精霊幻想記~もう1人の転生者~   作:伊達 翼

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第二十七話『シュトラール地方へ』

 季節は冬を迎え、年が明け、神聖歴1000年が訪れる。

 岩の家での生活も慣れてきて、日々を賑やかに送っていたが、そろそろリオとネクサスがシュトラール地方へと向かう時期でもあった。

 

 リオとネクサスが出発する日の朝。

 2人の見送りには馴染みの面子に加え、里の長老達がやってきている。2人がラティーファ達との別れの挨拶を済ませた後、最長老3人が2人の前にやってくる。

 

「リオ殿、これを持っていくといい」

 

 アースラが翡翠色の輝きを放つ拳大の精霊石を差し出す。

 

「? この精霊石は、何の魔道具なんですか? 見た感じ、何らかの術式が組み込まれているようですが…?」

 

「ん~…見たことない術式だな?」

 

 リオの隣にいたネクサスがその精霊石を覗き込むが、ネクサスも知らない術式だったので首を傾げている。

 

「それは転移結晶。設定した座標へと転移できる空間魔術が込められた魔道具じゃ。発動キーとなる呪文は『転移魔術(テレポート)』と言う。ちなみに座標は里に設定してあるから今度からは簡単に帰ってこられるぞ。まぁ、一方通行だから、元の場所へは戻れないがのう」

 

 アースラが精霊石…転移結晶の説明を行う。ちなみに誤作動を防ぐためにキーワードを言うだけでは発動しないとも付け加えていた。

 

「また、とんでもねぇ品ですな」

 

 概要を聞いてたネクサスがそんな風に言葉を漏らす。

 

「どうせ、里から出る者は滅多におらんし、頻繁に出るとなるとリオ殿やネクサス殿以外にはおらんからの。それに他にも餞別がある」

 

 アースラがそう言うと、今度はシルドラが2人に精霊石を使ったピアス的なアクセサリーを2人に渡す。

 

「こっちは?」

 

「それは偽装の魔道具だ。確か、以前…里に来た頃のことだったか? シュトラール地方では、苦労が多く色々と問題もあると聞いた。それに2人の髪色だ。ネクサス殿に関しては瞳の色もか。どちらもあちらでは珍しかろう。それを隠すための魔道具だ」

 

 この里に最初に来た時に少し話した内容を覚えていてくれたようで、このような魔道具も餞別として渡してくれるようだった。

 

「そいつは助かります。この髪色や瞳は気に入ってるんですが、向こうに行くとなると目立つと思ってたので…」

 

 ネクサスはシルドラに感謝しつつ、その魔道具を素直に受け取る。

 

「使い方は耳に着け、魔力を流すだけでよい」

 

「そらお手軽ですな」

 

 などとネクサスが言っていると…

 

「ネクサス。少しは遠慮しないと…」

 

 リオが里からの数々の餞別に恐縮しているようだった。

 

「がはは! 前にも言ったろうがよ。盟友に何も持たせないで送り出すなんざ、精霊の民の名が廃るってな!」

 

 そんなリオにドミニクがそう言う。

 

「で、ですが…」

 

「リオは堅いな~。くれるって言うんだから、素直に貰っとけばいいんだよ」

 

 なおも言い募ろうとするリオの頭をネクサスがクシャクシャと撫で回す。

 

「ふふ、そうさの。リオ殿もネクサス殿くらいの図々しさがあってもいいかもしれんな。何より、その転移結晶を使って頻繁に帰ってきてもらえれば、ラティーファも嬉しかろうて」

 

 アースラが苦笑しながらもネクサスの言葉を後押しする。

 

「……わかりました」

 

 ラティーファを引き合いに出されては、さしものリオも観念したようで、転移結晶と擬装用の魔道具を受け取ることとなった。

 

「じゃあ、そろそろ行きますか」

 

「あぁ」

 

 いよいよ出発の時となり…

 

「お兄ちゃん」

 

「……ネクサス」

 

