逃げか?差しか?その判断こそが大きな隙だ! 作:アマノジャック
異次元の英雄と漆黒の摩天楼
今日はピーチの誕生日…俺は帰宅し家族みんなへ用意しておいたバレンタインチョコと小さな花束を配る。リクは彼女の家(どの子だろ?)で、ジャックはスカーレットの家でそれぞれ楽しんでいるみたいだ…そういえば最近、チョコの値段高くなったよな。いや、チョコに限った話じゃないけどさ。とか言いつつも俺は夕食の代わりに学園や家族のみんなから貰ったチョコを食べ…部屋でピーチを待っている。さらに今日は花の金曜日…明日の出勤を気にすることはない…XXXをもう1本飲んでおこうかな?そんなことを考えてると扉が開いた。
「「こんばんわー!いちごミルクのお届けでーす!!」」
「わぁっ!?」
…ピーチではなく、セイとキタサンだった。いや、それだけで情けない声がもれたのではない。2人の格好…ビキニだ。それもホルスタイン柄のやつ。何年か前、アメリカにいる間に日本の干支に合わせて3人にプレゼントしたのが懐かしい…まだ持っていてくれたのか。あ、そういえば一昨年キタサンとのポリ○シアンで2週間ホテルで過ごした時に着てくれていたな………ふぅ。陰○が苛立ってきたが落ち着けよ俺。とりあえず、素数を逆から数えて落ち着こう。97、89、83、79……泣く?
「…ザクロとかサラとか赤ちゃんたちは大丈夫なの?」
「大丈夫ですよ~。マヤノちゃんに任せましたので!」
「もちろん、トウキチ君も一緒です!」
「いやいやいや!流石に何人も同時は……マヤノなら大丈夫か。」
セイが色々と叩き込んでるみたいだし。
「ピーチはいないの?」
「ここですよ!」
「ん!!んん!!」ジタバタ
ピーチは簀巻き+イチゴの口枷をはめられた状態でキタサンに担がれていた。耳を絞って涙目でこちらを睨んでおり…完全にお怒りの顔である。これはこれで可愛いな。
「…それで、何で2人はここにいるの?」
俺らが夜のレースをする時は俺の寝室…完全な防音部屋でシているため、予定外の誰かが入ることは暗黙の了解でほぼ無かった。特にピーチはそれを嫌うため、全員が気を付けているはずだが…
「ピーチちゃんの誕生日ですので~、ワタシたちからプレゼントですよ~」
「はい!ピーチさんの菊花賞を使えるようにしました!」
「ちょっと待て!?色々と待って!?」
本当に何言ってるの!?確かに菊花賞ウマ娘である2人の菊花賞は何回もシたことあるけど…ピーチの菊花賞!?いや、俺的にはバチクソ興味あるけど!?
「まずはワタシとブラックちゃんでいっぱい遊んで………もとい、やり方を教えましてね~。ピーチちゃんも元々興味があったみたいですよ~。」
「ふふっ!アタシたちの時よりも入念にほぐしておきましたとも!」
「んー!んー、んんー!!」
ピーチがさらに耳を絞る。否定してるようだが…どこまでが本当なのだろうか?そうしているとセイがピーチを巻いていた布を剥ぎ取った。
「えいっ!」
「んっ!?」
「おおっ!?」ごくり
そこにいたのは麗しい果実…もとい、ピンクのリボンに巻かれたピーチ。手首と尻尾は特にしっかり縛られている。これはセイとキタサンによりピーチを『プレゼントは私』状態にしたのだろう。誕生日のピーチでするのは可笑しいと思うが…そんなことはどうでもいい!
「それじゃあ、いただき…」
「あ!待ってください!」
「ん?どうした?」
何故か止めるセイ…何?焦らしたいの?
「最初に言ったじゃないですか~」
「そうですよ!"いちごミルクの届けです"って言いましたよ!」
「んん?」
確かに言っていたが…どういうことだろうか?
「こういうことですよ~」ぽろんっ
「えへへへ…」ぽろんっ
「ん!?んんんっ!!!」ジタバタ
ビュッ!ビュビュッ…
あー、うん。今、全てを理解した。そういえば、この4人でするのは何年ぶりだろうか…去年は子供が生まれたのもあり、セイかオグリとすることが多かった。さて、現実逃避はここまでにして…
「いただきます。」
「ん!?んんー!?」ジタバタ
………
……
…
───
「って、ことがあったのですよ。私も誘わないって酷くないですか?」
「…イブキさん?…ノックスさんにも…手を出していたのですか?」じー
日曜日の早朝、場所はカフェの喫茶店…カフェにチョコを渡すついでにコーヒーを飲もうに入ると…イクイノックスの姿があった。休日なのに制服着てるし…他にどこかへ行くのだろうか?カフェと何の話をしているのだろうと聞いてみると…何と一昨日の夜の話だったのだ。…何でイクイノックスが知ってるのかな?
