仮面ライダーテテュス   作:黒井福

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どうも、黒井です。

今回はテテュスに新たな力が加わります!


第24話:クラップス、望みのままに

 海都の中にいくつか点在する喫茶店の中の一つ、他の店に比べると規模も大した大きさではなく場所も良くないからか客の入りも良くない店の一つに仁が居た。仁はテーブル席の一つにつき、コーヒーをチビチビと飲みながら人を待っていた。この店、佇まいはこぢんまりとしているがコーヒーの味は良い。地元の人からすれば隠れた名店的な店なのかもしれない。

 

 そんな事を考えていると、店に2人新たな客が入って来た。一組の男女、その内女性の方は仁も見覚えのある顔だ。

 

「こっち」

 

 女性……瑠璃の顔を見つけるなり、仁は小さく声を上げながら手を挙げた。それに2人も仁の存在に気付き、足早にそちらへ近付き席に着いた。

 

「ごめんなさい、待たせちゃった?」

「いや、それほどでもないよ。ところでそっちの彼は?」

「どうも。俺はネイサン・ジョーンズ、ネイトって呼んでくれ。仮面ライダーオケアノスだ」

「よろしく。門守 仁だよ」

 

 仁とネイトは互いに初めてという事で互いに挨拶を交わす。その際、仁の名前を聞いたネイトはピクリと反応した。

 

「門守? もしかして、門守 香苗博士の家族か?」

「母さんを知ってるの?」

「知ってるも何も、俺はあの人の弟子で冒険家やってたんだ。そうか、息子が一人いるって聞いてたが、あんただったのか……」

 

 しみじみと呟くネイトに仁も同意した。まさか香苗に弟子が居たとは知らなかった。何しろ香苗は仕事で世界を飛び回っている上に、滅多に仕事の話をしないのだ。弟子が居たなど初耳である。

 

 思わぬところで出来た繫がりに男2人が親睦を深めていると、1人蚊帳の外な瑠璃が話を進めるべく咳払いを一つした。

 

「んん!」

「ん?」

「おっと、そうだったね。こんな事を話してる場合じゃなかった」

 

 瑠璃の咳払いに仁も気を取り直すと、背筋を正して正面から瑠璃の事を見た。

 

「まず、最初にお礼を言わせて。前に船で助けてくれてありがとう。お陰で俺も、俺の家族も皆元気で過ごせてる。感謝するよ」

「気にしないで。あの時私があそこにいたのは本当に偶然。だからそこまで感謝される事じゃないわ」

「それでも、だよ」

 

 このままだと互いに譲り合ってしまう。終わりが無いと察したネイトは、2人を宥めて譲り合いを止めさせた。

 

「そこまでだ。今日は謝り合う為に集まった訳じゃないんだろ?」

「ん、そうだったね」

 

 ネイトの言葉に仁と瑠璃が一息ついたその時、瑠璃とネイトが注文したコーヒーが来たので2人はそれで口を潤す。仁は2人が一息つくのを待って、本題を切り出した。

 

「それじゃ本題に入るけど、俺が今回ここに来たのは昨日も見た怪人の研究の為なんだ」

「怪人……ディーパー?」

「あぁ、そうそう。生憎と俺はアメリカに留学してる院生だから、あまり長い事ここには居られない。だから少しでも時間を有効に使う為に、連中の事を良く知ってるだろう君達この街の仮面ライダーに話が聞きたいんだ」

 

 瑠璃とネイトは実戦でディーパーと何度も接している。安全な後方で調べる以上の新鮮な情報を持っているだろう。仁はそう思い、2人に話を聞く事を決めたのだ。

 

 自分達の経験と記憶が求められている事に、2人は顔を見合わせると頷き合い知る限りの事を話した。

 

「えっとね――――」

 

 2人の話を端的に纏めると、以下のようになる。

 

 一つ、ディーパーは非常に凶暴で目についた人間を手当たり次第に襲う。

 

 二つ、殆どの人間はその場で殺されるが中には連れ去られる人も居る。

 

 三つ、連れ去られた人はより強いディーパーを生み出す母体の様なものにされる。

 

 四つ、ディーパーの中には人間に擬態し人間社会に溶け込むものが居る。

 

 五つ、全てのディーパーに言える事だがドロップチップを体を構成する要にしている。

 

 こんな所だ。仁は2人の話を真剣に聞き、メモ帳に事細かに記していった。

 

「なるほど、思ってた以上に厄介な存在みたいだ。他に何か気になる事はあった?」

「気になる事?」

 

 2人の話を聞いていて仁が気になったのは、ディーパーが何を基準にしてその場で殺す人間と連れ去り母体にする人間を選定しているかだった。無作為と言う可能性も無くはないが、仁は勘で何らかの基準か何かがあるのではないかと睨んでいた。

