約束の日私とあこちゃんはゲームセンター前に来ていた
ゲームで知り合った人に会うためだ、さすがに1人ではアレだったのであこちゃんに着いてきてもらった
「ごめんね、あこちゃん、付き合わせて」
「別に良いよ!あこもあの人に会ってみたいし」
そう話していると声を掛けられた
「あの!人と待ち合わせしてて、もしかしてって思って声かけさせてもらったんですけど、無敗のウィザードさんであってますか?」
「そういうあなたはプレイヤーキラーのRAVE(ライヴ)さんですか?」
「そうです、俺がRAVE(ライヴ)です!初めまして本名は
烏間零二(レイジ)です。アバターネームは本名のもじりです
よろしくお願いします」
「こちらこそ、私は無敗のウィザードの白金燐子です。こっちは宇田川あこちゃん、2人で無敗のウィザードです」
「よろしく!零兄ぃって呼んでもいい?あこ多分零二さんよりも下だから」
「下っていくつ?俺もうすぐ17だけど」
「あこ2つ下で15だよ!」
「白金さんは?」
「烏間君と同い年ですよ」
「そっか、じゃあ改めてよろしくね2人とも呼び方はどうすればいい?」
「お任せします」
「あこはあこで良いよ!こっちは零兄ぃでいい?」
「俺は構わないよ、じゃあとりあえず白金さんとあこちゃんで良いかな?」
「はい、私も烏間君と呼ばせてもらいますね」
「あこは零兄ぃね!」
「了解!とりあえず、遊ぼうかせっかくだし」
「はい!」
「うん!」
「と言っても何からやる?」
「普通に対戦しましょう!」
「あこも賛成!」
「じゃあ、対戦ゲームからね」
そうして対戦ゲームに始まりレースゲームにリズムゲーム等々
色んなゲームで遊んだ後ゲームセンターから少し離れたファミレスで昼食をとっていた
「あの!烏間君はNFO歴は長いんですか?」
「んあ?あぁ〜一応サービス開始時から遊んでるよ!じゃないとdeath装備なんて持ってないって!」
「でもさ零兄ぃ、あこ達も気になって調べたんだけど、あれってなんか特別なクエストクリアしたら超強い聖剣とか魔剣になるんだよね?」
「当時の俺、あれクリア出来なかったんだよ!death装備のほとんどが昇格させられなかったんだよ!手持ちの数が多かったのと、Lvの問題があってさ」
「death装備何本持ってるんですか?」
「ん〜配布された装備の8割は俺の手元にあるかな?なんかね封印とかも出来るらしんだけど、よく知らなくて、それにdeath装備取っちゃったら俺の装備ってあんまり強くなくてさ」
「でも、何本かは昇格出来たんですよね?」
「一応ね、でも、メインウエポンにしてるあの2本が昇格させられなくて、結局プレイヤーキラーに落ち着いたの」
「でも零兄ぃなんかいっぱい武器変えてたよね?」
「あれでも本気じゃないんだよ俺」
「え?アレでも本気じゃないんですか?」
「本気でやってギルド3つ潰してLv100超えた」
「「えぇー!?」」
本気の彼はかなり凄いことを改めて知らされた
そして話は変わりゲーム以外の趣味の話になった
あこちゃんが上手く間に入って話題を振ってくれるから私も話しやすいし、こういうところはあこちゃんに助けられる
「零兄ぃはさゲーム以外だと好きなことあるの?」
「ん〜そうだな〜筋トレ?いや、あれは護身術だし親の関係だし、読書は嫌いじゃないけど、漫画専門な感じだし〜」
「音楽はどうですか?」
「音楽?何?鑑賞とか?」
「それもですけど、自分でやったりとか…」
「あぁ!そっち!一応ゲームが好きでその延長でギターと
キーボードでゲーム主題歌を何曲か出来るけど下手くそだよ!素人に毛が生えた程度」
「でも、出来るんだよね?」
「まぁね、2人はどうなの?」
「私達はRoseliaってガールズバンドに所属してます。知ってますか?」
「え?Roseliaってあの、湊友希那の?」
「湊さんを知ってるんですか?」
「一方的にね、かなり前にソロ活動してた頃歌を聞いた事が1度だけあって、メンバー集めてバンド組んだって話はチラッと聞いてたけど、まさか2人がそうだったなんてな〜」
「良かったら今度LIVEに来ますか?」
「マジで?いいの?」
「聞いておきますね」
「お願いします!是非!」
「零兄ぃ友希那さんのファンなの?」
「ううん、別にそういう訳じゃないよ!でも、Roseliaとしての音楽は聞いてみたいなって」
「じゃあ今からちょっとだけ見てみる?あことりんりんだけだけど」
「烏間君もギターできるんですよね?ならセッションしませんか?」
「え?俺も?」
「せっかくなのでどうかなと」
「俺のギター取ってきても良いなら」
「わかりましたそれでお願いします」
「じゃあ、一旦荷物取りにいかないとね」
