逃げか?差しか?その判断こそが大きな隙だ!   作:アマノジャック

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トリックスターは語りたい5

「快晴の菊花賞が今、始まります。ゲートオープン!17人のウマ娘がスタートを切った!先頭はセイウンスカイ!」

 

「あのー、イブキさん?何で急に菊花賞の実況を?」

「ん?ソコでする時は菊花賞の実況をするものだってキタサンから聞いたから…」

「…イブキさん、正直に答えてくださいね。先にブラックちゃんと…菊花賞をシましたね?」

「…はい。」

「はぁ…そうですか。けれど、妬けます、とか私の立場からは言えませんし…」

「…」

「…気持ち良かったですか?」

「…はい。」

「じゃあ、私がそれ以上に気持ち良くしてあげますよ…どうぞ。」くいっ

「…」ごくりっ

 

………

 

……

 

 

そこにはベッドへと横になる私とイブキさんの姿があった。互いに菊花賞()(未知の体験)により普段とは別の疲労に包まれていた。

 

「うぅ…何かお腹の中、変な感じ…」

「キタサンと同じ感想か……セイ、まだ出来る?」びんっ

「わぁ…そっちはまだ元気いっぱいですね。いいです……ん?ちょっと、スマホが鳴ってますね。誰から……お母さんだ!?イブキさん…その…」

「俺はいいから出てあげて。」

「はい…あ、お母さ……んんんっ!?」きーん

 

出ると同時にスマホから聞こえる母の怒号…あれ?そういえば、最後にお母さんと会話をしたのは何時だっただろうか?住んでいたアパートから引っ越したことも話してなかったな。その事について凄く凄く怒らせてしまい…私はただ受け止めた。

 

「ううぅ…ごめんなさい。」

『全く…他に私に伝えてることは無い?』

「えーとね、私ね…妊娠した。」

『………はい?スカイ…貴女、何を言って…』

「産まれたら見せにいくから~、それじゃ~」

『ちょっとスカイ!?話を詳しく…』

 

ブチッとスマホを切りマナーモードにする。さて、イブキさんと続きを…

 

「Zzz…」

「ありゃりゃ…寝ちゃったか。とりあえず…」れろっ

 

コレだけでも綺麗にしておこう。

 

───

 

あの日から…

 

「セイ…!もっと…ゆっくり…!」

「む、無理です~♡」

 

毎晩毎晩…

 

「イ、イブキさん?重くないですか?」

「俺にとっては軽い軽い。セイ…いくよ?ふんっ!」

「んあっ♡深っ…いっ!!」

 

ずっと、イブキさんと愛し合った。

 

「…おっ!セイ、次はこんな体位で…」ぺらっ

「えぇ…どこの高級車のエンブレムですか。…出来ますけど。」

「じゃあ、その次はこの女優さんがしてた体位を…」ぺらっ

「…その本たち、後でまとめて捨てますからね?」

「全部セイがしてくれるならいいよ。」

「…変態。」

 

私から誘う時もあれば、イブキさんからの時もあり…どっちが先に言うか変な心理戦が毎回行われてた。…最初に言っておくけど、ただ爛れていた日々を送っていたわけでは無い。

 

「その…お口に合いますか?」

「うん!レシピ通りに作ったんだね!美味しいよ!」もぐもぐ

「良かったです…」

 

「あれ?何か部屋が明るくなった?」

「電球を交換しただけですよ。新居なのに何か暗く感じましたので~」

 

「うわぁ…昨日もやり過ぎたな…シーツがベチョベチョ…」

「ちゃんと洗濯しますので、イブキさんは気にしなくていいですから。」

 

主婦…と言うのは変かもしれない。居候として出来ることを少しずつすることにした。…美浦寮の時は管理人さんがしてくれていたため、暗中模索ですることになり色々と不安だったけど…何とかなるものだ。ネットって便利。こんな時間がずっと続けばいいのにと何度も何度も思った。

 

ピーチちゃんの実習が終わり、トレーナー寮から家へと戻ってきた。どうやらイブキさんのチームでサブトレーナーとなったらしい。今残っている担当はカワカミちゃんとスカーレットちゃん、ブラックちゃんの3人とのこと。

 

「…っ…♡」

「…ピ………!」

 

…はぁ。習慣付いていただけに…出来ない日が来るのに加え、部屋越しに聞こえてくる小さな声に悶々となる私。まぁ、これから出産に向けてお腹が大きくなるから…ヤらないのが当然な話だけど…はぁ。早く寝るとしよ……う?

