『G』の日記   作:アゴン

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最近ようつべでグランゾートを視聴するのが趣味な自分。
今回は別視点です。


その198

───地球、シャイアン基地地下・コロニーレーザー管制室。

 

Z-BLUEのいるメガラニカ周辺宙域から遠い所にある地球、未だ侵略を行うサイデリアルを前に地球連邦が抵抗を続けるなか、そこは場違いな程に静かだった。

 

外ではまだ地球人類が懸命に戦っている。大切な人の為に、意地の為に、誇りの為に、今日も何処かで地球の人々は戦いの中で散っていく。

 

そんな凄惨な現実を前に、管制室にいる多くの面々の表情は穏やかだった。マーサ=ビスト=カーバイン、ローナン=マーセナス、共にラプラスの箱の真実を知る者で地球を裏から操るクロノのメンバー達。箱の真実を、そしてその奥に眠るクロノの教義が暴かれるのを阻止するために、彼等はコロニーレーザー“グリプス2”の起動準備に入る。

 

「……状況は?」

 

「コロニーレーザーの発射準備は完了した。後は実行を承認するだけだ」

 

未だ迷いのあるマーセナスに対し、マーサは偉く上機嫌だった。地球は未だに危機的状況から脱してはいないのに、彼女には地球の未来など頭になかった。自分はクロノだから、サイデリアルという強大な組織の尖兵であり、人類の進化を監督する存在。

 

だからマーサは己の安全を信じて疑わない。自分はサイデリアルの人間だから、地球人類はクロノとサイデリアルの下で生きていくしかない。だからそれを邪魔するZ-BLUEを排除する。全ては宇宙の存続を賭けた戦い、真戦の先で生き残る為に。

 

ネオ・ジオンを打倒するZ-BLUEを自分達が排除する。それを信じて疑わないマーサに対し、マーセナスは顔をしかめている。

 

それを見たマーサは呆れの溜め息を溢す。何て女々しい男なのだろう。今更迷った所で結果は変わらない。ここまで来ておいて、一体何に迷う必要があるのだろう。地球を裏切ったという自覚はない、何故なら最初から彼女は自らを地球人として定めてはいない。

 

彼女は“クロノ”、その末席に名を連ねる者。故に地球の未来に興味はなく、あるのはただ己の保身だけ。一応クロノの教義を守れれば地球人類の安全は保証されるかもしれない。そうなればこの地球人も選ばれた存在としてサイデリアルに認められるかもしれない。

 

「では、Z-BLUEの最期を見届けるとしましょうか」

 

「あぁ────これで、コロニーレーザーの発射は承認された。数分後、Z-BLUEはメガラニカと共に消滅するだろう」

 

割り切った様に、自戒するように口にするマーセナスにマーサは頬笑む。これで良い、これで自分達の目的は完遂される。クロノの教義を守った立役者として、サイデリアルに認められる様になる。

 

自身の保証された未来を前に笑みを浮かべていると、管制室に一人の男性が雪崩れ込むように入ってきた。マーサの甥、アルベルト=ビストである。

 

「何て事を……!」

 

「今更何を言っても無駄よアルベルト、コロニーレーザーの発射は承認された。もう止める事は出来ないわ」

 

「マーサ叔母さん! 貴女という人は……!」

 

笑みを浮かべるマーサにアルベルトはその胸倉を掴んで食って掛かる。

 

「力で人をねじ伏せる。そんなのは男の論理じゃないか! 男の論理を否定し続けてきた貴女が、結局こんなやり方を取るのか!」

 

胸倉を掴み、叫ぶアルベルトに対しマーサの目は冷ややかだった。結局、この男は自分の役に立たなかった。Z-BLUEに乗り込ませて彼等の妨害をさせようとしたのに、変に感化されてしまう始末。

 

結局の所、信じられるのは己だけか、未だに喚く甥を視界の端に追いやり、巨大モニターに映るコロニーレーザーの様子を見る。そんな二人を見かねたマーセナスがアルベルトを諭すように割って入った。

 

「手を放せ、アルベルト君。君に一体なんの権利がある?」

 

「リディ少尉がいるんだ!」

 

「………何?」

 

「はっきり感じた! インダストリアル7には貴方の息子………リディ=マーセナスがいるんだ!!」

 