「違うからねカフェ。俺は逆に出されたの…鉄の檻を付けてたのにイクイノックスがキタサンを脅して鍵を奪って外してきたの。というか、イクイノックス!コラッ!また、盗撮したのかコラッ!」
「いえいえ…ずっと、天井でスタンバってただけですよ。」
「深夜に寮を抜け出すんじゃないよ!退学になったらURAの内定が取り消しになるよ!?」
「そうなれば、イブキさんに責任取ってもらいますね♡」
「ただの君の自己責任でしょうがっ!」
「…2人ともお静かに。…今のお客様は貴方たちだけですが…この子に変なことを聞かせないでください。」
「「ごめんなさい。」」
俺と同時に頭を下げるイクイノックス。顔を上げるとカフェのお腹が新たな生命により少し大きくなっていた。
「そういえば、カフェさん。その身体で店を開いても大丈夫なのですか?」
「…体調が安定してきましたので…ご心配無く。」
「ピーチもギリギリまでトレーナーをしてたから…人にもよるのかな。」
ピーチの場合は娘のドラがチームにいたからもあるのだろうけど。
「私も何時かはイブキさんとの子供を…♡」
「なら、もうちょっと持ちこたえてくれない?君って開始1分で気絶するから毎回消化不良なんだよね…」
「その間は私をXXXみたいにですね…」
「罪悪感あるから嫌だよ。」
「…ここでそういう会話は…しないでいただけます?…ご注文は?」
…流石に品が無かったな。
「ブルーマウンテン。」
「私はカプチーノをお代わりで。」
「…かしこまりした。」
「あ、カフェ!これ!」
「…ありがとうございます。」
カフェはイクイノックスのカップと俺からのチョコを回収するとカウンター内へと戻り、コーヒーの準備を始める。はぁ…今日のカフェの服装は緑の和メイドって感じでさらに三つ編みにしてて可愛いな…ずっと見ていられるな。
「イブキさん、何を渡したのですか?」
「バレンタインのチョコ。君にあげたのと同じ物だよ。」
「へー、カフェさんにも同じ物をねぇ。」
「元担当だし何時もここのコーヒーを飲ませて貰っているからね。」
「…ふーん。」
何か言いたそうな顔のイクイノックス。嫉妬か?まぁ、ピーチと比べれば可愛いものだ。
「…お待たせしましたノックスさん。…カプチーノです。…イブキさんはもう少しお待ちを。」
「うん、ゆっくりでいいよ。」
そして、コーヒーを待つ間にイクイノックスから学園内での話を聞く…ほぼ同室のアップルの話だった。俺は俺で昨日、ネイチャとマロン、オグリ、スダチ、ドラ、ウミの7人で遊園地に行った話をする…ちょっと、ピーチたちについては触れないで!マヤノも含めて疲労でベッドに寝込んでただけだから!俺らがゆっくり寝れるようにしただけだから!そうしていると…腕時計をみたイクイノックスが立ち上がった。
「そろそろ時間です!カフェさん、お会計を…」
「これくらいなら俺が奢るよ?」
「いえいえ、そういう訳には…はい、ちょうどです!」ちゃりん
「…ありがとうございます。…ノックスさん、アナタは今からどちらに?」
「URA本部です。入社前の事前説明会的な…」
「そっか…それじゃあ、また学園でな。」
「はい!カフェさん、ごちそうさまでした!」
「…またのご来店をお待ちしております。」
そう言うとイクイノックスはそのまま店を後にした。さて、俺もコーヒーを飲んだら…
「…イブキさん。…店の奥に来ていただけますか?」
そう言うとカフェは店の扉についた看板をCloseにひっくり返して、鍵をかける。そういえば、カフェも菊花賞ウマ娘だったな…そんなことを考えながら俺はカフェの後ろをついていき…
………
……
…
「ただいま。」
「お父さん、お帰り!イクイノックスさんが来てるよ!」
「…イクイノックスが?」
帰宅した俺をマロンが出迎えてくれた…イクイノックスが来てる?何でだろう?とりあえず、彼女が卒業後に入る予定の部屋で待ってるとのことなので向かうとしよう。
「イクイノックス、説明会は終わったみたいだけど…どうしたの?何かあった?」
「随分遅いお帰りのようで…」
「ずっとカフェの所にいたからね。」
「でしょうね。」
部屋へと入るとイクイノックスが目を赤く光らせてベッドに座っていた。…これは彼女の感情が昂った時の合図…何かあったのだろうか?
「…私のサイン色紙の裏側。」
「ん?」
「伝えたいことは以上です…それでは、また学園で。」
その一言だけを言うとイクイノックスは帰っていった………サイン色紙の裏側?どういうことだろうか?
「……これは盗聴器!?誰の……そうですか。…ノックスさんが……デサイレンさん、1つお願いが…えぇ。…それでお願いします。」