは肉質が違うとの事らしい

 付け合わせのローストポテト、付け合わせでありながらその美味しさは格別で、猪肉の脂身にとても合う美味しさであった

 気付けばあっという間にメインディッシュを食べきってしまった

 

 メインディッシュの余韻に浸りながらしばらくほっとしていると、メイド式神からデザートが配膳された

 

 お腹いっぱいの腹に染み渡るデザート、バニラシャーベットはほんのりとした甘さのシャーベットで、口の中をさっぱりさせた

 木苺の酸っぱさがバニラシャーベットの甘さで口の中がリフレッシュされた

 最後にドリンクは、コーヒーを頼んだ

 メイド式神の作るコーヒーもこれまた素晴らしく、酸味と苦味のバランスがとれたドリンクであった

 コンビニやチェーン店の喫茶店とは違い、コクが強く飲みごたえのある味わい深いコーヒーであった

 コーヒーに備え付けの菓子は、甘さ控えめのチョコレートとクッキーは痒いところに手が届く素晴らしい組み合わせであった

 

 

 

 本当に素晴らしい食事であった……

 オードブル、サラダ、スープ、魚料理、肉料理、メイン、デザート、ドリンク全てが完璧であった

 友人の武田もあまりの美味しさに感動して、メイド式神に味の感想を伝えていた

 先輩は俺達とは違い、終始落ち着いた様子で食事を楽しんでいた

 

 

 こうして、俺の展覧会という一大行事を無事に終え、埴輪造魔専門の土師としてデビューする事になった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後気になったのは

 

「なぁ、武田……お前の式神についてなんだけど」

「あ……えと……そのぉ……」

 

 武田の式神……そう言えばくノ一の式神を注文したと言っていたが……

 

「何でよりにもよって『退魔忍アサギ』なんだよ……」

「そうだぞ、敵悪魔に洗脳されたらどうするんだよ」

「ショタおじに戦闘用の高級くノ一式神頼んだらこうなったんだよ……(小声)」

 

 おぃおぃ……

 

「しかも自我が生まれたのに恋愛感情よりも忠誠心マックスな上様(ガチ)な関係になっちゃんだよぉ………ちょっとイチャイチャしたかったのに…(´•̥ ω •̥` )」

「お、おぅ……」

 

 そう言いながら先輩は武田の式神を見る為に少し離れた式神達用のテーブルへと視線を動かした

 そこには先輩のSP風の男性式神と、綺麗なドレスを身に付けている退魔忍アサギがそこにいた

 視線を向けられている事に気が付いた式神アサギは、表情を一切変えずに俺達向けてこうべを垂れた

 

「ちなみに俺のアサギさん、原作みたいに感度3000倍な目に合わないよう調整した結果、色々と感じない女性になっちゃんだよぉ……」

「えっと……なんと言うか…その…ドンマイ?」

「あ、でもそのお陰か霊視ニキと前よりも仲良くなりましたよ」

「なんだよ、心配して損した!!」

 

 

 

 

 

 

 

(忠誠心か…………)

(俺の目標………あの埴輪を作り出せる為にショタおじと相談しようかな…)




本文の大半が食事シーンになってしまった……
マッシュルームのポタージュは個人的にとても美味しいのでおすすめです




ちなみに主人公の目指すべき究極の埴輪はとあるゲームの埴輪です
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