「「いってらっしゃい」」

 

 最後にラティーファとシンシアが2人に改めて言葉を贈る。

 

「あぁ」

 

「行ってくるよ」

 

 ネクサスはシンシアの頭を、リオはラティーファの頭をそれぞれ撫でてから、里を出発するのだった。

 

………

……

 

 里を発ってから約2週間。

 2人は数年ぶりにシュトラール地方の地に足を踏み出していた。

 

「いやぁ~、懐かしいね~」

 

「戻ってきたんだな…」

 

 まぁ、踏み出したと言っても今は空を飛んでいるわけなんだが…。

 

「さて、リオ。まずはどうする?」

 

 空を飛びながらネクサスがリオに尋ねる。

 

「アマンドで情報収集をしてみようと思う。あと、シュトラール地方では、『ハルト』と呼んでくれ」

 

 それを聞き…

 

「あ~、悪かったって…そういや、お尋ね者なんだっけか?」

 

 失敗失敗、と言いたそうにネクサスが平謝りすると…

 

「しかし、ガルアーク王国か…俺にとっちゃある意味で因縁の地だな。一応、故郷でもあるんだが…」

 

 ネクサスの表情が若干だが、嫌そうになる。

 

「なら別行動するか?」

 

「いんや、過去に拘り過ぎるのも俺の性じゃない。それに今は偽装魔道具もあるしな。あと、俺のことも『シノブ』と呼んでくれ。何がどうなるかわからんしな」

 

 リオの提案を蹴って一緒に行動することにしたらしい。ついでとばかりにネクサスも偽名を名乗ることにしたらしい。いくら暗部で使い捨てにされたとは言え、もし知ってる奴が耳にしたら面倒になりかねないと判断したからだろう。

 

「わかった。なら、行こうか」

 

「あいよ」

 

 そうして2人は空を飛んでガルアーク王国の南西部に位置する交易都市アマンドにやってきた。

 

「お~お~、これはまた随分とまぁ…拡張してるな?」

 

「そうだな。未だ成長途中みたいな感じで、都市開発が進んでるな」

 

 空から見たアマンドは発展途上中といった感じで、近くの森を切り拓いて拡張を続けているようだった。

 

「降りるぞ」

 

「了解」

 

 2人は近くの森へと降りる。森に降りた直後、2人は偽装用魔道具で髪の色を変色させていた。リオは灰色、ネクサスは紅蓮という具合だ。ちなみにネクサスの場合、瞳の方も両方が紫色に変化していた。

 

「その色、目立たないか?」

 

 リオがネクサスの髪色について疑問を投げかけるが…

 

「平気だって。黒が混じってるよりはまだマシだろ?」

 

 そう言いながらネクサスは先を歩く。

 

「やれやれ…」

 

 リオもそれを追って人気のないタイミングで街道に出ると、外周部を少し眺めてから2人は東側の入り口を通ってアマンドへと入っていく。

 

「いやぁ~、活気があっていいねぇ~」

 

「あぁ…数年前よりも活気に満ち溢れているな」

 

 リオとネクサスは2人並んでメインストリートを歩いていた。

 

 と、その時だ。

 

ゴゴゴゴゴゴ…!!!

 

 アマンドから見て東西南北のあらゆる方角で、6本の眩い光の柱が舞い上がる。色は様々で、赤、青、白、緑、茶、黄の6色の柱が打ちあがり続けていた。しかもそれらはオドとマナを知覚できるリオやネクサスだけでなく、一般人にも見えているようで、大騒ぎとなっていた。

 

「なんだ!? アレは!?」

 

 ネクサスもその異常事態に混乱していると…

 

ドクン…!