 

 仁からの質問に2人は顔を見合わせ唸りながら記憶の糸を手繰り寄せる。しかしこれと言ってピンとくることが無かったので、瑠璃が早々に手を上げ思考を放棄した。

 だがネイトの方は違った。これまでの戦いでの事を思い出して、ある事に気付いたのである。

 

「あ! そう言えば連中、やたらと瑠璃を連れて言おうとして無かったか?」

「え?…………あ」

 

 ネイトに言われてそう言えばと瑠璃も気付いた。時折初めて見る能力などに苦戦して危うくなった時、ディーパー達は瑠璃の事をその場で殺さず連れ去ろうとしていたのだ。もしあれが、瑠璃も母体にしようとしての事であるのならば、瑠璃には連中の母体として選ばれる何かがあるという事になる。

 

「……そう言えばアイツ、私の事キャリアーとか……」

「え?」

 

 不意に瑠璃が口にした言葉に、仁が首を傾げる。キャリアーとは一体何の事だろうか?

 

「キャリアーって?」

「さぁ? シーラカンス・ディーパーが私の事を見てそんな事を言ってたのよ。一体何の事なのかはさっぱりだったけど……」

 

 キャリアー……言葉を穿った意味で捉えるなら、何らかの保持者とかそんな感じだろうか。瑠璃はディーパーが求める何かを持っている。

 問題はそれが何かが分からない事だ。一体ディーパーは何を求めて、何故瑠璃を連れ去ろうとするのか。

 

 暫し考える仁だったが、生憎今すぐには答えは出そうにない。何しろデータが少なすぎるのだ。こんな状態で結論を急いでも正しい答えなど出てこない。

 

「……分かった。いや分からない事の方が多いけど、兎に角現状はある程度理解できたよ。ありがとう。君らも忙しいのに悪かったね」

「いいのよ。こっちもあなたと一度ちゃんと話をしておきたかったから」

「何だったら店にも来てくれ。BAR・FUJINOって店だ。歓迎するぜ」

「赤ん坊を連れて行っていいなら考えるよ」

 

 仁と亜矢は勿論、2人の間に生まれた双子も進化した人間・新人類である。そんな彼らは、水面下では絶えず傘木社の生き残りの科学者に実験動物として狙われるリスクを背負っていた。仁と亜矢はともかく、まだ赤ん坊の2人がとにかく危険だ。故に、仁は極力家族とは離れないようにしている。マサチューセッツでも、亜矢とは頻繁に連絡を取り合っているくらいだ。

 

「ご安心を。うちの店はBARだけど老若男女構わず来れる店だから。赤ん坊が来ても追い出すようなことはしないしさせないわ」

「それじゃ、近い内に寄らせてもらうよ」

 

 その言葉が今回はお開きの合図となった。3人は誰からともなく席を立ち、会計を済ませ喫茶店を後にするとそれぞれ別の方へ向けて歩き出す。

 

 互いの姿が見えなくなって暫く、不意に仁は懐に手を当てるとあるものを取り出した。

 

「あ、しまった。これ渡そうと思ってたのに忘れてた」

 

 そう呟く仁の手には、緑色のライフコインが握られている。仮面ライダーテテュス……瑠璃に再会できたら渡そうと思っていたのだが、うっかり忘れてしまっていた。

 今からでも戻って渡してくるか? 幸いにして彼女の店の場所は分かったのだし、そこへ行けばすぐに渡せる。

 

 仁が踵を返して瑠璃にコインを渡そうと思ったその時、突如として彼の携帯から着信音が鳴り響く。携帯を取り出しディスプレイを見ると、慎司の名前が表示されていた。

 

「小早川さん……あ、そっか、小早川さんとも打ち合わせなきゃならないんだ」

 

 折角ともに行動するのだし、彼らとも情報共有しようと仁の方から事前に連絡を取っておいたのだ。これは恐らく、向こうで準備が出来たと言う合図だろう。となれば、行かない訳にはいかない。

 仕方なく仁は、ライフコインを瑠璃に渡すのは諦め慎司と打ち合わせの為に海都警察署の方へと向かうのだった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「へぇ~、瑠璃姉ぇ達以外の仮面ライダーがこの街に来てるんだ?」

 

 その日の夜、店も終わり瑠璃は海羽にも昼間の事を話した。海羽は瑠璃とネイト、S.B.C.T.以外の仮面ライダーに興味津々と言った様子である。

 女の子でありながら、まるで年頃の男の子の様な目をする海羽に瑠璃は思わず苦笑せずにはいられない。

 

「ま、そんなに長くは居られないみたいだけどね。彼には彼の道があるんだし」

「いいな~、私も瑠璃姉ぇ達以外の仮面ライダーに会ってみたい!」

「一応、この店の事は教えたけど……来るのは海羽ちゃんが合宿に行っちゃった後でしょうね」

 

