『G』の日記   作:アゴン

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遂に100話到達!




その100

 

 

 

∵月Å日

 

 

宇宙魔王、ミカゲ、ハーデス、パラダイムシティで待ち受けていた神の軍勢と、それらを統括するシステム、これらとの戦いを経て、無事に地球へ戻ってきた自分達が待ち受けていたのはエタニティ・フラット、時の牢獄の完成のカウントダウンが迫っている事とネオ・ジオンとの最後の戦いが迫ってきているというモノだった。

 

唯でさえしつこいボスラッシュの所為で疲れ切っているというのに、間髪いれずに入ってくるその情報にZ-BLUEは否が応にも対処しなくてはならなかった。幸いにも作戦開始まで数日程度の猶予があったので、その間に補給を済ませたり体を休ませたりする事が出来たのが良かった。

 

自分もここ最近喜びクソ野郎の呪縛の影響を受けておらず、体の調子も良く、休みの合間皆の機体の整備等を手伝えたり出来たので、割と充実とした時間を過ごせた。

 

もしかしたら、先日C.C.さんが膝枕をしてくれたのが原因なのだろうか? C.C.さんもこれで暫くは保つだろうとか言っていたし、事実その日は久し振りにグッスリと眠れた。

 

しかもその後控えていた作戦会議に自分は出られないと代わりに連絡してくれたみたいだし、どうやら自分は彼女に対して大きな借りを作ってしまったみたいだ。

 

どうしよう、彼女の事だから自分に借りがある事を知っていればきっと色々と強請られるんだろうなぁ。C.C.さんてば結構無茶ブリしてくるし、一体どんな無理難題を押しつけてくるのか今から不安で仕方がない。

 

と、そんな訳で今の状態含めて割と平然としていられる自分だが、呪い自体は消えた訳ではない。この状態がいつまで続くか分からない以上、自分は今出来る事の最大限をする事にした。

 

まず、ブロッケンにはリモネシアに赴いて貰い、時の牢獄が破られるまでの間、シオさん達を守らせる事にした。いつ喜びクソ野郎とその手先であるクロノが、再びリモネシアに訪れるか分からない為である。

 

それに、奴は当時皆を驚かせるからという理由でリモネシアに連れてきていないし、万が一クロノが襲いかかっても、ブロッケンならば対処出来るだけの力がある。

 

他にシュナイゼルにも連絡を通しておいた。アイツも連邦に所属している以上、どこでクロノの耳が盗み聞きしているか分からない為詳しくは説明出来なかったが、自分の声色を聞いて察してくれたのか、シュナイゼルは特に追及はせず、快く自分の話を聞き入れてくれた。

 

とは言え、アイツも立場上そう大きく動く事は出来ないだろうし、剰り過度な期待は控えた方がいいだろう。これは連絡を入れた際にシュナイゼルから聞いたのだが、どうやら最近地球至上主義の連中も慌ただしくしている様で、近い内に行動を起こすかもしれないらしいのだ。

 

ネオ・ジオンとの抗争で連邦内部がピリピリしている中、目立った動きをするのはリスクが高すぎる。下手をすれば地球至上主義……サイガスを通して、クロノに此方の思惑を悟られる危険性がある。

 

それ故にシュナイゼルは送られる人員は限りがあると言っていたが、人員リストにジェレミアさんの姿があったので文句はなかった。

 

他にも中華連邦、当時星刻さんの副官だった周香凛(ジョウ=チャンリン)さんや関羽っぽい人(名前忘れた)、そして嘗て軌道エレベーターで当時のアロウズに対して決起したパング=ハーキュリーさんの姿もあった。

 

ジェレミアさんは兎も角、何故中華連邦の人達やパングさんまでいるのだろう。訊ねてみた所によれば、どうやら星刻さんも連邦内部に潜むサイガス一派に対して思う所があるらしく、シュナイゼルとはそこら辺の事情が重なって協力関係にあるのだという。

 

更に詳しく聞けば、何でもサイガスの奴が視察という名目で朱禁城に訪れた際に、天子ちゃんに対して失礼な態度を取ったのだという。……うん、流石は中華連邦の武人星刻さん、忠義心の厚さはジェレミアさんにも負けてないね(白目)

 

お陰で星刻さんの考えていること大体把握しちゃったよ。病気で前線から身を引いているとはいえ、彼の天子ちゃんに対する想いは全く色褪せてないや。……あの人、その内天子ちゃんへの想いだけで人間辞めたりしないだろうな?

