逃げか?差しか?その判断こそが大きな隙だ!   作:アマノジャック

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明日は高松宮記念…サリオス頑張れ!
*勝ったのはナランフレグ…サリオス、お疲れ様!

今回でラウンドピーチの物語は終わりです。黄金XXなどの「XX」はあえて伏せてます。まぁ、どの競走馬かは想像は出来るかもと思いますが…。


異次元の英雄と黄金XX

どれくらいの日が過ぎただろうか?俺は今、どこかの漁村でひっそりと生きている。幸いこの家は暖炉とボロ布はあったため雨風を凌げ、暖もとれた。当然だが周りには店も人もない。あるのはボロの釣竿と残金がほぼない財布と何故か持ってたセイのパンツだけだ。あの後、俺は逃げ出した。理事長に辞表を渡し、スマホも持たず、とにかくトレセン学園から離れていき…気がつくとここに着いていた。…後悔はたくさんある。キタサンの有マ、ドリームで走っているチームメンバー、うまぴょい(浮気)相手のセイ、トレーナーになったゴア…そして妻のピーチ。逃げたくせにどうなったが気になる。…そして海の音を聞きつつ、今日も魚を釣りにいく。今日こそは何か釣れるだろうか…。イカでも炙りたい…。

 

………

 

「トレーナーさん!」

 

空腹のまま、部屋で眠っていると聞いたことのある声が聞こえる…。お迎えが来たか?

 

「良かった…やっと、見つけました!」

 

…違う。明るく、周りを元気するこの声は…

 

「キタサン…」

「バカ!何で急にいなくなったのですか!?こんなに痩せてしまって…心配したんですよ。」ポロポロ

 

大粒の涙が見える…それより…

 

「有マ記念は…?」

「ダイヤちゃんに負けました…トレーナーさんがいなくなったからです!なので…戻ってきてください!」

「だが俺はもうトレーナーを…」

「理事長は急に大量の応募ハガキが入った封筒を渡されて混乱してましたよ!そしてその後にトレーナーさんが行方不明になってみんなも混乱しました!」

 

違うものを渡したか?そういえば焼きそばのやつを出そうとしていたような…

 

「どうしてここが…」

「探しているとトレーナーさんっぽい人がここの無人駅で降りるのを見た人がいたんです!…それでトレーナーさんだと思い私も飛び出してきちゃいました!」

「だが君には練習も…」

「トレーナーさん無しでなんて出来ませんよ!でもどうしてこんなことを?」

「…」

「私だと言えませんか?ピーチさんの方がいいですか?」

「いや、まずは君に話そう。実は…」

 

俺はキタサンに全てを話した。本来現役トゥインクルのウマ娘…ましては年下の女の子に話すことではないだろうが、誰かに言わずにはいられなかった。キタサンなら安心出来る自分がいた。

 

………

 

「なるほど、セイさんと…」

「こんな男が担当トレーナーなんて…ダメだろ。そして君を含め全てから逃げ出した…もっとダメなことだ。だが、怖かったんだ…」

「もう、トレーナーさんは本当に真面目なんだから!」

「…当たり前のことだろ。」

「何か作りますので、まずはご飯を食べてください!しかし、ここ…中々味のある所ですね。暖炉と鉄鍋を使わせて貰います!」

「あぁ…」

 

キタサンがバッグから色々と取り出し始めた。そういえば本格化する前はみんなのご飯を一緒に用意したな…懐かしい。それはそうと、ご飯が食べれる…何日ぶりだろうか…。

 

………

 

「…温かい。」モグモグ

「大豆とか長芋とか精のつく物ばかりです!どんどん食べていってください!」

「ありがとう…ありがとう…」モグモグ

 

美味しい…あぁ、こんな美味しい物を食べるのは久しぶりだ…涙が止まらない。

 

………

 

「ごちそうさまでした。」

「ちゃんと全部食べれてよかったです!片付けますね!」

「何から何まですまない…」

「いいんですよ…?これって…」

 

部屋の隅に放置してたセイのパンツだ。

 

「違っ!女装に目覚めたわけじゃ…それはセイのパンツで…」

「そうですね…1人してしまえば2人目も同じですよね?」

「は?」

「…」ガシッ

「キタサン!?」

 

キタサンのオーラが変わり、そのまま俺の腕を掴む。まさか…

 

「私、トレーナーさんのことが好きなんですよ。何年も『本格化』しない私をずっとチームに置いてくれて…デビューもしてなかった私用のトレーニングも考えてくれて…嬉しかったです。でも、トレーナーさんにはピーチさんがいるから諦めていました…それでも、やっぱり無理でした。」

「何を言って…」

「そろそろイモリの効果も出てきそうですし…今度は私の番ですね。先ほど聞きました悩み…私が解決します!」

「だから何を…イモリ?」

「いただきます。」ペロ…

 

あれ?デジャブ?