 

「「ッ!?」」

 

 何か、内側から鼓動のようなものを感じ、2人は揃って胸に手を当てる。リオがポカポカと温かいものを感じているのに対し、ネクサスは冷たいような熱いような不思議な感覚を感じ取っていた。

 

(春人…)

 

「誰だ?」

 

 声が聞こえたのか、リオが周囲を見回しながら小さく呟く。

 

「どうした?」

 

 しかし、ネクサスには聞こえてないのか、リオに問い掛ける。

 

(南東で……待って…)

 

「………………」

 

「り…ハルト?」

 

 一瞬、リオと言いかけたが、改めてネクサスがハルトと呼び直してリオを呼ぶ。

 

「行くぞ」

 

「あ、おい!?」

 

 謎の声に従い、リオは踵を返してざわざわと困惑する民衆の合間を縫ってアマンドの外へと走る。それをネクサスも慌てて追いかける。

 リオが森の中へと入り、空を飛ぶのを見てネクサスも空を飛んで追従する。向かう方角は南東だ。

 

 

 

 それから南東にある草原地帯の一角で、リオが動きを止めて着陸する。

 

「おい、ハルト! いったい、どうしたっていうんだよ!?」

 

 そこでやっと追いついたネクサスがリオに事情の説明を要求する。

 

「………………」

 

 しかし、リオは答えず、目の前に不自然にある莫大な残留魔力の痕跡を見つけ、しばし熟考していた。

 

「おい、って…なんだ、こりゃ? こんな残留魔力は初めて見たな。誰か転移でもしてきたのか?」

 

 ネクサスがリオと同じことを考えていると…

 

「いや、術式が見当たらないし、この残留魔力の量だ。とてもじゃないが、今のシュトラール地方の魔術水準を大きく逸脱してる」

 

 リオがやっとネクサスに答える。

 

「なら、なんだってんだよ?」

 

古代魔道具(エンシェントアーティファクト)の類かもしれないが…」

 

「んな貴重品があるようにも見えないが?」

 

 そう言って2人が周りを見回していると…

 

「これは…」

 

 リオが3人分の足跡を見つける。

 

「どした?」

 

「足跡だ。数は3人分…草を踏みしめた跡がある」

 

「なら、誰かが来たってか? でも、そんな人影…」

 

 ネクサスが声を掛けると、リオがその痕跡を教える。

 

「移動したのかもしれない。捜してみよう」

 

「捜すだぁ?! 正気かよ!?」

 

 リオの発言にネクサスが驚く。

 

「嫌な予感がする。行くぞ」

 

「あ、おい!? って、今日のハルトは随分と急かすな…」

 

 低空飛行で先行したリオをネクサスも低空飛行で追う。

 

 

 

 すると、2人は前方に馬車の隊列を発見する。

 

「げっ…奴隷商かよ…」

 

 それを見たネクサスは顔を引き攣らせてその隊列の正体を言い当てる。一度は奴隷に堕ちた身だから、よく知っていたのだ。

 

「しかも傭兵連れ…それなりに大きい商会なのかもな」

 

 さらに傭兵の姿も確認すると、うんざりしたような態度を取る。

 そんなネクサスの言葉を聞いて、リオは…

 

「………………」

 

 黙って奴隷商隊へと近づいていく。

 

「……はぁ…」

 

 もう驚き疲れたのか、嘆息しながらネクサスもリオの後をついていく。

 

「っ! 街道の脇から誰か近付いてくるぞ!」

 

(もう、どうにでもなってくれ)

 

 商隊の護衛らしき傭兵の1人が声を出すと、他の傭兵達も群がってくる。それを見ながらネクサスは半ば投げやりになっていた。

 

「止まれ!」

 

 護衛の1人が2人を大声を発したので、2人も敵意がないことをアピールするようにしながら口を開く。

 

「人を捜している。人数は3人。今、俺達が来たのと同じ方向から来たはずだ」

 

 リオが用件を口にすると、群がってきた中の傭兵の1人が、自分達の上司と依頼人を呼ぶように言伝る。それからすぐに身なりの良い男と、大柄な護衛の男と共にやってくる。

 

「ふn。急に現れたというのは貴様達か。何者だ?」

 

