燐子達は会えない時間をどう過ごすのか
-零二視点-
夏休みに入った俺は今までのツケを精算するため学校で補習を受ける毎日を送っていた。
今は昼休みで俺は昼飯を食べながら修也と話していた。
「補習の課題こそないけど、夏休みの課題に補習にバックれたテストと零二も大変だね」
「お前も似たようなもんだろ!つか、課題の方はどこまで進んだ?」
「全体の1割終わったかなくらい、俺は夏休み最後の1週間に向けて調整しながらやるつもりだよ最後の週はガッツリ遊ぶ為にちょっとだけ課題を残して置くんだ」
「なるほどな、俺も本来ならそうしたいが今回は手早く終わらせないとな〜テストもあるしさ」
「再試にならないと良いな!」
「やな事言うな!」
そんな話をしつつ昼休みを過ごし午後の授業を受けて解散した。
「今日はここまで!虎堂は明日で最後だから明日中に反省文持ってくること!烏間も反省文提出できるなら持ってきて構わないからな!烏間の方は明日以降もあるから遅れず来るように!」
「わかりました〜」
俺は空返事をして教室を後にした。
その後俺はまっすぐ帰宅して無造作に制服を脱ぎ捨てると
久々にギターを手に取って弾いてみるが思った音が出なかったりと酷い有様だった。
「最低限取り戻さないと」
俺は休憩を挟みつつギターを弾いて感覚を取り戻す作業に没頭した。
しばらくして練習を一段落させ夕飯等細かな用事を済ませ燐子に連絡した。
燐子視点
最近零二君が毎日連絡をくれる一応謹慎中なのにと思いつつも当の本人がプライベートな時間まで学校のルールに縛られたくないとかで気にしていないので私も気にしたら負けだと思うことにしている。
そして今日もまた零二君が連絡をくれた
「もしもし、零二君、こんばんは」
(こんばんは燐子、今日も少し話そうよ!)
「是非話しましょう」
そうしてお互い今日一日の事を話す
私は午前中に生徒会の用事で学校へ行った事午後1から夕方までRoseliaの皆と練習していた事、その練習の中での出来事等を話した。
零二君は補習が大変だけど今日までは虎堂君が一緒に補習を受けていたからあまり退屈しなかった事、明日からが退屈しそうな事などを少し愚痴を言うような軽さで話していた。
(俺も早く皆に合流して音楽やりたいよ!今日は補習の後はまっすぐ帰って来てずっとギター弾いてたくらいだしさ)
「また一緒に演奏したいですね!零二君個人の演奏も聴きたいです」
(なんなら聴く?俺も久々に誰かに聴いて欲しかったし)
「零二君さえ良ければお願いします」
(じゃあ、テレビ電話に切り替えてくれる?)
「ちょっと待っててください」
私はテレビ電話に切り替えると画面か少し離れた所に零二君が映っていた
(見えてるかな?)
「大丈夫ですよ!」
(じゃあ、聴いてくだい、つないだ手)
零二君がギターを演奏しながら歌っていく
『巡り巡ってもまたここで逢いたい
はぐれないようにこの手をつなぐんだ
朝日が昇るまで語り合ったね夕日が沈むまでつないだ手
こうやって明日も明後日も共に歩もう光と影
キミはその胸に何を抱えどんな世界にいたんだろう
今思うよ寂しげに見つめる街の中で
温もりはひとりじゃ見つからなくて
愛がこんなに強さになること知ったんだ
キミに出逢えてはじめて
巡り巡ってもまたここで逢いたい
はぐれないようにこの手をつなぐんだ
ひとりじゃ眠れない夢は見れないから
どんな不安も届かないところへ
星のない夜も照らし続けよう
どこまでも行けるキミとなら
1人じゃ歩けない道も二人なら
鼻歌歌いながら歩けるんだ
キミがいれば幸せ
もしも二人が出逢ってなかったなら
たくさんの幸せを見逃してた
不安なときはぎゅっとしてくれたね
明日を見失いそうな人ごみの中
愛が苦しい一人の時間は
寂しさごまかす術を忘れてた
何度もこの手をつなぎ直しながら
どんな道だって一緒に歩くんだ
一人じゃ叶わない夢を描いたなら
キミと二人で叶えに行くんだ
キミと半分一つの幸せ
ぶつかりそうなくらい人多い土曜日
見失いたく無い君の存在
この時2倍に力入ってる手に
感じた温もりと愛no more cry
褪せたジーンズのポケットで光ってる
キミの携帯気付かせたくない
黙り込む私の中の小悪魔
ただキミがいないと嫌だから…
何かが奪い去りそうで怖い
「大切な人」と繋がってたい
想いは誰にも負けない
そう この街に嫌われるくらい手をつなごう
弱虫なほど強がってしまう
でも無理だよ…泣いてもいいかな?
秋の風 もうすぐ出逢った季節
あの頃の私は愛を探してた
巡り巡ってもまたキミに逢いたい
はぐれないようにこの手をつなぐんだ
一人じゃ眠れない夢は見れないから
どんな不安も届かないところへ
一人じゃ叶わない夢を描いたなら
キミと二人で叶えに行くんだ
キミと半分1つの幸せ』
演奏が終わるとお互いを静寂が包む
そしてその静寂を破ったのは零二君だった
(離れてる時も、こうして戻ってきて逢えない時間でも俺の中にずっと残ってるものがあったんだ)
「それはなんですか?」
(燐子の手の温もりと俺の手を掴んでくれた時の力強さ)
「私の手の温もりと力強さ…」
(俺さ、早く燐子に会いたい会って伝えたい事があるんだ)
「その言葉は画面越しではなくちゃんと今度は零二の口から零二君の言葉で伝えてくださいね」
(待ってて、必ず伝えるからさ、この先の時間の最初の約束だよ)
「約束ですよ!今度破ったら許しませんからね!」
私達は画面越しに指切りを交わしたのだった。
23話目になります。近いようで遠い距離をストーリーや曲を通して感じて貰えたらと思います。
次回はやっと謹慎が解けます。そして二人がやっと再会しますのでお楽しみに
次回「逢いたい気持ちと待ちかねた言葉」