ようこそみーちゃん至上主義の教室に   作:無久

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 すみません。
 また、遅くなりました。
 本当はもっと早く出す予定だったのですが1週間ちょっと熱を出していました。
 現在、熱は治ったのですが喉の痛みや頭痛、倦怠感がある状態です。
 ただ、今流行りのコロナでは無かったのが唯一の救いです。

 今回の話は熱でやることがなかったのときに少しずつ書いたものになります。
 頭が回ってない状態で書いていたのでより駄文だとは思いますが優しい目で見ていただければ幸いです。



プールそれは男子の楽園!!

 話し合いの効果が出たようで先日まで不真面目だった生徒は真面目に授業を受けれるようになり、その影響を受けてか話し合いにいなかった生徒も何人か真面目に受けるようになった。

 

 人は周りの影響を受けやすい。

 周りが真面目に授業を受けているのにスマホを触ったり小声で話したり出来る人は少ない。

 

 しかし、そんなことを忘れたかのように今日の教室は騒がしい。

 騒がしいと言っても主な原因は男子である。

 女子も盛り上がっているような感じではあるが数名、男子に対して冷ややかな目を向けているように思われる。

 

 女子と一緒のプールに入れるのならたとえ授業であろうと嬉しくなる気持ちは分からないでもないが流石に盛り上がり過ぎではないだろうか。

 僕としてはみーちゃんの水着姿が男子に見られてしまうことが心配でたまらない。

 思春期の男子高校生にみーちゃんの魅惑ボディーを見せるなんて許しがたい。

 

「おはよう、坂柳さん」

 

「おはようございます、今日はクラスが騒がしいですね」

 

 今日はクラスが騒がしい。

 いつも朝はそこまで賑やかではないが今日はクラス全体が騒がしい。

 特に男子の熱量が凄い。

 その理由は簡単に分かるがここまで盛り上がるだろうか。

 

「そうだね、プールがあるからみんな楽しみなんじゃないかな。4月にプールに入れる学校も珍しいからね」

 

「そうですね。王君は楽しみじゃないんですか? 華の女子高生の水着姿が見れるのですから少しはテンションが上がるものだと思っていたのですが」

 

「うん、まぁ、上がらないわけではないんだけどね。それよりも心配なことがあってさ」

 

「まさか王君、泳げなかったりします?」

 

「いや、泳げるけどね。ほら、男女一緒の授業でちょっと妹のことが心配でさ」

 

 だって、プールだよ。

 みーちゃんがいやらしい目で見られること間違いない。

 あの完璧なみーちゃんボディーがクラスの男子に見られるだけでも心配で気が気じゃない。

 

 僕だって思春期の男子の気持ちは痛いほど分かるが自分の家族がいやらしい目で見られていると思うといい気分はしない。

 

「王君は妹さんがやっぱり大切なんですね。でも、気持ちは分からないでもないです。クラスの男子を見ている限りそういった輩がいるのは分かります。女子が男子に汚物を見るような目を向けているのもそれが原因でしょう」

 

 坂柳さんが言った通り女子の目が汚物を見るように目になっていた。

 特にと言うかやはりと言うか神室さんの目はいつもより鋭かった。

 

 ──―

 

 5時限目が終わり男子の大半が望んだプールの時間となった。

 目に見えてテンションが上がっているのが分かる。

 

 いまだに仲が良いと言える男友達がいない僕は一人寂しく屋内プールに向かい更衣室へと入る。

 

 更衣室では既にAクラスの生徒が着替えており、コソコソと僕は更衣室の端っこで着替え始める。

 

 チラリと横を見てみるとなかなかガタイの良い生徒が多い。

 特に葛城君は凄い筋肉の付き方をしている。

 僕も体は鍛えている方だとは思うがここまでの筋肉は付かない。

 

 人間観察と着替えが終わり、プールサイドへ出ると50mプールが目の前に広がっていた。

 流石、国が運営しているだけあって市民プールなんかよりも奇麗である。

 

「女子の水着を見れると思うとこの時間をずっと楽しみにしてたぜ」

 

「そうだな。俺は特に神室さんの水着姿を見てみたな」

 

「俺は、坂柳さんの水着姿かな」

 

「はぁ? お前、ロリコンかよ。男ならボンキュッボンを見たいだろ」

 

