逃げか?差しか?その判断こそが大きな隙だ! 作:アマノジャック
今回はオリジナルのウマ娘が出てきます…その名はヒシピナクル。ヒシアマゾンの全妹!
…ウマ娘でのヒシアマゾンって末っ子の設定があったような気がしますが気にしない!
「…本当に日本に戻ってきたんだ。」
「あ、あの!ラウンドピーチ先輩!」
「ん…んん!?寮長!?すみません、トレーナーが出走ウマ娘のことを教えてくれず、貴女が参加し…先輩?」
「お姉ちゃんじゃないです!私はヒシピナクルです!」
「ピーチちゃんは知らなかったね。この娘はピナちゃん…ヒシアマゾン先輩の妹さんよ。そして、今年の秋華賞で3着を取ってるわ。」
「ファレノ先輩やラウンドピーチ先輩と比べられますと…」
「ピーチでいいよ。で、どうしたの?」
「私…貴女と戦えることが光栄です!全力で行きます…勝ちに行きます!それをどうしても直接言いたくて…言わせていただきました!」
「うん、でも勝つのは私。」
「ふーん…アタシを前にしても同じことが言える?」
「メジロドーベル先輩!?」
「…ええ!勝負である以上は勝ち以外は考えていません!全力で貴女へ挑ませていただきます!…それに去年の有マ記念では勝ちましたし。」
「あれはアタシの得意距離じゃなかっただけよ!すぐに分かるわ…レースで見せてあげる。そして…アタシの2連覇が"メジロ家の新たな栄光"になるんだから。」
「ピーチちゃん、私を忘れていませんか?」
「忘れるわけないよ!ファレちゃんも全力で来て!私も最初から全力でいくから!」
ーーー
『1着はラウンドピーチ!日本でも確かな実力を見せた!』
(ワァァァーー!!!)
ラウンドピーチは最初から最後まで逃げ切り1着となった。
「はぁ、はぁ…勝った!」
「ふぅー…おめでとう、ピーチちゃん。今はそれしか言えないや。」
「"異次元の英雄"…これがピーチ先輩の強さ…お見事です。」
「ありがとう!」
「…完敗ね。アタシの全力を出してきって…それでも勝てなかった。」
「はい、そうですね。」
「でも、アタシはまだまだ伸びるわ。これはアタシの憧れの方からの受け売りだけど言わせてもらうわ。ラウンドピーチ、これよりアタシは貴女への挑戦者へとなる。受けてくれるよね?」
「メジロドーベル先輩…ええ!受けますとも!」
「先にドリームで待ってるわ。」
「ピーチ先輩が更に上のメジロドーベル先輩から挑戦されるなんて…。やっぱり、私じゃお姉ちゃんみたいには…」
「ヒシピナクル、何暗い顔をしてるの?」
「メジロドーベル先輩?」
「アドバイスよ…誰かに憧れることはいい。だけど、自身と向き合って『自分』を見つけれた時こそ…強くなれるとアタシは思う。まぁ、頭の何処かに入れといてくれると嬉しいかな。」
「ありがとうございます!」
「ピーチちゃんは凄いね。」
「えへへ…ありがとう。」
「…本当に凄いよ。」
「ファレちゃん?」
「ピーチちゃんは私のずっと先にいる。嬉しい反面、それが悔しくてたまらないの…。私ね、ピーチちゃんが居ない間…ずっと勝てなかった。」
「…」
「1つ前はセイちゃんと大接戦だったけど…その前はグラスちゃんに綺麗に負けた。…そして、今回はピーチちゃんにも負けた。…私、次は有マ記念に出るつもりなんだ。」
「…」
「負けるなんて思ってない…けど、グラスちゃんやピーチちゃんがまた来るとなると…怖いの。有マ記念そのものに出走することが…ピーチちゃんが私から離れていくみたいで…」
「ファレちゃん!私…次の有マ記念を走ったらドリームへ行くの!」
「え?」
「私が先に行っちゃえば、ファレちゃんはもう悩まなくて済むじゃん。…実は私、今が絶頂期らしいんだ。だから、トレーナーからは早くドリームに行くべきだって言われてるの。でも、トゥインクルで有マ記念だけはどうしても出たかった…結局は、私は私が思うようにやっていくだけ。」
「ピーチちゃん…」
「ファレちゃんもファレちゃんが思うように走ればいいよ!…少なくとも私はファレちゃんがドリームに来るか、引退するまでは走り続けるつもりだよ!」
「ピーチちゃん…ありがとう!私、有マ記念にちゃんと出走する!そこでセイちゃんやグラスちゃん…そして、ピーチちゃんにも勝つ!」
「うん!全力で来て!でも私が今回のように勝っちゃうから!」
………
圧倒された。オークスでの獣のような走りよりも、アメリカで見せた熱い走りよりも、強く…踏み潰されたような強者の走りだ。毎日見ていたはずの俺でも…そう感じた。