「着いて言っても大丈夫ですか?」
「別に良いよ近くに公園あるし、取ってくる数分の間そこで待っててくれたらいいしね」
そうして私達は烏間君の家に向かった
駅から歩いて10分少々と行った感じだった
家の前には確かに小さいけど公園があって小さい子達が走り回って遊んでいた
「なんか賑やかだけど落ち着くね」
「だね!ところでりんりん零兄ぃの事どう思う?」
「どうって?」
「あこね、優しくて話してて楽しいんだけど、たまにちょっと怖いところがあってさ…」
怖いと言われて私は思い返してみると確かに時々怖いところはあったけど、正直まだ分からないというのが本音だった
そうして待っていると烏間君が家から出てきて声を掛けてきた
「ごめんごめん!お待たせ」
「いいですよ、いい感じに休憩出来ましたから」
「うん!あこも大丈夫だよ!」
「じゃあ行こっか!案内お願いね」
「はい!お任せ下さい」
「こっちだよ」
そうして私達はcircleに向かった
そして数十分後私達はcircleの前に来ていた
「LIVEハウスなんてあったんだ」
「知らなかったんですか?」
「俺、この辺の地理は詳しくないんだよ、東京にはいたんだけど、もっと街から離れた所に住んでて最近こっちに来たばっかりなんだ」
「そうなんですか?なら学校は?」
「今はどこも春休みでしょ?休み明けから最近共学になった花何とかって学校に通うよ」
「花咲川じゃないですか?」
「多分それ!自分の通う学校なのに全然覚えてなくてさ、なんかごめんね」
「零兄ぃの学校って今は?」
「俺の一個上の先輩達が卒業してから閉校になったよ、都心部から離れてたからね、生徒も少なかったし」
「そうなんですか?」
「まぁね、とりあえず、中入らない?いつまでも店の前で話してるのもあれじゃん!」
「そうですね、行きましょう」
「うん!行こう!」
私達は店内に入り受付にいたまりなさんに超えをかけた
「こんにちは、練習1時間でお願いします」
「はいはーい、珍しいね今日は個人練習?」
「いえ、今日はゲームのオフ会みたいなもので、私も含め楽器が出来るということでせっかくならと思って」
白金さんが事情を説明するとまりなさんと呼ばれた女性と目が合ったので軽く頭を下げて話し出す
「こんにちは、烏間零二って言います、白金さん達とは最近ゲームで知り合って今日はオフ会という形で集まってます」
「そっかそっか、じゃあ、皆でゲームの主題歌とかを演奏したりするんだね」
「そんな感じです」
そんな話をしながら伝票とスタジオの鍵をもらい俺たちは
練習スタジオに行きそれぞれ楽器の準備をして行く
「貸し出し用のだけど、白金さんは大丈夫?」
「問題ないです、烏間君は大丈夫ですか?」
「俺も準備OKだよ!」
「あこも大丈夫!」
「じゃあ、烏間君、リードお願いします」
「OK!あんまり上手くないけど、いくよ!」
2人が頷いたのを確認して俺はゲーム主題歌を演奏していく
知っている曲かを確認しなかったが2人とも上手く合わせてくれて問題なく演奏する事が出来た
「あんまり上手くないって言ってたけど、零兄ぃ上手いよ」
「私もそう思います、基礎がしっかり出来てるからこその演奏だと思いますね」
「なんか、照れくさいな、でも、ありがとう、ずっと自分1人でやってたから人と合わせるのも初めてでさ」
「せっかくだし、もっとやろう!」
「良いよ!時間いっぱい色んな曲やろう!」
そうして私達は休憩を挟みつつゲーム主題歌やゲームとアニメ両方に使われている曲等たくさん演奏した
そして楽しい時間はあっという間で帰る時間になり駅まで送って貰うことになった
そして駅前で分かれようとした時いきなり知らない人に声を掛けられた
「君達、今帰り?これから暇?俺らと夜遊びしようよ!」
「カラオケとかさ!なんなら飯でもいかない?」
「たっぷり遊んだ後はお楽しみってことでさ!」
私は何も言えず困っているとあこちゃんが言った
「ごめんね、もう帰らないと、2人とも家が厳しいんだ」
「そんなこと言わずにさ、行こうよ!」
そう言って私達を囲んでいた人達の1人が私の腕を掴んできた
「やめてください!」
私が叫んだ時烏間君が間に入った
「嫌がってるじゃないですか!やめてください」
「んだテメェ!一端のナイト気取りか?あぁ?」
「そんなんじゃないです!彼女達は自分の友人で自分も彼女達も帰らないといけないので、やめてくださいと言ってるんです」
「おいガキ調子こいてっと殺すぞ!」
そう言われた時俺の中で何かが切れた
「殺すっていう言ったんですか?」
「だったらなんだよ?死にたくねぇってか?」
「殺すっていう言葉は軽々しく使っていいものじゃない!