「おい、それは戦争か?」

 

 男子の下世話な話が聞こえてくるが今女子がいなくてよかったと思う。

 女子が居たら絶対、今朝の汚物を見る目よりも酷い目で見られそうだ。

 あと、坂柳さんをロリ扱いすると絶対に怒るからやめることを推奨。

 そもそも坂柳さんは泳ぐとかの激しい運動が出来ないのだからプールは見学なのではないだろうか。

 

 少し会話の内容に引いてしまったが友達とこういった会話が出来るのは素直に羨ましく感じる僕はもう末期なのかもしれない。

 カフェでの話し合いで脱ボッチが出来ると思っていたが終始、女子に話しかけられたため男子との会話は殆どなかったのが痛手だった。

 

 男子から遅れて数分女子たちの着替え終わり女子たちがプールサイドへやって来る。

 女子が来たことに気づいた男子達がワイワイと盛り上がる。

 

 男子諸君またそんな目を向けたら汚物のような目で見られることを学習するべきだろ。

 ほら、凄い目でこっちを女子たちが見てるよ。

 

「ねぇ、美陽。あんたはあいつ等みたいに女子の水着を凝視しないの?」

 

 女子を邪な目で見ないようにプールの方を眺めているといつの間にか神室さんが近づいてきた居た。

 

「まぁね、妹に女性は男子が考えているよりも視線に敏感だからじろじろ見たりしたらダメだよって言われたことがあったからね」

 

 あれは、みーちゃんと買い物に行っていた時のことだ。

 ちょっと露出の高い巨乳のお姉さんとすれ違った時にチラリと胸を見たらみーちゃんに怒られたことがある。

 あのとき初めてみーちゃんが怖いと思った。

 男子だから目が行ってしまうのは仕方ないと言い訳したら余計に怒られたのは今でも覚えている。

 

「そうなんだ。意外とそういうところしっかりしてるのね。それよりやっぱり坂柳は見学なんだ」

 

 神室さんに言われ見学席を見てみるとジャージ姿の坂柳さんが座っていた。

 僕の視線に気づいたのか手を振ってきた。

 一応、僕も手を振り返しておくと神室さんからやっぱりあんたら付き合ってんじゃないのかと勘違いされてしまったが誤解なのでしっかりと否定しておいた。

 

「ところで美陽って何かスポーツとかやってたのかしら?」

 

「うん、やってたよ。スポーツっていうより武道だけどね」

 

「それなら納得ね。ムキムキって感じじゃなくて無駄な筋肉を付けていないような肉体をしていたから少し気になって」

 

「筋肉なら葛城君の方が凄いと思うけどな。僕もあそこまで筋肉は付けられないからね」

 

 彼のガタイの良さは素直に尊敬できる。

 僕はどんなにトレーニングをしても細い筋肉しか付かなかったからね。

 

「いや、あんたはそれぐらいの筋肉が良いと思う。確かにあれは凄いけどちょっと女子受けはしなそうね」

 

 葛城君は女子受けしないらしい。

 僕としてはカッコイイと思うのだがやはり女子と男子とでは感性に違いが出てくるのだろうか。

 

「よーし、お前ら集合しろ」

 

 如何にも体育教師と思われるマッチョ体型なおっさんが集合をかけ授業が始まる。

 葛城君と同じで男の中の男みたいな体型だがこの人も女子から引かれてしまうのだろうか。

 

「見学者は4人。他のクラスと比べても見学者が少なくていいことだ」

 

 見学者4人で少ないか。

 しかもその内一人は坂柳さん。

 他のクラスはどれだけの見学者が出たのだろうか気になるところだ。

 きっと殆どがサボりの類だろうからこれでクラスポイントが幾ら引かれているのだろうか。

 

「早速だが、準備体操をしたら実力がみたい。泳いでもらうぞ」

 

「あの先生、私泳ぐの得意じゃないんです」

 

 一人の女子生徒が、自信なさげに手を挙げる。

 

「安心しろ。俺が担当するからには必ず夏までに泳げるようにしてやる」

 

「私、無理してまで泳ぐの得意になりたいわけじゃないんですけど」

 

「そうはいかん。今はどれだけ苦手でも構わんが、克服はさせる。泳げるようになれば、必ずあとで役に立つ。必ず、な」

 

