謹慎が解け私は教室に向かっていた……やはりあれだけやらかして一週間は短過ぎる……割と濃い一週間になったとは言え……本来それは副次的な問題で私の罰則とは何ら関係無い。しかも肝心の謹慎場所のドアの鍵は私が開けることが出来、部屋はとても罰を受けているとは感じられない程快適だった……冷蔵庫は必要だったがな(我が姉の料理は壊滅的だ……あれを食べれば謹慎中に私が食中毒で死ぬ……さすがにあれは罰則には重すぎる……)
「一言言うべきか…?」
身内贔屓と捉えられ姉の株が下がるのはさすがに申し訳が立たん。これは言っておかなければ……
「全く…うちの姉は本当に社会人なのか…?」
中身はともかく私は歳下なのだが…そもそも私が殺気を軽く当てただけで大人しくなるのは問題だろう…あれで世界最強か…
「この世界は平和過ぎるな…」
あの時の教師陣の対応の遅さを含めるとは言え生徒の動きも余りに遅かった……一部代表候補生が避難の為動けて居たくらいで一般生徒は避難までの動きが遅い。ここIS学園は何が起きても可笑しくない場所なのに平和ボケのし過ぎだ……
「万が一姉が何も言わないようなら…」
私が釘を刺さねばならん…戦争を知る者として。
「…と、意気込んだものの…入りづらいな…」
姉が無理矢理罰則を決めた弊害だろう…肝心の私を外に出す手続きが遅れ…今は姉が授業をしている筈だ。
「授業が終わる迄待つか…」
私はそのまま踵を返し、中庭に向かった……
全く。何をやっているんだ、あいつは……
私はここにいる一夏とは違うもう一人の弟の事を考えていた。先程教室迄辿り着いたあいつは何を思ったが教室に入らず元来た道を引き返し何処かに向かうのが気配で分かった…全く。連れて来ないと「千冬姉」一夏?
「学校では織斑先生だ。で、何だ?」
小声での会話だが他の生徒に聞かれるのは不味い……
「兄貴は俺が連れて来るよ。」
「何を馬鹿な事を言ってる…お前は授業が「千冬姉が抜けるのは不味いだろ」……」
……仕方無い、か。
「すぐ戻ってくるんだぞ。」
「ごめん、約束出来ないよ…俺は兄貴に言いたい事が山ほどある。」
「仕方無い…次の授業の担当は私じゃ無いからな、それ迄には戻って来い。」
「善処するよ…織斑先生…体調が悪くなったので保健室に行ってきます…」
「分かった。付き添いは必要か?」
「いえ、一人で「私が付き添いますわ。」セシリア…分かった、頼むよ。」
こいつさっきの話が聞こえてたのか…?
「セシリア、織斑を保健室に送ったら戻って来るんだぞ?」
「さっ、一夏さん…行きましょう?」
返事無し、か。…まぁ一夏とセシリア二人に言われればさすがに少しはあいつも堪えるだろう…
私は出て行く二人を見送り授業を再開した。