そんな訳で今回は地味回です。
Ω月α日
己の愛機であるグランゾンを整備し、整備班の皆と一緒に鹵獲したバンシィの修復作業も無事に終えた自分は今日、何故かジェフリー艦長に呼び出され、そこで待っていたゼロことルルーシュ君とミネバちゃん、そして各艦長達に色々と話をする事になった。(勿論ギルターもいる)
話題になった内容はラプラスの箱について、どうやら昨日の話が巡り巡ってミネバちゃんの耳にも入ってきたらしい。その真意を確める為にブライト艦長が自分から直接確める為に呼び出しをしたらしい。
真剣な表情で「本当にラプラスの箱について何か知っているのか?」と、そう訊ねてくるブライト艦長に、自分もハッキリと即座に勿論ですと答えた。
尤も、メガラニカで出会ったサイアム=ビストと話をしてそこから憶測を交えたモノだが、恐らくは全くの的外れでは無いと思う。宇宙世紀の歴史を見ていけば割りと推測出来る範疇だし、七割近くは的を得ていると思う。
自分でも割かし自信を以て言える話だからつい熱弁してしまった。ラプラスの箱とクロノの教義、その
やはり艦長という部隊を纏める立場にいるだけに日々激務に励んでいるブライト艦長達は日頃の疲れというモノがあるのだろう。気分が悪いのならば休んだ方が良いのではないかと具申したが、ブライト艦長は大丈夫だからとやんわりと拒否された。
そしてその後は今後の展開やら作戦の打ち合わせとか色々話し合い、その結果Z-BLUEはラプラスの箱が眠っているとされるメガラニカへ向かう事になった。恐らくはフル=フロンタルも出てくる筈、これから向かうメガラニカこそがラプラスの箱を巡る最後の戦いなのだと。
当然、自分も出るつもりだ。あの赤い彗星モドキ改めてフロンタルは自分を器だからーとか、人類を纏めるには私しかいないーとか言っているみたいだけど、事態はもうそれ処ではないという事をいい加減自覚させなければいけないだろう。
何故なら宇宙の終わり、それも全ての並行世界を巻き込んだ最大にして最悪の大崩壊が、もうすぐそこまで来ているのだ。これは憶測や推測ではない、ラプラスの箱以上の確信が自分の内に根付いて離れないのだ。
そして、それを促しているのがあのサクリファイに他ならない。極大の次元力は時に宇宙の法則すら歪めてしまう。奴の破滅願望にも似た欲望が、宇宙の大崩壊に繋がっていると個人的に考えている。
と、まぁサクリファイと宇宙の大崩壊の繋がり云々は置いておくとして、取り敢えずフロンタル率いるネオ・ジオンとの決戦には自分も参加させて欲しいといったら、艦長達全員から即答で却下された。
何故自分がダメなのかと訊ねると、どうやら皆は戦場に出るよりもミネバちゃんを守って欲しいらしく、メガラニカに付いたら間違いなく接触してくるであろうフロンタルから彼女の身を守って欲しいと言うのだ。
ミネバちゃんはジオンの統括者であるザビ家の血を引く者、彼女の言葉を全世界に向けて発信し、全世界に真実を伝える為、その間の護衛を自分に任せたいのだとか。
まぁ、確かに彼女の身の安全を守る人間も必要だろう。バナージ君はフロンタルとの決着もあるだろうし、今回自分は裏方に徹する事にしよう。ブライト艦長達の依頼を引き受ける事にした自分は少し考えてこれを承諾、この時、何故か各艦長らは(特にテッサ艦長)安堵するように深いため息を吐いていた。
で、その後も話は進むのだが、ブライト艦長はある人物達を拘束する為、このまま一旦地球に降りて、その者達の動きを探るつもりでいるらしい。
何でもその人物はカーディアス=ビスト暗殺の手引きをした容疑者であるらしく、次の作戦の時に何らかの横槍があるのかも知れないというのだ。
その人物の名はマーサ=ビスト=カーバイン、アナハイム社会長の一族の人間であり、カーバインに嫁いだやり手の営業ウーマン、そしてクロノの一員とされるZ-BLUEにとって要注意人物の一人、マリーダさんを洗脳し直した人物でもあるらしきその女が、ラプラスの箱の真実を明かそうとする自分達に何らかの妨害工作を仕掛けてくる可能性があるのだとか。
他にもリディ君の父親であるローナン=マーセナスもクロノの一員で、マーサと一緒に良からぬ事を企てているのではないかという。既に奴等の位置をソレスタルビーイング号のヴェーダとクロノのクィーンとかいう人物の情報を元に割り出そうとしているらしく、それが解り次第ブライト艦長は地球に降下するつもりなのだとか。
────これは以前シュナイゼルと会った時にそれとなく耳にしていたけど、どうやらこのマーサなる人物は俺達のトールギスを押収しようと以前からちょっかいを掛けてきたらしく、危うく連中に渡し掛けたとか。
