超大国日本国召喚   作:一般通過愉悦部

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小説の名前変更したので初投稿です

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第6話 フォーク海峡砲撃戦-1

中央暦1642年4月25日──

《神聖ミリシアル帝国 カルトアルパス湾 フォーク海峡》

 

 

臨時世界連合艦隊は、一隻の落伍艦も無く、カルトアルパス湾を南下していた。

その一角である日本国海上自衛隊第1合同特務任務部隊(JSTF-1)旗艦の『きい』の戦闘指揮所(CIC)では、任務部隊司令官である『山本実都来』海将ら任務部隊幹部らかメインモニターを見ていた。

 

 

第5空母航空団(CVW-5)第689戦闘攻撃飛行隊(VFA-689)所属F-2Dからの画像です」

 

「戦艦部隊か」

 

「これは…1943年頃の武蔵ですかな」

 

「情報部からの情報を推測するに、艦名は『グレード・ウォール』だと推測されます」

 

「グレード・アトラスターにグレード・ウォール…全部宇宙関係だな」

 

「それに画像を見るに…全艦が二次戦頃の我が海軍の艦艇に似ていますな」

 

 

艦隊幕僚らが考察している時、山本海将は手を鳴らしてまとめ上げる。

 

 

「考察は後です。先ずはこの部隊の対処にまわります」

 

「対艦ミサイルの攻撃でよろしいですか」

 

「ええ、二次戦の艦艇にどれ程通じるか分かりませんが…駆逐艦や巡洋艦であれば撃沈できるでしょう」

 

「了解しました。対水上戦闘用意!」

 

 

号令が艦長の五条蒼1等海佐によって通達され、戦闘指揮所(CIC)要員が動き出す。

 

 

「艦隊で対艦ミサイルの総数は64発…つまり1艦当たり3発でグレード・アトラスターのみ4発でよろしいですね?」

 

「ええ」

 

「了解です。90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)発射用意!」

 

「発射準備完了!」

 

「撃て!」

 

 

瞬間、きいの船体後部に設置された90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)四連装発射機2基から8発の90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)が発射される。

 

また、各艦からも90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)17式艦対艦誘導弾(SSM-2)ハープーン(RGM-84J)が発射される。それを見た臨時世界連合艦隊は、あれがかの誘導魔光弾だと思い、日本への畏怖の念を強める。

 

一旦空中に飛び出たミサイルは、ブースターによって加速された後、慣性航法装置やGPSによって誘導され、敵のレーダーを躱すためにプログラミングされたシースキマーモードに切り替えられる。狙われれば回避することが難しい矢は、敵対する艦艇を屠ろうと向かっていった。

 

◇◆◇

5分後──

《神聖ミリシアル帝国 カルトアルパス湾 グラ・バルカス帝国海軍東部方面艦隊先進12カ国会議派遣部隊》

 

 

グラ・バルカス帝国海軍東部方面艦隊先進12カ国会議派遣部隊第1戦艦部隊は、フォーク海峡を北上していた。大艦隊の威容は、航空部隊が壊滅したと思われる事を記憶から無くしてしまいそうだ。

 

 

「(素晴らしい艦隊だ…此れならば日本艦隊と戦っても負けはしないだろう)」

 

「(だが…この嫌な感じはなんなんだ?)」

 

 

この部隊の指揮官でいるカイザルは、旗艦グレード・アトラスターの対空指揮所で艦隊を見回していた。だが、その心は何か引っかかるような感じであった。

 

 

「(何かがおかしい…敵はどうやって航空部隊を壊滅させたんだ?)」

 

「(黒煙が敵艦隊から見えないという事は、命中弾を得られなかったという事…幾ら日本艦隊の対空砲火の命中率が高いと言っても、そんなことが出来るか?…)」

 

「(まさか…日本艦隊は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()が有る──)」

 

 

それに行き着くには、時間が足りなかった。

 

 

「未確認機多数、艦隊1時方向より超低空から急速接近! 1分以内に艦隊と会敵予定!」

 

「──対空戦闘用意!」

 

「対空戦闘用意!」

 

 

艦隊に対空戦闘用意が伝えられ、一斉に12.7cm高角砲や40mm連装機関砲が正面を向く。

正面にはあまり対空砲は向けられず、狙いずらい。

 

だが、そもそも対空砲で対艦ミサイルを落とす事は限りなく不可能に近いが、彼らはそれを知る術はない。

 

マッハで接近する90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)17式艦対艦誘導弾(SSM-2)ハープーン(RGM-84J)は対空砲が1発2発発射したところで着弾した。

 

艦隊の中で最初に犠牲になったのは第56駆逐隊所属のアクエリアス級駆逐艦5番艦『アルバリ』であった。

 

ふぶき型ミサイル護衛艦『ひびき』から発射された17式艦対艦誘導弾(SSM-2)は、正確に目標を捉えるために一旦急上昇(ポップアップ)し、慣性誘導からミサイル本体が目標に電波(レーダー波)を照射することでミサイルを誘導するアクティブ・レーダー・ホーミング(ARH)誘導に切り替わり、急降下してアルバリの艦中央部に突入した。

