『G』の日記   作:アゴン

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今回、主人公やらかします。

今更というのは無しで(笑)


その78

 

 

 

⊕月β日

 

不動さんの親戚だろう不動ZENさんと色々話をした数日、現在自分は第3東京市に向けて進路を取り、トールギスⅡと共に行動している。

 

戦闘や移動手段以外極力使用は控える事にしたが、やはり何度も動かす事によって機体の数ヶ所の部分は摩耗し、エネルギーも幾分か減ってしまっている。このままではいずれ動けなくなってしまうと頭を悩ませていた時、シュナイゼルの奴から通信が入ってきた。

 

何故自分の場所を知っているのかその時は疑問に思ったが、今自分が乗っているトールギスⅡはシュナイゼルから受け取ったモノ、此方の位置やら通信に既に何らかの細工を施されていると察した自分は、少し気疲れした気分で回線を開いた。

 

そこに開かれていたのはとある座標ポイント。この時いた位置から近かった為に時間が取られる事もないだろうと向かった先に待っていたのは、人気のない無人島に補給設備のある輸送機と、それを運んできたジェレミアさんの姿があった。

 

ジェレミアさん曰く、彼もシュナイゼルの下で影ながら動いて情報を集めていたらしく、ここでトールギスⅡの補給とこれまで集めた情報を自分に伝える為にここで待っていたのだとか。

 

相変わらずの用意周到さに苦笑いが零れてしまう。けれど今回は奴の善意に甘える事にした自分は少しばかりの休息を取りつつ、ジェレミアさんの話に耳を傾ける事にした。

 

何でも、日本にある習志野基地のイベント開催中にテロリストが現れたが、乱入してきたボン太君とZ-BLUEが迎撃し、何とか被害は出さずにすんだのだとか。……何故ボン太君が軍のイベントに参加しているの? とか色々疑問に思う所はあったが、淡々と報告を続けるジェレミアさんに自分は頷く事しか出来なかった。因みに先に出てきたZ-BLUEはZEXISの新しい部隊名らしい。ZEUTHといいZEXISといい、やたら部隊の頭文字にZを入れるよね? なにかの風習?

 

その後も幾つか重要な情報を教えて貰った。まず、先日日本に……しかも学園都市である第2東京市に謎の部隊が突然襲いかかってきたのだという。その時はZ-BLUEの活躍のお陰でどうにか撃退できたらしいというのだが、シュナイゼルが言うにはそいつらはUGと呼ばれる謎の集団らしく、シュナイゼルによるとどうやら先のX-18999コロニーでの騒動の裏ではコイツらが関わっているらしいのだ。

 

以前はそんなに気にしていなかったが、当時演習を行っていた連邦軍の人間は理性の利いた軍人らしい軍人で、暴徒化する様な連中ではなかったらしい。

 

何だか焦臭い話だなと思う自分にジェレミアさんも静かに頷いていた。いいよね、この一体感……なんてアホな事を考えている自分に、ジェレミアさんは更に衝撃的な名前を自分に突きつけてきた。

 

“宇宙魔王”以前絡まれた異星人達を相手した時に耳にしたその言葉に、自分は結構驚いたと思う。どうやらその宇宙魔王は例の宇宙ステーション消失の件と関わっているらしく、その時はZ-BLUEが何とか撃退したらしいけど、姿を現した宇宙魔王の力は相当なモノらしい。宇宙魔王の事を語るジェレミアさんもこの時珍しく緊張した面持ちだった事から、どうやら宇宙魔王というのは相当ヤバい奴らしい。

 

と、まぁこんな風にジェレミアさんから有力な情報を戴いた自分は、補給と整備が完了したトールギスⅡに乗り込み、改めて第3新東京市に向けて飛び立った。

 

その際に必要な補給物資をジェレミアさんから受け取ったのだが……どうせなら輸送機を戴いた方が良かったんじゃね?

 

と、そんな事に気付いたのは無人島から遠く離れた時だった。

 

 

 

⊕月γ日

 

いやー、使徒って言うのは何であぁもキテレツな輩が多いのね。この間出てきたのが人型で次もこんな感じなのかなーって思っていた所に菱形の浮遊物体とか、驚きってレベルじゃねーぞ!

