コツ コツ コツ
「…えらく、簡単に入国で来たな。」
キャプリニーの青年はそう呟いた。
「…龍門は、もっと厳しいと思ったんだが、まあいい。」
青年はビルのモニターを見て少し笑った。
『スパイダーマンについてですが、正体は何者なのか分かりますか。』
『私が思うに…』
「楽しくなりそうだ。」
ピーターはアルバイトから帰宅した後、ある場所に向かった。ミーシャたちのところである。
「やあ、ミーシャ。」
「あ、ピーターさん。」
ピーターは、様々な食材が入った紙袋を段ボール製のテーブルに置いた。
「いつも、すみません。私たちのためにここまでしてくださって。」
「いや、気にしなくてもいいよ。別に僕が勝手にやってることだしね。」
ピーターはここ数日、ミーシャのところに通いミーシャたちの面倒を見ていた。
「それにしても、よくこんなに資材集められますよね。この段ボールもそうですけど、電気が通ってるし、冷暖房もしっかりしてます。」
「ああ、僕は機械いじりが得意だからね。この段ボール手作りだし。」
「え!手作り何ですか!」
「ああ、そうだよ。」
「…すごいです。これなら、大企業に行ってもかつやくできる。」
「いやそれほどでも。」
「まあ、かなりの化学オタクだしね。」
「うお!ハリー!?」
ピーターの隣にいたのは、金髪の鬼だった。顔立ちはそれなりに整っており、ピーターと比べるとやや上品ないでたちである。彼の名はハリー。ピーターの親友である。
「…あなたは?」
「すまない、お嬢さん。僕の名はハリー。ピーターの友達さ。」
「は、ハリー。いつからいたの…というか、どうしてここに!」
「たまたま、見かけただけだよ。ピーター、ここで何してるんだい。」
「えっと、それは…ああ、ここのことは誰にも内緒にしてくれ。」
ピーターはハリーに彼女とのいきさつを語った。
「そうなのか。いや、聞いて悪かったな。」
「まあ、ね…一旦この話は終わりにしよう。ところで、ハリーは今何をしてるんだ。お父さんの会社に就職とか?」
「いや、今は国際トランスポーターやってるんだ。」
「へえ、そうなのか。じゃあ、どんな国に行ってきたんだ。」
「ボリバルとか、クルビアが多いかな。ボリバルは本当にひどくてさ、どこもかしこも戦場だよ。クルビアは、たくさん物が売っていてでもその分高かったよ。あと、ウルサスで、」
バツン!
「あれ、停電か?」
「みたいだね。ちょっと発電機を見てくるよ。」
「よし、直った。この発電機、安物のパーツで出来ているからすぐにオーバーヒートしちゃうんだよなぁ。」
ピーターは、発電機を修理して、すぐに段ボールハウスに戻った。
「ハリー、ミーシャ。発電機直ったよ。」
「変だな。」
「ん、どうしたの。」
「それがテレビをつけても、真っ暗なままなんです。」
「え、そうなの。困ったな、ちょっとパーツ買いに行ってくる。」
「分かりました。気を付けてください。」
「ピーターも相変わらずだな。ここの家作ったの、ピーターなんだろ。」
「ええ、身寄りもない私たちに、しかも感染者である私に何故かやさしくしてくれました。」
「…そうか、じゃあ、ゴホ!ゴホ!」
「だ、大丈夫ですか!」
「ああ、平気さ…」
ピーターはジャンクショップに向かっていた。しかし、ピーターはどこか違和感を持つようになっていた。
(あれ、なんでビルのモニターに何も映ってないんだ。)
ビルのモニターだけでなく、信号機や店の照明など、電気を使うようなものは、何故か使えていないようだ。
「おい、どうなってんだ。」
「これじゃあ、商売あがったりだ。」
「停電かしら。」
ピーターは、何だか胸騒ぎがした。そこで、盗聴器で近衛局の通信を聴くことにした。
(何も起きていませんように…)
『緊急時多発生。発電所で男が立てこもっている模様。至急応援を頼む。』
(結局、これか。ま、チンピラだろうし、大丈夫だろ。)
ピーターは、すぐさまスパイダーマンに変身することにした。
キャプリニーの青年は、いら立っていた。別にうまくいかないからではない。むしろうまくいきすぎているから、いら立っているのである。戦闘不能になった特別督察隊の隊員を蹴飛ばして大声で叫んだ。
「どいつもこいつも、雑魚ばかり。これじゃあ、何のためにわざわざ停電を起こしたんだ!」
「そこのお前、手を上げろ!」
キャプリニーの青年は手を上げながら、後ろに振り返った。そこにいたのは、チェンであった。
「…貴様は他の奴らとは違いそうだ。」
「感染者か。しかもその顔、リターニアのノーブルキラーか。」
「ノーブルキラーだと!俺は、そんなちゃちな奴じゃない。俺をエレクトロと呼べ!」
「そんなことはどうでもいい、お前を逮捕する。」
「へ、できるものならなぁ!」
エレクトロは、手のひらから電撃を発射する!チェンはそれを剣で防ぐ!
