ようこそみーちゃん至上主義の教室に   作:無久

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勢いで書きました。
矛盾点とか文章が下手だったりすると思いますが温かい目で見守って下さるとうれしいです。

王美雨ちゃんは小学生の頃に中国からやってきたという情報を目にしたのですがマジですか!?
…本作では中学卒業での留学ということにしてください。
リサーチ不足ですみません

あと、みーちゃんの口調が全然わからなかったです。違和感があったらすみません


銀髪ロリ美少女との出会い

 王兄妹はバスに揺られている。

 バスの外では桜が美しく咲き誇って、春の通らいを強く感じさせる。

 新しい生活を送る僕らに対しての祝福のように桜は舞い散る。

 そして、桜にも負けない美しさを持つ我が妹みーちゃんは、春のぽかぽかとした陽気の心地よさからかスヤスヤと僕の横で可愛い寝顔を見せている。

 

「(みーちゃんはいつでも可愛いな。寝顔も可愛いなんてやっぱり天使だ)」

 

 可愛らしいみーちゃんの横顔を観察していると時間はすぐに過ぎていく。

 そろそろ学校が近くなってきたからか同じ学生服を着ている生徒がチラホラと見えてくる。バスの中も混んできたようで座れなかった人は吊革を掴みながら立っている。

 

 学生が増えたからかバスの中は少し騒がしくなる。日常生活の中ではそこまで気になるほどのボリュームではないが静かなバスの中で喋ることで騒がしく聞こえてしまう。

 僕はそこまで気にならないが神経質な人は気になって仕方ないのではないだろうか? 

 前の席に座るサラリーマン風の男性は少し機嫌が悪くなっているように感じる。

 

 そんなことを考えていると横からツンツンとつつかれる。

 横に目を向けるとまだ眠そうではあるがみーちゃんが目を覚ましていた。

 人が増えて少し騒がしくなり目を覚ましたようだ。

 まだ、目が覚め切ってないようで少しボーとした感じだがそこがまた可愛い。

 あまり大きな声で喋ると前の男性に睨まれかねないので小さな声みーちゃんへと話しかける。

 

「おはよう。みーちゃん、良く寝れたかな?」

 

「……うん。おはよう」

 

「多分そろそろ学校につくと思うから降りる準備をしといたほうがいいよ」

 

 みーちゃんはコクリと頷くと鞄からICカードを取り出しすぐにでもお金を払える準備をしていた。

 少し前まではICカードでの会計なんてバスでは出来なかった気がするが今では大抵のバスがその機能を導入しているのではないだろうか。

 世の中便利になっていくもんだと関心をしているとバスに乗っていた学生が続々と外へ流れていく。

 どうやら学校へ着いたようだ。

 僕らも降り遅れないように学生の流れに身を任せバスから降りる

 

 バスから降りてみーちゃんと他愛無い話をしながら進むこと数分、大きな掲示板の前に多くの新入生と思わしき生徒が立っているのが見えた。

 

 掲示板にはクラス分けの紙が貼られており、他の新入生はこれを確認していたようだ。

 まだ、他の生徒が多く確認できないが願わくばみーちゃんと同じクラスでありますように。

 

 

 

 

 ────神は死んだ。幾ら願っても叶わない夢というものがある。

 

 掲示板を見た僕は絶望をしていた。

 みーちゃんと別々のクラスになってしまった。

 全4クラス、僕たちが同じクラスになる確率は25%。決して高い確率ではないが可能性としてはあり得なくはない確率だ。

 その確率を引き当てることが出来ないなんてみーちゃん、僕は兄として不甲斐ないよ。

 こんなことなら入学前に行った神社でケチらずに1万円ほどお賽銭入れておけば良かった。

 

「お兄ちゃん、いつまで落ち込んでるの? 私もクラス別れちゃって寂しいけど一生の別れとかでも何だから元気出してよ」

 

「でも、みーちゃんとクラスが違うんだよ。僕はAクラス、みーちゃんはDクラス今までの経験上きっと教室は一番離れているだろうし。もし、みーちゃんに何かあったらすぐに駆け付けられないよ」

 

「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。それよりも早く教室に行かないと初日から遅刻しちゃう」

 

 まだ不服ではあるがみーちゃんの言うう通り流石に入学初日に遅刻するのは勘弁したいので教室に向かうことにした。

 

「じゃあ、みーちゃん僕はこっちだからまた放課後に」

 

「うん、また放課後」

 

 僕は泣く泣くみーちゃんと別れAクラスに向かう。

 

 Aクラスの教室の前まで来ると既にグループが出来ているのか中から賑わいの声が聞こえる。

 ワイワイしている中に入って行くのは少し勇気がいるなと思いながら僕は教室のドアを開ける。

 