「何だと!?」

 

「バンシィのパイロットは彼なんだ!!」

 

それはマーサによって意図的に隠された情報だった。土壇場でマーセナスが心変わりをしないための布石、酷くショックを受けたマーセナスがマーサに視線で問い詰めるも、彼女は白々しく肩を竦めるだけ。

 

…………何もかもが手遅れだった。既にコロニーレーザーは発射する段階に入っている。どんなに喚こうと藻掻こうと、定められた運命を覆す事は出来ない。

 

マーセナスは手を伸ばす。彼の伸ばした手の先にいるのは子供の頃のリディの姿、一体自分は何を間違えたのか、崩れ落ちる彼が耳にしたのはコロニーレーザーの発射の合図ではなく。

 

「ご心配には及びませんよマーセナス氏、ご子息は健在です。勿論、Z-BLUEも」

 

「っ!」

 

聞き慣れない声にマーセナスの意識は浮上する。見上げれば扉の前に二人の男性が立ち並び、自分を見下ろしていた。片方は連邦の将官、ブライト=ノアでもう片方は───。

 

「どうして、お前がここにいる!? シュナイゼル=エル=ブリタニア!!」

 

「こうして面と向かって会うのは初めてですね。マーサ=ビスト=カーバイン」

 

シュナイゼル=エル=ブリタニア、嘗ての超大国の宰相が不敵な笑みを浮かべて其処にいた。

 

「なに、偶々近くを通っていた所にブライト艦長と出会いましてね。あなた方とは面識はありませんが知らない仲ではありません。折角なのでご挨拶とでも思いましてね」

 

睨み付けてくるマーサにシュナイゼルは微笑みを浮かべて応える。平然とそんな事を口にする嘗ての宰相閣下にブライトは内心呆れ、そして驚愕していた。

 

地球に残り、サイデリアルを除いた全ての敵対組織の動向を探っていたシュナイゼル、その類い希なる頭脳を駆使して彼はアマルガムやマーティアル教団等の結社の動向を探り当て、人知れずシュウジやZ-BLUEに貢献していた。

 

そんな彼が最後に目を付けたのはクロノ、地球政府を裏から操り、意図的に地球人類を縛り付けてきた存在達だった。嘗ての立場上、そういう組織があることを昔から知っていたシュナイゼルだが、クロノの組織の大きさと力の強大さに当初は敵対することを望まなかった。

 

だが今はZ-BLUEが、何より親友である彼がいる。数多の侵略者や悪の秘密結社を打倒してきた彼等なら、今後の地球の運命を託すのに充分な力を持っている。故に、シュナイゼルは行動した。クロノに属する者達の動向を、目的を、狙いを。

 

数少ない情報とそれによる推理と仮説、そしてその人物達の性格と人格を考慮して導き出した答えにシュナイゼルは確信し、その確立された情報をブライトに渡した。

 

クロノ────即ち、マーサ=ビスト=カーバインとローナン=マーセナスの居場所と彼等が使用するコロニーレーザーのある座標を。ブライトとシュナイゼルが鉢合わせたのも彼がブライトの行動を先読みした事で先回りをしたにすぎない。

 

マーサという人物の人格と性格、そしてZ-BLUEの現在位置座標、他にも様々な情報を考え、纏め、組み立て、そして導き出したシュナイゼルの回答。彼の出した答えに寸分の狂いは無く、シュナイゼルの読みはその悉くを的中させた。それも限りなく少ない情報と短い時間の中で。

 

これがシュナイゼル。謀略と策略、あらゆる智略に長けた男の人間離れした思考能力。ブライトは思う、こと情報戦に於いてはあのシュウジすら凌駕しているのではないかと。

 

涼しい顔をしてヴェーダ並の情報処理を有するシュナイゼル、そんな彼は未だに敵愾心をぶつけてくるマーサに白々しく肩を竦めた。

 

「まぁ、本当の事を言えば私はただの案内人、ブライト艦長を貴方達に引き合わせる仲介人でしかありませんが………マーサ女史、貴方には以前ちょっとした因縁がありましてね。それを清算したいが為にここへ参上することにしました」

 

シュナイゼルの言う因縁、それは時獄戦役の頃にシュウジに改修されたトールギスを渡す事を考えた時。アナハイム社───否、マーサが操るビスト財団はその情報網を駆使してシュナイゼル達が持つトールギスの存在を掴み、徴収しようとしていた。

