昨日横須賀マリンフェスタ行きましたが、凄い列でしたねぇ…初めて海自艦船乗りました(なお、ミズーリには乗ったことある模様)。今日も清水のあまぎり乗ってきたので、モチベが上がってきました
ちなみに第3・4話を編集したので、ぜひ見てクレメンス
第1話 世界最強の国
中央暦1640年11月──
《神聖ミリシアル帝国 帝都ルーンポリス 外務省》
──神聖ミリシアル帝国
世界最強とこの世界の誰もが認める最強国、それがこの国である。
人々は他の文明圏と一線を超える文明に畏怖と尊敬を込め、ミリシアルがある大陸を『中央世界』と呼んでいる。
帝国は世界で最も高い魔法技術や国の基礎を安定して支える高度な政治システムなどを持ち、また『
「まさかこの短期間で五大列強のうち2国がやられるなど…しかも両国とも文明圏外の国に…いまだに信じられないぞ…」
その世界最強の国の外交を司る外務省の一室で2人の男が話していた。1人は外務省統括官リアージュ。もう1人は情報局長のアルネウスである。
「列強で1番弱いレイフォルならまだしも第3文明圏唯一のパーパルディアが負けるか…しかも国土が狭い文明圏外の国に」
「我が国の魔導戦艦であったらパーパルディアの魔導戦列艦など一瞬で消し去るのに造作も無いが、第3文明圏では突出した軍事力を持っていた国だ」
「文明圏外の船でどうやって勝ったのか知りたいところではある。日本国、か。興味はあるな」
「はい、ですから是非とも早期に使節団の派遣を検討していただきたく…」
「しかしねぇ…」
リアージュは、目の前の机を右の人差し指でトントントン、と叩く。彼の癖だ。
「アルネウス君、君もわかると思うが神聖ミリシアル帝国は世界最強であり、この世界のトップに位置する国なのだよ」
「その国が文明圏外の国に自ら使節団を派遣するなど…列強国ですら無い国にだぞ」
「リアージュ様、日本国はパーパルディア皇国亡き後、第3文明圏乃至は東方国家群の盟主となるべき存在だと私は思います」
「我が国が主導の『先進11か国会議』の開催に先立ち、日本はパーパルディアの代わりに参加を打診すると言う形でそれらの準備すべき事柄の指導や国交開設などを目的として使節団を派遣するという事はどうでしょうか?」
「う~む。それなら議員の皆様方も賛同してくれるだろう」
「それに…」
「どうした?」
アルネウスは、側に控えてあった鞄から一枚の魔写を撮り出す。魔写にはムーの首都オタハイトで取られた日本の戦闘機『F-1C』のムー国への輸出型『スピットファイア』戦闘機が映っていた。
「これを」
「…なんだねこれは?新しい発掘品かね?」
「いいえ違います。ムーの新型戦闘機『スピットファイア』です」
「ふむ。我が軍の制空型天の浮舟『エルペシオ3』と同じ魔光呪発式空気圧縮放射エンジンを搭載してるそうだが…」
「ムーもあの複葉機から随分と進化したな」
「いいえ、これはムーの戦闘機ではありません。これは日本の戦闘機をムーが輸入したものだそうです」
「ほう…なんと…」
我が国よりも下であるものの、ムーはこの世界の中でも2番目、機械文明では最強と呼ばれる国である。その国が戦闘機を輸入するなど信じられない。
「日本国はムーよりも機械文明が進んだ国だそうです。是非とも今後のため…対魔法帝国の為にも仲良くした方が良いかと…」
「よし、わかった。検討と根回しをしておく」
後日、神聖ミリシアル帝国は、日本国に使節団の派遣を決定した。
◇◆◇
中央暦1940年12月3日──
《グラ・バルカス帝国 帝都ラグナ 情報局》
薄暗く、モールス信号の様なトンツー音が響き渡る建物の中、唯一格式がある茶色いドアの前に1人の男が報告のために訪れる。男は上司に報告を行うため、ドアをノックする。