 

アルバリは、命中箇所が悪かった。艦中央部には、四連装の魚雷発射管があったのだ。それに誘爆し、アルバリはものの数十秒で竜骨をへし折りながら轟沈した。

 

アルバリの轟沈は、これから始まる地獄の最初でしかなかった。

アルバリの轟沈から数秒遅れて、今度は全艦に破壊の矢が襲いかかった。

 

アルバリの後ろを航行していたキャニス・ミラー級駆逐艦『ゴメイサ』『ルイテン』の2艦に閃光が走り、また第1水雷戦隊旗艦のレオ級巡洋艦『デネボラ』が大爆発を起こす。

 

タウルス級重巡洋艦『ケラエノ』の特徴的な艦橋がまるで爆破解体されるビルの様に崩壊し、次の瞬間にはクエーサー級戦艦『クエーサー』の艦首が吹き飛び、急速潜航する潜水艦の様に海中に消える。

 

そして破壊をもたらす矢は、グラ・バルカス帝国海軍の象徴である『グレード・アトラスター』『グレード・ウォール』にも接近していた。

 

 

「敵弾接近!」

 

「総員衝撃に備え!」

 

 

ラクスタルが叫ぶとほぼ同時に、グレード・アトラスターの船体に未だ経験したことがない衝撃が加わる。

地震の様に昼戦艦橋の床が揺れ、何かに掴まらなかった艦橋要員は頭をぶつけたり、転倒する者も現れる。

 

 

「ぐっ、被害報告!」

 

「只今被害集計中です!!」

 

「艦長!他の艦が!」

 

「くそっ…」

 

 

日本艦隊より発射された全ての対艦ミサイル(SSM)が着弾した後、グラ・バルカス帝国海軍第1戦艦部隊において洋上に浮かんでおり、かつ戦闘行動が可能な艦は2隻のみであった。

 

グラ・バルカス帝国海軍が誇るグレード・アトラスター級戦艦『グレード・アトラスター』と『グレード・ウォール』である。帝国の威信を懸けて建造された巨艦は、見事にグレード・アトラスターが4発、グレード・ウォールが3発の着弾に耐え切れたのであった。だが、無傷とまではいかなかった。

 

 

「被害集計完了しました」

 

「教えてくれ」

 

「はっ、敵弾は艦首・右舷対空銃座・後部カタパルトに被弾。右舷対空銃座では多くの死傷者がで出ているとの報告です」

 

 

グレード・アトラスターに着弾した4発は、まず1発が艦首に命中。大幅に変形させて錨を吹き飛ばした。また喫水線下にも被害を与え、グレード・アトラスターの艦速を23ノットまで落とした。

 

続く2発目と3発目はそのまま艦中央部に突入。127mm三連装高射砲と40mm連装対空砲を破壊し、多数の海兵を殺傷した。最後の1発は後部のカタパルト付近に命中。クレーンや偵察機などを吹き飛ばした。

 

 

「グレード・ウォールは?」

 

「グレード・ウォールは夜戦艦橋・煙突・第3砲塔に被弾。第3砲塔は砲塔要員が気絶してしばらく戦闘不能との報告です」

 

「…そうか」

 

 

一方のグレード・ウォールは、グレード・アトラスターよりも被弾した数は少なかったにも関わらず、グレード・アトラスターより被害が大きかった。1発目は艦橋の中腹部である夜戦艦橋に命中。炸薬によって窓ガラスは割れ、ミサイルの金属片と高温ガスを夜戦艦橋の中にばら撒いた。幸い昼間で、用員がいなかったため死傷者は無い。

 

2発目は煙突に着弾。煙の向きを変化させ、機関に少なくない影響を及ぼした。3発目は3番砲塔に着弾。ミサイル自体は前盾650mm、天蓋250mm、側盾250mm、砲塔防御甲鈑だけで790tにも及ぶ厚さの鉄板に阻まれ、貫通には至らなかったものの近接信管を作動させて爆発。

 

前述の装甲厚のおかげで、砲塔自体は若干表面が焦げただけであったが、砲塔内の給弾員が脳震盪で倒れた。その為に第3砲塔はしばらく使用不能になり、グラ・バルカス帝国海軍第1戦艦部隊は砲撃戦を行う前に砲撃力の6分の1を失うこととなった。

 

 

「他艦は?」

 

「残っているのは本艦とグレード・ウォールのみです」

 

「たった2艦で海峡突入か…」

 

 

ラクスタルとカイザルの顔が苦渋に染まる。たった2隻での敵勢力区域への突入。しかも相手は恐らくこの部隊の半数以上を一瞬で屠り、また航空部隊も撃滅した日本艦隊である。

 

その2隻が帝国一の戦艦グレード・アトラスター級であるとしても、2艦とも中破乃至小破している。

 

 

「(行けるか…?)」

 

「カイザル司令、どうされますか」

 

 

艦橋要員の目線を一矢に受けたカイザルは、目を開きラクスタルの言葉に返す。

 

 

「──そのまま突入する。砲撃戦に持ち込むぞ」

 