 

その事を危惧していたシュナイゼルはビスト財団よりも早く接触してきたツィーネにトールギスを託すことが出来た。確かにシュナイゼルの力ならば他にもやりようがあったかもしれない、しかし今ならばハッキリと言える。

 

彼女の助力のお陰でトールギスを彼に届けることが出来た。彼に戦う力を与える事が出来た。友の───親友の力になる事が出来た。そういう意味ではシュナイゼルもビスト財団には感謝してもいいのかもしれない。

 

だがビスト財団が、マーサ=ビスト=カーバインがトールギスを狙った事実は変わらない。トレーズとシュウジ、二人の親友によって生み出された機体を己の欲望の為に付け狙った事にシュナイゼルは何も思わない………という事はなく、内心では静かに怒りの炎を滾らせていた。

 

これもシュウジと出会った事による影響か、だとしたら随分自分も変わったモノだなとシュナイゼルは小さく笑みを浮かべる。

 

「尤も、清算と言っても別に貴方達に危害を加えるつもりもありません。さらに言えばその清算は既に済ませている。私がここに来たのはブライト艦長の案内と貴方達の表情を見に来ただけです」

 

「何を意味の分からない事を………」

 

「すぐに分かりますよ」

 

 

マーサにとってシュナイゼルの言葉はどれも要領の得ないモノばかりだった。一体何が言いたいのか、訝しむマーサに次に届いたのは管制室全体に広がる緊急の事態を報せるアラーム音だった。

 

「何事!?」

 

マーサの苛立った叫びが近くのオペレーターに叩き付けられる。コロニーレーザーの様子を映し出したモニターが赤く染まっている。素人からみても尋常ではない様子に、彼女の目は大きく見開かせた。

 

「そ、それがコロニーレーザーの動力部が、破壊された様で……」

 

「現在、コロニーレーザーは完全に機能を…………その、停止しています」

 

「っ!?!?」

 

オズオズと気弱な調子でマーサの問いに応えるオペレーター、彼の口から告げられる信じられない話に彼女の顔は驚愕に染め上げられる。

 

コロニーレーザー周辺には多くの部隊を配置させておいた。それこそデブリ一つでも見付ければ即座に報告され、対処する厳重警備の中。

 

敵対組織の襲来はなかった。奇襲も、されたとしても充分対応出来る準備を自分達は進めてきた。なのに何故、コロニーレーザーはその活動を停止させたのか。

 

整備不良による不具合? それとも偶然が重なった誤作動? 混乱するマーサに対し、シュナイゼルは嬉々とした表情でポツリと呟く。

 

「やれやれ、やるとは思ったけどまさか動力部だけを狙って止めるとは。彼の力を考えればレーザーごと跳ね返す事も出来ただろうに………それとも今後再び使う予定があるのかな?」

 

脳内で駆け巡る幾つもの推察、その考えること自体が最近は楽しくなってきたシュナイゼル、その顔に微笑みを浮かべていた彼は完全に破壊されなかったコロニーレーザーに付いては取り敢えず脇に置き、改めてマーサに向き直る。

 

「と、以上がささやかな私からの意趣返しとなります」

 

「────なにを、したの?」

 

「私がしたのはクロノである貴方達の居場所とコロニーレーザーの情報をブライト艦長に流しただけ、直接的な干渉はしていませんよ」

 

「なら、どうやってコロニーレーザーは止まったの? 既に発射の承認は下され、秒読みは始まっていた。あの段階でコロニーレーザーを止める者はZ-BLUEにただの一人も居ない筈!」

 

「おや? ご存知でない? いるでは無いですか。喩え地球の裏側にいようと、それがどんなに小さな的であろうと的確に射抜いてくる魔神が」

 

魔神。その言葉を耳にしたのはマーサは顔を青くさせてその場に座り込む。自分が何を相手にしていたのか、改めて思い知ったマーサにもうこれ以上抵抗する意思はなかった。

 

尤も、彼女が蒼の魔神────グランゾンを軽く見るのも仕方ないかもしれない、確かにグランゾンは強力だ。しかし以前にZ-BLUEとの戦いに一度は敗北の経験がある事から、決して無敵ではない事が証明されてからマーサは心の何処かでグランゾンに勝機を見出だしていたのかもしれない。