 教室には既に20人ほどの生徒がいるようでなかなか個性的な人がいる。

 言っては悪いかもしれないがハゲでガタイの良い生徒が目について仕方ない。身体の特徴で呼ぶのは申し訳ないがまだ名前も知らないので許してくれハゲでガタイの良い人。

 

 ぐるりと教室を見渡し、僕は自分のネームプレートが置かれている席へと向かった。席に着き荷物の整理をして一息つく。

 

 横を見ると既に座っている生徒がおり、学校のパンフレットらしきものを読んでいた。

 邪魔するのは良くない気もするがこれから隣人となるのだ、しっかりと挨拶はすべきだろう思い声を掛ける。

 

「隣の席になった王美陽です。よろしく」

 

 挨拶に気づいたようで読んでいたパンフレットを置き挨拶を返してくれる。

 

「私は坂柳有栖と言います。こちらこそよろしくお願いします」

 

 丁寧な口調で挨拶を返してくれた美少女の名は坂柳有栖というらしい。白い肌に銀髪、頭に乗ったベレー帽、高一とは思えない身長、特徴モリモリロリだ。あと、机の横に杖が置いてあるが足が悪いのだろうか?

 

「王君は名前からして中国出身のようですが留学生でしょうか?」

 

「そうだよ。妹と二人で中国から留学できたんだ」

 

「妹さんと二人で母国から離れての学生生活なんて大変でしょうから困ったことがあったら言ってくださいね」

 

 坂柳さんの優しさが身に染みる。

 

「坂柳さんありがとう。早速で悪いんだけどちょっと聞きたいことがあるんだけどいいかな?」

 

「はい、大丈夫ですよ。なんでしょうか?」

 

 僕は廊下と教室にあるモノがずっと気になっていたので坂柳さんに聞いてみることにした。

 

「日本の学校って()()()()()がこんなにいっぱいあるものなのかな? 廊下にも教室にもあったしまるで何かを監視しているように感じるんだけど」

 

 僕が質問をすると坂柳さんの雰囲気が少し変わったような気がした。面白いものを見つけたような雰囲気と言ったらいいのだろうか。値踏みをしてるようなそんな感じの目線を感じる。

 

「…いえ、ここまで過剰に防犯カメラを設置している学校は無いと思いますよ。普通、設置されていても出入り口や危険物がある所ぐらいです」

 

「だよね。防犯にしては過剰だし、やっぱり防犯以外の別用途に用いているようにしか思えないんだよね」

 

「王君は防犯以外に用いていると考えているようですが例えばどのようなことに用いていると思いますか?」

 

「うーん、さっきも言ったけど監視って線が一番濃厚だと思うよ。監視するものは生徒しかいないから監視対象は生徒だと思うけど生徒の何を監視するかが分からないかな。あと、なぜ監視する必要があるのかって疑問も残る。情報が少なくてこれ以上は考えつかないかな」

 

 また、坂柳さんの雰囲気が少し変わったような気がする。もしかしたら坂柳さんは可愛いだけの少女ではないのかもしれない。

 

「王君、ありがとうございます。なかなか面白い発想でしたよ」

 

 どうやら坂柳さんは気に入ってくれようだ。何となく好感度パラメータが1ぐらい上昇した気がする。

 

 坂柳さんと話している内に時間が随分と経っていたようで始業を告げるチャイムが鳴った。

 チャイムがなると同時に教師と思われる男性が教室へと入って来る。

 見た目からの印象は体育会系だがどこか知的さも感じさせる風貌をしている。歳は30ぐらいになるだろうか。

 

「入学おめでとう。私はAクラスを担当することになった真島智也だ。普段は現代文を担当している。この学校にはクラス替えが存在しないので君たちはこれから私を含め三年間同じメンバーで過ごすことになる。よろしく」

 

 Oh, Jesus ! 

 …三年間クラス替えなし? みーちゃんと同じクラスになることはないってことか? 

 一気にテンションが下がった。

 

「今から1時間後に入学式が行われるがその前にこの学校の特殊なルールについて書かれた資料を配らせてもらう」

 

 前の席から資料が送られてくる。

 送られてきた資料は入学前にも読んだものと同じ資料だった。

 

「資料は全員の手元に届いただろうか? この資料は一度見たことがあると思うが再度配布させて貰う。もう既に読んでいると思うが今一度確認してくれ」

 

 この学校には他の学校と異なる部分が多くある。学校に通う生徒は敷地内にある寮での生活の義務化、在学中は特例を除き外部との連絡の禁止、生徒が許可なく敷地外へ出ることも禁止されている。この外部との接触禁止のルールが僕がみーちゃんと一緒に留学を決意した最大の要因でもある。