 

その言葉に艦橋内が騒然となる。幾ら帝国最強の戦艦としても護衛艦艇なしで敵に向かうのは難しい。

 

 

「理由をお聞きしても?」

 

「本部隊の主目的は敵艦隊を海峡内に封じ込め、撃滅する事だ」

 

「その対象は日本艦隊のみでは無い。日本艦隊以外は弱小だ。それを撃滅すれば我々が相打ちになっても目的は完遂できる」

 

 

普段のカイザルとは違う強硬な姿勢に、一同が驚愕する。

 

 

「カイザル司令、既に航空部隊は壊滅しております。一旦転進し、東方艦隊(第2戦艦部隊)と合流すべきかと」

 

「いや、ラクスタル。私もカイザル司令に賛成だ」

 

「ウィルックス…」

 

 

ラクスタルと海軍大学校同期であり親友で、またライバルでもある主席参謀『ウィルックス・ポートウェル』がカイザルに同調する。

 

 

「今の日本艦隊は世界連合艦隊という要介護者を背負っている」

 

「だが敵戦艦の主砲口径は46cm以上だ。単純な撃ち合いなら向こうに軍配が上がるぞ」

 

「現在の敵艦隊までの距離は約45km。機関に負荷がかかることを考慮して27ノットで進むと55分程で着ける。相手もこちらに突入してきているのならば尚更だ」

 

「近距離に持ち込めば主砲口径など関係ない」

 

「くっ…」

 

 

言い淀んだラクスタルに、カイザルが追撃をかける。

 

 

「このグレード・アトラスターは、最大の艦砲を備える為、最大の防御力を誇る。被害を喰らう前提のこの作戦に最適だ」

 

「…了解致しました。司令かそう仰るのであれば私も最善を尽くします」

 

「すまんな」

 

 

そうしてグレード・アトラスター、グレード・ウォールの2艦はフォーク海峡に突入した。

 

◇◆◇

3分後──

《神聖ミリシアル帝国 カルトアルパス湾 フォーク海峡》

 

一方『きい』でも、対艦ミサイルの着弾結果の解析と砲撃戦の準備が進められていた。

 

 

SSM(対艦ミサイル)は全弾が着弾。グレード・アトラスター、グレード・ウォール以外は沈没しました」

 

「しかし残りの2艦は依然フォーク海峡に突入し、北上しています」

 

「砲撃に持ち込むつもりですか」

 

「司令、我が部隊も砲撃戦で対抗するのがよろしいかと」

 

 

主席幕僚の東郷が発言し、山本がそれに同調する。

 

 

「そうですね。SSM(対艦ミサイル)で大和型を撃沈に持ち込むのは難しいでしょう」

 

「幸い本艦は東亜戦争の際に敵戦艦を撃破した経歴があります。砲撃戦に最適です」

 

「では」

 

「ええ、久村1佐。対水上戦闘に移行してください」

 

「了解しました。対水上戦闘用意!」

 

 

戦闘指揮所《CIC》の要員が慌ただしく動き回る。

 

 

「現代艦に砲撃戦は難しいでしょう、本艦とモンタナ以外は後方で待機。待機部隊の指揮権はやまとの瀬戸1佐に委ねます」

 

「それと臨時世界連合艦隊に通達、『我が艦はこれより敵戦艦との砲撃戦に移行する。敵戦艦が突撃を敢行した場合、其々で対処を求む』」

 

「了解致しました、『我が艦はこれより敵戦艦との砲撃戦に移行する。敵戦艦が突撃を敢行した場合、其々で対処を求む』。艦隊全艦に通達します」

 

 

輪形陣から、きいとモンタナが速力を上げ突出する。2艦は単縦陣で突撃する。一旦取舵を切り、主砲を敵艦隊の方へ向ける。

 

 

「右砲戦用意!」

 

「右砲戦用意!!」

 

「目標グラ・バルカス帝国艦隊、弾種徹甲弾(AP)、主砲砲撃射線確保!」

 

「201番*1から204番」

 

「201番から204番!」

 

「30度、仰角45度!」

 

「30度、仰角45度!」

 

「発動用意!発動!」

 

 

1基で駆逐艦ほどの重量がある砲塔が一斉に回転し、敵艦隊の方角へ向けられる。

 

 

「1分前、斉射1分前」

 

「全照準、射撃管制手動マニュアルして行う!」

 

「照準…よし!」

 

「交互一斉斉射!」

 

「発射用意!」

 

「撃てぇ!」

 

 

51cmの砲から、重量1.9~2tもの重さの徹甲弾が発射される。最大仰角で発射された砲弾は成層圏まで到達し、グラ・バルカス帝国第1戦艦部隊に降り注いだ。今、ここにフォーク海峡砲撃戦の第1ラウンドが開始された。

 

*1
20インチ(51cm)の1番砲という意味




試験もうすぐなので投稿頻度遅れます。すいません。エタったりはしません(鋼の意志)

後もうすぐで日本国召喚総合検索1p目に行きそうなんで、まだ評価してない皆様は評価してくださると作者が大喜びします。

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