リュートがかつて持っていた剣、双刃の牙の牙狼をデュークがリュートに返し、失った記憶の一つを取り戻した。
~宿場町・サイドウェスト~
記憶を取り戻したリュートは目を覚まし、アマネの方を向く。
アマネ「リュート?大丈夫?」
リュート「え、あ…へーきへーき!」
いつもと違い、性格がかなりへらへらした感じになった。
アマネ(おかしい…こういう風にへらへらしているのは大抵相手に対して余裕を持っているときや、なめているときのはず…)
リュート「あれあれ?こんな感じじゃなかったっけ?」
アマネはまだ違和感が残ったままで、リュートが壊れたか、デュークが何かをしたのかと疑ったが、どうやらそうではなかった。
次の瞬間普段のような感じに戻ったからだ。
リュート「ん~…馴染まない…まぁ、そのうち慣れるかな。結局子供の頃の記憶だし。」
そうして剣を取った瞬間…………
リュート「がっ!!っ!!んなっ!!んだよ!!これ!!」
辺り一帯がとてつもない突風が駆け抜けて、それはすべてリュートのもとに集まった。
コノハ「主様!主様ぁ!」
コノハは必死に叫んでいるがリュートにはさっぱり届いていないようだった。
デューク「なんだ…力を取り戻すの簡単だったんじゃねーかよ。相変わらずこいつの天才的な才能は嫌いだな…」
そうして突風が収まると、リュートが出てきた。明らかな変化をその身に宿して…
リュートの右手には牙狼が握られ、右の瞳には獣と同じ目をしており、野性的な力を全身に纏ったオーラを持ち…
そして剣を鞘に納めると今まで放っていたものはなくなり、瞳も人と同じに変化した。
コノハ「主様?大丈夫ですか?」
リュート「大丈夫。心配させて悪い。そろそろみんなのところに行こう。今回のことも踏まえて今後どうするか決めないと…エレメンターが一人足りないのもかなりの問題になる可能性も十分にあり得る。」
デューク「なら王都に戻る必要があるぜ。」
気がつくとデュークの瞳は光を放っていた。それは魔法を使っている証拠だった。
デューク「王立魔導士学園、そこの暗い一室に引きこもっている奴が槍の剣霊と何か話してるみたいだぞ。」
リュート「あそこは一切の干渉を受けないような結界張ってなかったか?」
デューク「だが闇属性の対策してると思うか?世の中に無いような認定されている属性だからな。」
アマネ「むしろ一番しないといけないのでは?」
リュート「闇属性と魔素は別物だよ。闇が邪悪なものとは限らないから。とにかく、今後の方針は決まったし、一度アークト村に帰ろう。」
~王立魔導士学園・とある実験室~
???「……ガイア。誰かに見られているよ。」
魔槍からガイアと呼ばれた男の剣霊が現れ、魔槍をそのまま床に突き立て魔法を解除した。
ガイア「スズ。本当にこのまま引きこもっているつもりかい?」
すでにスズと呼ばれた少女とガイアはリュートとコノハより強い同調を果たしており、そのためガイアは自身の力を意のままに扱えた。
しかし、持ち主のスズがまったく動かず、引きこもっているため戦いに参加していなかった。
スズ「魔王が復活したのはドラゴンたちのせい…あなたが見せた世界の記憶の一つ…私には関係ないの…」
ガイア「やれやれ…」
そしてこの部屋には再び静寂が訪れた…