 三年間もみーちゃんと会えないなんて僕は耐えられない。

 

 そして、もう一つこの学校最大の特徴がある。それはSシステムと呼ばれるものだ。

 

「今から配る学生証端末にはプライベートポイントというものが振り込まれている。このプライベートポイントは学校内でのみ使える現金だと思って貰えばいい。プライベートポイントは毎月1日に自動的に振り込まれる。何かを購入するときはこのポイントを使って購入してもらうことになる。勿論購入すればポイントは減るので注意が必要だ。学校内においてこのポイントで買えないものはない。学校の敷地内にあるものなら、何でも購入可能だ。また、この端末はポイントの譲渡や受取、残高照会などの機能の他に通常のスマートフォンと同じ機能も備わっている。入学前に説明したように学校にいる三年間は持参した携帯電話では通話などは出来ないのでこの端末を使って貰いたい」

 

 …何でもか。何か含みを持たせた言い方だな。施設内にあるものなんていっぱいあるけどその全てが買えるってことでいいのかな?

 あと、みーちゃんの連絡先を聞きに行かないと。 

 

「先ほど既にポイントが振り込まれているといったが、今そこには10万ポイントが支給されている。10万という額に驚いた生徒も多いと思うが入学を果たした君たちにはそれだけの価値と可能性があると考えて貰っていい。また、このポイントを現金に換金したりできず卒業後には回収されるため貯めておいても無駄だ」

 

 10万!? いくら何でも羽振りが良すぎないかな? 

 確かこの学校は国が運営をしていたと思うがそれにしても10万円は多すぎるのではないか。

 正直、10万円をタダで貰えると言われても嬉しさよりも怪しさが勝ってしまう。

 それに毎月1日に支払われると言っていたがそんな大金を毎月本当に振り込むのだろうか? 

 卒業をしたら黒服の人が3年間使った金額を家に回収に来ないかな。

 

「最後に質問があれば聞くが何かあるか?」

 

 真島先生は教室をぐるりと見渡し誰も質問がないことを確認すると職員室に一旦戻ると言って出ていってしまった。

 入学式までは自由時間にしても構わないそうだ。

 

「ねぇ、坂柳さん」

 

 僕は坂柳さんに真島先生の話で気になったとことを聞くために話しかける。

 

「なんでしょうか? 王君」

 

「真島先生の話で気になったことがあるんだけど坂柳さんはどう感じたか聞きたくてね」

 

「私も少し気になる部分があったので照らし合わせてみましょうか」

 

 どうやら坂柳さんも気になることがあったようだ。

 まずは、僕の気になったことから話し合っていく。

 

「まず、何でも買えるって点が疑問に思ったかな。何でも買えるならさっき話してた監視カメラとかも買えるってことになるけど.流石にあり得ないかな?」

 

「そうですね。何でも買えるなら監視カメラも買えそうですね。もしかしたらモノだけでなく権利とかも買えるかもしれませんよ」

 

 …権利? 確かに何でも買えるなら権利も買えそうではあるな。

 もしかしたらこのポイントは僕が考えてるよりも万能なのかもしれない。

 

「坂柳さんの言う通り権利とかも買えそうだね。もし、本当に権利が買えるなら僕はクラス替えの権利を買うかな」

 

 クラス替えの権利が買えるならみーちゃんと同じクラスになるのも夢じゃない。そうすれば三年間はみーちゃんと同じ空間で授業を受けることができるし、最高じゃないか。

 

「…クラス替えの権利ですか? 王君はこのクラスに何か不満があるのでしょうか」

 

「別に不満があるわけじゃないよ。ただ、妹と同じクラスになりたいと思ってね。母国から離れての学校生活だから何かと心配でさ」

 

「王君は妹さんが大切なんですね」

 

 大切なんてもんじゃない。妹のためなら死んでも良いと思えるほど僕は妹のことを想っている。あんなに可愛くて良い子はこの世にみーちゃんぐらいしか居ないんじゃなかろうか。

 話が逸れてしまった。妹のことを考えるといつも話が脱線してしまう。

 

「ごめん、話がズレたね。プライベートポイントについても気になることがあるんだ。10万円貰ったけどこの10万円って話がどうにも出来過ぎている気がするんだよね。上手い話には裏があるもんだし」

 

「私もその話には裏があると思っています。毎月1日にポイントを配布すると言っていましたが10万円を3年間生徒に渡し続けたら1人あたり360万円の費用が掛かることになります。それを全校生徒になると膨大な金額になってしまいます。そんな大金を学生に渡すとは考えづらいですね」

 

「もしかしたら、10万円はミスリードで他に何かがあるのかもしれないね。10万円っていう大金を表示したことでインパクトを与え他の事実から目を背けさせようとしているとかね」