誰かを殺めるという事は人としてやってはいけない最大の禁ですよ知らないんですか?」
「テメェ!バカにしてんのか?」
「バカになんかしてませんよ哀れんでるだけで」
「上等だ!目上の人に対する口の聞き方と態度を教えてやるよ!」
「おい!そっちの女どもと一緒に人気の無いとこ連れてけ」
俺はされるがままに着いていき、2人に面倒事になってしまった事を謝罪した
「ごめんね、なんか面倒な事になって」
「いえ、多分私達はだけならどうなっていたか」
「気にしないで零兄ぃ、守ってくれようとしたんでしょ?」
「無駄話はそこまでだ!」
そう言って俺の顔面を殴った
「おいおい手出さねぇならサンドバッグにすんぞ!」
そう言ってほか2人も俺の顔や腹部を殴る
「烏間君!」
「大丈夫!大丈夫だから慌てないで」
「カッコつけてんじゃねーよ!」
蹴りが俺の腹部に入ったと同時に俺は相手の足を掴んで押し返す
「ここまでですよ!俺の番ですから」
そう言って俺はスっと動き相手の腹部に拳を叩き込むと少し離れてこめかみに蹴りを入れると1人は気絶し動かなくなった
「まずは1人」
そう言って後ろから殴りかかってきたもう1人を背負い投げて顔面を踏みつけて
「2人目」
「いい加減にしやがやれ!」
そう言ってその男はナイフを抜き俺に向かってきた
俺は手が傷付くのも構わずそのナイフを掴んだ
「離せ!コノヤロー!」
「俺を殺すんでしょ?ならほら、心臓を一突きにすれば良いんですよ!それとも首が良いですか?頸動脈を切れば出血多量で即死ですね、あぁ、目が良いですか?目を抉っても死にますよ?どうしますか?」
俺の言葉に男は震えてナイフから手を離してどこかへ逃げていった
「殺す気もないくせに、軽々しくその言葉を使うなよな」
そう言ってナイフをその辺に投げ捨てて振り返り2人に声をかける
「2人とも大丈夫?」
「…平気…零…兄ぃは…その…平気なの?手」
俺の手からはポタポタと血が滴っている
「平気だよ!こんなの!掌にナイフ刺されるよりマシ、2人とも本当に怪我はないんだよね?」
俺は2人に向けて手を伸ばすと白金さんは後ずさり小さく悲鳴をあげて怯えた表情を見せた
「怖がらせたみたいだね、ねえ、俺が怖い?」
「……わ…わかりません…」
「そっか、じゃあ、今は俺が居ない方が良いかもね」
俺は2人の横を抜けて投げ捨てられていた荷物を持ってから1度振り向き言った
「怖い思いさせたうえに送ってあげられなくてごめんね、多分もう会うことは無いかもしれないけど、会っても、話しかけなくていいからね」
それだけ言って俺はその場を後にした
燐子・あこ視点
「ねぇ、りんりん、あこはすっごく怖かったよ、零兄ぃが」
「私は…怖いのかはわからなかったよ!でも、血まみれの手と烏間君の顔を見た時鳥肌がたったんだ」
「あこ達零兄ぃに嫌われたのかな?」
「わからないよ!…本当に…わからない」
「とりあえず、今日は帰ろうりんりん」
「そうだね」
そうして私達は家路に着いた。
そして休みが明けるまでの間現実でも、ゲームでも彼の姿を見ることは無かった…
3話目になります。自分が傷付く事を厭わないこの作品の主人公がこの先どう変わっていくのか、楽しみにしていてください
次回は学校とゲーム世界の話を書いて行こうと思いますので気長に待っていてください
次回「再会と再戦」