「…申し遅れました。私はハンスと申します(・・・・・・・・・・)。護衛の方々から聞き及んでるかと思いますが、人を捜しておりまして。少し前に3人の人物が街道の脇に現れたと思うのですが、ご存じありませんか?」

 

(こういう奴等って、商品になりそうな身元不明な人間を捕まえてそうだからな…ま、俺は1回逃げたわけだが…)

 

 リオが身なりの良い男と会話している間に、ネクサスがそんな風に考えながら馬車の方を眺めていると…

 

「知らんな。それと、連れの者の教育がなってないな。私の大切な商品を眺めないでもらいたい。部外者と接触することで変に期待する奴隷も多いのだ」

 

「おっと、そりゃ失礼」

 

 身なりの良い男がネクサスを睨むが、当のネクサスは手をヒラヒラさせて軽い謝罪をしていた。無論、誠意の欠片もない謝罪だが…。

 すると…

 

『助けて!』

 

 1台の馬車から女の子の声が上がる。しかし、言葉が通じないのか、周りの人間は首を傾げているが…

 

「「!」」

 

 リオとネクサスは違う。何故なら、その声は…『日本語(・・・)』だったのだから。

 

「ちっ、早く馬車の積み荷を隠せ」

 

 身なりの良い男が指示を出す中…

 

「待っていただきたい。今の声を発したのが、捜していた1人だ。どういうことか、ご説明いただきたい」

 

 リオが待ったをかける。

 

「面倒な。もういい、()れ!」

 

 身なりの良い男は心底面倒そうに隣にいた大柄な男に指示を出す。

 

「聞いての通りだ」

 

 大柄の男は肩を竦めながら部下達に指示を送る。歴戦を思わせる冷静な指示にリオとネクサスは感心していた。

 

「これは正当防衛になるかね?」

 

「さぁな」

 

 しかも余裕そうな感じで会話までしている。

 

「ええい! 何を余裕ぶっている! この圧倒的な数の差で気でも触れたか!? だが、まだ間に合うぞ? 今なら命乞いをすれば、奴隷にしてやろう。お前達は面構えが良い。男娼にでもなれるんじゃないか?」

 

「……吐き気がする。拉致した彼女達を渡せば見逃す。そうでないなら、相応の覚悟をしてもらう」

 

 身なりの良い男の言葉に、珍しく怒気を含ませたリオの言葉が投げ返される。

 

「この…その選択を後悔するがいい!」

 

「突き殺せ!」

 

 大柄の男の命令で陣を組んで2人を取り囲んだ傭兵達が一斉に2人に向かって槍を突き出すが…

 

「よっ、と」

 

「………」

 

 リオとネクサスはその場から高く跳躍することで、突き出された無数の槍を回避しつつ、傭兵達の頭上を飛び越え、戦意を削ごうとするが…

 

「『光弾魔法(フォトンバレット)』!」

 

 大柄な男…傭兵団の団長だろう…が冷静に近くにいたリオに光弾魔法を放つ。

 

「っ…」

 

 リオはそれを咄嗟に横に掛け抜けることで回避する。

 

「相手は身体強化をしている! 動かして疲弊したところを叩く! 防御陣形!」

 

 と、団長が指揮を飛ばすが…

 

「させるとでも?」

 

 ネクサスがそのように呟きながら、両手に魔力を収束していき…

 

「凍えな、『ブリザード・ファング』!」

 

 両手から細いレーザー状の魔力を飛ばし、傭兵達の足元に着弾させる。

 

「どこを狙って……!?」

 

 ネクサスは放った魔力は傭兵達の足元に着弾すると、足と地面を凍らせてその場に縫い付けていたのだ。

 

「氷属性の魔法だと!? しかもこんな早く凍るなんて…!?」

 

(ま、精霊術なんだがね。教える義務もないし、黙っとこ)

 

 団長が驚く中、ネクサスがそんなことを考えていると…

 

「まだだ! たかが足元が凍った程度で!」

 

 団長は果敢にもネクサスに向けて光弾魔法を連続で放つ。

 

(俺に気を取られていいのかねぇ?)

