逃げか?差しか?その判断こそが大きな隙だ! 作:アマノジャック
3着おめでとう!やはりダート適性がありましたか…
今回は前後編です。ピーチちゃんのアメリカでのレースは…カットで!
しかし。結果は3戦2勝とこの時点で頭おかしい結果を残してます。では…どうぞ!
1999年11月14日/G1/エリザベス女王杯
『最後のラウンドピーチがゲートインし…スタートしました!
おっと、一番外からラウンドピーチが内へと先頭を取りに来た!
その後ろにエガオヲミセテ、ゴッドインチーフ、ランフォザドリーム、ヒシピナクルが来る!
ファレノプシスがそれに続く!
メジロドーベルはファレノプシスのインコース!』
………
『最終コーナーカーブ!
先頭は変わらずラウンドピーチ!
後ろのヒシピナクルが仕掛けてきた…が伸びない!
ここでメジロドーベルが上がってきた!
内からドンドン伸びている!
ファレノプシスは囲まれ集団から抜け出せない!
フサイチエアデールも伸びてきた!
しかし、先頭はラウンドピーチ!
メジロドーベル、女王の座を譲らないと追っていく!
残り100!
ラウンドピーチが更に伸びた!?
メジロドーベルとの差を更に広げ…1着ゴール!
女王の座を手に入れたのは"異次元の英雄"ラウンドピーチ!
何とアメリカでのレースを含め3連勝!
G1、5勝目!
メジロドーベルの4勝を追い抜いた!』
勝者:ラウンドピーチ
ーーー
目標8:エリザベス女王杯で1着
日本へ戻り、数日…ピーチの走りにみんなが注目している。そのピーチとそろそろ合流する時間なのだが…
「よう、ピーチのトレ公!」
「ヒシアマゾン!?ピーチはまさか寝坊して…」
「いや、普通にいるからね。」
どうやら一緒に来ただけのようだ。
「こんにちは、ピーチちゃんのトレーナーさん。」
「ファレノプシス!こうして話すのは久しぶりだね!」
「はい、ピーチちゃんから話はよく聞いていますよ。美味しいスイーツをよく作ってくれるのでしょ?」
「太らない範囲で、だな。君も食べてみるかい?ピーチの分と一緒に作ってみるけど…」
「ピーチちゃんが独り占めしちゃいますよ~」
「しないよ!」
「後はたまに変なトレーニングをしてると聞きました。」
変なトレーニング?何かあっただろうか?
「変なって…例えば?」
「鉄棒でずっと回り続けたり、プールで犬かきを指示したり、狭い部屋で目を瞑ったままモモ上げをしたり、大根を早食いしたり…とかですかね?」
「何だ…普通じゃないか。」
「普通じゃねぇよ!特に最後の大根の早食いって何だよ!」
「寮長!たまに、ですからね!」
ピーチの練習画面が思い出させる。風車のように回るピーチ、水の中でアタフタしてるピーチ、壁に膝蹴りをするピーチ、生の大根にかぶりつくピーチ、そういえば…
「鉄棒の時は手が直接擦れないよう手袋を渡してたから問題なかったが、スボンは何もしてなく股間が破…痛っ!」バキッ
「これ以上喋るとブン殴るよ!」
「殴ってから言う…痛たたた!」ギチギチ
「おぉ、見事なアイアンクロー!」
「やめろ!やめろ!喋らないからやめろ!」ミシミシミシ
「ピーチちゃんのパンツは何色でした?」
「ピーチだけに桃…!」ブンッ
「この変態!」
いやー、あれはマジでビックリしたわ。ピーチが割(破)れてピーチのピーチがこんにちは!…我ながら寒いギャグだな。
「おーい、早く行かないと受付終わるぞ。」
「フフフ…ピーチちゃんたら、トレーナーさんの前だとオシャレ…アウ!」コツン
「余計なこと言わないの!早く行くよ!」
「いやー、元気な娘たちだね。そう思うだろ…ブライアン?」
「ー!」くるっ
「アマさん…そこはスルーして欲しかった。」
こそこそとしているナリタブライアンが後ろにいた。バレないように見にきていたのだろうか?バツの悪そうな表情だ。
「やっぱり君はファレノプシスの応援かい?」
「いや、たまたまレースをみたい気分だっただけだ。」
「ほら、折角だから一緒にみようじゃないか!」
「…アマさん、あまり引っ張らないでくれ。」
「ピーチのトレ公も来るかい?」
「悪い、俺は俺で先約がいるからそろそろ行くわ!」
………
「遅かったじゃないかイブキ。」
「キバ先輩、お久し振りです。」
「あ、サブトレーナー!久しぶり!例のものは持ってきた?」
キバ先輩…現在はトウカイテイオーの専属トレーナー。トゥインクルリーグでテイオーにG1レース4勝へ導いている優秀なトレーナーだ。指導以外の時間はFPSに殆どを費やしているが、テイオーからのお願いがあればそちらを優先している。というかトレーナーの職業柄、優先せざるを得ない。先約とは…まぁ、先輩とテイオーのことだ。アメリカに行くなら手に入れてきて欲しいものがあるとのことで、その物を渡す。
「先輩、こちら先行販売のものになります…本当に良かったのですか?日本語は対応してないですよ?」
「良いんだよ…ただバンバン敵を殺すだけだから…」
