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2022/8/1 大規模修正
中央暦1639年7月3日──
《ロウリア王国 王都ジン・ハーク 王城ハーク城 御前会議》
近年、クワ・トイネと対立を深めているロウリア王国。その王城では、クワ・トイネ攻略会議が開かれていた。
地球にいたらボディビル大会で一位を取れそうな男、王国防衛騎士団将軍『パタジン』が王の前にひざまづく。
「王よ、全ての準備が整いました。軍はいつでも侵攻出来ます」
「ふむ…2カ国を相手にして勝てるか?」
風呂好きなロウリア王『ハーク・ロウリア34世』は、バスローブの様な服を着て訪ねる。
「一国は農民共の集まり、一国はワイバーンも持たぬ不毛な土地の民。亜人が大量に居る国に我が国が破れる事はありませぬ」
「宰相、先月クワ・トイネと安全保障を結んだ日本という国はどうだ?」
日本は、クワ・トイネからロウリアが差別主義である国家だと聞き、連絡は取っていなかった(クワ・トイネとクイラで日本が異世界で手に入れたい物の殆どが手に入り、ロウリアはそんな魅力がなかったことも影響している)
「はっ、情報は少ないですが、ワイバーンを持たない国だそうです。恐るるに足りないかと」
「しかも彼の国はロデニウス大陸のクワ・トイネ公国から北東に約1000kmの所にある、新興国家です。1000kmも離れていることから、軍事的に影響があるとは考えられません」
「ほう、そうか。フハハハ…余は嬉しいぞ。ロデニウス大陸が統一され忌々しい亜人どもが、根絶やしにされるとはな。先々代国王の願いが遂に果たされる」
「大王様、統一の暁には、あの約束も、お忘れ無く、フフフ…」
「解っとるわ!!」
大王の横に控えていた黒いローブの男の声に、ハーク・ロウリアは苛立ちを隠さずに告げる。
「(ちっ、文明圏外国の蛮族と馬鹿にしやがって。ロデニウスを統一したら、フィルアデス大陸にも攻め込んでやるわ)」
「パタジン、侵攻作戦を説明せよ」
「はっ」
「今回の作戦用総兵力は50万人、クワ・トイネ公国に差し向ける兵力は40万、残り10万は本土防衛用兵力となります」
「先ずはクワ・トイネ国境の人口10万人程の都市、『ギム』を先遣隊で制圧。クワ・トイネでは、食料が豊富であり、物資は現地で調達します。これは侵攻速度を早めるためでもあります」
「現在、臨時編成した先遣隊は国境付近で野営をしており、陛下の命令があれば何時でも侵攻出来ます」
パタジンの説明に、ハーク・ロウリアは満足そうにうなづく。
「うむ、大義であった。今宵此処に我がハーク・ロウリア34世の名において宣言する。クワ・トイネ公国・クイラ王国に対する戦争を許可する」
「亜人共をこの世から1匹残らず駆逐し、人間の未来を切り開くのだ──」
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中央暦1639年7月9日──
《日本国 首都東京 首相官邸地下二階
首相官邸の地下二階にある
「────これで、此処2ヶ月間の説明を終わります」
「うん、ありがとう」
日本は、クワ・トイネと国交を結んでから数週間後にクワ・トイネ公国の仲介で隣国のクイラ王国とも間を置かずに国交を結んでいた。
クイラ王国からは、空自の『SR-71』や『U-2』偵察機によって、石油が埋蔵されていると確認されていた。
事実、クイラでは石油は道端の雑草並みの価値であり、地球諸国が見たら一周回って冷静になりそうなほどの石油が埋蔵されていた。(なお、本当に資源エネルギー庁の担当官は心肺停止して救急搬送された)
外務省の説明が終わり、今度は防衛省の番になる。中央のモニターに防衛省のロゴが映り、スライドに差し変わる。
「先ず、懸念事項であった衛星に関する報告です」
画面が切り替わり、衛星の軌道を表す画面に変わる。5つの衛星の光点とその軌道が映し出されていた。
「現在一機のレーダー偵察衛星と同じく一機の光学偵察衛星、一機のGPS衛星を軌道に投入できました」
「それを補助する二機の衛星データシステム衛星の軌道投入成功により、最低限でありますが衛星偵察資産が復旧しました」
「ですが、依然として監視域には大幅な穴が開いたままになっています」