 

 その光弾魔法をネクサスは回避し続けていると…

 

「っ…!!」

 

 どこか意を決したようにリオが横合いから団長に向かって剣を向けて突撃していた。

 

「しまっ…!?」

 

 リオを迎撃しようと団長も剣を抜こうとしたが…

 

「残念ながら、これで詰みだ」

 

 ネクサスも腰裏からダガーを引き抜き、無慈悲にも死角から団長の頭部へと投擲していた。

 

ザシュッ!

 

 リオの剣が団長の鳩尾を貫き、同時にネクサスのダガーも団長のこめかみ辺りに突き刺さり、団長の死が確定した。

 

「…………っ」

 

 リオは団長から剣を引き抜きながらも、どこか辛そうな現実に耐えているような…そんな表情を一瞬したが…すぐさまかぶりを振って意識を切り替える。

 

「彼女達を解放しろ」

 

 血で濡れた剣を突きつけ、リオが身なりの良い男に命じる。

 

「ひぃっ!?」

 

 先程までの強気な姿勢はどこへやら…情けない声を漏らしていた。

 

「アンタが命令しないと、他の連中が動けないだろ?」

 

「か、解放しろ! は、早くぅぅ!!」

 

 リオが冷たく命令すると、身なりの良い男は傭兵達に命じる。ただ…足元が凍って動けないが…。

 

「………………」

 

 リオがネクサスを見ると…

 

「わかってるよ」

 

 ネクサスは何の気なしに腕を横に薙ぐ。

 

ヒュッ!

 

 すると、一陣の風が傭兵達の足元を通り、凍っていた氷の部分を砕いていって解放する。そして、傭兵達は慌てて動き出す。

 その間にリオは、剣の刀身に付着した血を振り払い、空いている方の手で身なりの良い男の首根っこを掴み、人質にする。ネクサスは投擲したダガーを回収するついでに団長の死体を街道の脇へと投げ捨てていた。

 

 そうしている内に、馬車の中から2人の少年少女が降りてきていた。

 

『…無事なのは、君達2人だけかい?』

 

 リオが拙くなった日本語で尋ねると…

 

『こ、言葉がわかるんですか!?』

 

 少女の方が食いつき気味に尋ね返してくる。

 

『わかるよ。けど、その説明は後だ。もう1人いると思ったんだけど、違う?』

 

『い、います! 別の馬車に連れてかれちゃって!』

 

 少女の言葉に、リオは剣をちらつかせながら身なりの良い男にもう1人はどこかと聞く。

 

「確認しに行く」

 

 リオがこちら側の世界の言葉で身なりの良い男を連れて、その馬車へと向かう。少年少女の方はどうしたらいいかと思っていると…

 

『ほら、少年少女。俺達も行くぞ』

 

 そこにネクサスがやってきて、2人の頭をポンポンと撫でながらリオの後を追うように促す。もちろん、日本語で、だ。

 

『あ、あなたも言葉がわかるんですか!?』

 

『まぁ、説明は後だな。こんな場所からは早くおさらばしないとな?』

 

 ネクサスが2人の護衛をしつつ、後ろから2番目の馬車へと向かうと、ちょうどリオが高校生の制服を着た少女に手を差し伸べていた。

 

『助けに…来ました』

 

 そう言うリオの表情は…どこか悲しげなものだと、ネクサスは感じていた。

 

(リオ…?)

 

 その表情に疑問を抱きつつも、ネクサスはリオと少女の元へと少年少女を連れて行く。

 

 

 

 その後、拉致られた時に盗られた鞄と、ついでに慰謝料として金の入った小袋を奴隷商から回収し、リオとネクサスは3人の迷い人を連れてその場から立ち去るのだった。

 

 こうして、残酷で儚い…運命の歯車が…今、動き出す。

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