 

しかも例の初号機が狙い撃ちにされているし、Z-BLUEもまだ到着していないから急遽自分が相手する事になったよ。

 

で、なし崩し的に菱形の使徒と戦う事になったのだが……もうね、半端ないね使徒。前の奴とは戦ってないから分かんないけど、今回の使徒って奴がどんだけヤバいか、嫌という程味わう事が出来た。

 

まず武器が通らない。ビームサーベルで切りつけても、ドーバーガンで撃っても、奴の常時張っているバリアの所為で此方の攻撃が殆ど通らないのだ。しかも修復能力が備わっているのか、折角通したダメージが瞬時に回復されてしまう。あれほどのバリアを通して倒すには恐らくグランゾン級の大火力が必要になるだろう。もしくは一点に集中させた光線兵器。

 

しかも向こうから放たれる光線はかなりの高出力で直撃すれば一撃で落とされているかもしれなかった。まぁ、逆を言えば当たらなければどうという事はないからそれは別にいいんだけどね。実際避けられたし。

 

結局は初号機が離脱するまでの時間稼ぎしか出来なかったし、自分もその後は逃げる事しか出来なかった。自分の不甲斐なさに歯痒い思いが募っていくが、今はそれよりも初号機の方だ。あの様子だと機体ダメージも大きそうだし、パイロットの子は大丈夫だろうか? 普通あれだけの熱量を受けたら融解し機体は形を持つ事と難しくなってくるけど……そこは秘密主義のNERVだけあって、やはり何らかの防御対策が施されているのだろうか?

 

で、それから時間が経過して今は夜。第3新東京市には大掛かりの仕掛けが幾つも置いてあり、使徒の周辺にはZ-BLUEの面々が配備されている。自分も助太刀出来るよう後方で見つからないよう待機しているが……緊張感がヤバい。なんかもう人類に後はない! みたいな空気に、初号機のパイロットよりも自分の方が参ってしまいそうである。

 

配置的にもどうやら今回この作戦の鍵を担っているのは初号機みたいだし、パイロットの子はかなりのプレッシャーに襲われているんだろうなぁ。

 

以前NERVに付いて調べた資料には初号機のパイロットは14歳の少年らしいし、気の弱そうな子だからちょっと心配だ。まだ作戦には時間がある様だし、様子見という事で少し見てこようと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君が初号機のパイロット、碇シンジかな?」

 

「え? あ、はい。そうですけど……貴方は?」

 

「俺はルルーシュ。ゼロと言えば君にも分かるかな?」

 

「ぜ、ゼロだって!?」

 

ヤシマ作戦の前に突如として現れたゼロを名乗る少年に、碇シンジは動揺を露わにする。破壊事変からZEXISの参謀役として数々の死地を潜り抜け、時にはあの蒼のカリスマと共に戦線を駆け抜けた再世戦争を終局に導いた鬼才の軍師。そんなビッグネームの人が何故ここに? 混乱の淵に叩き込まれたシンジが目を見開いた……その時。

 

「どこかで見た事のある後ろ姿だと思ったら、君もZ-BLUEに参加していたのですか? ルルーシュ君?」

 

「なにっ!?」

 

「っ!?!?」

 

ルルーシュの背後から音もなく現れる仮面の男、その人物を目にした時、シンジの顔はこれでもかと豹変する。

 

「君が例の初号機のパイロット君かな? 私は蒼のカリスマ、君と少し話がしたかったのだが……お邪魔だったかな?」

 

魔人蒼のカリスマ。魔神グランゾンと共にこの世界における最強の代名詞、この世界の半分の戦力をたった一機で壊滅させ、敵にしてきた者は例外なく屠り、殲滅してきた脅威の怪物。

 

ネット上では既に生ける伝説となっている魔人を前に────。

 

「………きゅう」

 

碇シンジは卒倒した。

 

 

 

 




Q蒼のカリスマと初めて対面した碇君の心境。
A初めてDIOと遭遇したアブドゥルさん


次回もまた見てボッチノシ

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