「現在、来月に新たに2機の衛星投入を目指して
画面が切り替わり、今度は偵察機によって空撮されたと思われる画像が映る。
画像には、白色の円形もしくは長方形の何かが画面いっぱいに埋め尽くされていた。
「これは一体?」
「これは先日、監視域の拡大のために飛行させているSR-71
防衛大臣『川野小太郎』は、ポインターで画像を差しながら説明する。
「この地点はロウリア/クワ・トイネ国境から西に60kmの地点です」
「これは…天幕か。ならば此処にいる兵士たちは全員ロウリア軍人だな」
中央国家憲兵団統括部長官『廣田孝允』が喋り、それに川野はうなづく。
「はい、推測から数はおおよそ35~40万と思われます」
「40万だと?」
「陸自の隊員数は約39万なので、つまり39万はロウリアと同じぐらいの人数なんですよね。ですよね、山谷元帥」
「…はい、そうです」
内閣官房長官『須賀秀義』の驚愕の声と共に、ネットから熱い支持()を受けている環境大臣『
「はい総理。これはロウリア王国軍の動員可能戦力の8割にあたります」
「演習ではないのか?」
「明確な侵攻準備です。ロウリア王国は国軍として約30万を保有しており、それに各諸侯が諸侯軍を総括しています」
「確認出来た兵力から考えて各所領からも兵員をかき集めています」
外務大臣『樹茂成敏』の問いに、
ヒューミントを主にする
「流石中央国家情報局、お耳が早い。他にワイバーンなどが確認されており、これは確実にロウリア王国によるクワ・トイネ並びにクイラへの本格的侵攻の準備だと思われます」
「では我が国はどうするべきだと思う」
「それは、統合幕僚長である『細川達良』元帥から説明させていただきます」
「ご説明いただきました細川です。自衛隊が取れる作戦は3つあります」
細川は、一息ついてから室内にいる全員を見渡しながら言う。
「プランAは空自戦略爆撃機隊による先制爆撃です」
「幸いロウリア王国軍はまだ国境まで距離があり、民間人居住区もない事から最も確実かつ大打撃を与えられます」
「ですが、世論が厳しくなると言うデメリットもあり、また戦略爆撃機離陸用の滑走路は建設中でありあと一週間ほどかかると思われます」
「プランBは、越境を待ってからの防御戦闘からの逆侵攻作戦です」
「これはロウリア軍が分散し、包囲殲滅をしなければいけないと言うことと、クワ・トイネの民間人の被害が他のプランより大幅に多くなると予想されます」
「一方、クワ・トイネからの要請があれば自衛隊を投入できるようになっている安全保障条約の観点から言うと、このプランが国会からの反発も低いでしょう」
「プランCは外交による解決ですが…」
「無理だ。ロウリアはクワ・トイネと断交しない限り外交しないと通達されている」
「…このように難しいです」
「うむ、AかBになるが…どちらが正解か?」
「ロウリアは反獣人が盛んだと聞いています、メディアに流してロウリアへの制裁を促せば宜しいのでは?」
「それだ。官房長官、至急メディアに情報を流してくれ」
「了解しました」
「防衛大臣は総合幕僚監部と協議してJSFの構成を進めてくれ」
「分かりました」
「それと介入の申し立てについては私がカナタ氏に話そう。外務大臣は日程の確保をしてくれ」
「了解しました、ですがクワ・トイネ国内に専用機が着陸できる滑走路は前述の通り建設中です」
「特務艇『はしだて』での会談になりますが宜しいでしょうか?」
「うむ、防衛大臣もそこの所頼む」
「この介入は前世界の時よりも日本の危機に直面している。各員気を引き締めて取り掛かるように」
日本も戦争の準備を着々と進めて行った。
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中央暦1639年7月10日午前──
《クワ・トイネ公国 マイハーク港 特務艇『はしだて』》
「外務卿、日本の総理直々のお呼び出しの案件はどう考える」
「はっ、十中八九ロウリアの事でしょう…しかし参戦してくれるのか不参戦で中立の立場を表明しにきたのかは分かりませんが」
特務艇『はしだて』の艇内で、外務卿『リンスイ』とカナタが話す。直後、会議室の着いてドアの前で待機していた護衛の自衛隊員が挙手の礼をする。
「クワ・トイネ公国首相カナタ氏、外務卿リンスイ氏入られます!」