「な、この威力!」
「おい、お巡りさん!この程度で、へばるなよ!」
「く!」
チェンは剣を持ち直し、エレクトロに向きなおした。チェンはエレクトロに突撃していった!彼女は近衛局の中でもトップクラスの実力者である。エレクトロのこの電撃は躱すことができる。
バリバリ!バリバリ!
エレクトロの雷撃は、ドラム缶に直撃し、ドラム缶を爆散させた。
「ち、当たらねえ!だがこうでなくちゃなぁ。」
チェンは、電撃をうまく躱していきエレクトロに近づいていく。
(思ったより、粗削りだったな。確かに威力は脅威だったが、これならば一人でも対処できる。)
エレクトロはチェンに向けて、電撃を連射していた。だが、エレクトロとの距離はもうすぐそこである。チェンがすぐにでも、抜刀できるような状況であり、すぐにでも仕留められる位置にいた。
「はぁ!」
チェンは剣を振り下ろし、エレクトロに攻撃を加えた!
バリリリリ!
「あがががが!」
だが、ダメージを喰らったのはエレクトロではなかった。攻撃を加えたはずのチェンが電撃でダメージを受けていた!
「残念だったな、あれは分身だ。」
エレクトロは、咄嗟に電気で出来た分身を作り出し、チェンに分身を攻撃させたのだ!
「うぐ、い、いつの間に。」
「ついさっきさ。てめぇが剣で切ろうとした瞬間にだ!つい思いついてやってみたが、うまくいったぜ。」
(こ、こいつ!ただの術者じゃない!今の思いついてやれるような技術じゃない!なんなんだこいつは!)
チェンは、もう一本ある鞘に入れたままの剣を抜こうとした。しかし、何故か抜くことが出来なかった。
(やっぱり、抜くことが出来ないか!こんな時に!)
「おい、どうした!まさかここで、逃げるとか言い出すんじゃないだろうな!」
「それはこちらのセリフだ。」
エレクトロは攻撃を再開する。今度は電撃が曲がっている!
バリバリ!バリバリ!
「く、ここまで厄介な奴だとは!」
「お褒めに預かり光栄だ!」
龍門にここまでのアーツの使い手はいるだろうか。念のために言うと、彼は一か月前にアーツを使い始めたばかりである。
(だが、倒せない相手じゃない。)
チェンは回避に専念しつつ、エレクトロに注視した。いくら、電撃を連射できるからとはいえ、隙は出来る物である。分身に警戒もすればすぐに見破れるようなものである。
「ほらほらほらほら!」
「………」
エレクトロは、電撃を連射した。しかし、チェンは攻撃を受け流した。
(まだだ。)
「ち、なら。」
エレクトロは地面に直接電撃を流した。だがチェンは垂直跳びをし、回避した。
(まだ、こらえろ。)
エレクトロは、最大出力で電撃を放った。
(いまだ!)
「はぁぁぁ!」
チェンは、一瞬の隙を見てエレクトロに飛びかかった…だが!