 必ず、ね。

 また、含みを持たせた言い方をしてきたな。

 今考えられるのは泳ぐ試験があるとかだろうか。

 まだ、分からないが確実に泳げる必要があることが分かっただけでも大きな収穫だ。

 後で坂柳さんにも伝えておこう。

 

 全員で準備運動をする。ジャンプの時に女子の胸を見てる男子がいたが黙っておこう。

 それから50mを流して泳ぐように指示を受ける。

 泳げない生徒は足を付いていいらしい。

 

 去年の夏にみーちゃんとプールに行って以来の久々のプールだ。

 プールの温度は丁度良く調整されているようで冷たいと感じることは無かった。

 軽く泳ぎプールから上がってみんなを待つ。

 

「美陽。あんた泳ぐの早くない? 流しで泳ぐように言われたのに本気泳いだの?」

 

 神室さんは少し息を切らしながら話しかけてくる。

 

「ん? そんなに本気で泳いだつもりはないんだけど……」

 

「美陽。それで本気じゃないならマジであんたバケモンよ」

 

 何故か神室さんに引かれたのだが、そんなに速く泳いだつもりはない。

 

「とりあえず、殆どの生徒は泳げるようで安心した」

 

 泳ぎに自信がないと言っていた女子もクラスの中では泳げない方だったが普通よりもちょっと苦手ぐらいに感じた。

 もしかしたらAクラスは運動が出来る人が多いのかもしれない。

 

「早速だがこれから競争をする。男女別、50m自由形だ」

 

「競争ですか?」

 

「そうだ。一位になった生徒には俺から特別ボーナスとして5000ポイントを支給しよう。一番遅かった奴は、逆に補修を受けさせるから覚悟しろよ」

 

 泳ぎが得意な生徒からは歓喜の声が聞こえたが苦手な生徒からは悲鳴が上がる。

 僕としてはポイントがなくても本気で挑むつもりだったのでおまけ程度考えておこう。

 

「男女ともに人数的に何グループか作れそうだな。タイムの早かった上位、男子は5人、女子は4人で決勝をしてもらう」

 

 まずは女子から始めるようで男子はプールサイドに座り込み女子の応援を始める。

 僕は女子でまともに話せるのは神室さんぐらいなので空気を読んで神室さんを応援する。

 僕が神室さんを応援すると男子と女子に一瞬見られた気がしたが気のせいだろう。

 因みに神室さんには睨まれた。

 

 笛が鳴り女子4人が一斉にプールへ飛び込む。

 結果として神室さんがスタートからトップを守り切り一位でゴールをしていた。

 タイムは27秒。

 かなり早いタイムなのではないだろか。

 女子の中で1位は確定したのではないかと思う。

 

 神室さんはゆっくりとプールサイドへ上がり、何故か僕の横へ座る。

 正直、水で濡れた髪が色気をだしておりドキッとした。

 

「ねぇ、私の予想だと美陽が一位になる。私の予想通りになったら明日昼食おごってよ」

 

 ……ご飯をたかりに来たようだ。

 少しでもドキッとしたのが悔しい。

 

「僕の予想だと神室さんが女子で1位だと思うけど」

 

「だから? 私が1位になったからって別に美陽がご飯を奢らなくていい理由にはならないでしょ」

 

 さも当然のように言い張る神室さん。

 これは奢るしか未来がないのでは? 

 

「……分かったよ。もし、1位になれたら好きなもの奢るよ」

 

「その約束忘れないでよ」

 

 少し、ニコリとしながら言ってくる神室さんに又もやドキッとした。

 やっぱり、神室さんの色気は凄いと思う。

 

 女子の予選がすべて終わり決勝の4人が決まった。

 

 決勝をするために呼ばれ神室さんは教師のもとへ向かう。

 コース決めが終わったようで決勝に進出した生徒が各々のコースの前へと立つ。

 

 決勝では我らが神室さんは1コース。

 スタート台に立つ姿から自信が伝わってくる。

 

 笛が鳴ると一斉にプールに飛び込む。

 決勝に進んだだけありみんな奇麗なスタートを切る。

 

 最初の方こそ4人に差はなかったが25mを過ぎた辺りから神室さんが少しずつ差をつけていき、そのまま1位でゴールをする。

 タイムは26秒75。

 予選より少し早くなっているのは流石だ。

 