ドアがガチャリと開けられ、中には立った人物らが見える。
「初めまして、日本国内閣総理大臣の阿倍野真三と申します」
「クワ・トイネ公国首相カナタと言います。本日はご招待誠にありがとうございます」
「いえいえ、ではお座りください」
全員が座ったのを確認し、阿倍野が本題を切り出す。
「まず初めに本題から行きましょう、こちらの写真をご覧ください」
そう言うと、阿倍野の隣に控えた秘書から3枚の写真が机上に置かれる。
「これは?──ロウリア、軍ですかな?」
「ええ、我が国の偵察機…あなた方の言葉で言うと偵察型の鉄竜ですかね?それで撮影した一週間前の貴国とロウリアの国境になります」
「これは進行の1準備ですね、間違いないです…これと本題に何か関連が?」
そう言ってカナタは阿倍野の方を向く。
「ええ、率直に言いましょう。我が国は貴国とロウリアの戦争に介入する準備があります」
「「「!?」」」
阿倍野の言葉に、クワ・トイネ側の参加者一同は驚愕に包まれる。
「ほ、本当ですか?」
「ちょっと待って頂きたい、ここで参戦が可能と言うことは何か等価にしなくてはならないのでは?」
リンスイが阿倍野に疑いを掛ける。ここで参戦するといきなり言われたのには何か裏付けがあるかもしれないと疑っているためである。
それを感じ取った阿倍野は疑いを晴らそうと説明する。
「いえいえ、そういう意図はございません」
「では何故我々側で参戦を?通常であれば我が国の軍事は貧弱、負ける可能性が高いのですよ?」
「我が国としては外見が違うとだけで差別する国と協力したく無いと理由もありますが、理由のほぼ全ては──」
「食料です。我が国は前世界でも人口のほぼ全てを輸入で頼ってきました」
阿倍野の説明は続く。
「であるからに貴国が侵攻されれば我が国は飢餓で滅亡してしまうでしょう」
「なるほど理由は分かりました。クワ・トイネ公国首相として正式に日本国に参戦を要請します」
「日本国内閣総理大臣としてそれを了承しました。ではこちらにサインを」
横に控えていた外務大臣が書類を取り出して、二人が署名をする。
「では、次に参戦するにして基地を建設したいのですが、何処かに何も無い平原などはございますか?」
「ではダイタル平野が良いでしょう。近くに要塞都市エジェイもありますし。地図があれば場所を教えられたのですが」
「地図ですか、持っているか?」
「はい、こちらに」
机に広げられた地図を見てカナタは喫驚する。
「(なんと、こんなに正確な地図が…やはり日本国に参戦してもらったのは神の導きかもしれん)」
カナタは驚愕を隠しもせずに、ダイタル平野の位置を示した。
数日後、マイハーク港から上陸した陸上自衛隊の施設部隊によってダイタル平野に4自衛隊合同の基地、『ダイタル総合任務基地』が建設されることとなる。
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中央暦1639年7月13日──
《日本国 首都東京 首相官邸地下一階 内閣危機管理センター
首相官邸の地下一階に作られた内閣危機管理センターには、阿倍野総理以下の
自衛隊統合軍統合幕僚長の『赤城繁義』元帥が状況説明のために、正面のモニターを起動する。部屋が暗くなり、スクリーンにロデニウス大陸の地図が載る。
「自衛隊の展開状況をご説明させて頂きます」
「部隊は
「ではJTF-大鳳の構成部隊を説明していきます」
《JTF-大鳳》 ○総司令官: 金田義政元帥(前職:統合軍アジア・太平洋方面軍指揮官)
── 陸上構成任務部隊
── 第7機甲師団【4個戦車連隊、1個普通科連隊、1個武装偵察戦闘連隊基幹】
── 第70戦車連隊【5個戦車中隊基幹】
── 第71戦車連隊【5個戦車中隊基幹】
── 第72戦車連隊【5個戦車中隊基幹】
── 第73戦車連隊【5個戦車中隊基幹】
── 第11普通科連隊【4個普通科中隊基幹】
── 第74武装偵察戦闘連隊【4個武装偵察戦闘中隊基幹】
── 第7特科連隊
── 第7後方支援連隊
── 第7偵察戦闘大隊
── 第7高射特科大隊
── 第7施設大隊
── 第7通信大隊
── 第7飛行隊
── 東部即応機動師団【4個即応機動連隊基幹】
── 第5即応機動連隊【3個即応機動中隊基幹】
── 第6即応機動連隊【3個即応機動中隊基幹】