「サブトレーナー!ボクの分は?ボクの分は?」
「ほらよ、"アメリカ版"シンボリルドルフのぬいぐるみだ。新品は流石になく、リサイクルショップにあったのを買ってきた。」
「どれどれ…状態はいいから、これでいいよ!ありがとう!トレーナーの次に愛してるよサブトレーナー!フフフ…カイチョーグッズのコンプリートの日が近いね。」
「はいはい、では先輩、ピーチの件をお願いします。」
「まぁ、いいだろ。テイオー、お前も見ておけよ。」
「分かってる♪分かってる♪よろしくね、マックイーン!」
『え?』
俺と誰かの声が重なる。テイオーの隣にいたウマ娘のようだが…ん?マックイーンってまさか…
「メジロマックイーン!?」
「ちょっ!私の名前を大声で呼ばないでくださる?」
「あ、ごめん。でテイオー、これはどういう事だ?」
「ボクだけじゃなくてマックイーンからの評価を貰えた方がサブトレーナーにいいと思ってね。」
「ちょっとテイオー!私、その事については初耳なのですが?」
「いいじゃん、いいじゃん!サブトレーナー、残りはマックイーンに渡して。」
「ん?この古いポスターってお前の趣味じゃなかったのか?」
ぬいぐるみよりも入手に苦労したポスターを広げて見せる。
「これは…お婆様が大好きな俳優の映画ポスター!しかも初版ではありませんか!私にくださるというのですか!?」
「『THE GREAT ESCAPE』と『The Cincinnati Kid』の2枚を手に入れるのがやっとだったけど…」
「いいでしょう!メジロ家の誇りにかけてあなたのお願いを聞きましょう!で私は何をすればよろしいでしょうか?」
「あー、うん。ありがとうと言いたいけど…君は今日、メジロドーベルの応援に来てるのだよね?」
「勿論ですわ。」
「俺はラウンドピーチのトレーナーなんだわ。」
「え?」
「で、ピーチの走りを見てもらい、有マ記念に勝てるかどうかを先輩とテイオーから聞こうと思っていた。」
「…」
「ただ…メジロドーベルを応援しにきた君にラウンドピーチを見てくれなんて…「了解しましたわ。」ん?」
「ラウンドピーチさんの走りでの感想を仰れば良いのでしょ?お任せください!」
普通にオーケーが貰えた。
「おい、イブキ…あれがお前が育てたラウンドピーチか?」
「ええ、そうですが…」
「僕は帰るぞ、テイオー。」
「え?トレーナー?」
「先輩!?」
「見るまでもない、今回の優勝はアイツだ。」
「ちょっと!ドーベルが負けると仰るのですか!?」
「あぁ、負けるね。アイツがいなきゃファレノプシスと良い勝負だっただろう。だが、ラウンドピーチ…強者のオーラってやつか?今のトゥインクルで勝てる可能性があるのは怪物グラスワンダーと怪鳥エルコンドルパサーくらいだ。まぁ、有マ記念はソイツらが出ないことを祈るんだな。」
「いや、トレーナー!レースは見ていこうよ!」
「知らん。僕は早くゲームがしたいんだ。お前は好きにしろ。」
そう帰ろうとする先輩だったが…。
「待て。ファレノが負けると言うのか?」
「ブライアン!?」
「あぁ、少なくとも今回は負けるね。勝って欲しいならハプニングでも期待するんだな。」
「お前…」ギリッ
「よせ、ブライアン!」ガシッ
「離せ、アマさん!」
「先輩!…レースだけは見ていってくれませんか?」
「…分かった。ハッキリ言ってやる。イブキ、お前の顔が見たくない。大きなケガもさせず、担当ウマ娘を僕のテイオーとG1の勝利数を並べやがって…みっともないただ嫉妬だよ!僕を越えやがって!」
「僕のテイオーって…トレーナー!嬉しいこと言ってくれちゃって!」ピョンピョン
「…」
「イブキ、僕が先輩としての最後のアドバイスだ。僕に意見を求めるな。お前が思うようにしていけ。以上だ…ナリタブライアン。」
「何だ?」
「先程の言葉は取り消さない。だが…不快な言い方をしてすまなかった。お前にも僕は嫉妬している。テイオーができなかったクラシック3冠を達成したお前をな。」
「…」
「ここから離れるがレースは見ていってやる。テイオー、お前はどこで見る?」
「勿論、トレーナーと一緒に決まってるじゃん!じゃあね、サブトレーナー、マックイーン!」
先輩とテイオーは本当に去っていってしまった。俺に先輩が嫉妬…。
「どうなることかと思いましたわ。全く…テイオーも趣味が悪い。」
「先輩は嫉妬し、ウマ娘…特にテイオーを大きく成長させてきた。…特に天皇賞(春)で無敗のテイオーを敗北させた君への嫉妬が1番凄まじかったけど。」
「ふん、どうでもいい。勝つのはファレノだ。」
「いえ、ドーベルの2連覇ですわ。」
「先輩からお墨を貰ったんだ、ピーチが勝つね。」
「ほら、レースが始まるから…」
「ヒシアマゾンさんは誰が勝つと思いですか?」
「アマさん、誰を応援するつもりだ?」
「…」じー
「だー、妹のヒシピナクルに決まってんだろ!」
『妹?』
ファレノプシスのヒミツ①
・実は、1人だけの時は楊枝を咥えている