 

「その線が高そうですがまだ情報が少なく確信が持てませんね。王君、放課後お暇でしょうか? 情報収集を兼ねて施設を見に行こうと思うのですが一緒に行きませんか?」

 

 …美少女に誘われた。これはもしかしてデートなのではないだろうか? 男女二人きり、例えそれが施設を巡るだけとしても見る人が見ればデートをしているカップル。

 絶対に行きたい。勿論、女子と出かけたいからとか不純な理由でなくあくまでも情報収集をするためにだ。

 しかし、放課後はみーちゃんに会いに行かなくてはいけない。持参したスマホが使えないため連絡先を聞く必要もある。

 それに学校初日できっと買うものがいっぱいあるだろう。その時荷物持ちが居なくてはみーちゃんが困ってしまうかもしれない。

 可憐なみーちゃんに重い荷物を持たせるわけには行かないし、買い物途中にナンパに会ってしまうかも…いや、みーちゃんは可愛すぎるから絶対にナンパに会ってします。

 ここはみーちゃんのために断るべきだ。

 …でも、坂柳さんほどの美少女に誘われるチャンスなんて一生に一度あるかどうかだ。

 みーちゃん、僕はどうすればいいんだ。みーちゃん至上主義を掲げる僕をここまで揺さぶらせるなんて坂柳さんはなんて恐ろしい子なんだ。

 

「あの、嫌なら別に無理しなくても大丈夫ですよ」

 

 僕が長考をしたからか勘違いをした坂柳さんが少し悲しげに言う。

 可愛い。

 

「いや、坂柳さんとのデー…じゃなくて出かけるのは全然ウェルカムなんだけど先に妹と連絡先だけ交換しておきたいなと思って。ほら、学校配布での端末でしか連絡できないみたいだからさ」

 

「そうでしたか。では、妹さんと連絡先を交換したら施設を巡って頂けるということでいいでしょうか?」

 

…すまない妹よ。意志の弱い兄を恨んでくれ

 

「うん。お供させてもらうね」

 

「ありがとうございます。それと良かったら私とも連絡先を交換していただけますか?」

 

「全然いいよ。交換しよう」

 

 僕は坂柳さんの連絡先をゲットした!

 まさか、みーちゃんの連絡先よりも先の他の女子との連絡先を交換できるとは思っていなかった。

 

「連絡先も交換できたので話に戻りましょうか。さっきの二つの他に真島先生の話を聞いて王君は気になることはありますか?」

 

「うーん、僕が気になったのはそれぐらいかな。坂柳さんは他にも何か気になったことあった」

 

「真島先生がおっしゃった『10万円という額に驚いた生徒も多いと思うが入学を果たした君たちにはそれだけの価値と可能性がある』という言葉が気になりましたね。価値と可能性というものは常に変動するものです。つまり今の私たちには10万円を払う価値があってもその価値が変動する可能性があるということです」

 

凄いな。たった一言でそこまで読み取ることができるのか。

やっぱり坂柳さんは只者ではないのかもしれない。

坂柳さん意見を聞いて一気に謎が解けた気がした。

 

「凄いよ。坂柳さん!それは気付かなかったな。そう考えるとしっくりくるよ。今思えば毎月1日にポイントが振り込まれるとは言っていたけど10万円を振り込むとは言っていなかったはず。このことに気づかせないように10万円という大金に意識を誘導させていたのかもしないね。あと、さっき監視カメラはなにを監視してるのかなって話をしてたと思うけど、もしかして監視カメラは生徒の価値があるかどうかを監視しているのかもしれない。多分、教室と廊下にあったことから生徒の授業態度や生活態度を見ていると思うんだけど坂柳さんはどう思う?」

 

考えがまとまったことと今までモヤモヤしていたものが分かったことに興奮をしてしまい少し早口になってしまった。

僕が急に早口で喋り始めたことにびっくりしたのか坂柳さんが驚いた表情をしている。

 

「………王君こそ凄いですね。少しの情報からそこまでのことを考えられるなんて。今の話を聞いて私もこの学校の仕組みについてある程度理解できた気がします。多分ですが王君の言っていることは的を得ているのではないでしょうか」

 

坂柳さんからお褒めの言葉を頂いてしまった。また、好感度パラメータが1ぐらい上がった気がした。

 

「ここまでわかったのは坂柳さんのお陰だよ。ありがとう」

 

「いえ、私もここまで確信できたのは王君のお陰です。ありがとうございます」

 

「坂柳さん。もしかしたらこの学校は僕たちが考えているよりも厳しいところなのかもしれないね」

 

これからの学校生活は波乱の三年間になりそうな予感が僕の中でしていた。

 

 

 

 






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