 

で、パングさんの方はと言うと、再世戦争以降アロウズが解体された事により再び軍人へと戻り、日夜働いていた所をシュナイゼルが引き取ったのだという。パングさんは年老いてはいるものの、現役の頃と同様に行動力を有しており、ジェレミアさんとは別にシュナイゼルが表側で活動する際に、カノンさんと一緒に行動しているのだという。

 

そんな面々に守られる事になったリモネシアに安堵する。彼等ならきっとクロノが相手でもシオさん達を守ってくれる事だろう。シュナイゼルも今後も頼れとエールと共に送ってくれたし、ホント、頼りになる友人がいて有り難いったらない話である。

 

 ────もうすぐ、宇宙に向けて各艦出発する頃だ。ネオ・ジオンとの最後の戦いに向けて今回はコレで終わりにしようと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────リモネシア。エタニティ・フラットの影響を濃く受けて、擬似的に時の止まった世界となったこの地で、シュナイゼルに命を受けた複数の男女が降り立っていた。

 

「しかし、まさかかのDr.ヘルの手先が今や魔人蒼のカリスマの下僕とはね、面白い巡り合わせがあるものだ」

 

「ふん、お前達に言われたくないのである。それに今の我が輩はカリスマ殿に命を救われた身、武人として礼に対し礼で応えるのは当然というものだろう」

 

「成る程、貴殿もまた忠を持つ者であったか。ならばこのジェレミア=ゴッドバルト、過去の禍根は忘れ友として接しよう」

 

「ハイハイ、ジェレミアさんもブロッケンもお喋りしないで早く仕事して下さい。住民の名簿の蒐集終わらないでしょ」

 

暑苦しく語るジェレミアに香凛は溜息を吐きながら仕事をするよう促す。名簿の蒐集は自分達が守る際に必要な共通の情報源となる。これにより名前と顔を覚える事により、住民達を守る時に迅速な連携が可能となってくるからだ。

 

「しかし、ブロッケンが蒼のカリスマの下にいる事もそうだが、まさかシュナイゼル卿と彼が友人関係だという事の方が私にとって驚きだ」

 

「そういえば、ハーキュリーさんは彼と一時作戦行動を共にした事があるのですね」

 

「そうだな。再世戦争の頃、当時のアロウズに不信感を強く抱いた私は、市民達に現実を見せつける事によって当時の政府に訴えようとした。今思えば随分早まった事をしたと思うが、同時に彼がいてくれて良かったとも思う」

 

当時はイノベイド達の手により厳しい情報統制の中、事実を明らかにする事は困難を極めていた。僅かでも政府が反乱分子と見なせば即座に対象を粛清し、殲滅をしてくるアロウズは、当時の反政府組織にとって絶対打倒の対象であり、恐怖の象徴でもあった。

 

そんな世界情勢の中、蒼のカリスマはたった一人でこれに抗い続け、遂には打ち勝ってみせた。勿論、当時の独立部隊であるZEXISも功労者の一つだが、自分のしでかした事に手を貸し、更には全ての罪を押し付けてしまう形となってしまった蒼のカリスマには、ハーキュリーにとって負い目を感じていたのもまた事実だった。

 

今回の任務で少しでも恩を返せればいいのだが。と思考するハーキュリーに、周香凛の疑問の声が挙がった。

 

「おかしいわね。数が合わないわ」

 

「なにか問題あったか?」

 

「ねぇブロッケン、あなた間違いなくこの島の住民達の顔と名前を調べたのよね?」

 

「む? それはどういう意味であるか? 確かに我が輩は細かい作業は苦手であるが、だからといって手を抜くような卑怯者ではないぞ」

 

「私からも言わせて貰おう、確かにブロッケンは真面目に仕事をこなしていた。私も付き添っていたし、間違いをしたという事はない筈だ」

 

二人の言葉に周香凛は戸惑い、そして困惑する。納得がいかないと画面と睨み合う彼女にハーキュリーも会話に加わった。

 

「一体、誰がいないというのかね? 不謹慎だが今この島は時の牢獄によって停止された世界となっている。誰かが抜け出す事なんて無かったはずだが……」

 

「それはそうなんですが……」

 

ハーキュリーの言葉にもやはり納得した様子がない彼女に男性陣も画面に覗き込む。一体誰がこの島からいなくなってしまっているのかと、住民の顔写真のついたリストを見ると。

 

 

“我聞京四郎”

 

 

一人の老人の写真の横にその人物の日本語の名前が刻まれていた。

 

 

 

 

 




皆さんはスパロボBXプレイしてますか?
主人公のロボが勇者ロボという事で自分は勇者シリーズをみながらプレイしてます。

 次回は遂にあの回、そしてアンスパ戦へと突入していく予定です。

それでは次回もまた見てボッチノシ

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