ファントム・メモリー   作:神木龍夜

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前回のあらすじ
ハルトとスズからアマハネの正体を聞かされていたエレメンター達。リュートはコノハにアマハネに付き合ってもらい、剣の修繕を完了させ、アークト村に帰還。デュークの提案でリュートは実力をつけることに。同様にアマハネはクエストを受けながら修行を各自することになった。


STAGE8-3

~王都・マルクス~

 

エンラとレイは冒険者ギルドにて情報収集をしていた。二人とも実力はあるが、魔獣、魔族に関しての情報があまりにも(とぼ)しいので今後の戦いのために少しでも知っておこうとしたのだ。

 

エンラ「どうだった?」

 

レイ「全然ダメ。ここの人達でも魔獣と遭遇するのは(まれ)みたい。特に天中山に行って帰ってきた冒険者はいないみたい。」

 

二人はドラゴンについてを重点的に調べるつもりだったが、収穫はゼロだった。

邪龍についてはリュートはもちろん、アマネとデュークもよくわからないと言っており、手詰まり状態だった。

これでは対策の仕様がないのだ。スズの力を借りても、伝承以外に何も得られなかったので、リュート達にドラゴンになってほしかったのだが…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当然拒否された。

それもそのはずだ。いきなり郊外や村にドラゴンが出て来ようものなら魔族との戦争かドラゴンが人間を滅ぼしに来たと勘違いをされかねないし、なによりリュートの願いを叶えられなくなる……

リュートは竜王の玉座を奪う前に先に魔王を倒すことになってしまったが、いつか必ず太古の時代のようにドラゴンと他の種族との共存を目指しているのだから。

 

エンラ「一度アークト村に戻ってスズに聞いた方が早いか?」

 

レイ「今度は情報量が多くなることを覚悟したほうがいいね…」

 


~アークト村~

 

リュートはデュークと共に自警団のところに来ていた。

リュートの元に戻ってきた双刃の牙を今のリュートがどのくらい扱うことができるのか。今のリュートの実力がどのくらいなのか。

 

デューク「最初から全力で来い。ちょっとでも気を緩めたら俺の爪の餌食(えじき)になるからな。」

 

デュークの持つ大海の爪は殺傷能力に長けているため、一撃でも喰らえばよほどの防御力がない限り、大量出血を起こす。

それに対してリュートの双刃の牙は全てを切り裂くほどに鋭い切れ味を持つ双剣。こちらも防御力が高くなければ切り裂かれてしまう。

ただし、その能力をフルに活かすには持ち主の意思やスペックによる。あくまでもこの武器達は天竜覚醒をする際に必要不可欠であり、最大まで力を引き出さなければドラゴンにはならないため、使いこなせなくては話にならないのだ。

当然デュークが手加減などするはずがない。そんなことをしていてはリュートが魔王を倒すのは不可能だ。デューク自身魔王と戦うことはない。デュークにとって他の種族がどうなろうと関係はないのだが、同世代で天竜覚醒を持つものがいなくなってしまうのは彼にとっては楽しみがなくなってしまうのと同じなのだ。記憶をなくす前のリュートには何度も負けているのだ。

 

リュート「ふぅー…」

 

リュートは一息ついて双剣に意識を集中させ、静かに眼を開き、デュークを見据えた。

今の自分がどのくらいこの剣の性能を引き出せるのか。伝説の存在にどのくらい通じるのか。自分がドラゴンという存在としてどのくらいのスペックを引き出せているのか。そして……

 

 

 

 

 

エレメンターとして、どのくらい戦えるのか…………

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