 

「…セイ、起きてるか?」

「イブキさん?何でここに…」

「その…ピーチが先に寝てしまって…でも、俺…まだ足りなくて……うぅ…」

 

イブキさんが部屋へと入ってきた…裸の状態で。本来なら怒る所だけど…今の私にはちょうどいい。

 

「…いいですよ。私も欲しかったので…」ぷちぷちっ

「…セイ…ごめんね。」

「謝る相手は私じゃないでしょ?とはいえ、今は忘れましょう………おいで。」

「セ…セイィィ!!」

 

そのまま覆い被さり私を貪り始めるイブキさん。元々我慢していたことに加え、彼の身体から香るピーチちゃんの匂いがいいアクセントになった。

 

………

 

……

 

 

ある日のイブキ家。私とピーチちゃんの2人で過ごすこととなった。

 

「いただきます………うぅ、美味しいよぉ。」

「褒めて貰えるのは嬉しいけど、泣くほどかな?」

「同じ女として色々悔しくて…」

「私は無職だからさ…時間があっただけだよ。それに私ってイブキさんとピーチちゃんに食べさせてもらってる状況だし、まだ始めて数ヶ月…私もまだまだ…」

「そんなこと無いわよ。栄養バランスも考えてるメニューだし…はぁ、セイちゃんが家にいて良かったわ…」

 

イブキさんがスカーレットちゃんの遠征のため、何日か家を空けるからだ。ピーチちゃんは残った2人のトレーニングを担当するらしく、こっちに残っているらしい。帰ってくると真っ直ぐに食品棚へ向かい、カップ麺を手に取ったため慌てて止めて、用意していた晩御飯を温めて一緒に食べる。…ピーチちゃんって食べ方綺麗だよね。背筋を伸ばして…ゆっくりと食べてくれて……はぁ、ずっと見てられる♡

 

「…セイちゃん。」

「ん~?どうしたの?」

「その…今日って一緒に寝ていい?」

「オッケー、お風呂から出たら枕持ってピーチちゃんの部屋に行くね。もう沸かしてあるから食べ終わったら先にピーチちゃんが入ってくれる?」

「分かったわ…ごちそうさまでした。」

 

そして私は、食べた食器を流し台まで運び、浴場へと向かうピーチちゃんの背中を眺め続けた。…さて、さっさと洗っちゃいますか。

 

………

 

ピーチちゃんの部屋へと入ると…何故か下着姿でベッドへと座っていた。

 

「ピーチちゃん?何でパジャマ着てないの?」

「…イブキといたら着ないのが習慣付いたからよ。それより、その…教えて欲しいことがあって…」

「教えて欲しいこと?」

 

ピーチちゃんは顔を赤くしてその場でモジモジと身体を震わせる。耳と尻尾もバタバタとして………可愛い♡

 

「…最近イブキとね…その…ヤるとね…私の方が先に……えーと…その…ダウンしちゃって…」

「うんうん。」

「イブキは…うん。凄く丁寧にしてくれるのだけど…だからかしら。その…終わった後に…全然満足してなさそうで…」

「うんうん。」

「セ…セイちゃんは…その…何時もどうやって満足させてるのかなーって…はい。」

「あー、なるほどね。うーん、何て言ったらいいのだろう…」

 

私とイブキさんのレベルが上がり過ぎてるから…ピーチちゃんが付いてこれてないのだろう。何回も経験していくうちに慣れていくとは思うけど…

 

「…よっと。」ぬぎっ

「セイちゃん!?」

「直接身体に教えてあげるよ…私のテクニックを。」

「え?えぇ…その…」

「据え膳食わぬは女の恥…ってね。にゃははは…ピーチちゃんが悪いんだよ?そんな姿で誘ってきてさ…」

「え?えぇ!?いや、さっきも言ったけどこれはいつも寝る時の格好で…」

「じゃあ、まずはキスの練習から~!ん…」れろっ

「──んんっ!?」びくっ

 

折角なのでピーチちゃんも私にメロメロになって貰うとしよう。ベッドへと押し倒し…そのまま、口内へと舌を伸ばして蹂躙する。私たちの夜は始まったばかりだ。

 

………

 

……

 

 

「セ…セイ…♡」

 

「セイちゃん…♡」

 

2人を落とした私は…毎晩、相手をすることとなった。私とイブキさんがシた後はピーチちゃんを呼び出して貪り、イブキさんとピーチちゃんがシた後はイブキさんが私の所にやって来て…の毎日。そろそろ、お腹の赤ちゃんのことを気にしないといけないけど…これは止めれそうにない。

