逃げか?差しか?その判断こそが大きな隙だ! 作:アマノジャック
「……ろ。起きろ人間。」
「…ん?」
誰かの声が聞こえ目を覚ます。周りは何もない草原。目の前にはカフェ…いや、この刺々しいオーラは…
「サンデーサイレンスか。」
「ったく、やっと起きたか。早速聞きたいのだが……何でお前がこっち側にいる?」
「こっち側?どういうこと?」
「…お前今…死んでるぞ。」
「………え?いや…前にも来たことが…」
「あぁ、前は俺が連れてきたからな。だが、今回は関係なくお前がここにいた。つまり…普通に死んでるってことだ。」
「………」
まずは落ち着こう…素数を数えて落ち着こう。2、3、5、7、11、13、17…よし!落ち着いた。じゃあ、次に何があったか思い出そう。確か…
「お袋に突き飛ばされた。」
「…は?」
───
あれはゴールドシップを完膚なきまでに攻略した後のこと…疲弊した俺はピーチとトウキチの眠る病室にて椅子へと腰掛けて眠っていた。…え?ゴールドシップと何があったって?今はいいでしょ?とりあえず、誘惑に乗って返り討ちにしたで理解して欲し……痛い痛い!噛みつかないで!話が進まないよ!?んん!とにかく、俺は椅子に座って眠っていたんだ!そしたら、急に誰かに首を掴まれて…外の中庭に連れていかれたんだ。まぁ、お袋だったのだけど…もう般若の顔で俺を見てたよ。
『アンタ…コレはどういうこと?』
『コレとは…他にも○○関係を持った女の子が同居していたこと?それともその娘らと子供が出来ていたこと?』
『…全部話なさい。』
『嫌だよ。どうしても話したくないって前に言ったら…お袋は深くは聞かないって答えてくれたじゃん。』
『今すぐ話せ!』
『…』
もう誤魔化せないと覚って、ピーチ以外の女の子と関係を持った経緯を全て話したよ。お袋も最後まで黙って聞いてくれたけど…ただ悲しそうな顔を向けられた。…だから喋りたくなかったのに。
『…他にも生まれる子がいるなら…今度から私にも教えてくれるかしら。』
『…分かった。年末~年始辺りに1人生まれる予定がある。』
『アンタ……っ!?ふー!ふー!………ふぅ。それで、その子の母親の名前は?』
『マヤノトップガン。』
『またG1ウマ娘ね……アンタって子はっ!』
『…』
ん?向こうから手を出してきたって言わないのかって?マヤノに関しては完全に俺から出したし……痛っ!だから噛まないでって!コホン!出した以上は責任を取るしかない訳で……うん?金だけ渡して自分から離さないのかって?いや実際にゴアとオグリとネイチャはそうだったよ…ネイチャ以外は地元を離れれなかったからだけど。…でも子供には父親って必要だろ?幸いにも俺は全員を養えるだけの職にもついていたし…ちょっと!?オグリの名前は出さないでくれる!確かに彼女の収入には全然及ばないけど…
『…これが本当の俺だよ。今まで黙っててごめん。お袋の中の真面目な俺のイメージを崩してごめん。』
『…そうなのね。結局はあの人と一緒なのね…』
『ん?親父のこと?親父こそ誠実が服着たような人間だろ…』
『アンタと一緒…真面目を装ったただのムッツリスケベよ。まぁ、アンタと違って他に女がいた訳では無いけどね。』
『耳が痛いね…』
親父のことを語りだしたらお袋も落ち着いてきたみたいでさ…その後はただの雑談だよ。ピーチのこととか、担当であるイクイノックスのこととか…ソラやメロンとかのお袋も知らない子供のことも話したよ。そうしながら、一緒にピーチの病室に戻っていたのだけど…急に階段の上からカートが落ちてきた。ウマ娘のお袋は俺より先に気づいたのだけど…俺は反応が遅れて避けれなかった。それで、お袋が慌ててカートが当たる直前の俺を突き飛ばしたって感じかな。どこかにぶつけて身体に痛みが走ったことまでを思い出したよ。
───
「その時に当たり処が悪かったのかな…」
「お前…ゴルシにも手を出したのかよ。」
「何?ゴールドシップも君の子供なの?」
「孫だ!後、お前が担当しているイクイノックスに到ってはキタサンの子…つまり曾孫になる。」
「…え?いや、キタサンの子供はアップルとサラとノブナガの3人の筈だけど?」
「あのなぁ…アイツは今で400を超える子が出来ている。これからも増えているからな…」
「…??君といい、キタサンといい…どこでそんなに子供が出来るの?」
「俺のいる世界はレースで活躍した後にその血を伝えるのが役目となる。」
「でも君の場合だと1000人以上って前に言っていたよね?1000年も毎年生んでたの?」