── 第7即応機動連隊【3個即応機動中隊基幹】
── 第8即応機動連隊【3個即応機動中隊基幹】
── 第22特科大隊
── 第3師団【3個普通科連隊、1個戦車連隊基幹】
── 第7普通科連隊【4個普通科中隊基幹】
── 第36普通科連隊【4個普通科中隊基幹】
── 第37普通科連隊【4個普通科中隊基幹】
── 第3戦車連隊【5個戦車中隊基幹】
── 第3特科連隊
── 第3後方支援連隊
── 第3偵察戦闘大隊
── 第3高射特科大隊
── 第3施設大隊
── 第3通信大隊
── 第3飛行隊
── 第15自動化旅団 【2個自動化連隊、1個普通科連隊基幹】
── 第51自動化連隊【3個自動化中隊基幹】
── 第52自動化連隊【3個自動化中隊基幹】
── 第77普通科連隊【3個普通科中隊基幹】
── 第15特科大隊
── 第15後方支援隊
── 第15高射特科大隊
── 第15偵察隊
── 第15施設隊
── 第15通信隊
── 第15飛行隊
── 第26自動化旅団【2個自動化連隊、1個普通科連隊基幹】
── 第69自動化連隊【3個自動化中隊基幹】
── 第70自動化連隊【3個自動化中隊基幹】
── 第71普通科連隊【3個普通科中隊基幹】
── 第26特科大隊
── 第26後方支援隊
── 第26高射特科大隊
── 第26偵察隊
── 第26施設隊
── 第26通信隊
── 第26飛行隊
── 第6騎兵師団【2個空中機動連隊、1個空中強襲連隊、1個重装騎兵連隊基幹】
── 第51空中機動連隊【3個騎兵中隊基幹】
── 第52空中機動連隊【3個騎兵中隊基幹】
── 第53空中強襲連隊【3個騎兵中隊基幹】
── 第54重装騎兵連隊【3個戦車連隊基幹】
── 第11特科団【2個特科連隊基幹】
── 第11特科連隊【3個特科大隊基幹】
── 第12特科連隊【3個特科大隊基幹】
── 第22高射特科団【2個高射特科群基幹】
── 第22高射特科群【4個高射中隊、1個高射搬送通信中隊基幹】
── 第23高射特科群【4個高射中隊、1個高射搬送通信中隊基幹】
── 第30施設団【3個施設群基幹】
── 第30施設群【3個施設中隊、1個坑道中隊基幹】
── 第31施設群【3個施設中隊、1個坑道中隊基幹】
── 第32施設群【3個施設中隊、1個坑道中隊基幹】
── 南方方面軍航空隊【2個戦闘ヘリコプター隊、1個ヘリコプター隊、1個観測気象隊、1個航空野整備隊基幹】
── 第400対戦車ヘリコプター隊
── 第401戦闘ヘリコプター隊
── 南方方面ヘリコプター隊
── 南方方面観測気象隊
── 南方方面航空野整備隊
── 海上構成任務部隊
── 第1艦隊
── 第1護衛隊群(横須賀)
── 第1護衛隊
── 第2護衛隊
── 第7護衛隊
── 第8護衛隊
── 第1空母打撃群 旗艦:ずいかく型航空母艦『ずいかく』
── 第1空母打撃群直属ミサイル巡洋艦
── 第1空母護衛隊
── 第1空母航空団
── 第5空母打撃群 旗艦:ひりゅう型航空母艦『ひりゅう』
── 第5空母打撃群直属ミサイル巡洋艦
── 第5空母護衛隊
── 第5空母航空団
── 第5軽空母打撃群 旗艦:いずも型軽空母『いぶき』
── 第5軽空母打撃群護衛隊
── 第5軽空母航空団
── 第1フリゲート隊群
── 第11フリゲート隊
── 第12フリゲート隊
── 第1哨戒隊群
── 第11哨戒隊
── 第12哨戒隊
── 第1揚陸隊/第11水陸機動戦隊 旗艦:しきしま型強襲揚陸艦『しきしま』
── 第1海上補給隊
── 第1戦闘支援隊
── 第4護衛隊群(呉)
── 第5護衛隊
── 第11護衛隊
── 第4空母打撃群 旗艦:ずいかく型航空母艦『かつらぎ』
── 第4空母打撃群直属ミサイル巡洋艦
── 第4空母護衛隊
── 第4空母航空団
── 第2軽空母打撃群 旗艦:いずも型軽空母『かが』
── 第2軽空母打撃群護衛隊群
── 第2軽空母航空団
── 第4フリゲート隊群
── 第41フリゲート隊
── 第42フリゲート隊
── 第4哨戒隊群
── 第41哨戒隊
── 第42哨戒隊
── 第4揚陸隊/第14水陸機動戦隊 旗艦:しなの型強襲揚陸艦『あかぎ』
── 《big》第4海上補給隊