 そう、暢気しているが明日は遂に海羽が合宿へと出発してしまう日となっていた。荷物は既に纏めており、明日は何時もより早い時間に家を出る。そして家を出てしまえば、海羽は一か月以上本州の人となってしまう。

 仁がどれくらいの期間海都に居られるかは分からないが、話を聞くにそんなに長い期間は居られないのだろう。精々数週間かそこいらと言ったところ。その間海羽は海都に居らず、そして海羽が帰ってくる頃には彼らは海都から去って行ってしまう。つまり、海羽は彼らと会う事が出来ない。

 

 海羽はその事を心底残念に思った。

 

「あ~あ~、何でこんなタイミングで合宿入れちゃったんだろ、私」

「文句言わないの、自分で決めた事でしょ? さ、早く寝ないと。明日は何時もより早いんだからさ」

「は~い。それじゃ、瑠璃姉ぇ。お休み」

「はい、お休みなさい」

 

 海羽は自室へと戻っていき、瑠璃はそれを見送るとグラスに酒を注ぎ一口飲む。酒精の籠った息を吐き出しつつ、海羽が旅立った後の生活に思いを馳せた。

 

「明日で海羽ちゃん行っちゃうのか……寂しくなるわね、ホント」

「黄昏てるな、瑠璃?」

 

 目の高さに掲げたグラスを横から眺めて、グラスと酒越しに店の中を見渡していると隣にネイトが氷の入ったグラスを手にやって来た。彼が椅子に座ると瑠璃は酒瓶を取り彼のグラスに注いでやる。グラスに酒が入ると、ネイトはグラスを軽く上げて一口含んだ。

 

「ん……ふぅ。あれが仮面ライダーデイナ、門守 仁か」

「仮面ライダーの先輩ね」

「瑠璃は前にも会った事があるんだよな?」

「まだネイトが来る前に、ちょっとね」

 

 2人は仁の事を肴に酒を楽しむ。2人にとって仁は仮面ライダーの先輩、技術も経験も比較にならない。慎司達には悪いが、これ以上ない位頼もしい存在と言えた。

 

「仮面ライダー……かぁ」

「ん? どうした?」

「あ、いやね……もしディーパーが現れなくて、私が仮面ライダーになる事が無かったら、今頃どうなってたのかなって思って」

 

 別に仮面ライダーになった事を後悔している訳ではない。仮面ライダーになったからこそ、守れている者達も居る。何より瑠璃が仮面ライダーになっていなかったら、仁が今頃どうなっていたか分からない。

 

 しかしそれでも、平和な日々を過ごしていると言うIFは考えずにはいられなかった。

 それは酔いによる気の迷いの様な物なのかもしれない。普段は気にしない事が、酒により精神的な箍が緩み零れ落ちたのだ。

 

 そんな瑠璃を、ネイトは自分のグラスを彼女のグラスに軽く当てる事で引き戻した。

 

「例え瑠璃が仮面ライダーになっていようがいまいが、俺と瑠璃は会ってたさ。それは間違いない」

「……ぷっ! 何それ?」

 

 思わず笑ってしまったが、内心では嬉しくて仕方なかった。仮面ライダーになっていてもいなくても、この日常はやって来る。瑠璃の周りに海羽が居て、鉄平が居て、そしてネイトが居る。今の瑠璃の世界はこの3人により支えられていた。この3人が居ない日常など最早考えられない位に。

 

 一方のネイトは、笑われた事でちょっぴり自分の発言が恥ずかしくなったのか頬を赤く染めそっぽを向く。その子供っぽい仕草がまたおかしくて、瑠璃は更に声をあげて笑ってしまった。

 思い切り笑われ、堪らずネイトは文句を口にした。

 

「何だよ! そんなに笑う事か!」

「あははっ! ごめんごめん! 別に馬鹿にした訳じゃないの。ただ、その……嬉しくって」

 

 瑠璃はそう言ってネイトの肩に頭を乗せ、彼に身を預ける。そして上目遣いになって彼を見れば、しおらしいその姿にネイトも落ち着きを取り戻さずにはいられなかった。

 

「う……そ、そうか? それならまぁ……」

 

 瑠璃に甘えるような仕草をされ、ネイトは文句を引っ込めグラスを呷った。その姿に瑠璃は我ながら悪女だなどと考えつつ、彼女もグラスを傾けるのだった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 翌日、遂に海羽が合宿へ向かう日がやって来た。一か月以上瑠璃と離れ離れになるという事で、ナーバスになっていやしないかと誰もが少し不安に思っていたが予想に反して海羽は何時も通りであった。

 寧ろこの日はしっかり自分で起きて、朝食を済ませて出発していったくらいだ。

 