「俺は生まねぇよ…俺は○ませる側だ。」
「…ちょっと何を言ってるか分からない。」
サンデーサイレンスが○ませる側?もしかして、アレが生えてる?いやいや…この前に脱がせた時はウマ娘と変わらない身体だったし…あれ?もしかして、キタサンもそっち側な感じなの!?…ある意味興奮するけど……俺以外にそれをされるのは嫌だなぁ。
「言ったろ…俺は男だ。」
「…えーと、今は性転換してる感じ?」
「俺にも不明だ。気づけばウマ娘と呼ばれるこの姿になっていた。」
「ここにいるってことは君は死んでいるんだよね?」
「…あぁ。日本で死んだことに違いはない。」
「満足してる?」
「確かに俺は寿命としては短かったが…病死したイージーゴアよりは長生きしたさ。」
「ゴア?ゴアなら今も健康に生きてるけど?」
「俺の世界では21世紀に入る前に死んだ。今も俺の血を持つ者たちがレースで活躍している。よって俺に悔いは無い。」
「???」
結局、サンデーサイレンスについてはよく分からなかったけど…
「俺はまだ死ぬわけにいかないかな…」
愛する家族を残して去りたくはない。…地縛霊になってでも…家族を守る。
「…」
「ねぇ、サンデーサイレンス…君の力で俺を生き返らせることって出来ない?」
「俺の力では無理だな。」
「そっか…じゃあ、カフェに相談してみようかな。霊感あるし…俺のこと分かるかも……ん?身体が…サンデーサイレンス、俺に何かした?」
「俺は何もしてねぇよ。どうやら死んで無かったみたいだな。」
「…騙したの?」
「さぁな?俺の中でここは死んだ者が来るところと認識している…さっさと帰れ。お前がいると尻がムズムズする。」
「…別に後ろは使ってないよね?前だけ…」
「お前はもう何も喋るな!!」
そのまま、身体が引っ張られ…俺はどこかへと飛ばされた。
───
突然に視界が明るくなり…目の前にはゴアの姿があった。
「イブキ!目が覚めたか!」
「…ゴア!お袋は…?ケガしてないか?」
「自分のことよりも母の心配か?お前らしいが……私たちも心配したのだからな?」
「…ごめん。」
ゴアの目元からは涙の痕が見える…ゴア、本当にごめんね。
「ゴアだけ?」
「いや、ドラちゃんも来てる。他の皆はもう寝てて…あ、私がゴルシちゃんから連絡もらったから最初は1人で行こうとしたのだけど…何か付いてきた。」
「君もドラも担当の指導とか忙しいだろ…」
「アハハ…その件だけど…私の方は最後まで残ってくれてた娘がケガでレース引退になっちゃって……今は新しい担当のスカウト中。」
「君の実績ならすぐに集まるだろ?」
「…ううん、全然よ。はぁ…また、ウマ娘の教官の方に回ろうかしら。」
「うーん、多分そうすると俺と顔を合わせることが増えるかな…俺も各トレーナーの指導をみてアドバイスしていくことになってさ。…そういえば、何で階段から医療カートが落ちて来たのだろ?」
「寝ぼけた爺さん患者が杖代わりに押してたらしいの。…そもそも、廊下にそれがあった時点で不味い話だけど。」
「お袋はどうしてる?」
「原因の患者を責めようとして……ドラちゃんが何とか抑えているわ。」
「…連れてってくれるかな?」
「分かったわ。」
その後、荒ぶるお袋を何とか宥めた。
………
そして1時間後…お袋はドラが車で実家へと送りことになり、俺は数日だけ入院することが決まった。さらにゴールドシップの手配もあり、個室を用意してもらえることとなったのだ。
「…身体は本当に大丈夫だけどね。」
「完治してから言ってくれるかしら?」
そばにはゴアがいる…ゴアと2人になるのは久しぶりだな。最近はご飯を除くとセイかオグリと過ごすことが多かったから…なんなら、息子のジャックといた時間の方が長い気がしてきた。
「そういえば、寝てた時にサンデーサイレンスが夢に出てきたよ。」
「サンちゃんに?何を話したの?」
「キタサンとゴルシが孫で…イクイノックスがキタサンの子だから曾孫だってさ。」
「…?サンちゃんって引退してすぐに亡くなったわよ?子供何ていない筈だけど?」
「そもそも男だとか言ってたような。…あ、ゴアのことを良血坊っちゃんとも言ってたね。」
「確かに私のマムもグランマもG1ウマ娘ではあったけど…坊っちゃんって所が引っ掛かるわね。」
「君もサンデーサイレンスが言ってる世界では男かもしれないね。」
「想像出来ないわ……ねぇ、イブキ。」
突然に色っぽい声になるゴア…これは…1年ぶりのアレかな?