 

そういえば、ピーチちゃんもイブキさんとの赤ちゃんを妊娠したらしい。出産日を逆算すると…多分、私の赤ちゃんと同学年になる可能性が高いだろう。子育てについても色々と覚えていかないといけないな~…けど2人をもっと味わいたいな~、等と考えていた私に予想外のことが起きた。

 

「あの~、イブキちゃん?これは…」がちゃ

「手錠だよ。…うん、拘束されてるセイも可愛いよ。」

「あの~、ピーチちゃんのそれは…」

「ペ○バン。」びんっ

「大丈夫だよセイ。ちゃんと潤滑剤を使うから…」

「その…どこに?」

「セイはどこだと思う?」

「答えは両方……よっ!」ズブッ

 

「んああぁぁぁ♡」

 

私も2人に落とされました♡2人同時は無理~♡その日以降、私の出産が終わるまで…夜の営みはしなくなった。

 

───

 

「う…!」

「セイ!ナースコールはしたからすぐに先生たちが来るから!それに…俺も付いてるから!水、飲めるか?」

「…もらい…ます!」

 

ついにその時は来た。病院へと入院していた私がイブキさんと話していると…身体にまた痛みが走る。始まったようだ。

 

「十分開いてるな…んじゃ、部屋を移動するぞ!」

 

「え…?」

「ゴールド…シップ?」

 

「ん?ゴルシちゃんのこと知ってんのか?話は後だ…まずは無事に赤ん坊を取り上げる。立会人はゴルシちゃんに付いて来い。」

「あ、あぁ…」

 

入ってきたのはまさかのゴールドシップ……そのまま優しく持ち上げられ、素早い動きで分娩室へのベッドと運ばれた。

 

「あんたは出産は初めてか?」

「は、はい…」

「安心しろ。アタシがいる限り、必ず赤ん坊は無事に生まれっから…自分のことに集中しな。」

 

みんなが見守る中…ついに生まれた。

 

「おぎゃー!おぎゃー!」

 

「しっ!元気な男の子だ!頑張ったな………ってお前はセイウンスカイか!?」

「…はぁ…はぁ……今、気づいたんだ…」

「っと悪い。これで終わりじゃねぇんだわ…旦那は部屋の外に出てくれ。」

「分かった。」

 

………

 

「セイ…頑張ったな!本当に頑張ったな!」

「にゃはは…次はピーチちゃんの番ですよ?…イブキさん、今回の経験からちゃんとフォローしてあげてくださいね。」

「…あぁ、任せてくれ。」

 

「待たせたな。赤ん坊連れてき……た?」

「Zzz…」

 

元の病室へと戻り、イブキさんと話していると、ゴールドシップが私の赤ちゃんを抱いて入ってきた。今は眠っていて…可愛い。

 

「オメーはキタサンのトレーナーか!んで…何でオメーがここにいる?この子の父親はどこだ?」

「俺だけど…」

「ん?んん……んっ!?オメー確かに自分のチームのサブトレーナーと結婚してたろ!?不倫か?それとも托卵か!?」

「…まぁ、不倫になるのかな?」

「ピーチちゃん公認だけどね~」

「…ったく、こんなパターンは初めてだ。ちゃんと、子育て出来るのかよ?今から色々と手続きがあるぞ?」

「初めてだが…しっかりとやってみせる。」

「とりあえず、名前は決まってんのか?」

「名前は…"ソラ"。セイから一部名前を取らせて貰ったけど…どうかな?」

「いい名前だと思いますよ。」

「じゃあ、別の奴が案内すっから…行ってこい。」

「…分かった。ゴールドシップ…ピーチの時もよろしく頼む。」

「指名か?ゴルシちゃんは高いぞ…とりあえず、100万はあるか?」

「ほい。」ぽいっ

 

ドサッ

 

少し厚みのある封筒が投げられた…え?何で普通に持ってるの?あのゴールドシップですらドン引きしてるのだけど?

 

「おまっ…!?え?マジ…?」

「んー、マジではないよ。これ、両替用のピン札封筒。全部1000円札だから合計は10万円くらい…まぁ、前払いってことで…」

「冗談に決まってんだろ!…はぁ、ゴルシちゃんから1本取るとは面白い奴だな!気に入った!次も任せてくれ!」

「よろしく頼む。」

「その前に…セイウンスカイをしっかり助けてやれよ?」

「分かってるよ。これからもよろしくな…セイ、ソラ。」

 

イブキさんの大きな手が私たちの頭を撫でた。

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