逃げか?差しか?その判断こそが大きな隙だ! 作:アマノジャック
「こんばんわ…来たよカレン。」
「はい!いらっしゃいスカイさん!」
「イッシン、久しぶり。また君の家に遊びに来れて嬉しいよ!」
「よぉイブキ!俺の家って言ってもほぼカレンと姉ちゃんが建てたようなもんだがな…」
「そういえばアイリとプリンスちゃんはいないの?」
「プリンスは親父の所、姉ちゃんはカレンに用事を言われて県外だ…まぁ、どっちも明日には戻ってくるけどな。」
「そっか…じゃあ、2人の分は冷蔵庫にいれさせてもらおうかな。」
「ん?何を作ってきたんだ?」
「マリトッツォ。最近流行ってるらしいから作ってみたんだ。」
「姉ちゃんもプリンスも喜ぶとは思うけど…本当に流行ってんのかアレ?」
花の金曜日、イブキさんを連れてカレンの家へと遊びにきた。カレンが帰った後、私がしたことはイッシンさんが寂しそうだとカレンが言ってたとイブキさんに伝えただけだ。するとイブキさんはすぐにLANEを送り、会う約束をした。
久々に友達と遊びに行く…ピーチちゃんが納得するには十分な理由だ。そこに
「これがソラが運動会で1着になった瞬間…綺麗に撮れてるだろ?」
「やったじゃねぇか!んじゃ、俺も…プリンスちゃんがクラブチームで1着になったやつ!ここからは映像になるけど…ほら!この芦毛のウマ娘!」
「まだ黒さはあるのか…うちの2人はもう灰色に近くなってるよ。」
イブキさんとイッシンさんが思い出話に花を咲かせる間にご飯の準備をする…内容はスッポン鍋だ。ということでカレンと一緒にキッチンに立ち、買っておいてもらったスッポンを茹でる。
「カレン初めてだけど…これって煮込んだらおしまいでいいのかな?」
「灰汁が出てくるから全部取り除いてね。」
スッポンはカレンに任せつつ、私は白菜とか椎茸とか長ネギを切っていく。
「スカイさん、何か灰汁とは違う黄色いのが浮かんできたけど…」
「スッポンの旨味だから捨てたらダメだよ~。お、そろそろいけるか。」
灰汁が無くなったので出汁と野菜を入れて煮込んだら…完成。
「お待たせしました~♪」
「カレンとスカイさんの愛がたーっぷり込められた鍋でーす♪」
「ありがとうセイ。」
「片付けは俺たちでするからな…早速、食べようぜ!」
「その前に…カレン!」
「は~い♪これこれ!」
カレンは少量の飲み物が入ったコップを4つテーブルへと置いた。
「これってアルコール……じゃないな?何だろう?」くんくんっ
「食前酢的なアレだろ…赤いけど。」
「買ったお鍋のセットに付いてきたの…」
「これ、栄養の高いドリンクですよ…値段も凄かったような。」
「じゃあ、安くなったタイミングで買えたんだ♪ラッキー♪」
カレンが持ってきたのはスッポンの生き血とリンゴジュースを混ぜたもの。私も飲むのは初めてだけど…とりあえず、コップを手に取った。
「乾杯~♪」
「「「乾杯!」」」
カランッ……ゴクリッ
「…うん、何とか飲めたよ。けど…好きでは無いかな…」
「俺も飲めたけど…ごっ!鼻の奥が生臭っ!?」ケホケホッ
「…私は普通に飲めましたね。」
イブキさんはゲンナリし、イッシンさんは激しくむせたが…私は平気だった。イブキさんのアレで慣れてしまってるのか普通に飲めた。隣のカレンも表情は変わってないので、アレに慣れてるのかもしれない。
「お兄ちゃん♪良薬は口に苦し、だよ♪カレンとチュゥして上書きする?」
「待て待て!今はイブキたちがいるからダメだ!」
「じゃあ、イブキさんたちが帰った後でね♡」
「お、おぅ…」
カレンに迫られ照れるイッシンさん…そして、カレンが此方に向いてウインクをする。とりあえず嬉しそうだね。
「スッポンか…確かコラーゲンがいっぱいだったよね。女の子には嬉しい食べ物かな。」
「まぁ、今回は鍋を囲むことのがメインですので…私たちに遠慮せずにちゃんと食べてくださいな。」
「そうだね…イッシン、カレンチャン、仲良くしてるところ悪いけど早くしないと無くなるよ!」
「あっ!カレン、俺たちも食うぞ!」
「は~い♪」
「セイ、君も…」
「はいは~い♪」
そのまま4人で鍋をつつくと…あっという間に無くなり、残った出汁にご飯とネギとタマゴを入れて雑炊にして締めたのでした。