ザク!
「な…!」
チェンの足に刃物が突き刺さった。その拍子にチェンは転んでしまった。
「しま!」
もう遅い、エレクトロの雷撃がチェンに直撃しようとしていた。
「危ない!」
バリバリ!
チェンが雷撃に触れそうになった瞬間、赤い何か通り過ぎていきチェンを電撃から守った。
「お前は…」
「チェン隊長、大丈夫?」
「だ、大丈夫にきまって、うぐ。」
「…ここは僕に任せて!」
「あ、おい、待て!」
「誰だ!せっかくの戦いを邪魔したのは!」
「ここだよここ。ほら、君から見て後ろ。」
「てめぇか。」
「そう、親愛なる隣人!スパイダーマン!」
スパイダーマンはエレクトロにウェブを発射し、拘束を試みた。
「そんな、糸切れで俺を倒そうってのか!」
だが、ウェブはエレクトロの電撃によって簡単に溶けてしまった。
「おっと、そのアーツ持ってるのに、電気代けちってるの?」
「てめぇに分かるわけもないがな!」
エレクトロは目標をスパイダーマンに変更した。
「ちょっと、乱暴すぎない?もっと、優雅にしないと。」
「貴族どもは、いつもそんなことを言う。強くもない癖になぁ!」
「そういえばさ、名前聞いて無かったよね。僕は名前を言ったのにそれじゃあ不公平じゃない?」
「エレクトロと呼びな!俺はただてめぇが強けりゃいいだけさ。」
バリバリ!
(これは、まずいかも。もし、電撃に当たったらお陀仏だ。)
スパイダーマンは三次元の動きで、電撃を回避していく!
「君凄いね!これくらい強かったら、もっといい仕事見つかるんじゃないの?」
「てめぇと戦ってる方が良いぜ。」
エレクトロに、電流が走る!スパイダーマンは、回避の体勢をとる!
「くらいな!」
エレクトロを中心に強大な落雷が発生!スパイダーマンは吹き飛ばされてしまった。
咄嗟に受け身を取るスパイダーマン!そこに追撃を仕掛けるエレクトロ!
「く、もうやめにしない?みんなに迷惑だよ?」
「知るか!そんなこと!」
スパイダーマンはインパクトウェブを放とうとする。だがその前にエレクトロの電撃がシューターに直撃する。
バチバチ!
「しまった!シューターが!」
「オラ!」
スパイダーマンはエレクトロに殴られそうになったが、寸でのところで回避した。
(…これ、僕勝てるのか?チェン隊長も心配だし、一緒に逃げたほうが良いのかもしれない。でもこいつを放置すると、何をしでかすかわからな)
バン!
「動くな!近衛局だ!」
現れたのは、ホシグマが連れてきた応援だ。
「団体客のご登場だね。どうする?このまま戦ってもいいけど。」
「上等だ。まとめて…!」
いきなりエレクトロが頭を抱え始めた。さっきの暴れっぷりから忘れていると思うが、彼は感染者である。余談だが、彼の源石融合率は1%くらいである。
「くそ、こんな時に!覚えてろ!」
エレクトロが閃光を放ち消えていた。ついでにスパイダーマンも消えていた。
「チェン隊長!」
「すまないホシグマ。不覚を取った。」
「足にナイフが突き刺さってる…大丈夫ですか!」
「ああ、大…うっ!」
「大丈夫じゃなさそうですね。一旦、病院に行って検査を受けるべきです。」
「…ああそうだな。」
(…スパイダーマン。奴に助けられたな。)
「今の、装備じゃだめだ。」
一方、スパイダーマンことピーターはミーシャたちにテレビが使えない理由を語り。解散後、スーツとウェブの強化を計画していた。
「まずは、あの電撃。何とか回避できたけど、万が一当たったらやられる。だから、スーツに耐電性を付けるのが良さそうだ。あと、あの電撃でシューターを壊されたから、改良しないと。」
ピーターは、天才である。スーツの改造と、シューターの改造くらい簡単にできる。
「スーツの素材から変える必要がありそうだ。ゴムとかが良いんだろうけど、ただのゴムだとすぐにダメになるだろうから、質のいい物じゃないとだめだろう。でもそれ以上に問題なのは、シューターの方。どうやったら電撃に耐えることができるだろう。」