「それじゃ、行ってくるね!」

「気を付けてな、海羽」

「寂しくなったら何時でも電話して良いからね」

「まぁ、本州をたっぷり楽しんで来い」

 

 瑠璃達からの見送りに笑顔で返し、海羽は学校へと向かう。予定では一度学校に集まってからバスで港へ向かい船で本州に向けて発つらしい。

 

 海羽が出ていき、瑠璃は家の中を見渡す。普段も海羽は日中は学校なのでこの時間は大体こんなものなのだが、今は何時も以上に静かな気がする。

 

 これから暫くこんな日々が続くのかと、瑠璃は少ししんみりとした気分になっていた。

 そんな瑠璃の肩をネイトが軽く叩いた。

 

「そんな顔するなって。別に今生の分かれって奴じゃないんだ。俺達は海羽ちゃんが帰ってきた時に温かく迎えられるようにしておこう」

「……うん」

 

 気を取り直して、瑠璃は朝食の後片付けをしようと足を一歩踏み出した。

 その時、突如彼女の携帯から着信音が鳴った。こんな時間から誰だと瑠璃が携帯を取り出しディスプレイを見ると、表示されているのは見覚えのない番号。首を傾げながら通話に出ると、連絡してきたのは思わぬ相手であった。

 

「誰だろ?……もしもし?」

『あぁ、良かった繋がった』

「え? その声もしかして、仁さん?」

 

 電話を掛けてきたのはまさかの仁であった。しかし瑠璃は彼に携帯の番号を教えたつもりはない。一体どこでこの番号を?

 

「何でこの番号知ってるの?」

『小早川さんに教えてもらったんだ』

 

 そう言えば、慎司には確かに連絡先を教えてある。同じ敵を相手にする以上、連携を取る為には互いの連絡先を知っておく必要がある。そして仁は慎司と交流があり、先日瑠璃と別れた後彼と会っていた。その際に瑠璃の連絡先を聞いていたのだ。慎司なら瑠璃と接点を持っているだろうと予想して。

 

「まぁいいや。それで、何?」

『ちょっと渡しておきたい物があってさ。本当は昨日渡すつもりだったんだけど、うっかり忘れてて』

「渡す物? 何?」

『それは会ってからのお楽しみ。どうかな、この後時間取れる?』

 

 瑠璃はチラリと時計を見る。海羽を送り出したばかりなので、時間はまだ朝。世の学生労働者諸君は通学通勤に勤しんでいる時間帯だ。瑠璃の日常では、この時間帯はどちらかと言うと時間が空いている方なので特に問題はない。

 

「いいわ、何処に行けばいい?」

『昨日の店でどうかな?』

「分かった、今から行くわ」

 

 通話を切り、瑠璃は鉄平に少し出掛ける事を告げた。

 

「ごめんマスター、ちょっと出掛けてくるね!」

「んん? こんな朝からどうした?」

「ちょっと、ね。すぐ戻るから」

 

 適当な事を言って鉄平を言いくるめると、ネイトには軽く目配せをする。ネイトはそれだけで色々と察し、瑠璃に向けて小さく頷いて見せた。

 

 そうして店を出た瑠璃は、真っ直ぐ先日仁と話をした喫茶店へと向かう。あの喫茶店は過去にも何度か立ち寄った事があるので、その歩みに迷いはない。

 

 まだ通学通勤時間という事もあり、街の空気は澄んでいる。爽やかな朝の空気を楽しみつつ瑠璃が喫茶店へ向けて歩いていた。

 

 その瑠璃を遠くから8号が眺めていた。包帯に包まれた顔で、隙間から覗く目は狂気すら孕んだ鋭い目で射殺すように瑠璃の事を見つめている。

 

「フーッ……フーッ……」

 

 今すぐにでも瑠璃に襲い掛かりたいのを、芳江に躾される事を恐れて必死に抑える。それでも溢れ出る殺意を隠し切れないのか、血走った目で荒い呼吸を繰り返していた。

 と、その時。芳江から8号に通信が入った。

 

『8号聞こえる?』

「! はい……」

『昨日ドライバーを新調したわよね? それのテストを兼ねてテテュスと戦いなさい。相手としては十分でしょ』

「はい――――!」

 

 何たる行幸か。まさかここで瑠璃との戦闘にOKが出るとは思っていなかった。しかも具体的に殺すな、とは言われていない。となれば、やり過ぎて殺してしまっても咎められる可能性は低い。

 

 いやいや待て待てと8号は自分を落ち着かせた。簡単に殺してしまってはつまらない。精々半殺し程度で終わらせて、芳江に実験サンプルとして提供しよう。

 

 8号は自身の提案に包帯の奥で満足そうに笑みを浮かべると、腰にドライバーを装着して変身した。

 

〈Read〉

「……血浸」

〈Focus on〉

 

