「謹慎二週間、か。」
あの後セシリアと共に保健室へー夏を運んだがISを纏っていたにも関わらずかなりの量の打撲痕があり……特に最後の私の一撃を受けた腹はかなり大き目の青痣があった。
当然我が姉に報告されセシリアと二人で何があったのか報告をした所雷が落ちた。画して私は娑婆に出た初日でまた軟禁生活が確定したのだった。しかし……
「……罰が緩すぎだ。」
無論一夏の話では無い(ちなみに一夏の罰は反省文二十枚。こっちはこっちで緩い気はするがまあいい)戻るのはもちろんあの部屋。
「それだけ貴方が大切なのよ、織斑先生は。」
「更識か。」
「ちょっと話があるの。生徒会室に来てもらえる?」
「私はこれから謹慎の身だが?」
「時間は取らせないわ。必要な事なの。」
「……良いだろう。」
彼女の先導で生徒会室へ…まあ何を言われるかは分かっているのだが。
「ねぇ…私が何を言いたいのか分かっているわよね…?」
私を睨みつける楯無…悪いが怖くも何ともない。
「……私はエスパーじゃない。言ってくれなければ分からないが?」
……舌打ちの音が聞こえた。
「忘れたならもう一度あの質問をするわ…貴方はその力を何のために使うの?」
……やはりか。彼女と初めて会った日に聞かれた質問だ。
「あの時と答えは変わらない、私はこの力を家族の為に使う。」
「…なら、何で貴方は弟さんを痛めつけたの?」
「先に手を出したのは向こうだが?」
「貴方ねぇ…!自分の実力なら一夏君を軽くあしらえる事くらい分かっているでしょう!?なのに何であそこまでやる必要があったの!?」
「……」
「貴方に私の考えをもう一度伝えるわ…貴方がその力を使ってこの国に害を為すなら…私は貴方を止めるわ…殺してでも。」
その言葉と共にISを纏う少女…勇ましいな。だが…
「早とちりするな。私にその気は無い。」
「……信じていいのね?」
「当たり前だ。第一、弟と姉は日本人だぞ?」
「そう、よね…」
彼女がISを解除する…甘いな…!
「グッ!何を!?」
私は更識楯無の首を片手で締め上げる…暗部の長とは言え小娘ならこんなものか…私は手を離した。
「ゲホッ!ゲホッ!…どういうつもり!?」
「お前の役目は私を監視する事じゃないのか?護衛も連れず危険人物と二人きりのシチュエーションを選ぶなど…言語道断だな。」
「何よ…!人を信じる事がそんなにいけないこと!?」
「お前はあの日私を警戒した筈じゃないのか?更識家当主としての名前は余程軽いと見える。」
私は踵を返しドアに向かう。
「待ちなさい!」
「先も言った通り私には今の所この国を裏切るつもりは無い。だが、それはこの国が味方でいる間の話だ。」
「……この国が貴方たちを裏切ると言うの?」
「この国の政府はクソだ。有事が起きれば真っ先に我々を売る。」
「私たちを信用してはくれないの?」
「お前の更識家としての役割はそもそもこの国を守ることじゃないのか?」
黙りこくった楯無を見ること無く私は生徒会室を出…!
「……布仏さん、対応が遅いのでは?」
「私は貴方を信頼していますから。」
先のやり取りは聞いていた筈なのにこの対応……確かに優秀な従者だな。
「この手を離してもらっても?」
「あれはお嬢様への警告で良いんですね…?」
「彼女次第ですよ。私はあくまでも家族の味方で…この国の駒になるつもりはありません。」
「そうですか。」
彼女が私の腕から手を離す。
「相談があるなら何時でも携帯に連絡をどうぞ。…何を思ったのか今回も姉は携帯を取り上げてませんので。」
「ええ。その時は頼りにさせてもらいます。」
私は歩き出した。