逃げか?差しか?その判断こそが大きな隙だ!   作:アマノジャック

36 / 81
ブリーダーズカップを見た作者です。…日本馬の勝利こそ無かったものの全員、いいレースをしてくれたと思います。お疲れ様でした。


異次元の英雄とお祭り愛バ5

場所はサンタアニタパークのレース場…今日ここで僕の担当ウマ娘兼半妹のブラックアップルが『ブリーダーズカップ』のメインレースである『BCクラシック』に出走する。

 

「高い高いー!」

「バッ!バッ!バブブブ!」

「お、上手!上手!キウイちゃん喜んでるよ~」

 

現在、控え室にはアップルだけじゃなくてお袋とキウイがいる。…おい、キウイを独り占めするんじゃない。今度は僕が…

 

「高い高い~…」

「う、うわぁぁぁ!!」

「あ、ソラ兄泣かした!」

「急に抱っこするからだよ~。ほ~ら、大丈夫大丈夫。怖くないからね~。」

「きゃっ!きゃっ!」

「…」ずーん

「ソラ兄、ドンマイ。」

「僕はアップルや親父以下なのか…僕が名前を考えたのに…」

「そりゃソラ君を含めて何人もの子供抱っこしてきたイブキさんの方が上手くて当然だよ。」

「そういえばスカイママってパパにキウイちゃんを取られ過ぎて追い出したんだっけ?」

「何それ?違うよ?」

「え?違うの?」

「じゃあこの前のアップルのレースを見るために僕たちの所まで来たのは…」

 

純粋に応援しに来ただけ…

 

「あぁ、追い出したのは本当だよ。でも…ちょっと言いにくい理由かな…」

「実は世話してなくてお袋の負担が倍になっただけ…とかか?」

「いや、その…ちゃんとキウイちゃんのお世話してくれて…2人の時間が出来たくらいだけど…」

「良いことじゃない!」

「はぁ…展開が読めた。」

「ソラ兄?」

「親父とうまぴょいしまくって他のこと全部が疎かになっていったってところか。」

「うーん、違うかな。むしろ他のこともイブキさんが全部してくれて私は楽になったのだけど…」

「違うのかよ…」

「えーと、その…キウイちゃんの分まで吸われそうになったから…」

「…吸う?」

「お袋、今すぐ口を閉じろ。アップルに聞かせていい話じゃない。」

 

僕の言ってることでほぼ正解じゃねぇか!この色ボケ夫婦が…

 

「…はぁ、話を変えるぞ。それで、家族全員で来てるとか聞いたけどクソ親父は今どこだ?」

「イブキさんはもう着いてピーチちゃんたちと合流しているはずだけど…」

「あっそう。別にいなくてもいいけどね。」

「出た。ソラ兄のツンデレ。」

「やかましい。…準備はいいな?」

「もちろん♪世界最強を証明してくるよ♪」

「スイッチが入ったか…よし、全力で行ってこい!」

「うん♪」

「頑張ってねアップルちゃん。」

「ブブッ!」

 

キウイ、お前もアップルを応援してくれるのか…僕もしっかり応援しないとな。

 

ーーー

 

俺とオグリは何とかサンタアニタパークのレース場へと着いた…らしいわ。俺?オグリに米俵みたいに担がれている。

 

「…」チーン

「…まま?その白い人って…誰?」

「イブキだ。」

「…あぁ、サンデ…いや、カフェの…お友達…」

「この人がぱぱ?何か走マ灯見ていない?」

「気のせいだろ。」

「『起きてよイブキ?誰にやられた?オレ以外に負けてんじゃねぇよ!』」ユサユサ

「大地の鼓動が…消えかかる…急げ…ジャック…」

「『いや、どういう意味だよ!しっかりしろイブキ!』」ペチペチ

「あーあ。やっぱりこうなったか…とりあえず、復活させるね。オグリさん、パス。」

「頼んだ。」ポイッ

「キャッチ、と。とりあえず、その辺で買ったニシキヘビのステーキでも食べさせてみるわ。イブキ、口開けて。」

「…!?」

 

グイッ…ググググ…

 

「ーー!?ンン!?ンンン!?」

 

ゴクン

 

何かを口に入れられた?…待って、でかいのが喉に引っ掛かってる!?水!水を…って喋れねぇ!