 8号が変身したシーシェイブ。その姿は以前とあまり変わりが無いように見えるが、よくよく見ると各部に変化が見られる。全身に赤いラインが走っているし、ベルトの左腰の部分には砂時計の様な装備が取り付けられていた。

 

 シーシェイブはその場で身を屈めると、溜めた力を解放して大きく跳躍。それまで居た場所から一気に瑠璃の眼前に辿り着いた。

 

「ッ!? あ、アンタは!?」

「はぁっ!」

 

 突然目の前に現れたシーシェイブに瑠璃が驚愕していると、変身する間を与えずシーシェイブが攻撃を繰り出した。鋭い爪で斬りかかって来たシーシェイブに咄嗟に距離を取ろうとする瑠璃だったが、僅かに反応が遅れて左腕を切り裂かれる。

 

「うあぁぁっ?! くっ!?」

 

 切られた部分を押さえながら引き下がる瑠璃。押さえた右手の隙間から血が滲み出てくるが、見た目と出血に反して傷は浅いのか左腕が動かないと言う程の事はない。

 

「いつつ……アンタ、一体何なのよ!? 何で私を狙うの? シーラカンス・ディーパーの仲間?」

「うるさい!」

「ッ!?」

 

 何故自分が襲われなければならないのか分からない瑠璃がシーシェイブに問い掛けるが、シーシェイブは聞く耳持たず再び斬りかかって来る。上げた腕を振り下ろしてきた。今度は避ける事は難しい。

 

 瑠璃は咄嗟に両手を顔の前に上げて防御の体勢を取ってしまう。

 

「…………?」

 

 が、何時まで経っても何の衝撃も感じない。気になって恐る恐る目を開けて顔を上げると、そこにはシーシェイブの攻撃を防いでいる男の後ろ姿があった。

 

「ネイト?」

 

 思わずネイトの名を口にしてしまう瑠璃だったが、彼女を救ったのは彼ではなかった。

 

「残念、俺だよ」

 

 そう言って肩越しに瑠璃の方を見てきたのは仁だった。彼は一足先に待ち合わせ場所の喫茶店の前に到着していたが、不意に彼の優れた聴覚が異音を捉え気になって見に来てみたら瑠璃がシーシェイブに襲われている場面に遭遇したのである。

 

 最初の一撃はギリギリで回避する事が出来た瑠璃だが、続く二撃目は回避は出来そうにないと察し間に割って入る様にして彼女を守ったのである。

 

「ッ! お前――」

「フンッ」

「ぐっ!?」

 

 仁の登場に今度はシーシェイブの方が驚き動きを止める。その瞬間に仁はシーシェイブの腹を蹴り飛ばし、強制的に引き離した。

 

 いくら強固な鎧に身を包んでいるとは言っても、流石に腹は柔軟な動きを優先してアンダースーツのみとなっている。そこに蹴りを喰らい、シーシェイブは堪らず距離を取った。

 仁はその隙を見逃さず、デイナドライバーを腰に装着した。

 

「ほら、今だよテテュス。反撃するなら今の内だ」

「分かってる!」

 

〈BUFFALO + HUMAN Evolution〉

〈Bet your life〉

 

 仁がデイナドライバーに起動状態のバッファローベクターカートリッジとヒューマンベクターカートリッジを装填し、瑠璃がブルーライフコインをリールドライバーに装填しレバーを下ろす。

 

 そして…………

 

「「変身!」」

〈Congrats! Birth of a new life, MINOTAUR. Open the door〉

〈Fever!〉

 

 同時に変身した2人は、それぞれ仮面ライダーデイナと仮面ライダーテテュスに変身する。

 並び立つ2人の仮面ライダー。普段はテテュスとオケアノスと言う2人だが、この2人の組み合わせには得も言われぬ安心感があった。

 それは変身している2人も感じており、言いようのない高揚感を感じずにはいられない。

 

 一方対峙しているシーシェイブの方はと言うと、当然穏やかではいられなかった。何しろ相手はどちらも仮面ライダー、それも片方は2年前とは言え実際に世界を救って見せた英雄なのだ。勝てるかどうか以前に、何処まで喰らいつけるかと言う次元である。

 それでもシーシェイブに逃げると言う選択肢は存在しない。芳江の命令を無視して逃げれば、その先に待っているのはしつけと言う名の拷問である。いや、拷問で済めば幸運か。最悪処分される可能性だってある事を考えれば、逃げると言う選択肢は彼女に存在しなかった。

 

 それに……今のシーシェイブには切り札がある。

 

「ハッ」

「フッ!」

 

 拳を振り上げ飛び掛かるデイナに、飛び掛かりながらのボレーキックを放ってくるテテュス。2人が攻撃を放ってきた瞬間、シーシェイブは早速その切り札を切った。左腰の砂時計をひっくり返しスイッチの様に押し込む。

