ファントム・メモリー   作:神木龍夜

56 / 64
これまでの物語
ケルベロス・フォートレス攻略後、天中山から降りてきたデューク・ヴェニスはリュートに協力はするが、戦うことはしないといい、剣を返しに来た。その後、土の英雄のいる王立魔導士学園に行き、戦いの後リュートは眠りについた。


STAGE7-1

~夢の中~

 

???「いい加減に目を覚ませ。」

 

リュート「もう少し寝かせろよ。第一、幻夢竜(げんむりゅう)の力を借りて暗示とか、ふざけてるのか?さっさと降りてきて手伝ってくれてもいいんだぞ?」

 

???「立場をわかっていながら言っているのか。」

 

リュートはあえて挑発するように言葉を発していた。ここしばらくの出来事である程度の記憶を取り戻しているため、相手が誰なのかもわかっていた。

 

リュート「それはブーメランだぞ。なんでも大人たちは協力すらしないって聞いたぜ。両親はあんたの言うことを聞くしかないもんなぁ~?龍神王。」

 

姿こそ見えてはいないが、ドラゴンたちの王であるものがリュートの意識に話しかけていることは確かだった。

 

龍神王「わかっているのなら…」

 

リュート「両親に手を出すのか?やって見ろよ…そんなことをしたならば帰ってきたときにてめぇを殺す…どちらにせよ戻ったら玉座を明け渡せ!」

 

そうしてリュートは目を覚ました。

 


~王立魔導士学園~

 

デューク「あのバカどこにいるんだよ…」

 

アマネ「いつの間にかスズちゃんもいないし…学園が広すぎるのよ…」

 

レイ「実験室にもいなかったよ。」

 

エンラ「せっかくエレメンターが全員揃ったってのによ。」

 

アマハネ「図書館には…」

 

デューク「真っ先に行ったがいなかったぜ。」

 

リュートは戦いの後、医務室に運ばれたが、少し学園を見ているうちにリュートが居なくなっていた。

 


一方その頃、学園の裏庭でリュートは一心不乱に剣を振るっていた。それもコノハを。

相手はいないが、とにかく振っていた。コノハは剣から出て、その様子を見守っていた。

 

リュート「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

スズ「ここに居たんだ。他のエレメンターはバカなのかな?剣の紋章を頼りにすれば近づいているかどうかわかるはずなのに。ところで聞きたいんだけど…」

 

スズは一拍をおいてリュートに質問した。

 

スズ「どうしてこんなところでヤドリカゼを振っていたの?」

 

リュート「せめてコノハって呼んでくれない?」

 

ガイア「まだ銘を呼んでいいかわからないからですよ…私のことはガイアでいいと彼女には言ってあるので。」

 

リュートは少し納得し、理由を話した。

 

リュート「簡単に言うと少し悔しかったんだよね…俺はコノハとの同調が二人みたいに強くなければ、俺自身過去のことを思い出したらそれなりに一人で何でもできていたらしいから。」

 

スズ「過去のことは大体知ってます。でも今までこんな行動はしたことないというのも。」

 

リュート「まあね…今まで悔しいことはなかったからさ…」

 

スズ「単純にストレス発散か、強さへの執着か。どちらかだね。僕には無縁の…正確には無縁だったものかな。今まで負けたことがなかったから…」

 

リュート「そういえば、いつからガイアを持っていたんだ?」

 

スズ「その話はエレメンターが全員いる時に話したいと思う。ただ今はそれどころじゃないことを話したいんだ。」

 

ガイア「妖狐の九尾、強欲の砦のフォックス・フォートレスとナインテイルがあちこちで強奪活動をしているのと君の剣、そしてアマハネちゃんの力についての話がある。ただ、今回は私たちと君たち二人で行こうと思う。」

 

リュート「なっ!」

 

リュートは驚きを隠せなかった。

 

スズ「あの人たちには決定打が無い…あの状態では邪魔になる可能性がある…特にアマハネちゃんは。」

 

リュートはそれでも納得ができなかった。

 

リュート「……根拠がない…」

 

スズ「未来予知、僕の魔法なんだけどこれに関しては当たる確率は90%。君と戦った後から少し時間あったからこの後のこと考えた結果誰と戦うことになるかだけ知りたかったから。これに関しては100%当たる。

 

リュート「基準がわからねー…」

 

ガイア「未来は変えられるので、敵の行動。つまり私たちが関与しない事象は必ず当たります。ただ、私たちが関与する事象はほとんどの確率で当たるということです。」

 

コノハ「全然わからない…お兄さん…もう少しわかりやすく言って…」

 

リュート「9割倒せないってか?」

 

スズは首を振った

 

スズ「そこまではわからない…その先を見ることができなかったから…僕が懸念しているのは君が負傷することだよ…」

 

リュートは驚いた。王都に居る人が自分大切で人の心配をする奴は誰一人としておらず、ましてやスズは正体を知っていながらなお、リュートのことを心配したのだから。

 

スズ「君は優しいから、自衛手段を持てないあの中の誰かをかばってしまう。ましてやアマハネちゃんは戦えない…だから君が負傷しても意味はないの。それに最悪の事態になることも…」

 

リュート「わかったよ。だが、エレメンターは全員連れていく。少しは仲間を信じろ。フォートレスに乗り込むのは俺とスズの二人だ。譲歩できるのはこれまでだ。なんにせよ、あちこち襲うのなら、戦力は分散しないといけないしな。そこで相談なんだが…」

 

リュートは対策のために、あちこちの防衛についての提案をスズに先に伝えることにした。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。