………
「ねーちゃんはお前のこと好きだっただぞ?」
「…マジで?俺、全然気付かにゃかった…」
「トレーにゃー試験の勉強してた時、ヒ○カみたいにゃ目でお前のこと見てたし…」
「しょ、しょーうだったんだ…」
イブキさんとイッシンさんの会話に終わりは無い。私もカレンと何気ない話をしつつ、アルコールが少し混ざったジュースを何度も2人に差し入れる。2人とも完全に顔が赤くなっており…同じ会話をしても互いに指摘しなくなっていた。
「おっと、ごめねイッシン。お手洗い借りるに…どこだっけ?」
「あ、私が連れていきますね~」
「シェイ…ありがと…」
イブキさんの身体を支え、彼のお手洗いが済んだ後…イッシンさんの所へ戻るふりをしながら、カレンが準備した部屋へ連れ出した。
「ん…?シェイ、ここは違う部屋じゃにゃいか…?」
「イブキさん…シましょうか♡」
「…え?」
強引に唇を重ねる…するとイブキさんは反射的に舌をねじ込んでくるので、そこに私の舌を絡める。そして、少しずつ服を脱がしていき…部屋の扉が
………
……
…
「セイ♡セイ♡セイィィィ♡」
「んああぁぁぁ♡」
予想外のことが起きた。いつもなら絞り尽くしてモヤシ状態になるはずのイブキさんが…まだまだ元気なのだ。逆に私が気絶と覚醒を繰り返している状況なのである。この状態のイブキさんは性欲王ブチコンダルと呼ばれている……いや、私が勝手に呼んでるだけである。
「…ふしゅゅゅ。」
「イ、ブキ…さん…どこへ…?」
正気を失い、私を抱えたまま何処かへ向かうイブキさん…まさか、外に!?まずいまずいまずい!それはメジロ経営の専用のホテルでしか許されなかったやつ!
「イブキさんダメです!ここはカレンの家で…」
「ふしゅゅゅ!」
いや、玄関とは逆の方へと向かってる。ということは…
ガチャ
「……え?」
「なっ!?」
先ほど私とイブキさんの営みを
「イブキ、お前!ここは普通、来ねえだろ!おい!おい!」
「お兄ちゃん待って!今、抜いたらカレンの裸見られちゃう…」
「くっ…セイウンスカイ!コイツを何とかしてくれ!」
何とかって言われても…
「このイブキさんはブチコンダルって呼ばれてて…ウマ娘3人でも受け止めきれないくらい…マジでヤバいです。なので私も…今から助けて欲しいくらいです…」
前にされた時は途中から完全に意識が無くなり…目が覚めるとピーチちゃん、ブラックちゃんと一緒に並べられた状態であり、全員(ナニで)真っ白になっていたのだ。なお、イブキさんはベッドから落ちた状態で豪快に眠っていた。
「…カレン、動くなよ。とりあえず、時間が経てばイブキも戻るだろ……?」
「お兄ちゃん?……え?スカイさん?何でここに…」
気がつけば私はカレンの隣へと置かれていた。そして、イブキさんは2人の背後を取っており…
「しゃあぁぁ!!」
ブスッ
「んがぁぁぁぁ!!」
………
……
…
朝になり、目が覚める。その目に映ったのは…
「うぐっ…えぐっ……お兄ちゃんを取らないで…!」
涙を流すカレンと…
「俺は男であり、妻はカレン、娘はプリンス。俺は男であり、妻はカレン、娘はプリンス。俺は男であり…」
死んだ目で同じことを呟き続けるイッシンさんと…
「Zzz…」
イッシンさんにのし掛かり、繋がったまま豪快に眠っているイブキさん。…最悪だ。
「ただいま~。イッシン、家中何か臭う……はぁ!?セイちゃんとイブキ君!?何してんのぉ!?」
最悪は更に重なる。アイリちゃんが帰宅してきて…この惨状を知ることとなった。そして、ピーチちゃんまで召喚され…この日は1日地獄を味わうこととなった。
イッシンさんの倫理観を壊そう…カレンの想定していた作戦は自身に重度のトラウマを植え付けることとなった。とはいえ成果が全く無かった訳ではない。
『スカイさん、今大丈夫?実は前にウマスタで紹介した化粧品だけど新シリーズが出たのをそちらへ送りたくて…』
「いつもありがとうね。基本的に何時でもいけるから日付と午前か午後かだけ教えて欲しいかな。」
『じゃあ、明日の午後でいいかな~?』
「大丈夫だよ~。所で…赤ちゃんは順調?」
『うん♪この前、心拍が確認出来てね…』
カレンはお腹に新たな生命を宿したのだった。