 

「ンンン!」ドンドンドンッ

「…何してるのよ。ほら、イブキ…ミネラルウォーター。」

「ーー!ぷはっ!死ぬかと思った。」ゴクゴクゴクゴクッ

「いや、さっきまで死んでたわよ。」

「ゴアか…2ヶ月ぶり…ぐぇっ!」

「『起きたかイブキ!オレ、真っ白になって死んでるかと思ったよ!』」ダキッ

「『ジャック…心配してくれたのか?』」

「『はぁ?ち、ちげーし!また美味いケーキを作って欲しいだけだし。』」

「『今夜作ってやるよ。』」

「『…約束だぞ。』」

 

普通に優しい子になってる……!?

 

「…」じー

「スダチ、どうした?」

「まさかぱぱと初めて話すのがアメリカになるとか思ってなかったわ。」

「まぁ、前日に家に着いた時に寝ていたし…当日は俺が早く出ちゃってたからな…」

「ここにいるのって全員ぱぱの子…つまり、私にとっては兄弟姉妹になるのかな?」

「あぁ…そうだ。」

「プレイボーイだ。」ギロッ

「どこで覚えたその言葉…」

「…これだけは言っておくわ。おこづかいありがとう。ほぼ使ってなくて貯金してるだけになってるけど。」

「おこづかい?」

 

オグリに送った養育費のことかな?

 

「でも私の年で30万は貰い過ぎ…」

「全額スダチに行ってたの!?ちょっと、オグリ!?」

「…お前の仕送りで十分だろ?私も与えた方がいいのか?」

「違うよ!生活費とかに使ってなかったの?」

「あぁ、それは私の収入で十分だ。」

「…あのオグリさん、あなたの月収どれほどで?」

「今の仕事はイブキの仕送りよりは少ないが…URAから毎月XXXX万は振り込まれいる…」

「ーー!?」ブクブクッ

「イブキ!?」

 

忘れて…いや、甘くみていた。オグリがいたから今もウマ娘たちのレースがこんなにも盛り上がっているという事実を。今あるぱかプチの源流がオグリであったという事実を。そしてそんなオグリと…芦毛の怪物との間に…子供が出来たことを。

 

ーーー

 

『インスパイラル!

1着はインスパイラルです!

2着にウォームハート、3着争いにウインマリリンとモイラ!

ややモイラが体勢有利か!』

 

『グッドナイトオリーブ圧勝!

連覇達成!

2着にはユウギリ!

メイケイエールは…最後方でのゴールとなりました…』

 

『先頭はモージ!

だが外からマスターオブザシーズも来た…どっちだ!?

モージかマスターオブシーズか…3着はカサクリード。

ソングラインは5着、ウインカーネリアンは11着でした。』

 

『最終コーナーカーブ!

内のオーギュストロダンと外のアップトゥザマークと先頭争い!

間を狙ってシャフリヤール!

やや、オーギュストロダンが前に出た!

間を狙うシャフリヤール!

しかし、そのままゴールイン!

オーギュストロダン、見事なラストラン!

2着にアップトゥザマーク、3着に日本のシャフリヤール!』

 

………

 

いよいよメインレースとなる『BCクラシック』が始まる。ブラックアップルが…ウシュバテソーロが、デルマソトガケがパドックへと向かう。

 

「私たちも行こうか!」

「はい!ダート世界一のウマ娘を目指して!」

「…ふわぁ~」

「ウシュバさん、もっとやる気をですね…」

「大丈夫。前のドバイでもそんな感じだったから。」

「アップルさん…とはいえ自分も負けません!」

「もちろん。私も負けないよ!」

 

「アップル、ウシュバ、ソトガケ!」

「…ウインマリリンちゃん?」

「私たちの分も…頼んだ!」

「メイケイエール…」

「日本に勝利を。」

「そして、五体満足での完走を!」

「ソングラインさん…ウインカーネリアンさん…」

「余たちの想いを…君たちに託す。」

「シャフリヤールちゃん…」

「「「任せてよ!/…勝ってくる。/はい!」」」

 

「で、わたしが最後に勝利を飾る前座ってことで!」

「クローネちゃん…台無しだよ…」




今日の18時に後半を投稿します。よろしくです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。