 

 その瞬間、2人の前からシーシェイブの姿が消えた。何の前兆も無く、本当に突然フィルムを切り取ったかのように消えたのだ。

 本来であればあり得ないその光景に、テテュスだけでなくデイナも驚き固まってしまう。

 

「えぇっ!?」

「なっ……」

 

 攻撃しようとした姿勢で固まる2人だったが、出し抜けに背中を切り裂かれた。

 

「あぁぁっ?!」

「ぐっ?!」

 

 背中を切り裂かれ前のめりに倒れる2人の仮面ライダー。痛みに耐えながらデイナが先程まで自分達が居た所を見ると、そこには今し方彼らを切り裂いたのだろう爪の生えた腕を振り抜いた姿のシーシェイブが居た。

 

「くっ……」

 

 テテュスは背中を切り裂かれた痛みにまだ体勢を立て直す事が出来ずにいる。シーシェイブはそんなテテュスに追撃を放とうと近寄って来たので、一足先に動けるようになったデイナがライフルモードのハイブリッドアームズを構え引き金を引いた。

 

 放たれた銃弾が比較的至近距離でシーシェイブに炸裂する。

 

「チッ!?」

 

「よし……テテュス、大丈夫?」

「う、うん……何とかね」

 

 距離が離れた隙に、デイナはテテュスに手を貸して立ち上がらせる。テテュスが立ち上がるとデイナは再びシーシェイブに狙いを定め発砲するが、その頃にはシーシェイブの方も体勢を立て直していた。

 

「ふん……」

 

 シーシェイブはまたしても左腰の砂時計を引くり返して押した。するとその直後、シーシェイブの姿が消え銃弾は壁に穴を穿つだけに留まった。それだけではなく、気付いた時には今度は腹を2人揃って切り裂かれていた。

 

「あぁぁぁぁぁぁっ?!」

「が、はっ?!」

 

 血を流しながら倒れるテテュスに対し、デイナは何とか堪えシーシェイブの姿を探した。周囲を見渡せば、シーシェイブは2人の背後で悠然と佇んでいる。

 デイナはシーシェイブの動きに違和感を感じずにはいられなかった。

 

(何だこいつ? こいつの動き、明らかに不自然だ。俺が何の動きの前兆も見れないなんて……)

 

 新人類となったデイナは動体視力も常人のそれを遥かに超えている。だから動きの軌跡だけが見えると言う程度ならともかく、何の前兆も痕跡も無く姿を見失うなどあり得ない事だった。だが現実にシーシェイブはまるで瞬間移動のような動きを繰り返している。

 

 デイナが警戒している間に、シーシェイブはまだ砂時計を動かし姿を消した。そして気付いた時には、デイナの隣で倒れていたテテュスが銃撃により蜂の巣にされていた。

 

「あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っ?!」

 

 テテュスは訳が分からなかった。何が起こっているのかも分からずに気が付いたら攻撃を喰らいダメージを受けている。まるで過程をすっ飛ばして結果だけが襲い掛かって来たかのような状況だ。

 

「テテュスッ!?」

〈DOG + WHALE Evolution〉

「ゲノムチェンジ」

〈Congrats! Birth of a new life, CETUS. Open the door〉

 

 デイナはこのままでは負けると考え、カートリッジを交換しケートスライフとなった。そして周囲に向け、レーダーの様に超音波を発した。たとえ動きが見えなくとも、この目に見えない音の網を掻い潜る事など不可能。どんな手品かは知らないが、これで奴の動きは追える。

 

 そう思っていたのだが、次の瞬間彼の感覚が捉えた結果は想像を超えるものだった。

 

(ッ!? まさか!?)

 

 シーシェイブが姿を消し、次の瞬間にはデイナの体が全身大きく切り裂かれていた。その間、デイナの感覚器官はシーシェイブの動きを全く捉える事が出来なかった。本当に刹那の瞬間に移動と攻撃が同時に行われていたのである。

 

 物理的にありえない動き。だが現実に発生しているこの事態に、デイナは薄々感じていた仮説が真実であることを確信した。

 

(間違いない……アイツ、時間を止めてる)

 

 そうでなければレーダーに何の反応も無く移動と攻撃を同時に行う事など不可能だ。一体どんな絡繰りを用いているのか分からないが、時間を止めるか操るかしている事は間違いない。

 

 こうなるとデイナには手も足も出ない。何しろ古今東西の生物に時間を操る事など出来ないからだ。デイナに出来る事は生命の能力に依存する。時間の操作などと言う、生物の能力の及ばない所に関しては無力も良いところだ。

 

 しかしだからと言って諦めるようなことはしない。例え可能性は低くとも、この事態を打開できる方法を彼は頭をフル回転させて模索した。

 

(…………賭けてみるか)