 

………

 

「さて…帰りましょうか、トレーナーさん。春の天皇賞、勝たせてくださいね?」

「…もう好きにしてください。」

 

こうして俺はまたトレーナーへと復帰することになった。戻った後にも色々とあったが、最終的に俺は無断欠勤により半年減給の処分が下った。そしてキタサンは春の天皇賞を連覇した。

 

ーーー

 

「ふーん、それが私のいなかった間に起きたことなんだ?」

『その通りです…』

 

今何をしてるかって?俺とセイ、キタサンが並んでピーチの前で正座をしているところだ。

 

「まぁ、セイちゃんはいつかするって思ってたよ。…引退したら本当にメロンになってるし。」

「にゃはは…アイリちゃんにチャンスだって言われたからね。」

「笑うな。」ゴゴゴ

「はい…」

 

うん、ピーチちゃん怖い!

 

「しかし、キタちゃんは意外だったな…」

「すみません…でも好きなものは好きですので!」

「でもダメなものはダメでしょ?」

「はい…」

 

うん、キタサン可愛い!

 

「イブキ、あんたもあんたよ。何で私に何も言ってくれなかっての?私、ヤンデレかもしれないけどメンヘラではないわよ。」

「違いがよく分かりません…」

「とにかく…私は別にあんたが隠さなければいいの。浮気しようが真面目なあんたが他の女に取られるなんて思ってないし。」

『むぅ!』

「それに私とは…あまり…出来なかったし…溜めさせた…私にも責任が…」もじもじ

「ピーチ?」

「よし!今からやるか!」ゴゴゴ

 

ピーチが例のオーラを放ち、ロープを持ってきた。

 

「ちょっと!?あ、足が…」ぐるぐる

「ピーチさん!?何で私たちを縛るの!?」ぐるぐる

「はい!黙る!」

「ー!」カポッ

「ー!」カポッ

 

ピーチは足が痺れて動けないセイとキタサンをローブで縛り、口に何かをはめた。

 

「ピ、ピーチ?」

「イブキ…誰が1番か教えてあげるね?」ゴゴゴ

 

こちらにピーチが迫ってくる…。こうして俺は愛バにより貪られ…その後に放たれた2人にも貪られた。そして、その後にセイの妊娠が発覚し俺はエンコのマエストロを発動させようしたが止められ…、ピーチの一声でセイがここに住むことが決まった。キタサンもドリーム引退後にここに住むそうだ。…ピーチ、本当にこれでいいのか?絶対普通じゃないよな?

 

ーーー

 

さらに数年の時が流れた。キタサンを除きチームメンバーはドリームを引退、それぞれの道を進み始めた。ゴアは担当したウマ娘がトゥインクルでG1を9勝させるという偉業を成し遂げた。そのゴアだが母の介護だと言い、そのウマ娘を他のトレーナーに任せて自分はアメリカへ帰ってしまった。そして俺もキタサンが引退後はアメリカでトレーナーをすることが決まった。当然、ピーチたちも付いてくるそうだ。そのピーチは現在、中央トレセンのトレーナーになるも妊娠により休職中だ。そして…

 

「ピーチ…ピーチ…」

「おらっ!シャキッとしろ!父親がそれでどうするよ!てかお前は2度目だろこの種男!」

 

助産師(本人曰く資格を持ってるだけのただのバイト)となったゴールドシップが分娩の準備している。ゴールドシップが言うには一卵性の六子でもなければ100%無事に取り出せるものことだ。セイも無事にしてもらったからそこは信頼しているつもりだが…。え?俺とセイの子供はって?当然認知してます、はい。名前は『ソラ』で普通の人間です、はい。可愛いです、はい。

 