「入れ」
「失礼します」
中から低い男の声が聞こえ、入る様伝えられる。男はゆっくりと部屋に入る。
「閣下、日本に関する総合戦力分析報告書が出来ましたので、報告と決裁に参りました」
男は閣下と呼ばれた男に書類を手渡す。書類に目を通す間、部下は口頭で概要を説明する。
「私としては日本国は神聖ミリシアル以上の強敵となり得ます」
「ほう…慎重な君としては随分珍しいな」
閣下と呼ばれるグラスコードをつけたメガネの男──情報局長『ムスドリフ』は、見ていた資料から目を離し、部下の方へ目を向ける。
「資料の5ページを見ていただきたい」
「むぅ…これは…なんと…」
資料には、パーパルディア東部の街で撮られた陸自の戦車、『90式戦車C型』が撮られていた。
「側にいる人間の比率から考えるに我が国の『ワイルダー』よりも大きいでは無いか!!」
「はい、主砲も100mm越え、艦砲を流用したものかもしれません」
「自走砲か…いや戦車であったら我が軍では勝ち目はないぞ…」
まさに戦車の化け物。だが
「次に15ページをご覧いただきたい」
戦車の衝撃から収まらないうちに次のページに進む。そこには帝国軍最強の戦艦『グレード・アトラスター』よりも大きい戦艦──きい型戦艦の姿があった。
「……」
「衝撃は解ります。私もこの大きさは目を疑いました」
ムスドリフは言葉を失っていた。それに追い討ちをかける様に部下は推測した敵戦艦の諸元を言い始める。
「全長は推定で300mと少し、速力もグレード・アトラスターと同じくらい、主砲は着弾した水柱を見るに46cm以上だと思います」
「……まさか…これまでとは…」
ムスドリフは帝国の威信をかけて建造されたグレード・アトラスター級より性能が上の日本国の戦艦に恐怖を抱く。
「ですが日本軍には不可解な点と弱点があります」
「なんだね?」
「まず不可解な点は、これほど大きな艦を建造できるのに、巡洋艦の砲がたったの1門のみでありしかも豆鉄砲のような小口径砲です」
「なに?空母も我が軍のと比べると超々々大型なのにか?」
「はい、17ページの写真の通りです」
「…不可解だな」
ムスドリフは46cm以上の砲を実用化できるのに、豆鉄砲しか巡洋艦に装備しない日本に疑問を抱く。
「弱点は人口が3億2千万人と、国土面積に比べて多いのですが、その分食料自給率が低く、ロデニウス大陸が日本の生命線となっております」
「我が国と日本が、将来的に衝突した場合、帝国の海上戦力で日本とロデニウス大陸間の海域を封鎖するだけで、日本は干上がります」
「成程、兵糧攻めが弱点か」
「だが、この空母と戦艦、戦車は脅威だ。我が国のライバルは日本になるかもしれん」
グラ・バルカス帝国は、日本についての情報を集め始めた。
◇◆◇
中央暦1941年1月16日
《神聖ミリシアル帝国 帝都ルーンポリス ゼノスグラム空港》
世界最強の国、神聖ミリシアル帝国は、第3文明圏よりさらに遠くの日本国へ、世界の先進11ヵ国会議への出席要望と、国交開設の準備のため、30名にも及ぶ先遣使節団を派遣しようとしていた。
【神聖ミリシアル帝国遣日本国先遣使節団】
○外交官フィアーム
○情報局員ライドルカ
○武官 アルパナ
○技官 ベルーノ
「ではこれより出発します」
使節団の目の前には、世界初のジェット旅客機『コメット』の様な旅客機が鎮座していた。だが、エンジンには不思議な型が刻んであり、プロペラは無く、一見ジェット機のようにも見える。
だが速度は遅く、ジェット機レベルでは無い。
神聖ミリシアル帝国の天の方舟『ゲルニカ』である。