ピーターは自問自答しながらスーツの改造、シューターの実験を行っていた。特にシューターの方はかなりの失敗を重ねており、シューターに磁力を持たせるというアイデアが浮かび上がるのには三時間以上かかった。
そして…
「よし!完成だ。今までのスーツと違って、表面はラバー製だから、エレクトロの電撃を喰らっても、2,3発は耐えることができる。しかも、防御力もアップだ!ウェブは磁力で、電撃喰らっても故障しない!しかも、ついでに新しいウェブも追加できた!その名はスパークウェブ!これなら、何とか戦えそうだ。あとは…」
『事件発生、ノーブルキラーが交差点で破壊活動を行ってる。至急、応援を』
スパイダーマンは、アパートの窓から飛び降り、現場に向かうのであった。
「オラオラ!どうしたどうした、そのていどか?」
エレクトロは、ビルや車などを電撃で適当に破壊している。近衛局も対処しているが、エレクトロの規格外のアーツにパトカーを吹き飛ばされるのを見ることしかできないでいる。
「く、応援はまだなの。あのバカドラがいないのにどうしてこんなやつがいるの!ああ、経費がふきとんでく~」
そう嘆いてるフェリーンの女性は、近衛局に所属している、スワイヤー警官である。チェンとはライバルと言えばいいか、腐れ縁と言えばいいのかよく分からない関係である。スワイヤーはメガホンを持ち直し、エレクトロに呼びかける。
「ノーブルキラー!今すぐに破壊活動をやめなさい!」
「俺はエレクトロだ!その名前で呼ぶな!」
「じゃあ、エレクトロ!今すぐに破壊活動をやめなさい!」
「じゃあ、俺と戦おうぜ!」
「あいにくだけど、一対一で戦うつもりはないわ。」
「スワイヤー警部、ただいま到着いたしました。」
「ちょうどいいところに来たわね、各隊!配置につけ!」
スワイヤーの号令を聞いた、隊員たちは、ポジションにつき戦闘を開始しようとしたが…
「だ、ダメです!アーツが強すぎて近寄れません!」
「前衛がやられた!くそ、どうしろってんだ!」
「狼狽える場合じゃないわ!体勢を整えて!」
フォローすると、彼らは優秀だ。ただエレクトロがそこいらの犯罪者のレベルを超えているだけのことであり、更に、まだ民間人がまだ避難しきっていないのも苦戦を強いられている理由である。
「もっと、戦わせろ!これ以上ない最高の」
「じゃあ、僕と戦う?」
「!?」
「稲妻より早く!磁力より強い男!スパイダーマン!」
「てめぇか、俺と戦いに来たのか。」
「まあ、そうだけど。でも、その前に。」
スパイダーマンは、壁にウェブを発射して明後日の方にスウィングした。
「僕を捕まえることが出来たらね。」
「な!?てめぇ、待ちやがれ!」
なぜか、宙に浮き高速移動を始めたエレクトロ。そのまま、スパイダーマンを追いかけ始めた。
「…いや、あんたたちも追いかけなさい!」
「「「りょ、了解!」」」
「いや、こんな感じで夜の街もいいと思わない。誰かさんのせいでめちゃくちゃだけど。」
「知るか!そんなこと。」
「だよね、君ってそんな奴だったな。」
スパイダーマンはエレクトロから逃げていた。「ヒーローが逃げるなんてどうなんだ。」という人がいると思うが、結構理にかなっているのである。というのも、まず、まだ避難していない民間人がいたのに加え、いくらスパイダーマンの装備が整ったからと言って、エレクトロとの力の差はまだあるのである。
(一番いいのは、あそこに誘い込めることだ。ばれないようにしないと。)
スパイダーマンはエレクトロの攻撃を回避しながら、エレクトロをある場所に誘い込もうとしていた。
「てめぇが、逃げ回るんなら俺だって考えがある。」
エレクトロはそういうと、指を空に向けアーツを発動させる。
「天よ、すべてに裁きを!」
ドガン!
