逃げか?差しか?その判断こそが大きな隙だ! 作:アマノジャック
今回の話、時間軸は秋華賞前…ただの没ネタです。
ラウンドピーチの最初の二つ名は"沈黙殺し(サイレンスキラー)"でした。
そこからレース場でも嘶く、サンデーサイレンス産駒を威嚇する馬という設定が残りました。
この話…変更した史実が何かウマ娘に合わないと思い没にしました。
更にサイレントキラーという競走馬もいたためこの二つ名もやめました。
結果、二つ名は診断メーカーの『あなたがウマ娘になったら(二つ名)』から出たものを採用しました。
目標?:毎日王冠に出走(クラシック級)
1998年10月11日/G2/毎日王冠
「スタートしました!
グラスワンダー、スタートがやや遅れ気味か?
注目の先頭争い!
やはりサイレンススズカとラウンドピーチが競り合っているが…サイレンススズカが先頭だ!
ラウンドピーチ、直ぐに切り替えサイレンススズカの後ろに付く。
エルコンドルパサーは3番手!」
………
「最後の坂!
さあ、真っ向勝負!
先頭は変わらずサイレンススズカだ!
未だに後ろについてるラウンドピーチここで伸びるかどうか…。
エルコンドルパサーが外へとずれる!
グラスワンダーは伸びないか!?
残り200!
ーーな!
サイレンススズカとラウンドピーチが衝突した!
その横をエルコンドルパサーがかわす!
エルコンドルパサーが1着!
一体、何があったのでしょうか!?」
勝者:エルコンドルパサー
競走中止:ラウンドピーチ
………
『沈黙の日曜日!サイレンススズカ予後不良により安楽死!』
『ラウンドピーチ骨折!秋華賞は絶望的か?』
『ラウンドピーチによるサイレンスズカへの衝突か!?"沈黙殺し(サイレンスキラー)"爆誕!』
………
『ニュースです。先日、○○町にて新聞記者の女性が亡くなった轢き逃げ事件にて50代の男性が逮捕されました。男は『ラウンドピーチのデマを広げたことが許せなかった。』と容疑を認めているようです。ここで数々のレースを実況しています○○さんに来ていただきました。この事件についてどう思いますか?』
『こんばんわ。早速ですが事件となったレースを振り返って見ましょう。スロー再生での映像を見てください。…ここ!サイレンススズカが急な失速をしていますね。それをラウンドピーチがかわせずぶつかったということが分かります。この時点でサイレンススズカは骨折していたということです。しかしこの女性…○○静(しずか)と言いましたか?皮肉なものですね…自ら書いた記事の通り殺されたのですから…。』
ーーー
目標?:毎日王冠に出走
夏の合宿が終わり、秋華賞に向けて俺はピーチにある提案をした。
「サイレンススズカさんに挑戦?」
「そうだ。彼女は天皇賞(秋)に向けて、毎日王冠に出るとのことだ。出走を回避するウマ娘が多いらしく俺はこれをチャンスと捉えた。戦って見たくないか?」
「…うーん、正直に言うと分からない。でもトレーナーが言うならそうするよ!」
………
『毎日王冠』の当日となった、"異次元の逃亡者"サイレンススズカに挑戦しようとしたのはピーチだけではなかった。
「エンコンドルパサーに…グラスワンダーだと!?」
「復帰したみたいだね。」
「あー、グラスワンダーが気になるな!!落ち着け俺、落ち着け俺…コホン!ピーチ、サイレンススズカもエルコンドルパサーもグラスワンダーもそれぞれG1レースを制している猛者たちだ…だが、君もオークスを制している。これはG2では無い…G1のつもりで走ってこい!」
「うん!」
「正直にいうと今の君ではサイレンススズカには勝てないだろう。だから今回、意識するのはサイレンススズカだけでいい。彼女の走りを肌で感じてこい!そして全力でぶつかってこい!」
「何言ってるのトレーナー?レースは何が起こるか分からない…私が勝っちゃうからね!見ててね!」
………
『1着はサイレンススズカ!サイレンススズカだ!』
ピーチは序盤から掛かり過ぎてスタミナが無くなり5着だった。
「はぁ…はぁ…これが"異次元の逃亡者"か…」
「ぜぇ、ぜぇ…負けたデース!」
「…負けましたね。」
「エルコンドルパサーさん…グラスワンダーさん…」
「長いデス!エルでいいデス!」
「私もグラスでお願いします~」
「では私はピーチで…じゃなくて!エルさんやグラスさんはどうしてサイレンススズカさんに挑もうと思ったの?」
「マイルCSやジャパンカップへの向けた調整もありますが、スズカ先輩に勝ちたかったからデース!」
「私はケガ明けでしたのでスズカ先輩というよりはNHKマイルCを取ったエルへの挑戦…ですね。…スタートが遅れて、しかも最後が伸びず結果、スズカ先輩にエル、ピーチちゃんにも負けてしまいましたが。」
「そうだったんだ…。私、次は秋華賞なんだ。」
「エルは先ほど言いましたが…マイルCSかジャパンカップです!オグリ先輩みたいに連闘も考えてます!」
「オススメはしないよ…」
「経験者は語る、ですね。私は…有マ記念です。それに向けたレースも入れていく予定です。」
「私も有マ記念出る予定だよ!頑張ろうね!」
「ううう…エルはフランスに行くためまた孤独に…」
「エル、一人一人それぞれの道があるのですから、それに向けて進んで行きましょう。」
「そうデスね!グラスもピーチも頑張ってください!」
「ふふふ…当然ですよ。」
「ありがとうエルちゃん!」
………
「……。」
「スペちゃん!」
「あ!お疲れ様です、スズカさん!」
「スペちゃん…どうかした?」
「…私、羨ましいと思いました。エルちゃんやグラスちゃん、そしてピーチちゃんがスズカさんと走ってる所をみて混ざりたくなりました!」
「なるほど…つまり、私にも勝ちたいと思ったってことね。」
「そうなのでしょうか?」
「私を抜こうとしてくれるのは嬉しいわ。」
「えへへ…」
「…ねぇ、スペちゃん。ラウンドピーチちゃんだっけ?日本ダービーでもあんな感じだったの?」
「あんな感じ…とは?」
「その…上手く言えないのだけど…威嚇…いや、プレッシャーかな?先頭しか見てなかったはずなのにそれを後ろにいた彼女から感じてしまって…」
「…私の時もそうでした。ダービーの時は仕掛けた所から何とか逃げ切りましたが…あのタイミング以外だとどうなっていたか…」
「…彼女とのレースはより一層気を引き締めましょう。」
「はい!」
………
ウイニングライブが終わったピーチと合流した。
「トレーナー!…勝てなかったよ。」
「見れば分かる…サイレンススズカの走りから何か得られたか?」
「私の逃げよりもスピードが純粋に速かった。最後にエルちゃんが迫った後にまた伸びた…あの走りをしたいと思った。」
「ゴール前で更に加速か…」
「トレーナー…私、秋華賞勝てるかな…」
「何、ここで得れたことを活かせればいいよ。勝てる勝たないの話じゃないからな…」
「…うん。そうだね!ティアラレースの最後、勝ってみせるよ!」
少し落ち込んでいるようだが、レースへのやる気は十分なようだ。秋華賞に向けて最後の調整へと行こう。
スピードが1上がった!
パワーが1上がった!
賢さが1上がった!
スキルPtが26上がった!
・本来のレースの勝者
毎日王冠…サイレンススズカ
*1枠追加での出走