 

コロニーレーザーなら、或いはZ-BLUEごと葬れるのではないかと。どれだけ強い存在だろうと、付け入れる隙があるのならば何とかなる。そんな慢心とも取れる気持ちが彼女を絶望の底へ落とし込んだ。

 

誰が想像できる。あの惑星一つ容易く屠れる力を持つ怪物が、遠くの小さな的も当てられる器用な真似が出来るだなんて。

 

────詰まる所彼女は、マーサ=ビスト=カーバインは、ブライトでもシュナイゼルでもなく、ましてやZ-BLUEでもなく。今は此処にはいない、蒼のカリスマとグランゾンという埒外の化生に負けたのだ。

 

尤も、仮にコロニーレーザーが発射されてもZ-BLUEによって阻まれるのだから彼女の目論見は何れにせよ外れる事となる。ただそれがZ-BLUE総出で防ぐのと魔神一機に小さな虫を踏み潰すが如く、容易く覆されるという違いがあるだけ。

 

力無く項垂れるマーサにアルベルトが駆け寄る。抵抗の意思の無い彼女にブライトは同行を求めた。既に彼女に克己心はなく野望も野心も一人の魔人によって砕かれた。成す術ない彼女はアルベルトと共にブライトに連れていかれる。

 

「………一体、私達は何処で何を間違えたのかな」

 

そんな彼女を見送ってマーセナスはシュナイゼルに訊ねた。自分達は何を間違えてしまったのか、家の為に、地球の為にクロノという一員として尽力してきたつもりだった。

 

それが、いつの間にかこんな所に来てしまっていた。地球の為にこれまで戦ってきたZ-BLUEを亡き者にしようとして、己の息子まで消そうとした。

 

結局、自分のやり方では何も残せなかった。そんな後悔と共に投げ掛けた彼の問は───。

 

「まぁ、敵対する相手と味方にする相手を間違えた。としか言えませんね」

 

そんな考えれば分かる答えを乱雑に返されるのだった。

 

それもそうだ。とマーセナスは達観の笑みを浮かべる。結局自分は家の立場にしがみつくだけで、誰かを信じようとしなかった。この結果はそのツケなのだろう、ならば自分にはもう出来ることはない。後は若者の役目だと悟り、彼もまたブライト達に続き管制室を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よぉ旦那、そっちはもういいのですかい?」

 

ローナン=マーセナスとマーサ=ビスト=カーバインの両名をブライト艦長が連行していく様子を見て、同じく基地を後にするシュナイゼルの前に一人の男性が用意していた車の脇に立っていた。

 

「あぁ、元々彼処には単なる仕返しのつもりで寄っただけだからね。大した用事は無かったよ」

 

「相手側の手札を容赦なく切り落として置いてよく言う。………まぁ、切り落としたのは宇宙にいる魔神さん達なんだけどよ」

 

相手側の切り札として用意された兵器を何てこと無い様に無力化させる。やった側にとって大した事のない話でも相手からしたら悪夢でしかない。それを大した事はないと言ってのける時点で男にとって目の前のシュナイゼルもあの魔人と同類に見えた。

 

「全く、こんな奴等がいるなら最初からアンタ達に付くべきだったのかもしれんな」

 

「君にも立場と言うものがあったのだから、それは仕方がない事じゃないかな? ガドライト=メオンサム」

 

ガドライト=メオンサム、嘗てZ-BLUEとシュウジの前に敵対していた男はそれもそうだなと苦笑する。Z-BLUEとの戦いに敗れ、辛うじて命を拾うも、押し寄せてきたサイデリアルの大軍に合流する事も諦め、ただ放浪の日々を続けてきた。

 

しかしある日、ガドライトはシュナイゼルと出会いある人物と巡り会いを果たす事で諦めるという逃避を辞めた。今彼の瞳は酒に溺れて自棄を起こしていた淀んだモノではなく、未来を信じて足掻く人間の輝きを灯している。

 

「………いつか、礼を言わせて欲しいもんだな」

 

ガドライトが懐から取り出したのは一枚の写真、愛する女と女が抱える二人の娘を写したそれを見て、ガドライトは優しく笑みを浮かべる。

 