そんな個人的な因縁がある事から自分も同行しようかと思ったが軽く却下された。悪い事を企んでいる連中を相手にするよりも一番狙われている人を護衛してくれた方が今回は良いらしい。まぁ、その方が良いというのは自分でも理解出来るから構わないんだけどね。
兎も角、次の作戦はミネバちゃんをメガラニカへ無事に送り込むことで、自分は彼女を守る事にある。いや、突入する際はバナージ君も来るから、二人を守らなきゃいけないのか。
大変だけどがんばるぞい。
Ω月※日
眠っていたリディ君が目を覚ました。その話を聞いて自分も顔を出そうとしていたけど、医務室前まで来た所で扉の前に立っていたマリーダさんにやんわりと断られてしまった。
どうやらこの時はタイミング悪く、目覚めたばかりのリディ君は軽く錯乱状態にあって、マトモに面会出来る状態ではなかったらしく、しかもその原因となっているのが自分とグランゾンにあるらしいのだ。
全方位からの絶え間なく降り注がれるワームスマッシャー、その一撃の一つ一つがバンシィの装甲を簡単に貫ける威力を持っていたから、終始受け続けたリディ君からすれば、死の雨が上から下から左右からと降り注がれるに等しい体験をしたに違いない。
それも二回、何だか改めて書いてみたら幾ら死なせる気は無かったとはいえ割りとえげつない事してるな俺、まぁ向こうは当時殺す気で来た訳だから反省はしても後悔はしてないけどね。
そんな訳で錯乱していたリディ君なんだけど、目が覚めるまで看病していたミネバちゃんと後から医務室へ入っていったマリーダさんが何とか彼を宥めて説得して落ち着かせた。
バンシィは人の感受性を悪い方向へ高める性質を持っているらしく、クロノにいた頃のリディ君は思い込みの激しい人間となっていたけど、マーサ=ビストにより洗脳され直したマリーダさんが親身に語り掛ける事で何とか自分を取り戻すことに成功した。
その後はミネバさんとの語らいもあって改めて自分を見つめ直し、改めてZ-BLUEとして行動を共にすることを決めたようだ。元々彼は気さくで面倒見が良く、ヒビキ君達にも慕われていた善き軍人だ。きっと以前みたいにまた皆と仲良くなれるはず。
そう思って少しの時間間を置いて後でこっそり見ていたら普通に皆と親しげにしてやがった。くそ、心配していた俺の気持ちを返せ!
しかもなんか普通に俺より輪に溶け込んでるし! バナージ君とも少しぎこちなさはあるけど普通に話をしてたし!
つーかギュネイ君と一番親しげにしているとかどういう事!? 何でギュネイ君と!? そもそも敵対していた奴とどうしてそんなに早く仲直り出来るの君達!? 俺とは未だに目も合わせてくれない人とか結構いるのに!
そんな風に悔しがっていたらかなめちゃんに肩ポンされて慰められた。───なんか、トドメ刺された気になるのは俺だけ?
そして通りすがりのアサキムにまで鼻で笑われた。というか何自然と艦内を散策してるのアイツ? 聞いたら普通に許可は出されたという。何でももう自分がスフィアを狙う理由も無いからZ-BLUEに協力する事にしたのだとか。………それでいいのかZ-BLUE。
ふーん、と思うもコイツに鼻で笑われたままと言うのもそれはそれでムカつくので、取り敢えずパワーボム仕掛けて床に沈めて置いた。
C.C.さんといいコイツといい、俺の周りにはマトモな奴が少ない気がする。マトモなのは自分だけか。
なんて口ずさんだらこれまた通りすがったヨーコちゃんに盛大にため息を吐かれた。え?なんで?
ま、まぁ何はともあれこれで一先ず懸念材料は無くなったから、自分も次の作戦に備えて準備しておかないとな。
万全に万全を尽くして事に挑む。必要なら生身でMSに挑める位の気持ちで掛からなければならない。ミネバちゃんとバナージ君、二人の身の安全は自分に 掛かっているのだから。
Q.もしもボッチがOG世界に渡ったら?
A.
ボッチ「任せてください。サフィーネさんの事は俺が命に代えても守ります」
サフィーネ「ちょ、シュウ様と似た顔でそう言う事言うのやめてよね!!」
モニカ「これはライバルが減るチャンスでは?」
チカ「ご主人様、あれ、放っておいて良いんですか?」
シュウ「───世の中には、知らなくても良い事もあるのですよ」
みたいな感じ(笑)
Q.どうしてELSはボッチを見掛けると逃げるの?
A.ELSにとってのコミュニケーションは人類との遭遇の際に攻撃=コミュニケーションとなってしまう。
しかしELSにとっての攻撃手段は同化位しか無く、仮にボッチと同化してしまったら存在レベルで桁違いなボッチに全て喰われて消滅してしまう。
つまり、ELSにとってボッチとの同化は自ら太陽に突っ込む様なモノ。
そんな化け物とコミュニケーション取れるわけないよね。というのがELS側の認識である。
つまり、ボッチはどこにいってもボッチである。
ボッチ「(´・ω・`)」
それでは次回もまた見てボッチノシ