── 第4戦闘支援隊
── 航空構成任務部隊
── 《big》北米航空方面軍《第11航空軍》
── 北米航空方面軍司令部
── 第111遠征航空団
── 第112遠征航空団
── 第113輸送遠征航空団
── 第114遠征高射群
── 第115遠征航空支援作戦群
── アジア・太平洋航空方面軍《第15航空軍》
── 第151遠征航空団
── 第152遠征航空団
── 第153輸送遠征航空団
── 第154遠征高射群
── 第155遠征航空支援作戦群
── 第1航空戦略軍《第21航空軍》
── 第211爆撃航空団
── 第212爆撃航空団
── 第213爆撃航空団
── 第214爆撃航空団
── 第215爆撃航空団
── 第1航空戦術軍《第31航空軍》
── 第311戦術航空団
── 第312戦術航空団
── 第2警戒航空軍《第34航空軍》
── 第341警戒航空団
── 第342警戒航空団
── 第1特殊作戦航空軍《第51航空軍》
── 第1特殊作戦群
── 第11特殊作戦情報中隊
── 第1特殊作戦整備群
── 第1特殊作戦任務支援団
── 第1特殊作戦医療群
── 第1航空資材軍《第61航空軍》
── 第611資材航空団
── 第612資材航空団
── 第1海兵遠征軍団/太平洋海兵隊
── 第1海兵遠征軍
── 第1海兵遠征軍司令部
── 第1海兵師団
── 第11海兵航空団
── 第11海兵兵站群
── 第11海兵遠征旅団
── 第12海兵遠征旅団
── 第11海兵遠征隊
── 第12海兵遠征隊
── 第13海兵遠征隊
「以上の部隊で構成されます。また、部隊配置後の配置図について解説します」
◇◆◇
中央暦1639年7月14日午前──
《ロウリア/クワトイネ国境付近 ロウリア王国東方討伐軍 本陣》
クワ・トイネとの国境まで約3kmの地点では、ロウリア王国東方征伐軍先遣隊が侵攻前最後の宴会を開いていた。酒を開け、近くで取ってきた魔獣を焼いて食べている。
兵士たちは皆、先遣隊を務める為に精鋭であり、豪快に肉を食らっていた。
先遣隊作戦本部の将校用テントでは、先遣隊副将を務める『アデム』がワインを飲んでいた。
「アデム様。この度は東方討伐軍先遣隊副将就任おめでとうございます」
「我らが支援した飛龍で是非武功を立てて頂きたい」
「ふふ…ありがたく使わせて頂きます」
「ですが私は亜人を殺せれば良いだけです」
「おお…怖い怖い」
ハーク・ロウリア34世の近くにいた黒いローブの男に似た男がアデムのテントに入って来た。
雑談後、彼は先遣隊指揮官のテントに入っていく。侵攻前、最後の会議だ。
「明日、ギムの街を落とす」
先遣隊司令官のBクラス将軍『パンドール』は、顎を撫でながら告げる。
クワ・トイネ側から撤退の魔信があるが、侵攻は王が既に決定したこと。全てを無視する。
【ロウリア王国東方征伐軍先遣隊内訳】
○総兵力:34,150人
○指揮官:パンドール
○副将:アデム
○歩兵:20,000人
○重装歩兵:5,000人
○騎兵:2,000人
○特化兵*1:1,500人
○遊撃兵:2,000人
○魔獣使い:2,500人
○魔道士:1,000人
○竜騎兵:150人
先遣隊でもこの兵力。人的資源が多いロウリアの誇る人海戦術である。
「はっ、戦利品はどうしましょうか」
「アデムよ、貴様に任せる」
「了解いたしました」
パンドールの言葉にアデムはニヤリと笑い、パンドールもニマニマと頬を緩ませる。
アデムはロウリア軍屈指の殺戮者であり、味方にも恐れられる人物であったが、同じく容赦をしないパンドールとは相性が良かった。
アデムは後ろの兵に告げる。
「ギムでは、略奪を咎めない、好きにしろ」
「はっ!!!」
「ふふ…男は吊り上げても良い、女は犯しても構いません。ああ、ワイバーンの食糧にするのも良いですねぇ」
アデムの部下は、恐怖を感じ、直様テントから出ようとするが、呼び止められる
「いや、待て!!!」
「やはり、嬲ってもいいが、100人ばかり、生かして解き放て、恐怖を伝染させるのです」
「それと……敵騎士団の家族がギムにいた場合は、なるべく残虐に処分すること」
「は、はっ!!」
「(なんて奴だ、いくら亜人でも可哀想に…)」
アデムは兵に伝えにいく伝令の背中姿を一瞥し、一層笑みを深くした。