「オギャー!オギャー!」

「無事に産まれたぞ!ほら、赤ん坊洗ってくるからさっさと出ていけ!」

「よく頑張ったぞピーチ!」

「よかった…無事に生まれたんだね…」

「これでソラくんもお兄ちゃんだよ…」

 

………

 

「ウマ娘だな…名前はどうする?」

「俺は前にも言ったがレース場で1番になって輝いて欲しいから『ゴールド』を入れたい。」

「お、ゴルシちゃんリスペクトか?嬉しいこと言うじゃん!」

「ソラくんの妹になるから…『スカイ』も入れたいね~」

「セイちゃんの子じゃないからね?私の子だからね?」

「で、ピーチちゃんは何を入れたいの?」

「私は果物の名前を入れようと思ったけど、結局思い付かなかった…ん?そういえば前に食べたトゲトゲの果物の名前は何だっけ?」

「ドラゴンフルーツだね。」

「じゃあ、『ドラゴン』!カッコいい!」

「ピーチちゃん?女の子だよ?」

「2人合わせると…『ゴールドドラゴン』か…うーん…」

 

何かしっくりこない。

 

「カッコいいと思うよ?」

「すでにいた名前の気がするからちょっと捻れー!例えば、ドラゴンフルーツの別名はピタヤだぜ?ってことで『ゴールドピタヤ』はどうだ!」

「いや、俺はドラゴンはいいと思ったから…ゴールドの方を変えよう。」

「ゴルシちゃん、がっかり…」

「『コンジキ』、『キンノ』、『オウゴン』…」

「それよ!その中だと、オウゴンがいいと思うよ!」

「じゃあ、決まりだ!この娘の名は…『オウゴンドラゴン』だ!」

「まぁ、お前らが納得してるならいっか。よろしくな、オウゴンドラゴン!」

 

こうして、新たな命を加え、俺たちの普通じゃない生活は続いていく。普通ではないが、これだけは言える…俺は今、幸せだ!

 

ーーー

オウゴンドラゴンについて

 

欧字表記:Gold Pitaya

品種:サラブレッド

性別:牝

毛色:栗毛

生誕:2015年2月14日

死没:???

父:XXXゴールド

母:ラウンドピーチ

母父:イージーゴア

生国:日本

 

競走成績

0戦

 

獲得賞金 0万円

 

主な勝ち鞍

無し

 

出走レース

無し

 

 

出産後、母ラウンドピーチが出血多量で死亡したためラウンドピーチ最後の産駒となった。前述の理由とXXXゴールドとラウンドピーチという配合から高額で落札された。最初は大人しく順調に調教を進めていたもののある日を境に背中を触れるのを嫌がり鞍装すらも付けれなくなる。そして、検温も嫌がるようになり、室内で暴れて骨折し登録が取り消された。取り消された後、ラウンドピーチの馬主が無理やりオウゴンドラゴンを買収し、自身の牧場へ連れ帰った。半兄のメロンスカイが側にいると大人しくなるため、柵を通して常に側にいる。逆に半兄のグレープスカイがいると暴れるので離されているが、いないといないで暴れるため時々側に連れてくる必要がある。




*ウラ話
ラウンドピーチの死をきっかけにラウンドピーチの馬主は競馬業界からの撤退を発表。ラウンドピーチ産駒の種牡馬の種付けは続けて行ったものの、スペシャルオレンジなどの繁殖牝馬に種付けをしたり、新たな競走馬を買うことはなくなった。自身の牧場にラウンドピーチの墓を建て、ラウンドピーチの子供たちを牧場に集めさせた。そして、オウゴンドラゴンが20歳になった時、ラウンドピーチの馬主は老衰で亡くなった。馬主の墓はラウンドピーチの隣に建てられた。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。実際に産駒がここまで勝てる繁殖牝馬はいないと思います。1番多く産駒が重賞取れた繁殖牝馬はパシフィカス(ビワハヤヒデとナリタブライアン)とオリエンタルアート(ドリームジャーニーとオルフェーブル)の16勝だったと思います。ラウンドピーチは…多分35勝。うん、正直やりすぎましたね。最初は黄金世代の5人だけ(セイウンスカイは2頭)にしようとしてましたが、気がつけば増えてました!そのうちサイレンススズカやメジロマックイーン、ゴールドシップみたいな有り得ない産駒も書いてみようかな…。では、皆さん…さようなら!
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