「…お見事です。全体的に見ればそれしか言葉が出ませんわ。」
「あぁ、特に最後の伸び…俺の予想を超える走りだった。」
「逃げて差す…サイレンススズカさんのような、私たちウマ娘が理想とする走りでした。敢えて言うので最初の内を取りに来た斜行…今回は問題ありませんでしたが、走行妨害の判定を受ける可能性がありましたわ。お気をつけくださいませ。」
逃げウマ娘がいた中で…そんな走りをしたというのか?なんて成長力だ…。
「ありがとう。それで君なら今回のピーチをどう攻略する?」
「簡単ですわ。最初からラウンドピーチさんの後ろにピッタリと付いて最終コーナーで差す。ヒシピナクルさんがしていたことですが…スタミナとスピードが僅かに足りませんでしたが。しかし、私の得意とする長距離であれば通じない走りですわね。」
「ふむ…しかし、これ以上のスタミナとなればピーチには…」
ピーチは中距離の走りを得意とするウマ娘だ。有マ記念は2500m…ギリギリ長距離のレースだ。前回走ったとはいえ、逃げるよりは差す走方で行く方が良いだろうか?ふむ…
「さて、私はここまでにしておきましょう…ポスター、ありがとうございました。有マ記念での活躍を期待していますわ。勝つのはメジロ家のメジロブライトですが。」
「ありがとう。」
メジロマックイーンは去っていった。…俺もピーチと合流するとしよう。
「…お疲れ様、ファレノ。」
「何だい?ずっとあの娘のレースを見てきたのか?」
「たまたまだ。」
「直接応援してやればいいのにね…さてと、私は帰るよ。」
「アマさん、妹さんのウイニングライブはいいのか?」
「入賞した時だけに見て、ってのがあの娘の願いだよ。ブライアン、私の代わりに見といてくれ。」
「…」
「ちっ、予想通りいきやがって…」
「予想通りいったのに気にいらないの?」
「あぁ、そうだ。僕はメジロドーベルに勝って欲しかったんだ!だが、見ただけで分かるくらいアイツの育てたウマ娘は強かった。テイオー、アイツと戦うことがあれば…ドリームの厳しさを分からせろ。」
「そんなのトレーナーに言われなくたって、そうするよ♪」
「早く上がって来いよ…イブキ!」
「その前に…トレーナーにボクの魅力をもっと分からせて・あ・げ・る♪」
「は?」
「他の娘の勝利を期待をするなんて…ボク以外を見えなくしてやる。とりあえず…行こっか?」ガシッ
「どこへ?まさか…いや、離せ!僕はこれからゲームを…離せーー!!」ズルズル
ーーー
俺はピーチの元へとかけつけた。
「ピーチ!」
「トレーナー!勝ったよ!」
「あぁ、完璧な勝利だ。」
「有マ記念…勝てるかな?」
この自信に溢れた目…当然、この答えしかない!
「勝てる!今の君ならグラスワンダーでもエルコンドルパサーでも勝てる!まぁ、エルコンドルパサーはもうドリームへ行ったと聞いてるけど。」
「…トレーナー、私ね、グラスワンダーさんにも勝ちたいのだけど…もう1人、どうしても勝ちたいウマ娘がいるの。」
そういえば日本でのレースを殆ど見れていなかったな…。確か今年のクラシックレースは…プリモディーネ(怪我により治療中)、テイエムオペラオー、ウメノファイバー、アドマイヤベガ(次は宝塚記念とのこと)、ブゼンキャンドル(今回出走していたウマ娘)、ナリタトップロード…この中で有マ記念に来そうなのはテイエムオペラオー、ウメノファイバー、ナリタトップロード辺りか?
「?誰だ?今年の菊花賞を取ったナリタトップロードか?」
「スペシャルウィークさん。」
ダービーと今年の天皇賞(春)を取ったウマ娘だ…確かにピーチは勝てていない。
「ダービーで勝てなかったから…もし、彼女が有マ記念に出てくるなら…絶対に勝ちたい!」
「…分かった。彼女のデータを集めておこう。」
「お願いするね!」
「決まりだな。さて、明日から有マ記念に向けて調整に入る…ウイニングライブで無理をするなよ?」
「分かってる!」
次は有マ記念。ピーチのシニア級最後のレースだ。勝てると断言した以上は彼女を何としても勝たせてあげないとな。さて、また明日から忙しくなりそうだ。
スピードが5上がった!
スタミナが5上がった!
パワーが5上がった!
根性が5上がった!
賢さが5上がった!
スキルPtが56上がった!
「先頭ブライド」のヒントLvが1上がった!
目標達成!(エリザベス女王杯で1着)
→Next(有マ記念で1着)
・本来のレースの勝者
エリザベス女王杯…メジロドーベル
*メジロビクトリア枠での出走