今回の派遣は、ムーの支援も得られる事から、一旦アルタラス王国ムー基地で燃料となる魔石を交換し、日本国中華地方の都市、香港へ向かう。
その後、日本の元首の即位記念の陸軍のパレードに参加、その後、北京市という所から日本本土の福岡市に移動し、首都東京で会合する。
また、会合した後は日本の元首の即位式典にも参加する予定だ。日本内の移動は全て日本が負担する。
天の浮舟はムーが用意した高純度魔石燃料により、燃料交換を行う。帰りは再度アルタラス王国で燃料補給し、帰る事となる。
情報局員『ライドルカ』は、ゲルニカに乗り、大きな椅子に腰掛ける。
ミリシアルが国の意地をかけて開発した旅客機だ。座り心地は最高だ。
ふと右側を見ると、先に乗り込んだ外交官『フィアーム』がおり、その顔は優れない。
「フィアームさん、どうかしましたか?」
話しかけられたフィアームはライドルカの方向を向く。
「いや…事前に説明されましたが、我々中央世界の、しかも世界最強の神聖ミリシアル帝国が自ら足を文明圏外の国に運ぶことが気に入らないのです」
「日本国はパーパルディアに勝ったと説明を受けましたが、私は違うと思います。あの国は第3文明圏に恐怖で支配を強いており、日本国は圧政を受けていた属領を先導してパーパルディアを壊滅させたと思っています」
「そもそも第3文明圏は私は文明圏と思っていません。この飛行機の様な飛行技術はワイバーン以外保有しておらず、パーパルディアもロードだかオーバーロードだかのワイバーンの発展型しか保有してませんでした」
「更にその日本国と言うのは文明圏外国でしょう?文明圏と非文明国では技術力は大幅に違くなります。文明圏と言えるかどうかの第3文明圏より外れの日本にこのゲルニカが着陸できる飛行場があるかが心配です」
「(おっと…上層部はムーのスピットファイアの事話してないのか。意地悪だな)」
「滑走路については、ムーにもきちんと確認を行っているので大丈夫です」
「そういえば…今回の派遣は情報局の要望らしいですね、まずはあなた達で情報を集めるべきではないでしょうか?先ほども言った通り、世界一の国が自ら行くにはプライドというものがあります」
「国交を結ぶにしても、まずは日本から来させるように工作くらいはしてほしかったものです」
「申し訳ありません。……事前の情報によれば……いや、どうせすぐにわかります」
フィアームはムーの『スピットファイア』戦闘機のことを言おうとしたが、留まった。
「日本を直接見ていただければ感じる事があるでしょう」
天の浮舟は、エンジン後方から青い光を発しながら滑走する。舟は浮き上がり、日本を目指して飛び立っていった。
◇◆◇
中央暦1641年1月20日──
《日本国岐阜県岐阜試験場 防衛装備庁先進技術実証機試験隊》
「ええっ!これを使うんですか!?」
自衛隊の兵器について色々と試験する防衛装備庁。
そこで実験機を管轄する先進技術実証機試験隊長の『萩原和樹』2等空佐は上層部から派遣された職員に驚愕していた。
「やっぱり難しいですか?」
「いいえ…完璧に飛行できますが…なぜ使節団の護衛に実験機を?」
「実は、今回の使節団の派遣国は神聖ミリシアル帝国、世界一と呼ばれる国なのですよ」
「そこで日本の技術を知ってもらおうとこの実験機を護衛に…と」
その言葉に萩原は後ろの実験機、『X-7(ATD-X7) 先進技術実証機』を指す。
「…まあ、出来る限りの事はします」
「!ありがとうございます!!」
◇◆◇
中央暦1640年1月23日──
《日本国 中華地方南西約700km 上空》
人類は皆大空に憧れた。だが、自身では飛べない。だから空を飛ぶ物を作り、それに乗り込んだ。