「私はもうすっかり娘って見た目じゃ無くなったけど…そんな私でも愛してくれる?」
「もちろん、愛してるよ。それに…ゴアは今も綺麗じゃないか。」
「そっか…ありがとうイブキ。多分、これがラストチャンスだから……いい?」
「おいでゴア。」
………
……
…
───
退院した俺は…学園で忙しい日々に戻っていた。
「はい、ストップ。やる気があって自主練を認めるのはいいけど…それ以上は危ないよ。俺たちトレーナーは本人以上に身体の現状を理解しておかないと……君も今日は止めておきなさい。大丈夫だよ。これから伸びていくから…焦る気持ちは分かる。けど…俺たちも君に後悔させたくないからね。2人ともトレーニングはここまでにして…俺と一緒にコレを作ってみる?レモンメレンゲパイ!レシピと材料はあるから今から家庭科室でやろう!1時間くらいで出来るから!…お互いの意外な1面が分かるかもしれないし。」
「君がこのメニューを全部考えたの?…いや、内容はすごく良い!だけど……タイミングはまだ早いかな。せめて、このラインを達成出来てからが…担当の娘の身体のことを考えるとね。んー…具体的には何時になるかは俺でも分からないよ。でも、大丈夫。担当を信じてあげればきっとすぐにその時は来るから…根拠?お、俺の…経験談だよ。まぁ、覚醒すると一気に成長するのは本当。いままでに何度こちらの想像を超えてこられたものか…。」
「…希望と適性が全然違う場合か…難しい話だね。いい結果を引き出させたい以上は適性に合ったレースに出す必要があるけど…俺としては出来るだけ担当の希望に合わせてあげたいね。これは自分と担当の娘とで上手く話を合わせて欲しい…大丈夫、俺もそばで見てるから!悪いことにはならないから!あとはオランジェットを作ってみたから持ってくる…それを食べながら相談しよう!」
………
「うぅ…疲れた…トレーナー相手だと指導の考えが違うからなかなか納得して貰えない…」
「お疲れ様ですトレーナーさん。コーヒーを入れましたよ。」
赤い瞳のイクイノックスがコーヒーを俺に………赤い?あー、これは
「ありがとう、イクイノックス。」カチャ
カップを持って…窓の前まで歩いて…飲んだふりをして…
「うっ…イクイノックス…君…また…」
「えへへへへ♡どうですか♡私のこと大好きになりましたか?今、とっても私とXXXしたい気持………ちにっ!?」
ゴクッ
少し体勢が崩れた俺へと抱きついてきたイクイノックスにそのコーヒーを飲ませる。予想外のことがきたためか反応が遅れ…そのまま、カップ内の液体がイクイノックスの口から体内へと流し込まれた。
「ゴホッ、ゴホ…エッホエッホッ!と、トレーナー…さん?あああ…飲んじゃった♡もう大好きなのに…♡もっと大好きになっちゃう♡」ガタガタッ
咳き込んだかと思えば、目がハートへと変わり、真っ赤な顔でその場にうずくまるイクイノックス。とりあえず…
「大減点。」
メモに書き込む…これでもまだ解約にならないのは設定が甘かったか?…もしくはそれを見越して実行したか…来月は厳しい物を変えないと。あとは1つ訂正しておこう。
「イクイノックス…そんなの飲まなくても俺は君のこと、大好きだから。」
「…ふぇ?あ、あぅ………きゅぅ。」
脳がオーバーヒートを起こしてかイクイノックスは気絶した。まぁ…
「担当ウマ娘として、だけどね。」
さて、イクイノックスは
*おまけ…イブキ家の夜の営みの頻度
イブキ…ほぼ毎日
ラウンドピーチ…月に2日前後
セイウンスカイ…週に4日
キタサンブラック…週に2日
ナイスネイチャ…週に1日
オグリキャップ…週に2日
イージーゴア…年に1日前後