嘗てシュウジが尸空に自身をサイデリアルの一員として認めて貰う為にジェミナイの最後の生き残りであるアンナロッタ=ストールスを手に掛けた時の事だ。

 

シュウジはあの時確かにアンナロッタを死に追いやった。ただし仮の付く死だが。

 

惑星ジェミナイの人間はその体質故に体は頑丈で、それは女であるアンナロッタも同様。仮死状態であっても暫くすれば息を吹き返し、彼女の目が醒める頃には既に尸空達は立ち去った後であり、誰もいなくなったその場から同様に見逃された部下達と共に急いで離れ、人気のない場所で静養し、その後間もなく出産。二児の赤子を授かる事になる。

 

アンナロッタは今でも母として二人の子供の面倒を見ている。そんな彼女と娘二人を守る為に再び立ち上がる決心をした。もう二度と大切なモノを失わない為に、ガドライトは命懸けで、それでいて必ずアンナロッタ達の下へ生きて帰る事を誓った。

 

そして、そんなアンナロッタに再び出会い、巡り会わせてくれたシュナイゼルと、尸空から守ってくれたシュウジにガドライトは感謝した。喩え利用される立場となろうとも、それでジェミナイの未来が守れるならば安いものだ。

 

今、ガドライトはシュナイゼルの護衛として側にいる。今の自分のやっている事がジェミナイの未来に繋がると信じて。

 

「さて、そんじゃ次は何処へ行きます?」

 

「そうだね。取り敢えずシベリアへ向かおうか」

 

「シベリア? ………旦那、まさかアンタ」

 

次の目的地はシベリアと指示され、ガドライトは一瞬面喰らう。何故ならそこはラース・バビロン、新地球皇国の本拠地に他ならないからだ。

 

「状況は全てクリアされた。アマルガムを始めとした結社は消え、外宇宙からの侵略者達も地球から手を引いた。現在、地球に残された敵対勢力は新地球皇国のみ」

 

「そして、そこでは必ず彼等が相対する。我が友シュウジと皇帝アウストラリスが」

 

ゴクリと、ガドライトの喉から生唾を呑み込む音が聞こえる。蒼の魔人と皇帝、二人の実力はスフィアのない彼では最早図れる事すら難しい。予想も想像も出来ない戦いを前にガドライトは戦慄した。

 

「………因みに、旦那はどっちが勝つと思います?」

 

恐る恐る訊ねるガドライトに………。

 

「ふ、フフフフフフフ………」

 

シュナイゼルはただ愉快そうに笑うだけだった。その様子を見て、ちょっぴり従う相手を間違えたと後悔するガドライトだった。

 

 

 




そんな訳で本作のガドライトはボッチのお陰で最高の勝ち組リア充になりましたとさ!

なお、この事を知ったらボッチが助走しながら殴り掛かって来るのでガドライトとボッチが出会う事はありません。

それでは次回もまた見てボッチノシ



Z-BLUEから見たボッチpart4
ボトムズの場合

シャッコ
「詳しくは知らんが、悪いやつではないのだろう? キリコも奴には敵意を向けんし、俺から言うことは何もない」

テイタニア
「凄腕というのは分かるがあまりに多才に過ぎないか? 機体の操縦技術に体術、おまけに潜入工作もお手の物とか、奴は物の怪の類いか? ………なに? 潜入はかくれんぼで培っただと? ハッハッハッハ、冗談はよしてくれ」

フィアナ
「彼も生きる為に戦っているのね」

キリコ
「……最近の奴は初めて会った時と何処と無く似ている。出来ることならもう二度と敵対したくはないな」

ゴウト
「あぁ? シュウジだぁ? あの若造が何だって? ………まぁ、悪い奴ではないな。今の新日本がまだエリア11って呼ばれていた頃に一度顔を合わせたが、見るからに坊っちゃん面でよ、見てらんなかったぜ。多少手先は器用みたいだから雇ってみたが、最初は録に仕事が出来なくてイライラしたぜ。ま、最終的には俺のお蔭でまぁまぁな腕前になってたがな。………そういやアイツ、今何してんだろうなぁ。元気でいるならそれに越したことないんだがなぁ」

※ゴウトさんはボッチが世に聞く蒼のカリスマだとは知りません。

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