 

 デイナは倒れたテテュスの腕を引っ張り、半ば強引に立ち上がらせた。少々酷だとは思うが、彼女に倒れられていてはどうにもならない。

 

「ほら立って。辛いかもしれないけど、君に頑張ってもらわなくちゃ」

「わ、私? 何で?」

「はい、これ」

 

 テテュスの疑問には答えず、デイナはテテュスにあるものを渡した。それは彼が以前母から冒険の土産として渡された緑色に輝くコイン……羽ペンと本が描かれたグリーンライフコインだった。

 デイナがライフコインを取り出したのを見て、テテュスは仮面の奥で目を見開く。

 

「えっ!? これ、何で!?」

「随分前の話だけど、俺の母さんがお土産にってくれたんだ。その時は何なのか分からなかったけど、前に君がこれを使ってるのを見てまさかと思ってね。今日はそれを渡したかったんだ」

 

 グリーンライフコインを受け取ったテテュスは、手の中のライフコインをジッと見つめる。このライフコインでどんな能力が手に入るのかは分からない。分からないが、しかし今はこの新しい力に頼るより外はない。

 

〈Bet your life〉

「ネクストゲーム!」

〈Raise up〉

 

 ライフコインをドライバーに挿入し、レバーを下ろして回転を始めたルーレットを止める。するとルーレットが二つに分裂し、テテュスの右腕と左腕を包んだ。ルーレットが一際輝き弾ける様に光が消えると、スカートが水泡が弾けるように消え同時に両手に剣と盾の様な物が装着されてみた。

 右手には羽ペンを模した片刃の片手剣、左腕には閉じた本を模した四角いバックラーが装着されていた。

 

「おぉ……で?」

 

 新たな力、『シールドレイズ』にレイズアップを果たしたテテュスではあるが、これで何が出来るのかは未だ分からない。脳裏に響く声も今回は何も教えてくれないので、これでどうやってシーシェイブの時間操作に対抗すればいいのか分からなかった。

 

 そうこうしていると、シーシェイブがまたしても時間操作でデイナとテテュスに攻撃を仕掛けてきた。

 

「うぁ、がっ?!」

「うぐっ?!」

 

 シーシェイブの攻撃に倒れる2人。その瞬間、テテュスの左腕の盾『ダイアリーシールド』が倒れた衝撃で開かれた。

 その瞬間、ある光景がテテュスの脳裏に浮かんだ。

 

 それはシーシェイブが倒れた2人に向けて接近し、デイナの腹を右腕の爪で貫こうとする光景だ。

 

「はっ!?」

 

 テテュスがシーシェイブの方を見れば、そこには今し方脳裏に見えた光景の通りにデイナに接近し爪を振り下ろそうとしているのが見えた。テテュスは咄嗟に左腕の盾を間に割り込ませ、シーシェイブの攻撃を防いだ。

 

「ッ!? くっ!」

 

 攻撃が防がれ、シーシェイブの狙いがテテュスに移った。その瞬間再びテテュスの脳裏に光景が浮かぶ。

 

 シーシェイブが次にテテュスにしようとする攻撃が、手に取るように分かる。テテュスはその光景に従って、シーシェイブの攻撃を防ぎ反撃を喰らわせた。

 

「な、何ッ!?」

 

 思わぬテテュスの反撃に慄くシーシェイブだったが、驚いているのはテテュスも同様だ。何しろ今のでテテュスは、この姿の能力が分かったのだから。

 

「これ、もしかして未来が分かるの?」

 

 どうやらこのダイアリーシールドは、開くと数秒先の未来の光景が見えるらしい。それだけでも十分凄いのだが、テテュスはある事に気付いた。

 今右手に持っている『クイールエペン』、片手剣と言ったが剣と呼ぶには些か小さい。精々が短剣より少し長いかといった程度で、刀身の幅はレイピアとかに匹敵するほど細い。だが何よりも注目すべきなのは大きさではなく形状だ。この剣、全体的に羽ペンと非常によく似た形をしている。刀身が羽で、柄の部分がペンと言った感じだった。

 

 本を模した盾と、ペンを模した剣。それを見てテテュスはある考えが浮かび、それを実行に移した。

 

「お願い、上手くいって――!」

 

 テテュスは開いた左腕のダイアリーシールドに、クイールエペンの柄頭で文字を書いた。書けるかどうかは賭けだったが、やってみるとちゃんと書けた。その事に内心で歓喜しながら、テテュスはダイアリーシールドにある一文を書いた。

 

 その一文とは、『相手は特別な能力を失う』と言うもの。テテュスが一文を書き終えると、直後に掛かれた文字が一瞬光を放つ。

 

 直後異変は即座に起こった。突然シーシェイブの左腰の砂時計から火花が上がり、それ以降うんともすんとも言わなくなったのだ。

 