 女子が終わり男子の番となる。

 教師のもとに向かう前に神室さんに声をかけに行く。

 

「お疲れ様。僕の予想通り神室さんが1位だったね。おめでとう」

 

「ありがとう。美陽も私のために勝ってきてね」

 

「1位になれるように頑張るよ」

 

 最初のグループになった僕は2コースだった。

 運動部が1人いるので彼に勝てるかで勝負が決まると言えるだろう。

 笛が鳴り、プールへと飛び込む。

 なかなか好スタートが切れたのではないだろうか。

 僕は50mを自分のペースで思いっきり泳ぎ水面から顔を出す。

 

「凄いじゃないか王。24秒だぞ」

 

 タイムを聞いた男女が驚きの表情を見せる。

 

「王。お前、水泳に興味ないか? お前だったら大会で優勝も目指せるぞ」

 

「すみません、今はどの部活にも入ろうとは思ってないので」

 

 やんわりと断ると少し残念そうにしながらもし興味がでたらいつでも来てくれと言って、次の予選を始めるために生徒を呼び出す。

 

 プールサイドへ戻ると女子生徒に囲まれ、お褒めの言葉をいただく。

 誰かに褒められるのは嬉しいが少し照れくさい。

 

「美陽、バケモンだね。あんなに速いとは思はなかった」

 

 50mを泳いできた人に向かっての第一声がバケモンだとは思はなかった。

 お疲れの一言ぐらいは言って欲しいものだ。

 

「まぁ、美陽が勝ってくれればお昼奢ってもらえるからこのまま頑張って」

 

「頑張るよ。ありがとう」

 

 僕の記録を破る人は現れずに予選が終わった。

 一人だけ僕に迫るタイムがでていたので決勝で相手になるとしたらそいつだろう。

 

 決勝のコースも2コースとなった。

 スタート台に立ち笛の合図を待つ。

 決勝の妙な緊張感からか先程まであったギャラリーからの応援はなくただ静かに見守ってる。

 

【ぴ──ー】

 

 笛の音が聞こえると同時にプールへと飛び込む。

 

 酸素の無駄使いをしないために考え事なんてせずひたすら前に泳ぎ続ける。

 僕が50mを泳ぐにかかる時間は20秒と数秒。

 そんな時間はあっという間に終わってしまう。

 

 50mを泳ぎきり水面から顔を出すと歓喜の声が上がる。

 これは体育の授業であり何かしらの大会ではないのだがそこまで何故盛り上がっているのだろうか? 

 

「おい! 王! 凄いぞ! 23秒だ!」

 

「おー1秒も更新ですか。我ながら頑張りましたね」

 

 まさか1秒も更新できるとは思わなかった。

 

「やっぱり、水泳部入らないか? 見たところフォームに無駄がまだあるように感じるがそれでこの記録だ。修正すれば本当に全国、1位も狙えるぞ! それに、この学校で悪い話ではないだろうしな」

 

「……先生、この学校で悪い話ではないとはどういうことですか? あと、水泳部には入る気はないですよ」

 

「……いや、忘れてくれ何でもない。入部に関しては気が変わったらいつでも歓迎する」

 

 聞き出すことは出来なかったが有益な情報だった。

 先生の様子から失言だったのだろうが。

 

 悪くない話。

 何となく察しはつくが部活で活躍すればポイントに何かしらの影響が出てくるのだと考えられる。

 

「お前ら、よく頑張った。約束通り、1位の2人には5000ポイントを振り込んでおく。後で端末を見て確認してくれ。最下位のものは補習があるので後で覚悟しておくように」

 

 補習者に対する死刑判決と共に授業は終わるのだった。

 頑張れ、補習の人!! 

 

 

 余談だが授業後、教室に戻り確認すると既に5000ポイントが入っており、何故か坂柳さんにも奢ることになっていた。

 

 頑張れ、僕! 

 

 

 




 バカンス前ぐらいまでいったら主人公のプロフィールや各キャラの視点を挟みたいと思っています。
 そこまでいくのにどれだけの時間がかかるか分かりませんが本文で省いたところを捕捉できればと思います。

 また、感想に返事を書いていないことに気付きました!
 2月の感想もあり、今更だとは思いますが余裕を見て返事を返さればとおもいます。

感想や評価などしていただきありがとうございます。
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