神聖ミリシアル帝国の天の方舟『ゲルニカ35型』は、雲一つない大空を飛んでいた。
時速310kmで、彼女は日本へ向かっていた。
『間も無く日本国上空です。なお、日本国空軍の戦闘機が2機、着陸誘導を行う為接近します。戦闘機を視認されても敵対行動を取ることはないのでご安心ください』
「ん~やっと着くぞ!!」
機内放送が終わると共に、ライドルカはシートベルトを掛けて、手を上に伸ばす。
そのまま隣を見ると、フィアームがイライラしていた。
「全くもって遠い。それに後ちょっとで東の果ての文明圏外国家を相手にしなければいけないと思うと、頭が痛くてしょうがない」
ライドルカはそっと視線をずらす。女の怒りは怖い。その事は、異世界であっても同様であった。
フィアームはそのまま、ライドルカに釣られて首を鳴らす。
「…戦闘機が来ると言う事だが、ワイバーンではないのか。戦闘機を持っている事自体が驚きでいるが、さすがムーの影響国だな」
「と言う事は、パーパルディア皇国を倒したのも納得がいく。どの様な戦闘機が来るのか楽しみだ」
フィアームの脳内には、ムーのレシプロ戦闘機がイメージされる。だが、スピットファイア戦闘機のことを知っている事ライドルカは、苦笑をするしかなかった。
「フィアームさん…日本国に対しては『文明圏外の頭のおかしい蛮族』と言う先入観無しに接した方が良いですよ」
「わかっている」
彼女も外務局の外交官であることから、プロである。それ以上、ライドルカは何も言わなかった。
「いやぁ~僕も日本の戦闘機がどのような物か楽しみですよ。ですがレシプロ機は見飽きたので別のがいいですな」
「いや、レシプロだろう。我が国の魔光呪発式空気圧縮放射エンジンを実用化しているとは到底思わない」
技官である『ベルーノ』の言葉に、フィアームが答える。3人一緒に窓の外を見た。
遥か下の青い海と、2機の魔光呪発式空気圧縮放射エンジンの音が聞こえる。
突如、2機の機体がゲルニカの横を横切った。遅れて甲高い音が聞こえ、座席が小刻みに揺れる。
「なっ!なんて速さだ!!」
「早すぎる!!制空型天の方舟の速度を大幅に超えているぞ!!」
武官の『アルパナ』とライドルカは叫び、フィアームは只々放心していた。
2機の機体は後方で向きを変え、あっという間にゲルニカに接近する。
一機がパイロットの視界に入る様に先導し、もう一機は横に着く。
「はっ!!機の前方に空気取入口があるぞ!!我が国と同じく日本国も魔光呪発式空気圧縮放射エンジンを実用化しているのか!!」
「…なんてことだ!!水平尾翼がないぞ!!全翼機か!?なんで形だ!!」
だが、次の瞬間。4人は今までの中で1番驚愕する。
翼が
横についた戦闘機──否、実際は実験機なのだが、『X-7(ATD-X7) 先進技術実証機』は翼が変形する。元となったゲームの戦闘機の特性から、主翼に内蔵した翼を前方に引き出し、前進翼とする高機動形態になる可変翼構造が設計されているのである。
「な…な…変形したぁ!?!?!?」
「どう言うことなの(真顔)」
「なんてことだ!!翼が変形するだと!!そんな事はあり得ない!?」
「そんな!…我が国は最先端だろう!?魔法帝国の遺跡を他の国よりも早く、そして正確に解析するのが我が国の特徴だ!?他国に比べて大きなアドバンテージがあるのに、重要な航空機分野で負けるとは!?」
フィアームは、ヒステリーをおこしながら、『X-7(ATD-X7) 』を見ていた。
次回、いつもの反応。
せっかく評価赤になったのに直ぐオレンジになったンゴ。人の心とか無いんか?
◇◆◇
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