「なっ!?」

「! デイナ、今よ!」

「オッケー」

〈ATP Burst〉

 

 テテュスは一気に5枚のチップを賭け、デイナがレセプタースロットルを引いた。

 

「黒の33!」

〈BINGO! Skill activation! SPLASH BLADE.〉

 

 デイナのノックアウトクラッシュに加え、テテュスの必殺技『スプラッシュブレイド』が発動。刀身に水流に包まれ刀身が伸びた剣を、シーシェイブに向けて振り下ろした。

 

「ハァァァァァッ!!」

「いけぇぇぇぇぇっ!!」

 

「くっ!?」

 

 放たれた2人の必殺技を、シーシェイブは先程の様に時間操作で避ける事が出来ない。避ける事も難しいタイミングなので、防ぐ以外に道はなかった。

 

 果たして2人の攻撃はシーシェイブの防御を崩し、2人の必殺技を喰らったシーシェイブは爆炎に包まれる。

 

「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ?!」

 

 爆炎に包まれたシーシェイブを、デイナとテテュスが静かに見つめる。炎は数秒ほどで収まり、後にはボロボロになったシーシェイブだけが残されていた。

 

「これだけやってもまだ変身を維持してるなんて、なかなかに頑丈だね」

 

「ぐぅぅぅ、くそっ!? こ、こんな……」

 

 ボロボロの姿になりながらも、シーシェイブはまだ変身解除されずにいる。とは言え、もうこれ以上の戦闘は苦しいだろう。

 それでもシーシェイブは逃げようとはせずテテュスに攻撃を仕掛けようと足を前に踏み出した。

 

 その時、彼女の耳に芳江からの通信が入った。

 

『8号、もう十分よ。戻りなさい』

「ッ! しかし……」

『戻りなさい。これ以上は言わないわ』

「~~、了解」

 

 芳江の指示に、シーシェイブは悔しそうにしながらも下がっていった。

 

 逃げるシーシェイブをデイナが追おうとするも、直後にテテュスの方が限界に来たのかその場に膝をつき変身が解除されてしまう。

 

「う……」

「あ……はぁ」

 

 このまま彼女を放ってシーシェイブを追跡するのはどうにも気が引ける。仕方なくデイナは追跡を断念し、変身を解除して瑠璃の介抱に回った。

 

「大丈夫?」

「な、何とかね。ありがとう、あなたがあのコインをくれなきゃ勝てなかったわ」

「君の物を返しただけだよ。それに、あの時のお礼もある。礼を言うのはこっちの方さ」

 

 2人は互いに感謝をしあい、それがおかしかったのか互いに笑みを浮かべずにはいられなかった。

 

 それから暫く、瑠璃は体力が回復するまで仁に付き添ってもらい、先日立ち寄った喫茶店で体を休めた。瑠璃の体力が戻るまで、彼女は仁のこれまでのライダーとしての戦いなどを聞いて時間を過ごしたのだった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 シーシェイブを撤退させ、芳江は1人研究室でパソコンを前に背凭れに体重を預けていた。

 

「やはり所詮は急ごしらえね。デイナ相手にもそれなりに有利に戦えたと思ったけど……」

 

 途中、デイナとテテュスの2人を同時に相手取り圧倒していたまでは良かった。だがテテュスが新たな力を発現するとその状況も一気に逆転された。新たなシーシェイブの装備、白いライフコインを組み込みその力を引き出せるようにはしたものの、芳江の言う通り急ごしらえの装備だったので安定性に欠いた。

 結果、装備が度重なる能力の発動に耐えきれなかったのだ。少なくとも芳江はそう判断していた。

 

「そもそもシステムが違うから、出来る事には限度がある。となると……やはり対応したシステムが必要ね」

 

 芳江の興味は俄然テテュスの持つリールドライバーに向いた。

 

「……アイツらじゃないけど、欲しいわね。あれ……」

 

 芳江はパソコンを操作し、テテュスが戦っている様子を映し出した。映像に映るテテュスの姿に、芳江は怪しい笑みを浮かべるのだった。




という訳で第24話でした。

テテュスの新たな力、シールドレイズは端的に言ってしまえば白ウォズの予言の書みたいなことが出来るようになる形態です。本型の盾に羽ペン型の剣で文章を書きこむことで、書き込んだ内容を実現させることが出来ます。ただし、実現可能な範囲での話です。仮にあそこで瑠璃が「相手は死ぬ」と書き込んでも、死に至る要因があの時点で存在しなかった為能力は不発に終わります。あの時能力が停止したのは、急ごしらえの装備だったので不具合が起きた為です。

それと今回から海羽が一端ストーリーから離脱します。彼女が再登場するのは恐らく数話後の話でしょう。

執筆の糧となりますので、感想評価その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。
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