刹那、空から落雷が発生し、スパイダーマンにおそいかかる!
「うぉ、危ない!これで、へそが取れたらどうするんだよ。」
「てめぇの体ごと、焼いてやるから安心しろ。」
エレクトロは、落雷のアーツを連射する。
ドガン!ドガン!ドガン!
スパイダーマンはスパイダーセンスでギリギリ回避できているが、それでも少しかすってしまう。
「これ、スーツをラバーにしたの正解だったかも。」
「くそ、いい加減沈めよ!」
(まだだ。まだ、この時じゃない。)
エレクトロはいまだに電撃を連射している。
「ねえ、なんでこんなことしようと思ったの?」
「てめぇ、みたいな強い奴と戦えるからさ。」
「それだったら、プロレスに出場したほうが良かったんじゃない。」
「そんなことできるかよ。」
「だめだこりゃ。」
スパイダーマンはスイングで道路の右に曲がる。ようやく目当ての物が見えたようで、壁に張り付いて急停止した。
「ああ、そろそろ鬼ごっこはやめにしようかな。」
スパイダーマンは、エレクトロにウェブを発射した。
「何度やっても、意味ねえんだよ!」
エレクトロは、ウェブに電撃を放つ。
「な、なんで焼き切れねえんだ!」
「ああ、君のためにちょっと改良したんだぁよ!」
ウェブがエレクトロに直撃し、スパイダーマンはそのまま力任せにある物に叩きつけた!
ドゴン!
「うぐ!?や、やりやがったな。」
「まあね。次はどうする?水遊びでもする?」
「誰がそんなこ!?な、何故だ!うまくアーツが操れねえ!」
「水は良く電気を通すのは、知ってるよね。余りに通し易くて流れちゃいけないところにも流れちゃうことも。」
「き、貴様!最初からこれを狙っていたのか!消火栓を壊して俺に水をぶっかけることを!」
スパイダーマンは地面に着地し、エレクトロに向き合った。
「ああ、そうだよ。でも、まさかここまでうまくいくとは思わなかったけど。」
「調子に乗るなよ!」
エレクトロは、スパイダーマンに殴ろうとした。だが、スパイダーマンは、殴られる前に、カウンターを決め、二メートル吹き飛ばした!
「ぐお!」
パシュ!
更にウェブを発射し、その勢いでエレクトロに急接近し、ストレートをかました!
「うげ!」
そして、アッパーカットでフィニッシュした。
「あら!」
エレクトロは気絶し、戦闘不能になった。
「…なんか、とんとん拍子でうまくいったけど、ひょっとしてこいつ…アーツ以外そんな大したことなかったのかも。」
スパイダーマンはエレクトロが起き上がってこないことを確認し、ウェブで簀巻にして、拘束した。
「よし、あとは近衛局の皆様にバトンタッチだ。」
スパイダーマンはその場から去った。
「いない!?」
「ええ、スパイダーマンとエレクトロの戦闘の痕跡があったのですが、肝心の双方がいないんですよ。」
「スパイダーマンは、すでに離脱したときいたわ。エレクトロは誰かが、奴を助けたのかしら。」
「今のところは、まだ。」
「なら、いいわ。」
スワイヤーは、現場を見渡してため息をついた。
(なんだか、嫌な予感がするわ。後で予算の申請をしなきゃ。)
その嫌な予感は的中すると知るのは、後の話である。
To Be Continued
エレクトロ
攻撃方法 遠距離 術
エレクトロ、またはノーブルキラー。故郷のリターニアで貴族を決闘で殺し、さらなる力を求めて旅をしている。アーツは強力だが、まだ粗削りである。
耐久B攻撃力A防御力C術耐性A
というわけで、最初のヴィランはエレクトロになります。次回も、新ヴィラン登場と、あの愉快なトランスポーターたちが登場予定です。ぜひともご期待ください。